運(1)

不運は運ばれてくることが多い。
でも、逆に運んでこれる幸運もある。
問題はその割合で、これは生き方で変えられると確信している。
幸運と不運の割合が8:2の人もいれば、その反対の人もいる。
例えば、病気という不運はその多くが運ばれてくる。
拒んでも、拒んでも、勝手にむこうからやってくる。
しかし、生活の仕方や心の持ち方で逃れられる病もある。
そう、あの生活習慣病などがそれに当る。
ガンだってストレスの少ない生活を心がければその半分以上が逃れられる。
しかし、非の打ち所のない生活をしていても襲ってくる病気はあるだろう。
だから、そんな病気にかかった人は不運そのもので、その不公平を嘆く。
でもそれを言えば、頭脳、金、容姿、性力・・・この世は不公平な事ばかりだ。
誰にだって嘆こうと思えば一生嘆きたいことがあるのが普通だ。
だから、自分に与えられた枠の中で精一杯生きるしかない。
その中に感謝の種を撒き、それを幸せと感じるしかない。
それなのに無理をして、その境遇から逃れることを焦ったりすれば、
更なる不運に襲われる、そう、徹夜をしまくれば病気になる。
金を借りて派手にやりすぎれば倒産するのが関の山。
気もそぞろなら交通事故にも遭遇しそうだ。
だから、今の境遇が悪ければ、焦らず改善するしかない。
「俺の運が悪いのは住んでいた家のせいだ」という男に会った。
彼は「占い」とか「祟り」とかをよく口にするタイプの人だった。
でも、彼と話していて、不運は家の祟りではないような気がした。
不運は彼の考え方から運ばれてきているように思えた。
一緒に過ごした3時間、5つの話題で、彼は他人を褒めることをしなかった。
呪われた家を売ったから、もう大丈夫だと思っているようだったが、
他人を褒めず、自己弁護に走り、他人の意見に耳を貸さない今のままでは、
家を売っても彼の運気は開けないような思えて気が重かった。
才能があるのだから、ちょっと生き方を変えればと惜しい気がしている。
この街に、3年前、3億円の宝くじに当った人がいる。
よく知っている人で、これこそは強運だと誰もが羨んだ。
そのとき、彼の性格を知っている私はそうは思わなかった。
「あんな金、すぐになくなるさ」と思っていた。
店をやっていた彼は、店を閉めて1年間「おっパブ」に入り浸った。
それに飽きてから、1億円かけて新しい店を作った。
優秀なスタッフも雇い入れたが経営は上手くはいかなかった。
そして、残りの1億円がその店の運転資金に消えた。
慌ててその店を売りに出したが、売れなかった。
そして、負債が残った、あっけなかった。
彼は神から運ばれた運を自分でこぼした。
何度も書いていることだが、もし運をよくしたかったら、
運のいい人からその運び方を学び取るのが一番手っ取り早い。
でも、運の悪い人は運の悪い人同士で群れている。
それでは、開運の種の在り処もその育て方も学べない。

原宿の光麺:「あそこのラーメンは油が濃いから年寄りは下痢をする」
そう聞いていたのにその店に入った。冷やし坦々麺を食べて5時間後、
やっぱり下痢をした。
味は最高だったが、年寄りであることが分かってがっかりした。

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一人社長天国(2)

「一人社長天国」で書いたブログを思い出しながら、
今のアウトソーシング術 を更に磨いていこうと意を新たにした。
それにしても、塾時代の生活と今の一人社長の生活とは雲泥の差である。
一番の違いは、昔よりずっと経営指標を分析する時間が増えたこと。
思えば、昔は経理担当者にお任せで、ほとんど財務諸表の分析をしなかった。
当然、帳簿類のチェックもしなかったし、決算も税理士にお任せだった。
経理担当者が善人だからよかったが、もし悪人だったらと思うとぞっとする。
それに、指標の分析結果を比べると、経営内容が今の方が格段にいい。
百人で戦ったときより、今一人でたたき出している利益の方が遥かに大きい。
もちろん、それを可能にしているのはパソコンであることは言うまでもない。
これだけの数字を一人で把握するなんてことはエクセルなしでは考えられない。
社交の時間が極端に減ったのも大きな違いだ。
当時はロータリークラブなどに所属し、それに多くの時間を割かれた。
後悔はしていないが、事業家としては随分と無駄な時間を過ごしてしまった。
時間といえば、社員を理解するための時間がなくなったことも大きい。
社長は社員の心を掌握しなければいけないなんてよく言うが、
これは私が一番苦手なことで、絶対に好きにはなれない。
カンブリア宮殿に呼ばれる優秀な社長さんたちには怒られそうだが、
「社員が社長を理解する努力をして欲しい」と、今でも心底思っている。
上記二つの理由で減った時間は莫大で、
これが一人社長天国での生活を天国たらしめていると言っても過言ではない。
仕事に追われるのではなく、仕事と夢を追う今の方がずっと健康にはいい。
また、気兼ねなく美味しいものを食べる機会が増えたのは言うまでもない。
当然、土地活用でない次の新ビジネスもアウトソーシングで行く。
この仕事で外部から私に協力する人たちへの十分な見返りも考えている。
先日もネットのプロとその打ち合わせをした、実に感動的だった。

森戸海岸の「海狼」:裕次郎がこよなく愛した店。
ここのフカヒレは気仙沼産の最高級品だけを使用。
見た目にも美しく、独特の歯ごたえがたまらない。

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否定型人間

「高木さん、今日また疫病神が来たんですよ」
何百回と足を運んだレストランのオーナーシェフが嘆く。
「帰れとも言えないし、彼が来た後にろくなことがないんですよ」
聞けば、その客は全ての話が否定から始まると言う。
「テニスやってるの」と聞くから、
「相変わらず週3回はやっていますよ」と答えたら、
「こんなクソ暑いのによくやるね、外にやることないの?」と、
驚くような言葉が返ってきて、二の句が告げなかったという。
「この後、ムカついて仕事の調子が狂い指を切ってしまってね」とこぼす。
兎にも角にも、彼が来た後には凶事ばかりが起こるのだそうだ。
「凄いスタミナだね」とか言ってくれれば指を切らずに済んだのにとむくれる。
「外にもそんな話があるの?」
「今年の正月休みに赤城山へ行った話をしたときも同じだったんです」
「どんな風に?」
「あんな何にもないところへよく行くね」と。
「それでその後に起きた凶事は?」
「翌日買出しのとき、その客を思い出した途端に車輪を側溝に落としたんです」
聞けば聞くほど、正真正銘の疫病神である。
確かに、私の周りにもそんな言葉ばかりを返してくる類の人間がいる。
更にシェフが続ける。
50代の客で、仕事が忙しく徹夜ばかりしていると話すから、
「そういえば、胃をやられているんじゃない、息が臭いよ」と、
客が気付いていないといけないからとバカ正直なことを言ったら、
二度とその客が来なくなったと、今度はシェフの失敗談。
人間、かなりの身内でもない限り、ネガティブなことを話してはいけないのだ。
相手のことが心配でも、それが本当でも、言ってあげた方がいいと思っても、
気分を壊すようなネガティブなことは言うべきではないと改めて思い知らされた。

葉山のラボンヌシェール:夏限定の桃のビシソワーズ。
桃の上品な香りとミントの香りにうっとりと我を忘れる。

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背が伸びた?

還暦を過ぎてから3センチも背が伸びたという人がいる。
ソフトヨガのストレッチで体中の筋を伸ばした結果らしい。
本来「筋」は年齢とともに縮むからストレッチが重要なのはよく分かる。
でも、還暦過ぎにそれを緩めて背が伸びたというのも凄い
もちろん日頃から栄養バランスにも気をつけていたらしい。
特にコンドロイチンやカルシウム、コラーゲンは十分に摂取していたとか。
俄然、私もあやかりたいと思いそっくりそのままを真似し始めた。
基本的には下半身が中心で、やってみると実に気持ちがいい。
体って10日もあれば見違えるように変えられることが分かった。
足は前後左右四つの筋で覆われていて、この四つ全てを緩める。
前屈だけでは正しいストレッチとはならず、当然背は伸びない。
前伸ばし、後伸ばし、左右体側伸ばしと4面全ての筋を緩める。
始めて3週間、前屈で地面に届かなかった指先がしっかり地面に届く。
3ヶ月頑張ったら、本当に身長が伸びるだろうか。
5ミリでもいいから伸びたら面白い。
そんな私は四捨五入したら喜寿になる正真正銘の高齢者。

新丸ビル5階のAWキッチン:手打ちのパスタと契約農家から直送のおいしい野菜が嬉しい。ランチはビュッフェが好評で、このスタイルはよく行く麻布店にはない。店名のAWはオーナーシェフの渡邉明の頭文字をとったもの。

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マーフィーの成功法則

「1秒ルール」で、強過ぎる信念は成功の妨げであることを再確認した。
でも、マーフィーの成功法則が全て間違っているなどとは思っていない。
いい機会だと思い、若き日に何度も読んだマーフィーの本を読み直した。
すると、7割くらいは今でも通用する深い言葉が並び、改めて感動した。
「失敗者の群れ」という章には今更ながら頷くことが多い。
失敗者は成功者を妬み、世の中の不条理を嘆くために群れる。
話題はいつも不満に満ち、決して建設的な会話はしない。
ゴルフや卓球などの趣味ですら、上手な人には声をかけない。
彼らは成功者の群れには近づこうとはせず、弱者同士で群れている。
当然この中から強い者や成功者は出てこない。
だから、成功者の習性は全てこの反対であるとマーフィーは言う。
仕事だけでなく、遊びですら常により強い人と交わることを望み、
成功者との情報交換に余念が無く、話題は常に前向きだ。
先日建築を依頼した建設屋の社長さんもそんな中の一人だった。
彼らは物事を肯定的に考え、悪口や誹謗中傷には興味が無い。
明確な目的意識を持ち、努力を苦にしないどころかそれを楽しんでしまう。
例え失敗しても、それを成功の前兆と捉えてしまうほど前向きなのだ。
しかし、マーフィーや本田さんの本を10年間読み続けても、
成功のチャンスが訪れないと告白する人が私の周りにも多い。
成功本を読み、その人なりに努力をしても、
必ずしも成功はしないのは至極当たり前で、世の中はそう甘くはない。
彼らには成功への努力の総和が不足しているのはないだろうか。
理論や理屈だけでは成功のチャンスは掴めるとは思えない。
努力の総和、かけた時間の総和に運が絡んで成功という結果になる。
だから、マーフィーの本は読んでいないが、
桁外れの努力で成功の階段を一気に上っていく元教え子も何人かいる。
こんな懐かしいマーフィーの文章を読みながら人生を振り返ると、
徹夜、徹夜で学習塾の教材作りに取り組んだあの熱い記憶が蘇る。
幾つになろうとこの挑戦的な生き方を失いたくない。

用賀の「本城」:ランチは10月末まで予約が一杯だという。そのランチの会席(2625円)は青山や赤坂なら7千円の内容。

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ミニバブル再来か

私のビジネスの主戦場は関内、伊勢崎町、横浜駅西口。
ビジネスの中心地だから、いずれも時間貸し駐車場のメッカだ。
ご多分にもれず、不景気風が吹き荒び、土地の売り物が多い。
毎日のように現地に行って、土地の品定めに没頭している。
購入までの調査では、当該物件の周辺状況の把握がポイントになる。
今検討している物件のある伊勢崎町は4本の道路で種分けされる。
鎌倉街道、伊勢崎モール、右一方通行路、左一方通行路。
鎌倉街道沿い坪200万円〜、伊勢崎モール沿い坪230万円〜、
右一方通行路沿い坪150万円〜、左一方通行路沿い坪120万円〜と考えていい。
更にコインパーキングの料金での種分けは、
鎌倉街道沿い15分100円位、伊勢崎モール15分100円以上、
右一方通行路20分100円、左一方通行路30分100円が相場。
こうして街全体を把握することから、購入の是非を検討していく。
日本もこの地区も、景気は目まぐるしく変化していて、
半年前と今では今の方が売り買いの交錯が激しい。
何れ、またミニバブルが来そうな気配がしている。
理屈は簡単で、給料の安い無能政治家集団の日本では、
金融を緩めても設備投資の火がつかず、
行き場を失った金が必ず不動産市場に流れ込む。
悲しいことだが、こうして何度もミニバブルがくる。
当然、そんなときに高値で売り抜けるために、
今は仕入れに余念がないのが私の近況。
10%のインカムゲインと20%のキャピタルゲインを狙っている。
ダブルで狙える絶好のチャンスが到来しそうなのだ。

32年前の美しい教え子を嫁にした男がやっている「城門」 
ここの城門ラーメンは33年間に400回以上食している。
これだけ長く人気の続いているラーメン店は珍しい。
最近は「ピリ辛城門ラーメン」がお気に入り。
※あの教え子も15+32で47歳か・・・

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死に際(1)

実業家だったら、死の床で己の人生とその事業の総括をする筈だ。
「よくやったな、俺は」と誰もがその成功に酔って旅立ちたいと願う。
ところが、「この人の場合はどちらか」と判断しかねる男がいた。
彼は債務超過ではあったが、金をたっぷり持ってあの世に旅立った。
彼が満足して死んでいけたのか、それとも後悔しながら死んだのか。
お節介な他人の推測だが、その判定が実に難しい。
建売で財を成した彼は、晩年は不動産業をやめ、居酒屋を7軒持った。
子供はなく、甥っ子を養子にして、その店を任せた。
居酒屋7軒という話を聞くと、私はすぐに考える、
「毎晩借金のことで寝られないような日々だったんだろうな」と。
絶対に「羨ましい」とか「儲かるだろうな」などとは考えない。
※ダイニング「若」のブログを思い出していただきたい。
このような店というのは、何軒あっても実質的には資産価値がゼロ。
一般的には借金で開店をしている人がほとんどだから、その負債は莫大だ。
つまり、上手くまわっている間は「大社長」だが、
食中毒でもだそうものなら夜逃げするしかないような世界だ。
76歳を過ぎて、彼は急に衰えた。
人の手を借りなければ歩行が困難で、何度か入院も繰り返した。
致命的な病はなかったが、82という年なのに老衰で他界した。
彼を看取ったのは、彼が雇った5歳年下のお手伝いさん。
彼女は「守秘義務」を果たさない人で、街で彼の話を吹聴した。
金の出し入れは彼女の仕事だったので、通帳の残高を知っていた。
「6千万もあるんだからもっと給料を出して欲しい」と洩らしたりもした。
旅立つ頃は、外出もままならず6千万を使い果たす機会を失っていた。
だから死んだときにも、通帳には5千万近い残金があったらしい。
ところが、いつもの小料理屋でこのお手伝いさんが喋る、
「死んだとき、会社の借金が4億もあってね」
「そんなに?」と皆が膝を乗り出す。
「それがね、彼が死んで3ヵ月後に継いだ甥も亡くなったのよ」
「店を継いだ甥も大変だったんだね」と皆が言う。
この話を友人にしたら、そんなことは珍しくないと言う。
「銀行の金でも、死ぬときに金で苦労しなかったんだから幸せだよ」
そういう彼の横顔を見ながら、複雑な気分になった。
そう言えば、ダイエーの創始者中内氏も死んだときは債務超過だった。
それでも、彼が生活に困ったという話は聞かない。
「俺が子供なら、こんな借金を残していく親は嫌だなー」と思う。
自営業者は晩年に借金を増やしてはいけないと思っている。
でないと、後を継ぐ者が可哀想だから。
それに、「相続税対策で借金をする」という考え方はもう古い。
これからの賢者は、還暦前後から資産作りを止め、
個人資産を同族会社に売り払ってしまえばいい。
最後まで頑張ると、間違えて債務超過のバカ親で死ぬことになるから。
こうして、死ぬときには個人資産がゼロになればいい。
そうすれば、当然相続税もゼロになるから。
そうして生まれた豊富なキャッシュフローで己の余生を楽しもう。
死に際は、お世話になった同族会社を太らせて「さよなら」だ。
人は短命だが、同族会社の命は永遠であるから。
もちろん、太らせる前に株の名義を変えておくのを忘れないように。

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省税

暑くて外に出たくないから事務所や茶店で読書三昧の毎日。
「会社を赤字にすれば5年で1200万円の節税になる」
今日は、こんなショッキングな見出しの節税本に遭遇。
毎年の処分前期間利益が6500万円ある会社という設定だ。
※この設定は私が25年前に売った学習塾の実情とそっくりで面白い。
役員5人の報酬として4200万円を取り、所得税を410万円払い、
会社利益を2300万として、法人税を960万払う。
こうして、きちんと黒字会社にするか。
役員5人の報酬を増やして6800万円とし、所得税を1130万円払い、
会社利益を100万円の赤字とし、法人税負担をゼロにするか。
もしこうすると、毎年の税負担が1370−1130で240万円も少なくなる。
これを5年間実行すると1200万円も税が減るという話なのだ。
会社の利益計画を「年単位でなく5年単位で考えろ」という著者の発想。
日本は世界でも有数の法人税の高い国、だから著者は考えた。
「どうしたら省税ができるか」と。
※ 彼は「節税」とは言わず、「省税」という。
※ 既に彼の会社も海外に工場を移転した。税の高い国からは
優秀な会社と人がどんどん逃げていく。だから、就職難はますますひどくなる。
赤字会社は銀行から融資を受けにくいからと躊躇する人もいるだろうが、
同族会社の場合は、会社と社長の資産合計をその実力と見なされる。
だから、社長を太らせれば会社は痩せていても問題はないと彼はいう。
面白いことを考える社長さんがいるものだが、
1200万円となると無視できない情報だ。
今夜は我が社の決算書を見直してみよう。

恵比寿ガーデンプレイスの龍天門:ここで裏メニューの
冷やし坦々麺を頼む人はかなりのグルメ

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酷な言葉

病んでいる人には優しいことばを掛けてあげたい。
でも、優しいと思い込んでいた言葉が相手を傷つけることもある。
今回、そんな酷な言葉を使っていた己に気付き、深く後悔している。
顧みれば、そんな言葉で傷つけた人の何人かはもう旅立ってしまった・・・
「もう、十分やってきたんだからゆっくり休めば」
不治の病で床にいる人が、この言葉の意味をどう取るか。
「もう、十分やってきたんだからゆっくり死ねば」
そう解釈して、私を恨んで死んでいった人もいると聞く。
「もう十分やってきたからいつ死んでも何の悔いもない」
これは私の口癖だし、仲間内ではよく飛び交っている言葉でもある。
でも、これを病の床にいる人が聞いたら、もちろん打ちひしがれる。
死期を宣告された人でもそのほとんどが「まだ死にたくない」と願い、
「元気になったらもう一度旅がしたい」などと口ずさむ。
いつもは「死んでもいい」などと口にしていた人ですら・・・
その「死んでもいい」を真に受けて、
病床の人に慰めの言葉として「もう十分でしょ」と言った馬鹿な私。
もう遅いが、本当に申し訳ないことを言ってしまった。
合掌!

事務所から2分のビストロ「クニザキ」:魚料理が旨いと評判の店で、
私は真鯛のポアレをよく注文する。

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1秒ルール

数多の成功法則本を読んできた。
そのほとんどが言う、
「成功に向けての強い信念を持て」と。
学生時代は「その通りだ」と思った。
30代、40代と年をとるにつれ、それに対して疑念が生じた。
経験を通して、信念が強いほど失敗が増えるような気がしてきた。
この変化の激しい世の中で、
「こうなりたい」という強いイメージが運を遠ざけるように思えた。
運を掴むにはもっと柔軟でなければならないと思うようになった。
もし私が「日本一の学習塾」を目指し続けたら、
恐らく今頃は自殺していたか、辛い闘病生活を送っていただろう。
世の中が変化したとき、強い信念は災いの元になるとこの時に確信した。
そう、変化に対応する「勘」が働かなくなってしまうのではないかと。
この本の第一章は、「目標は忘れた方ほうがうまくいく」
「正にその通りだ」と思わず手を叩いてしまった。
意識しないときにこそ「自然の流れに導かれる」と素晴らしい言葉が続く。
そして、その流れの中でだけ、1秒で正しい決断ができるという。
第二章のタイトルは、「夢実現のファクターは淡々とやってくる」
我が人生でも、本当にその通りだった。
勘で選択し、霊的に決断した後に成功のファクターがやってきた。
だから、無心で、楽天的に努力した。
そして次の章で最高に頷いた言葉が、「ポジティブの強要が人間を壊す」
「頑張ろう」という気持ちがどれほど自分を疲れさせたか。
会社を売る寸前はもう私の体は病気だらけだった。
だから、信念を捨てた、そして救われた。
更に彼は言う、「奇跡をつくるのはポジティブシンキングではない」
普通の指導者が好きな言葉は「ポジティブ思考」
こんな指導者に出会ったら、すぐにその人から去った方がいい。
先日、あの北島康介がNHKの番組で同じようなことを言っていた。
最終章では、「ノイズかシグナルかを見分けろ」という。
そしてシグナルは「1秒で決断できるような人」にだけ受信可能だと。
さあ、気持ちに力を入れず、楽天的に努力しよう。
私にもあるシグナルが送られている。
土地活用でない、全く新しいシグナルだ。
久しぶりに良書に出会った。

QEDクラブ:大西孝典シェフが仕上げる創意に溢れたフランス料理、
中でも、フランスの希少銘柄豚を使ったフォアグラ丼は絶品だ。

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3秒で注文

レストランでの注文に時間のかかる人にイライラする。
でも、そんな短気な私を責める必要がないという本に出くわした。
「運のいい人は注文に3秒以上かけない」というのだ。
3秒はあくまでも目安だろうが、
「あーだこうだと迷う人には運の扉が開かない」ということらしい。
「知的選択、霊的決断、楽天的努力」というのが私のモットー。
この最初の二つが「3秒で注文」と大きく関わっている。
つまり、知的裏づけのある選択に霊的な即断が伴えばいいのだ。
知的裏づけとは「予備知識」
この土地は時間貸し駐車場向きかコンビニ向きか。
この判断には当然時間貸し駐車場とコンビニの豊富な知識が必要だ。
最近は、コンビニの学習をして立て続けにその建設に取り組んだ。
今までに、分譲マンションや医療ビル、倉庫、健康関連ビルにも挑戦した。
若い頃から霊的決断でかなりの商売に手を出した。
それら全てが土地活用業者としての血となり肉となり実を結んでいる。
若い頃の飽きっぽい性格がこんな形で実を結ぶのを見ると、
その頃の決断が霊的なものだったと思わざるを得ない。
その裏づけがあるから土地が何業に向いているかの判断は桁違いに早い。
その上で「買う」とか「買わない」という霊的な決断をする。
だから、人には「大根を買うかのようだ」と言われるスピードで決断する。
そんな習慣があるからか、あの管理組合の人たちとは反りが合わない。
私なら30分で決められることを1年間もかけてまだ決められない。
もちろん、毎年が新人さんで、予備知識がゼロだからだろう。
オマケに、予備知識がゼロだという認識がないから性質(タチ)が悪い。
※ またまた、管理組合のボヤキになってしまった。笑い!
さて、次回は3秒でなく、1秒のルールについて書いてみたい。
「3秒で注文」の著者が書いた1秒ルールには頷くことばかりで、
これを読んだらかなり多くの人の「運」が開ける筈だ。

青山のまい泉なら1秒で「黒豚のロースカツ」を注文する。

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幸運

「今朝紹介してくれた土地の買付け証明を書くから」
そう言って、業者に明日にでも事務所に来るようにと電話。
駐車場としてこれ以上はないような無駄のない土地で、
測ると、道路に面している部分の縦が5mで横が13メートル。
業者から貰ったチラシには角地で18坪と書いてある。
横浜から一駅で、駅から徒歩1分なのに珍しく周辺に駐車場がない。
これだけ駅至近で、坪130万円で総額2340万円というのも驚き。
5車室作れて、自動販売機まで置ける夢のような土地だ。
「俺の人生はどうしてこうも幸運に恵まれているんだ」と思いながら、
一月の売上げと手元に残る純利益を計算してニンマリ。
その場で管理業者にも電話。
「明日買付け証明を書く土地があるから時間があったら見ておいて」
「ありがとうございます、今日の夜、工事屋と一緒に見に行きます」
いつものように素早いスピードで一気に仕事を進める。
いちいち誰かにお伺いをたてなくていいのが気持ちいい。
そんな私は生まれつきのおっちょこちょい。
オマケにこの暑さだから、かなり注意力が衰えている。
今回も、「長方形には四つの辺がある」ことを見落とした。
現場では、道路に面した二つの辺しか測らなかったのだ。
夜10時、業者からの電話。
「素晴らしい土地ですが、向かって左側が4,6mなのは知ってますか」
「えっ」と絶句して、もう一度土地の資料を取り出す。
確かに書いてある地形は気持ち左側に向かって狭くなっているか?
でも、それが本当なら車室は4台も無理なのでは・・・
「すぐに行くから待ってて」と言って、事務所を飛び出す。
現地で詳細な俄か測量。
3人が異口同音に、「これじゃ、4台も無理か」
考えてみれば、縦5m×横13mなら65?で19.5坪だ。
土地の資料には18坪とあるから、正確には長方形ではないのだ。
「真夏の夜の夢でした、ごめんなさい」と平身低頭でお詫び。
その足で、二人を大桟橋のレストラン「サブゼロ」に連れて行った。
素晴らしい人たちに囲まれて大きなミスをしないで済んだ幸運を神に感謝。

NYから帰国した国際派の友人も「世界一」と絶賛した
大桟橋はサブゼロの夜景

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老化現象

マンション管理組合の人間関係で修行したせいか、
自分の考え方を相手に押し付けようとしなくなった。
「分かってもらえないのも己の運」と思っている。
だから、先日の理事会での暴挙も一瞬の出来事で、
その後は誰のところにも説得に行ったりはしていない。
思い起こすと、若い頃は家族とも、友人とも、社員とも随分話し合った。
何とか分からせようと午前様になるくらいまで話したことも・・・
もう絶対にそんな優しい?自分には戻れない。
時間貸し運営会社大手の営業マンが来た。
「1車室月5万円で長者町の土地を貸してください」という。
実際にはその倍も稼いでいるから全然話にならない申し入れ。
でも、いちいちそんな詳細な説明はしない。
「貸す気はない」と一言だけ伝えて帰ってもらった。
前回のブログで書いた中国と日本の給与の件でも、
親しい友人が、「あれは少しポイントがずれている」と言う。
私に言わせればずれていないのだが、「そうだね」と答えて反論は控える。
夜の店での楽しい会話でも、自己主張はしない。
その店の常連さんとの意見が違いすぎれば、その店へ行くのをやめる。
今では、分かり合うために長時間話し合うエネルギーそのものがない。
きっと、これは「殻に閉じこもる」という老化現象の一つなのだろう。
こうして年と共に身も心も堅くなっていく。

ラ・マーレ・ド・チャヤでの海を見ながらの食事が好きだ。

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管理組合と日本の内閣

管理組合活動は我が人生にとてつもなく役に立ってきた。
友人との話題に出る自治会活動もまた同じように有意義なものらしい。
これらは日本の政治風土を理解する上で特に助けになると感じている。
例えば、「日本経済の停滞理由」がよく分かる。
理事会は1年ごとに役員が変わり、日本も1年ごとに内閣が変わる。
だから、多くの場合、毎年何の経験も知識もない人がその席に座る。
当然、責任回避が最重要目標になる。
そう、組合役員や内閣が何もやらなくても一年は何事もなく過ぎていく。
否、何もやらないことが一番楽で一番安全なのは両方に当てはまる。
管理組合には管理受託会社があるし、国には官僚がいる。
結果、何が起こるか?
無駄なお金が湯水のように使われるから、組合も国も衰退する。
ところが、この衰退は目には見えないから大した文句もでない。
更に気がつくのに数年かかる、でも気がついたときにはもう遅い。
多くの場合、衰退は躍進するものとの比較において表面化する。
組合の衰退は企業のビルとの比較で一目瞭然だし、
日本の衰退は中国と比較すれば明白だ。
中国では平均給与が10年で10倍だが、日本は10年間全くの横ばいである。
※理由が何であれ中国に支配される日が近いことは想像に難くない。
15年に一度の大規模修繕も普通は何事も無く終わる。
しかし、平均的には最悪数千万円は無駄に消えていく。
もちろん、表向きは受託会社が中心となって入札が行われる。
でも、こんな入札は依頼主が素人なら何の意味も持たない。

気分を変えたくて九十九里浜を裸足で散歩した。

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コンサルタント料 

「喜寿になる老人が困っているから助けてあげて」という友人からの電話。
営んでいた店を赤字で閉店し、そのビルにテナントを入れたいという話。
半年前から動いているが、中々テナントが見つからないらしい。

「5年間、賃料の10%をコンサルタント料として払うなら力を貸すけど」
「えっ」と友人が絶句。
彼の考えは「無料奉仕でやってくれ」だったから、驚くのも無理はない。
成約時のお礼50万円も脳裏にはなかったようだ。

日本人の感覚からすれば友人の考え方の方がノーマルだ。
私だって、これが友人所有のビルならそんなことは言わない。
現に、この友人にも無報酬でテナントを紹介したことがある。

今回は、私には縁もゆかりもない人のお手伝いだから話は別だ。
その老人は私の力など借りずに、ビルを空けておくのもいいし、
私の力を利用して毎年1千万以上の収入を得るのもいい。
どちらを選択するのも爺さんの勝手で、私はどっちだっていいのだ。

コンサルティングを売り込むつもりなどこれっぽっちも無い。
ただ、後者を選択して「報酬は嫌だ」では虫が良すぎる。
コンサルティングとはテナント紹介だけが仕事ではなく、
ビルの維持管理方法から3年後の賃料交渉まで全てをカバーする。
経営のための凝った帳票だって知っていると知らないでは大違いだ。

プロの相談相手に払う金をケチって、大金を失う老人が本当に多い。
特に、高学歴の傲慢な老人ほど悪い人たちにいちころで騙される。
私はあの「金のガチョウ資産」の話が好きでよく参考にしている。
だからか、不思議と私との縁で経済的な運が開けていく人が多い。
この理論を実践して、私の周りには不景気でも金回りのいい人が多いのだ。
「人脈は金脈なり、知識は興奮なり、事業は奉仕なり」


事務所から2分の「津久志亭」、ここのメンチカツで母の料理を思い出す。

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外国人の土地購入?

消費税論議が喧しい。
上がる税率が消費税と所得税、下がるのが法人税。
どうやらこれがこの国のコンセンサスのようだ。
ここに幾つかの落とし穴がある。
特に見落とされているのが所得税の国際間バランス。
個人の所得に対する最高税率が世界の主要国で一番高いのが日本。
最低税率と最高税率の差が2倍しかない英国では頑張った人が報われ、
最低税率と最高税率の差が10倍の日本では、
いくら頑張っても勤労所得だけで豊かになれず、頑張り屋は日本を去る。
それなのにまたまた人気取りで最高税率を上げるという、愚の骨頂だ。
かくして、日本人より有利な条件で外国人が溜め込んだ金の一部が、
日本の土地や建物や会社の購入にどんどん使われ始めている。
結果、日本の経済が彼ら外国人、特に中国人によって牛耳られる日も間近い。
中国企業による日本企業の買収は6月時点で611社。
彼らの買収は年々倍増の勢いで、レナウン、ラオックス、
穴吹工務店、どさん子ラーメンの「ホッコク」、等など・・・・
名前を聞いたことのある会社が恐ろしくなるほどある。
  
私の周りで起きていることなのだが、
中国人の特に富裕層の連帯感は想像を絶するものがあり、
彼らは仲間同士では密に不動産情報を交換しあっている。
それだけでなく、仲間を助ける互助の精神も凄い。
例えば、自分の仕事が軌道に乗ると助っ人として同郷の人を日本に呼ぶ。
その時、必ず自分が所有しているアパートなどに格安に宿泊させる。
そして、時が経ち気がつくと、その商圏は彼らに完全に乗っ取られている。
最後に、貧しい日本人が彼らの下で低賃金で働くことになる。
私の事務所の周りのマッサージ店がいい例だ。
私が知っているだけで、事務所から徒歩3分以内に中国人経営の店が5軒はある。
ここは日本なのに、既に日本人のマッサージ店と同数なのだから驚く。
中国人系は従業員が女性で、客のほとんどが男である。
ただ、県内では風俗系マッサージは違反で罰金が百万円だから、
5軒とも健全なマッサージ店で、言うなれば「癒し系マッサージ店」か。
中国系マッサージ店の方が景気がいいのはで言うまでもない。
こんな具合だから、所得税率一つでも日本だけの都合では決められない、
それが経済のグローバル化の現実の姿だ。
それ故に、我々国民が不勉強だととんでもないことになる。
消費税だってそうだ。
日本の消費税が安いなんて言うのはとんでもない勘違い。
実質消費税率では既に日本はそれほど消費税率が低い国ではない。
そう、日本が消費税を上げられる余地はせいぜい3%くらいだ。
この消費税の国際間バランスを正確に把握していない人が多すぎる。
国会議員にももう少しこうした税の国際間バランスを学んで欲しい。
「弱者救済」と叫ぶ人気取りの党ほど、弱者を生み出す政策にはまっていく。
こんなことが続くと、日本経済が取り返しのつかないことになる。
今日もシンガポール在住の中国人が麻布で6億の土地を買った。
私にはこんなニュースが毎日のように飛び込んでくる。
怖い!

戸塚の「サルーテ」のほうれん草のスープスパゲッティにはまっている。

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外国人の土地購入?

私の健康を支えてくれている小料理屋には外国人客も多い。
そんな彼らの日本での自宅は「自己所有」
銀行や住宅金融支援機構の住宅ローンを使っているというから驚く。
聞けば、永住許可を受けていれば誰にでもローンがおりるという。
その永住許可は3年間日本にいるだけで取得できるのだそうだ。
更に彼らは驚くことを言う、「日本は土地が安い」と。
どおりで、この上大岡でもやけに中国人が増えている訳だ。
先日、茨城でゴルフをした。
驚いたことに、客の半分以上が韓国人だ。
支配人に聞くと、その客の多くが常連さんで中には別荘を持つ人もいるという。
往復2万円の飛行機代にゴルフがパックされての格安ゴルフツアーだとか。
それに、韓国のコースよりコンディションがいいことも大きな理由らしい。
中国人が日本のスキー場に溢れているのは知っていたが、
韓国人が日本のゴルフ場に押し寄せていることは知らなかった。
※後日このことがテレビに取り上げられていた。
こうした時代の大きな潮流をどう理解するか。
我々土地活用を生業とする人間にとっては大いに関係のある問題だ。
元気のない日本人より彼らを相手に商売をした方がいいに決まっている。
不動産を購入することで、彼らは様々な税金を払ってくれる。
契約をすれば印紙税、登記をすれば不動産取得税と登録免許税
そして所有期間中は固定資産税と都市計画税・・・・
反対に、日本人は中国やタイの土地の所有権を取得することはできない。
土地制度は国によって様々なので、多少の不公平感は拭えない。
でも、誰が買おうが不動産が動けば経済は活性化する。
だから、決して彼らの経済活動は日本にとってマイナスではない。
さあ、この国際化の波にどう乗っていくか・・・・
それ次第で、豊かにもなり貧しくもなる。

衝撃的な中国料理なら東京ベイコートの「眺遊楼」 
この店のコンセプトは「百器百楽、百味百材」

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今風の契約書

また出た。
もちろんお化けではなく、建築現場での地中埋設物。
6年前に駐車場として買った土地で工事を始めた矢先の出来事。
工期が短くて一日でも無駄に出来ないというのに・・・
買ったのが6年前だから前所有者に瑕疵担保責任を追及するのは無理。
30年前にこの土地に建っていた駅前ホテルの水周りの基礎部分らしい。
駐車場として買ったので、いちいち掘り返しては調べなかった。
もし用心深く、買った直後に掘り返して調べたとしても、
全体の十分の一程度の面積だから見つけられなかっただろう。
わざとやり残したのか、土留め代わりに残したのか。
今となっては見当もつかない。
さて、急ぐ工事だからいちいち見積もりをとっている暇は無い。
大よその必要額を聞いて、工事を前に進める。
こんな場面で細かいことを言っていたら更に竣工が遅れる。
出来る事業家はこんな出来事にいちいちイライラしてはいられない。
ガンになりたくないから、一日で埋設物のことは忘れてしまおうと決心。
でも、工期の遅れからその分の家賃が入らないのはちょっと痛い。
最近の経験から、都会の物件には地中埋設物が無い方が珍しい。
だから、それに備えた契約書作りをした方がいいと思い始めた。
友人にこのことを話したら、最近の契約書の雛形を見せてくれた。
読んでみて、最近の土地の売買契約書の進化には驚いた。
まだまだ勉強しなければならないことが多そうだ。
多方面にその道の専門家を友として持っていてよかった。

地下2メートルまでのしっかりした基礎が残っていた。

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妬み社会

「松井秀樹が年収15億円 フリーターの年収が150万円」
こんな見出しで、世の中が間違っているという的外れの記事が目にとまった。
「1000年かからないと松井の金額に届かない」とまで書いてある。
まるで、9秒74で走るボルトに、
「お前は早すぎるぞ」と文句を言っているような馬鹿げた話だ。
急に他のスポーツ選手の年収はどうなっているのかが気になった。
タイガー・ウッズが80億、石川遼が20億、イチローが30億・・・
ついでに言えば、みのもんたの年収は10億前後らしい。
なのに、「日産のゴーンの8億は高すぎる」とマスコミは騒ぎ立てる。
年齢からも、能力からも、過酷さからもゴーンの方が高額であるべきだ。
私なら、ゴーンの年収は最低でも石川遼よりも高額であって欲しい。
※ スポーツ選手は年収からトレーニングや移動などの諸経費を引くので、
実質的課税所得はこの年収の二分の一くらいになる。
更に、年収10億のもんたが政治家の年収にケチをつけるのにも違和感がある。
彼の偽善者ぶったミスリードがどれほど世の中をゆがめてきたか。
逆に、私は総理大臣の年間報酬を今の10倍にすべきだと思っている。
そうすれば、もうちょっとマシな人が総理大臣を目指すようになる。
優秀な人なら、友人の地主たちより報酬の少ない総理の椅子など目指さない。
総合的に見て、かなり劣等の人間が次々と総理になるから日本が沈没していく。
でも、本当はこんな別世界の話はどうでもいい。
問題なのはこの妬みが同窓会やスポーツクラブにも蔓延していること。
身近な社会にも、比べてはいけない人と自分を比べる変な人が増えている。
そして、腹を立てたり、やっかんだり、挙句の果てに仲たがい。
自分より優秀な人を「尊敬」する度量はどこへ行ってしまったのだ。
「出来る人」を大らかに「大したもんだ」と褒めてあげればいいじゃないか。
もんたがいなかった半世紀前は、今ほど妬みの風潮は激しくなかった。
その意味で、妬みの蔓延した今の世の中は暗く、不幸だ。
街頭で、「総理の年収をどう思いますか」報道だけは特に止めて欲しい。
知識も見識もないのに意見を言うバカにも腹が立つが、
それを承知で質問する方はその意図が見え透いていてもっといやらしい。
ましてや、中高校生や大学生に意見を聞くなんて最悪だ。
※ 先日、原宿で私もマイクを向けられた。
局の期待する意見と正反対を言ったので放送はされなかった。
こんな妬みの蔓延した日本で、政治家のやることといえば、
政治家の給料を下げるとか、弱者に金を配るとかの人気取りばかり。
一番重要で一番難しい「国の収入を増やす」に尽力する優秀な人がいない。
マスコミ関係者よ、妬みを煽る報道はもういいかげんに止めよう!
そうして、政治をいい方向に向け、真の幸福社会を実現しよう!

恥ずかしながらマエストロ「小池サン」の追っかけである。
うかい亭にはこんなファンが結構多いらしい。

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因果応報?

僅かな人数だが子供たちにまだ勉強を教えている。
外人を雇って英会話の教室も運営している。
ただ、教えることが好きでやっている趣味の世界である。
当然、毎年、そこには入会者がいて退会者がいる、
生徒の親は入会時に銀行で授業料の自動送金手続きをしなければならない。
また、退会したらその自動送金を停めなければならない。
この手続きは生徒の親にしかできず、私にはかってにできない仕組みだ。
節目の3月に、卒業と同時に退会する人もこの手続きをしなくてはならない。
その中の二人がそれを忘れ、7月になっても送金が続いていた。
もちろん、3月には停止依頼の連絡はしているが、どうやら忘れたらしい。
先日、4か月分の授業料を返金し、もう一度手続きをするように電話した。
そのときの二人の親との電話でのやり取りの違いが面白かった。
最初に電話した親は、
「連絡が何で今頃なんですか、もっと早く知らせるべきでしょ」と言うから、
「うるせー、お前が忘れてその言い草はないだろう。返金だけでも感謝しろ」
なんて言わなかったが、ムカつくからそれに似たようなことを言ってやった。
偉そうなことを言うこの人はかなり生活レベルの低い人だった。
もう一人の後から電話した親は
「ご面倒をかけて申し訳ありません、こちらのミスですから返金は結構です」
この電話のやりとりの違いは一体何なんだ。
差別ではないが、この人はかなり知的レベルの高い人だった。
共に40歳くらいの親御さんだが、
人生に格差が生まれる理由がこんなところにあるような気がしてならなかった。
お金が向こうから流れ込んでくる人とお金が逃げていく人の違いに思えた。
精一杯力んで、相手をやっつけるためにエネルギーを使う小人物からは、
経済的な豊かさも健康も運も逃げていく。
精一杯相手を傷つけないように気を遣う人には、
経済的な豊かさも健康も運も向いてくる。
自分のことを棚に上げ、人を声高に責めるような人にはなりたくない。
銀行やお店で店員が口答えしないことをいいことに怒鳴りまくっている人がいる。
この電話事件の後、絶対にあの類の人にはなるまいと改めて心に誓った。
育ちが悪く器の小さな人にはそれ相応の見返りしかない。
やっぱり、因果は応報なのだろう。

葉山「ビストロメナージュ」では「小坪サザエと木の子のガーリックバター焼き」(1,890円)を必ず注文する

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軟派犬

核家族化を通り越して、単身化が進んでいる。
既に単身者が1500万人になり、標準的世帯数を上回った。
未婚、離婚、死別、非婚、理由は様々だ。
結果、コンビニには単身者用の小分け商品が溢れかえっている。
年商2兆円を突破したセブンイレブンは特にこの分野では先行している。
私もかなりの食材をコンビニに頼っている。
さて、聞いてまわった世代ごとの単身者の本音は
30代 女性 「忙しくて、遊ぶ時間はあっても結婚を考える余裕がない」
40代 男性 「一人でいることが自分の自然体のような気がしている」
50代 男性 「もっと幸せになれると信じていたけど・・・」
50代 女性 「離婚して正解だったと思う反面、経済的には大変」
60代 女性 「したいことを続けていたらいつの間にかこの歳に」
70代 女性 「生涯独身なんて思ってもみなかったのに・・・」
80代 女性 「こんなに長く生きるなんて思わなかった、大誤算」
90代 女性 「寂しい人生でした、死にたい、早く死にたい」
こんな寂しい人たちに癒しを与えているのがワンちゃん。
Pマンションでも癒しを求めて犬を飼う人が増えている。
そんな中に不純な目的で犬を飼い始める人たちがいる。
その不純な人たちの目的は、「軟派」
根っからの軟派師で、怖い人たちにも人脈を持つ彼は57歳。
金のある一人住まいの女性を狙っている。
どういう訳か、犬を飼っている同士は警戒心が薄い。
「動物が好きな人に悪い人はいない」なんてバカな格言があるからか。
「可愛いですね、このワンちゃんは何歳?」
もう、これで80%は成功の扉が開いてしまうらしい。
それからなら、住まいや家族構成を聞き出すのは朝飯前。
知的で二枚目の彼は、予備として次の玉を捜しているのだという。
頭のいい彼の話は男の私にも桁違いに面白い。
「若い女の子とも仲良くなれるの?」と訊くと、
「この犬、可愛いですね、欲しいなー」と言われたら、
「そう、じゃーあげるよ、持っていきなさい」
「えっ、本当?」
「でも、おじさんも一緒に持っていってね」と話すんだよ。
そして「こうすれば仲良くなれるでしょ」とまじめな顔で説明する。
軟派犬を利用しての彼の戦績を聞いてぶったまげる。
更に、犬を抱き上げるためにかがんだ女性の胸元がたまらないとも言う。
皆さん、可愛い軟派犬を連れた二枚目の渋いおじさんにご注意を!

今夏の血液検査で中性脂肪が多めだと・・・
この葉山の名店「天康」に来る回数を減らそうか。

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環境が人を作る

「環境が人を作る」
教育者や指導者がよく使う言葉だ。
でも、これは不動産業者に一番必要な言葉なのでは・・・
25年前に所属していたクラブで一番の成功者だったNさん、
彼は相続地主ではなく、事業で儲けた金で土地を買って財を成した。
その経験を生かして、仲間によく土地を紹介していた。
Nさんの成功神話を信じ、何人かが紹介された土地を買った。
もちろん、紹介は仕事ではなく無償の善意だった。
あれから25年、そんな土地の投資結果が出揃ってきた。
その時は既に買えば値上がりした高度成長期ではなかった。
いくらNさんでもこれほどの日本の凋落を読めなかったか、
ご他聞に漏れず、ことごとくその投資結果はボロボロ。
10年前に他界したNさん、今は天国でどんな気持ちだろうか。
このNさんの唯一の弱点は三浦半島だけがフィールドだったこと。
だから、彼の情報は今ならあまり人気のない地方ものばかり、
結果、皆が紹介された土地は平均4割くらい値下がりしてしまった。
もし、Nさんの仕事のフィールドが東京や横浜だったら・・・
その頃、私は三浦から横浜に移り、横浜市内で土地を仕入れていた。
だから、最近売った土地も全て3割以上値上がりしての売却。
その間に土地が儲けた額を算入したら途轍もない儲けになる。
この投資結果の違いは才能の問題でなく、環境の違いなのでは。
これからの不動産は世界が注目する場所でないとダメなのでは・・・
既に、横浜や東京の中心地で土地価格を下支えしているのは外国人。
※これは日本の株式市場と同じこと。
そんなグローバルな環境こそがこれからの不動産投資のポイント。
現に、先日も元社員の外国籍の奥さんが日本の不動産を買った。
そして、今後も発展しそうな都市の不動産を増やしていくと意気軒昂だ。
私が今買おうと検討している土地の所有者はオランダ人。
また、和茶房「亀田」の成功も横浜の関内に進出したからこその賜物。
ヴェトナムはハノイに進出した後輩の成功も楽しみだ。
日産はタイでの生産車マーチを日本へ逆輸入している。
※こうして日本から優秀な人や大工場が消え、日本の衰退に拍車がかかる。
これからは、発展が期待できるよい環境へとその身を移動する勇気と勘が
不動産投資やビジネス投資での成功の鍵になると確信している。
3ヵ月後の羽田空港の国際化もそんな流れに拍車をかけていくだろう。
「よりよい環境に身を移し、更に土地勘を磨こう」

事務所から10分のエスニック料理の「味庵」 
セルフサービスのフォーは何杯でも食べれそうなあっさりのピリ辛味。
一番奥に写っている山盛りのフォーはベトナム料理を代表する平打ちの米粉麺。

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相性

相性を種類とその要因に分けて考えると仕事にも結構役に立つ。
共通する体験が多く共感できることがあるか、
お互いが包容力を持ち合わせているか、
価値観や思考方法に共通点があるか、
これらは要因だ。
生活的相性、知的相性、性格的相性、金銭的相性、
社会的相性、性的相性・・・
これら相性の種類にはよく行く料理屋の話題になる言葉が多い。
この中の一つが合わなくても耐えられるだろうが、
三つも合わなかったらとても生涯を共にすることは難しそうだ。
生活的相性は生活してみないと分からないことが多い。
食事の嗜好、綺麗好き、几帳面、生活習慣、趣味・・・
「結婚したら彼の食事の嗜好が自分と違いすぎることが分かってね」
そう言っていた料理屋の女性が先日離婚した。
嗜好の違いは育った環境の違いからくることが多いが、
5年も我慢すれば改善できたものを・・・
反対に、知的相性は数回のデートで判定可能だ。
学歴に比例することもあるし、そうでないこともある。
「女は美人なら馬鹿でもいい」と言う男は多いが、
女は「男が馬鹿に見えたらお終いよ」と言うことが多い。
男と女の価値観と包容力の違いか・・・・
性格的相性は広義では生活的相性と重なる。
でも、努力家か否かは生活的なジャンルには入れない。
私は性格的には努力家だが、相手はどっちでもいい。
おっとりと家を守る可愛い女性も捨てがたい。
教え子で今勤務医をしている男が先日結婚した。
結婚した途端に、「結婚して失敗した」と嘆いている。
聞けば、給料は全て取り上げられ、飲み会にも行けないほどだと言う。
結婚前には予想できなかった彼女の金銭感覚。
結婚した途端に「貯金魔の妻」に変身したと驚いていた。
金銭感覚に於ける価値観の違いが離婚の原因になることは多い。
マンションでの近所づきあいは社会的相性に入る。
Pマンションには優秀なサラリーマンが多く、
我侭な自営の私とは思考方法や人生体験の違う人が多い。
そのせいか、結論の出し方の違いが大きく、
結果的に共感できず、相性が悪く話の合わない人も多い。
例えば、理事会での結論の遅さにはイライラする。
こんなスピードで仕事をしていたら絶対に勝てないと思いながら
下を向いてニタニタと黙っていた理事会が何回かあった。
でも、マンションライフは結婚生活ではないので、
相性が悪くても特段不都合なことは何も無い。
別荘ライフにも相性の合わない人はいる。
「先生」と呼ばれるような人は包容力がなく扱いにくいことが多い。
仕事でのプライドをリゾートにまで持ち込む。
こうなると、もうお手上げで顔も見ないようにするしかない。
性的相性の話題はめったに出ない。
実際には重要なのだろうか公然とは話せない内容が多い。
誰とでも親しくなる女と結婚してしまった教え子の悲劇は忘れられない。
この相性には性格的問題と性的問題が絡み合うので相談には適さない。
40代でセックスレスでも仲のいい夫婦には興味がある。
セックスに対する価値観も人によって千差万別のようだ。
結婚生活に相性の悪さが露呈したら、一時的に一緒にいる時間を減らそう。
その内に相手のいい面が見えてきて二度惚れすることもある。
結婚での相性改善には「お休み期間」という考え方がかなり役に立つ。
相性の悪い人と敢えて上手に付き合おうなんて思ったことはない。
マンションでも別荘ライフでも相性のいい人が数人いれば十分楽しい。
相性のいい人が少ないと自分の時間が増えるというメリットもある。
相性の悩みを少なくして、己を見失わないように生きることも大切だ。
そんなこんなで、我が人生は十分に快適である。

一軒茶屋のマスターとの相性は未だに分からない。

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システム化、最高!

今を楽しく感じる力のない人の明日が楽しくなるのだろうか。
今に感謝できない人に明日感謝の気持ちが生まれるのだろうか
今、幸せだと思えない人に明日の幸せがやってくるのだろうか
もちろんそんなことが言えないほど[今」が辛いこともある。
しかし、それでも「今」を愚痴る人とそうでない人とでは大違いだ。
後悔や愚痴をほとんど言わない人はいつも楽しそうで、幸せそうだ。
そんな幸せそうな人の顔の表情は実に魅力的だ。
もし、「今、何が楽しいか」と問われれば、
「問題解決のためにシステム化することが一番楽しい」と答える。
考えることはいつでも、どこでもできる。
だから、私なら、「今が楽しい」といつでも答えられる。
私の塾は日本一にはなれなかった。
でも、それを目指して奮闘した思い出は今でも宝だ。
30代、ほとんど毎日、明け方までシステム化を考えた。
数千人の生徒に配る教材の管理には苦労した。
それを解決するための管理システムの構築も楽しかった。
恐らく今でも多くの塾がこの管理システムを使っている筈だ。
塾業界では初の「室長の歩合給制」を実施した。
そのシステムが躍進の原動力になり、また止める原因にもなった。
システムの変更のときに不満分子が現れ、彼らが組織を掻き回した。
成績管理システムや支店管理システムも考案した。
そんなシステム化を考えているときはいつもワクワクした。
アドレナリンが頭の中に充満しているような気がした。
駐車場では「最初の40分百円」という方式で躍進した。
近隣の駐車場の売上げより3割は多く売り上げた。
「なぜ高木さんの駐車場だけが満車なの?」とよく聞かれる。
「損して得を取る」という発想だったが、真似する人は少なかった。
零細企業が生き残るには新システムが命だ。
そのシステムを考えているときが今でも一番幸せだ。
考えることは年を重ねても出来る、だから死ぬまで幸せだと確信している。
零細企業、万歳! システム化、最高!

和茶房「亀田」 野比から関内へ移転して大成功、売上げは桁違いだと亀田氏は言う。

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予感的中

「自己破産しようかな」
50年以上親交のある友人の寂しい言葉。
その交友期間は友人の中では最長。
そんな彼も25年前には栄華を誇っていた。
「蓄えとゴルフの会員権とこのマンションで軽く2億はあるからね」 
そんな彼の言葉を聞いたのがついこの間のようだ。
そして、週一のゴルフ三昧の生活を誇らしげに語っていた。
景気のいい時の自営業者によくあることなのだが・・・
「余分なお金があったら土地でも買っておきなよ」とアドバイスしたが、
「君のような不動産屋的生き方は好きではない」と言い返してきた。
聞けば、不動産貸付業は彼の意識の中では「卑しい職業」なのだと。
昔の「この人は晩年苦労しそうだ」という予感が、今次々と当っている。
そしてあれから四半世紀、この男に対する予感も的中してしまったようだ。
蓄えはなく、ゴルフ会員権は600万円に、マンションは1200万円に。
合わせても2千万円にもならないし、マンションは売りたくても売れない。
そう、住むところがなくなってしまうから。
多額の借入があるからか、破産のことまで尋ねてくる。
「生活保護を受けた方がいいのかな」という言葉が悲しい。
「俺の言うことを聞いとけばよかったのに」とは死んでも言えない。
もう手遅れで、どうすることも出来ないから・・・
彼のように頭がよくプライドの高い人に先見性が欠けていることがよくある。
そして何故か、彼の子供たちもそっぽを向いて苦しむ親に手を差し伸べない。
この悲しい晩年を自己責任で片付けるのは余りにも寂しい。

この鹿嶋の赤酢の鮨は癖になる。

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気がつけば最年長

疲れた体をベッドに投げる
今日言葉を交わした人の顔、顔、顔
気がつけば皆年下
朝9時の打ち合わせ
色黒36歳と色白41歳、大手の会社員
開店日の報告を受ける
昼のレストラン、満席
風変わりな冷やし中華
「これなら満席も頷ける」
つり銭を渡すのに手を添えたウェイトレス
手のぬくもりが熱い、幾つなんだろう
午後一の不動産屋、子供がまだ小学生
珍しくいい情報を四つ
帰った後、二つの物件を調査
手応えあり、仕事が増えそう
夜の和茶房
4時から飲んでいるやり手の営業マン
「何が寂しいの?」
「高木さんがオヤジならいいのになー」
産んだ親の顔も知らないと言う
部屋に戻る
スカイスクレイパーの灯が物悲しい
窓から、何日も家を出ない年寄りの顔が・・・
偉そうなことは言わないことにしている
よくある嫌みな年寄りになりたくない
鏡に映る顔、年相応

昨夜は上海の話で盛り上がった、君の成功を心から願っている

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良い建物を建てるには

30年前、横須賀に分譲マンションを建てた。
1階に学習塾を入れたのは言うまでもない。
当時、この建物の前面に普通車4台の駐車場を作ったつもりだった。
「つもり」と書いたのには意味がある。
この駐車場は前面道路までの距離が短く、今日に至るまで軽しか置けない。
建物の配置次第でいくらでも距離は取れたのに・・・
私がいけなかったのか設計士がいけなかったのかは判らない。
ただ、いずれにしても非常に不便な駐車場であることは事実だ。
30年経った今でも、建てる前に気付かなかったことを反省している。
私は今でも毎年のように建物を建てている。
その度にこの昔の経験を思い起こし、二の舞を踏まないようにしている。
そう、設計士に全面的に頼ってはいけないと己を戒めているのだ。
良い建物を作るために一番大切なことは発注者の情熱と知識。
反対に、一番の障害は発注者の不勉強からくる無知と「お任せ」の依頼心。
とにかく、発注者の「いい建物を建てるぞ」という情熱は欠かせない。
今は老人施設の建設を考えて、かなり夢中に勉強をしている。
その勉強会でよく言われるのが、「最高能率の設計」
福祉の世界は従業員だけでなく経営者もぎりぎりのところで頑張っている。
肉体的にも経済的にもぎりぎりなのだ。
このぎりぎり状態を少しでも楽に出来るかどうかは設計次第。
例えば、グループホームの「9部屋のツーユニット設計」
この知識無くしてグループホームの黒字化は考えられないらしい。
経験してきた学習塾にも「最高能率の設計」があった。
例えば、この類の子供の施設には送迎用のスペースは欠かせない。
しかし、このことにまで気を配った施設は少ない。
どんな建物でも出来るだけ多くのプロに意見を聞くのがいい。
でも、最後は「自分」だ、お任せではいい建物は建たない。
確かに、金を出せば建物は建つが・・・・

木立の中に佇むスポーツマンクラブのレストラン。ここでのひと時が好きだ。

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心配だからつい・・・

また一人、敵を作ってしまったようだ。
新しい商材を持ってきた英会話仲間の友人。
彼はいつも新しい投資先を見つけては私を訪ねてくる。
「これは絶対にいけると思って大枚を投資したんです」
穏やかな目をして語る彼の笑顔が好きだ。
「これはいいね、頑張ってね」と言えればいいのだが、
馬鹿な私は、「こんなホームページを作るようでは絶望的だよ」と、
つい思ったままを話して、彼に嫌悪感を抱かせてしまった。
もちろんホームページ(HP)を作ったのは彼ではない。
だから、彼が絶望的な訳ではないのだが・・・
私のホームページ(HP)作りの経験はかなり長く、
どうすれば売れるHPになるかはほぼ毎週その道の達人と話している。
だから、彼の扱っている商品のHPの稚拙さが許せなかった。
世の中には成功者と失敗者とそれ以外の普通の人がいる。
もちろん多くの人が成功者になれればいいと思っている筈。
でも、私のような年寄りから見るとその違いは歴然としている。
失敗者は独善的で、可愛くなく、人の話に耳を傾けない。
成功者は可愛く、人の話を聞きたがる、だからこんなHPは作らない。
でも、本人たちには自分がどちらに属しているかが分からない。
それをはっきりと告げるのは酷だが、私はその人のために正直に告げる。
そして、嫌われる、今回のように。
彼の商材の胴元は外人らしいが、あまり日本を研究していないようだ。
日本の商慣習を深く勉強せずにこの国で成功するとでも思っているのか。
大好きな友人が大切な金をあまりこの商品につぎ込まないことを祈っている。

エルミタージュの冷製トマトのスパゲッティは最高だ。

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出し惜しみ

最近懇意になった不動産業者に上客を紹介した。
2週間後、「成約しました、ありがとうございます」という報告が。
それから更に2週間、何の音沙汰も無い。
この成約で百万円も仲介料が入った筈なのに、電話でのお礼だけか?
子供の世界ではあるまいし、最低5万は包んでくると思っていた。
第一、 買った人をその業者に代わって何度も現地へ案内したのは私。
その時間と交通費だけだって馬鹿にならない, 単なる紹介とは訳が違う。
もう二度とこんな業者には人を紹介したくない。
もちろん、最初からそんなお礼を当てにして動いた訳ではない。
純粋な気持ちで知人に便宜を図ってあげたかっただけ。
ただ、それは私と知人との関係の話で、業者とは関係ない。
おまけにその物件は私が苦労して見つけ出したもの、その知人のために。
その紹介に対する感謝の気持ちが言葉だけとは実に悲しい。
こんなだからこの男はいつまで経ってもパッとしないのだ。
この人生で、出し惜しみの強い人間が成功したという例を知らない。
人の世は「ご恩あっての奉公」で成り立っていることを忘れてはいけない。
5%の恩義も差し出せないようでは北条高時になってしまうぞ。
これは単なるお金の話ではなく、人の世とはそういうものなのだ。
人の心も掴めない人間が栄える訳がない。
そう言えば、先日A君も似たような話をしていた。
世の中にはそんな気の利かない人間が結構多いということか。
まあ、それだからこんな馬鹿な私でも生きていかれるのだろう。
気の利いた人が多かったら私なんぞは生きていかれないかも・・・

この寺の裏に高時の「首切りやぐら」が。気持ち悪くて近寄れない。

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投資用マンションの一生

この度、30年前に買った投資用マンションを売却した。
最初の目論見は外れたが、それでも実によく働いてくれた。
一つのマンションが投資という意味での一生を終えた、合掌!
30年前のスタート時、このマンションの家賃は月14万円。
希望に満ちた実にいい時代だった、私も世の中も。
横須賀の片田舎物件だったので3LDKなのに購入価格は2千万円。
だから、キャッシュで買えた。
年間収入は月1万円の管理費を引いても13万円×12ヶ月で156万円。
ここから年6万円の固定資産税を引いて、
年間実質利回りは7.5%になった。
当初借りてくれた人は何と20年間も住み続けてくれた。
ただ、10年して家賃の値下げ依頼があり、月額12万円に値下げ。
だから、実質年間収入は126万円で、実質年間利回りは6.3%にダウン。
失われた20年に突入し、世の中から希望の火が遠のいていくのが分かった。
そして20年後に彼女は転居。
この間に得た実質家賃所得は1500万円+1260万円で2760万円。
彼女の退室に伴うリフォーム代が250万円かかったので、
実際には2760万円から250万円を引いた2510万が彼女から得た収入。
これで年間利回りを再修正すると、
実際の平均年利回りは2510万÷20年÷2000万円で約6.3%となる。
これは国債の10倍の利回り、本当に彼女には感謝しなければならない。
さて、一月もしない内に新しい入居者が引っ越してきた。
家賃は更に下がって、月額10万円、デフレ不景気が吹き荒れていた。
この独身の男の人も10年と実に長く入居してくれた。
同じような計算でその間の年間利回りを計算すると、5.1%だ。
そして、私が手にした彼からの実質所得の総額は1020万円。
彼の転居後のリフォーム代が20万円かかったので、
実際に手にしたお金は1000万円、随分と少なくなった。
二人の入居者から得た30年間の収入総額は3510万円。
そしてこの度、私はこのよく働いたマンションを1400万円で売却。
だから、このマンションから得た実際の収入は600万円を引いて2910万円。
世の中は暗いが、それなりに素晴らしい投資結果だったと満足している。
ちなみに、もしこんなマンションを10戸もっていたら・・・
毎年約1千万円の実質家賃収入があったことになる。凄い。
教え子の中には今年この道を歩き始めた者がいる。
彼の30年後を見届けることは私にはできそうにない、成功を祈る。
※1400万円でこのマンションを買った人と街でばったり。
「ありがとうございます、先日8万円で公務員の方が借りてくれました」
駅に近いのですぐに新しい人が入るとは思っていたが、本当によかった。
私の頭の中ですぐに計算機が動き出した。
実質年間利回りは(8万−1万)×12÷1400万=6%
これなら国債利回りの10倍、このマンションの新しい一生の始まりだ。
(固定資産税は分からないので引いていない)

今流行のウォーキングシューズを買って鎌倉を散歩、どこもかしこも紫陽花が真っ盛り

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不勉強の林檎たち

仲間には業績がよく、性格がよく、正義感のある人が多い。
そんな中でもA君はピカイチで、彼との情報交換は実に楽しい。
昨日のテーマは「なぜ弱者が騙されるのか」
彼の取引先Mが倒産したが、彼の債権500万円は無事だったという。
Mは消費者金融から600万円を借り、10年間返済をし、この度倒産した。
Mは600万円を上限金利29%で10年間借り、約1845万を支払った。
これを適正金利15%で借りていたと仮定すると支払い額は1161万。
1845万−1161万=684万、これが所謂過払い金でMに戻ってくるお金。
この中から2割の弁護士報酬を払った残りの547万円が実質戻り額。
この545万円の中から彼の債権500万円が目出度く回収されたのだ。
もちろん、この回収劇の主役である優秀な弁護士を選んだのはA君。
さて,最近これと似た事例で同じように倒産した知人がいた。
その知人の場合は借入れてからまだ5年しか経っていない。
だから支払った総額は(月154000円×60ヶ月=)924万円。
本来の正当な支払額は(月96800×60ヶ月=)約580万円。
前例のような計算をして実質戻り額は344万円×0.8で275万円。
5年間で200万円の元本を返しているので元本残額が400万円。
この400万から実質戻り額の275万円を引くと返済残は125万円。
こうなっていれば何も問題はないし、この今日のブログもない。
しかし実際は、彼には一銭も戻ってこなかった。
彼の得た条件は「元本の返済残400万は無利子にする」というもの。
その条件によるメリットは53万円ぽっちだ、
でも彼にはそんな計算ができなかったから、「それでいいです」と承諾。
で、彼は(275万円−53万=)222万円の手に出来るお金を失った。
そして、不運にもこれが彼の倒産の引き金になってしまった。
では、この222万円はどこへいったのか?
これから先は多方面に問題が起こるので私には書けない。
ただ、彼が合法的に損をさせられたことだけは確かだ。
こんな事例を耳にするたびに思うこと、
「損をしている人の周りには損をしている人が多く、
運の悪い人の周りにも運の悪い人が多い」
そして、損をしている人、運の悪い人には不勉強な人が多い。

鎌倉で見かけたデザイナーズマンション、とても参考になった。

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破産物件

マンション投資、特にワンルームマンション投資は難しい。
業者は購入時の利回りで売り込みをかけるが、撤退価格は語らない。
この二つは車の両輪のようなもので、二つのバランスは重要だ。
横須賀のように空室が目立つ地域ではこの利回りそのものが怪しい。
「今まで10%に回っていましたから儲かりますよ」
でも、この言葉が儲けを保証するものではないことを言うまでもない。
それが何より証拠には当の不動産屋がそれを買わない。
本当に儲かるものならば自分たちが買っている筈だ。
実際、いい土地が売りに出ると必ず業者が買ってしまう。
つまり、彼らは知っている、
「これからは借主を探すのが難しい時代だ」ということを。
借りてくれる人のいない利回りなんて、幽霊みたいなものだ。
私はこんなのを「幽霊利回り」と呼んでいる。
これからのマンション投資は東京のごく一部に限られるように思う。
個人的には、3A地帯(麻布、青山、赤坂)のようなところが好きだ。
3S地帯(渋谷、新宿、新大久保)の市場は堅いが柄が好きでない。
まあ、こんな地域の築3〜5年の中古ワンルームマンションがいい。
新築を買って行き詰ったような人の破産物件が特に美味しい。
新築売り出し価格で2千万くらいが破産中古だと半値近くで買える。
これだと10年稼いで撤退しても1千万弱では売れる。
その間に1千万円くらいは稼ぐだろうからやらない手はない。
この物件のように1200万円で買って、900万円で売ったら、
その差額が300万円だから、差し引き700万の儲け。
撤退価格が買値からあまり下がらないところがポイントだ。
こんな理論で1億を稼いだと豪語している教え子がいる。
彼はまだ37歳のサラリーマンだ、凄い。
もう13年生きて、彼の50歳を見届けてみたい。

バイク置き場のマーケットが拡大している。この場所は月極めで12000円だと。

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新発想

成功法則や幸福法則の本を書く人は多い。
現に、私も不動産投資の拙い体験をブログに書き続けている。
自分に近い人たちが豊かになって欲しいという強い願いがあるから。
忙しくて会えない人たちにブログを通して語りかけているつもりなのだ。
この私のブログを読んでくれている中の一人からの報告に感動した。
彼は「ユダヤ人大富豪の教え」の著者・本田健氏に心酔している。
そして、先日その本田氏のセミナーに出席したのだが、
そこには一つの課題をクリアーしないと出席できないようになっていた。
それは「20人の出席推薦人の署名を集めよ」という課題だった。
要するに自分の応援者を20人集めた人しか出席できないのだ。
つまり、本田氏はそんなやり方で自分の著書のアフターフォローをした。
本を読んだだけではほとんどの人がその教えを身につけられない。
多くの人が「面白かった」、「役に立った」という読後感でお仕舞になる。
しかし、本田氏それを人生の貴重な時間の無駄遣いだと喝破した。
そして彼の本の読者を真の成功者に導くためにこんなことを始めたらしい。
成功法則を書く人は「真の成功者」でなければならない。
この世にはびこる単なる「口先評論家」では説得力が無い。
本田氏は30冊以上の本を世に送り、320万部を売り上げた。
そしてその有料セミナーの出席者は10万人を越えている。
そう、彼自身が経済的にも精神的にも立派な成功者なのだ。
そして、この新発想で読者を真の成功者にする手段に打って出た。
そう、「ユダヤ人大富豪の教え」という著書のアフターフォローだ。
本のアフターフォローという発想はその本から得たと彼は言う。
つまり、自分で書いた内容を自分で実践し、更なる成長をする。
本田氏の凄さを目の当たりにし、新たなエネルギーが湧いてきた。
※それに引きかえ、森永卓郎のセミナーはひどい。
出席した人の話を聞いていて、森永が如何に稚拙かということが分かった。
その一例、「相続税を払いたくなかったら金は銀行に預けるな」
要するに「箪笥預金」が脱税には最高の方法だと教えていたと言う。
出席したこの男も「そうだよな、高木」と信じて込んでいる。
「それほど脱税したければ言う通りにすれば」とつい頷いてしまった。
「口先だけで生きている人の話はろくでもない」と言いたかったのだけれど・・・
彼には「殺された板橋の資産家のような末路」が見えていない。
不ぞろいだが、あの日から毎日新しい花が咲いている。

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偽善地獄

車や別荘に無駄なお金を使うので蓄財家でもなく、
暇さえあれば夜の街をふらふらするので努力家でもない。
でも、若い頃から幸運の女神が常に微笑みかけてくれている。
高校までは母親に育てられた貧乏で甘ったれな子供だった。
しかし大学時代は株で儲けたりして金回りがよく、
昼はゴルフ、夜は青山・六本木で遊びまくった。
そのお陰で、会社に入ってもすぐに役員に可愛がられ、
会社の接待ゴルフにはなくてはならない存在になった。
週に3日は接待ゴルフで客を適当に勝たせるための小細工係を任され、
OBボールを蹴飛ばしてOKボールにしたり、池ポチャをセーフにしたりした。
こんな賭けゴルフでお客を適当に勝たせるのが私のミッションだった。
既に40年前のことだが、接待ゴルフでは毎回1ホールに1万円を賭けたし、
夜のマージャンでは一回に10万円は軽く動いた。
この例は平均よりは額が大きいが、こんなことは今でも当たり前なのでは・・・
警察官と賭けマージャンをやったことも何度かある。
野球賭博は違法で、決して許されることだとは思わないが、
賭けマージャンまでいけないなんて、世の中が少し偽善地獄になっている。
ここまでやると賭け事の好きな人には生きているのもつまらない。
所詮、人生そのものが賭けではないか。
賭けないマージャンや賭けないゴルフなんてやる気もしない。
ゴルフ場へ行けば分かるが、額は小さいが半数以上の人が賭けている。
〜大臣やマスコミ関係の偽善者に、「偽善もいい加減にしろ!」と言いたい。
「そんなことを言うなら、パチンコも禁止しろ。出来もしないくせに」
もうこれ以上世の中を窮屈にしないで欲しい。

釈迦堂の切通し。通行禁止の札が立っていたが構わず通って大町へ。全く知らない鎌倉を発見した。

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建物維持管理ガイド

多くの人がやっていなくて私がやっていることはかなりある。
その中の一つが「建物維持管理ガイド」を竣工時に作成すること。
新しい建物の竣工引渡し書類に必ず入れるようにお願いしている。
建築会社と私が膝をつき合わせて作ることが多い。
そのヒントはマンションの長期修繕計画書。
私が持っているマンション一棟でももちろんこの書類は作っている。
しかし、商業ビルでこれを竣工時に建て主に渡している会社はない。
マンション同様、商業ビルだって古くなるから計画的なメンテは必要だし、
何よりも、オーナーはそれに沿って予算立てをしなければならない。
家賃がすべて収入だと勘違いしていたらとんでもないことになる。
なのに、それを渡す親切な会社がないのが不思議でならなかった。
当然、これにはその建設会社にとっても二次工事依頼というメリットがある。
最近竣工したビルで渡されたこの書類は実に気が利いていた。
正に建物維持管理ガイドと呼ぶに相応しいもので、
長期修繕計画書なんて言ったら失礼なほどよく出来た作品だった。
使われている材料の特性から、その下請け施工会社まで書かれている。
電気の不良はどこの会社に電話すればいいとまで記されている。
私が求めていたものの理想形だったのだ。
この書類に沿って計算してみると、
このブログでも書いているように、毎月坪600円を積み立てることが必要。
つまり100坪の建物なら毎月6万円を家賃から差っぴき、
こつこつとその日の修繕費に備えて積み立てておかなければならないのだ。
だいたい多くのビルオーナーはこんな当たり前のことをしないで、
そのお金も収入と勘違いして、飲み食いにつかってしまう。
普通のマンションの修繕積立金より若干高くなるのは中と外があるから。
マンションでは専有部分(中の部分)に対して修繕積み立てはしない。
商業ビルは内部のメンテもしなければならないのは当然だ。
商業ビルオーナーはもちろん、ありとあらゆる建物の所有者は、
絶対にこうした建物維持管理の概念を持つべきだ。
そして施工会社にお願いして、この書類を作ってもらおう。
繁盛ビルはこうして育っていくのだから。

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撤退価格

「40年間も不動産業を生業としてほとんど失敗が無いのが不思議だ」
半世紀も友人関係が続いている頭脳明晰な社長が何度も私に言う言葉だ。
自分ではあまり意識したことはなかったが、そういえばそうかも知れない。
塾を売るとき、かなりの土地建物(教室)も一緒にその会社に買ってもらった。
不思議と残した土地建物は今でもフル稼働して私の生計を助けている。
反して、売った土地建物はそのほとんどが廃墟で全く使われていない。
その違いを生む最大の原因は「土地への愛情」とそこから育つ「土地勘」
不動産を働かせるには、その土地に対する並々ならぬ愛情が要る。
愛情が土地建物を育て、育った土地建物が利益を生んでくれる。
そうした作業の中から土地勘も生まれ、売るか残すかの判断力が育つ。
塾を買った会社は20年間、土地建物に愛情を注いだ様子はなかった。
こうして育った土地勘には撤退価格判断という重要な事業センスも含まれる。
駐車場業もそうだが、一つの事業の美味しい期間は長くても10年。
その後には違う業種に移るか売却という撤退の道しかない。
その結論が売却となったとき、売値が買値を上回ることが重要だ。
つまり、撤退価格が利益を生むかどうかの判断力が要求される。
「この駐車場は近くに病院があるから儲かりますよ」
この話が本当だとしても、状況が変わることも考えねばならない。
例えば、その病院が患者用の駐車場を2倍に拡張することだってあり得る。
買ってから3年間、もし年率10%で月150万円儲けたとしても、
とたんに売上げが減少して、利益がゼロになったらどうするか?
慌てて売り抜けようとしてその土地を売りに出しても、
もしそこで1億円損したら、3年間の利益は吹っ飛んでしまい、
さらに5千万前後の損をすることになる。
つまり、買うときの「儲けの額」に目がくらんではいけない。
事業には必ず「終わり」、言い換えれば「撤退」があるのだ。
そのときの撤退価格を十分に計算して購入の是非を判断する必要がある。
この撤退価格という発想が私の仕事の失敗を回避させてきたような気がする。
つまり、私の土地建物への愛情が人並み以上だということか。

明月院でこんなに美しい菖蒲を鑑賞できるとは・・・

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またその質問?

年寄りは同じ昔話を何度も語るので若者に嫌われる。
その原因は未来のことを考える時間が減ったからに他ならない。
未来に夢を持たず、昔の思い出に浸る毎日だから話すことも昔の事ばかり。
そんな同じような過去を何度も語る年寄りにはなりたくない。
昔話ではないが、私がよく言われるのは、「またその質問?」
夜の小料理屋仲間の稀有な体験談は何度聞いても面白いし、ためになる。
だから、ついつい「あの時はどんな気持ちだったの」と・・・
それは大好きなハワイに何度も行きたいのと似ているし、
面白い映画を何度も見てしまうのとも似ている。
妻と別れて美しい20も年下の女と一緒に暮らすドンファン。
その別れたときの修羅場の物語は聞くたびにドキドキする。
だから、ついつい「刺されたときは何を考えていたの?」
「高木さん、もうその質問は3回目だよ」
もちろん、その答えは知っている。
「このまま死んでいけたらいいなーと考えながら意識を失った」
でも、やっぱりいつか4回目の質問をしてしまうだろう。
だって、何度聞いてもすごい話なんだから。
こんな武勇伝とは違い、人には思い出したくない過去があるとか。
もちろん私だってそんなことは知っている。
でも、そんな嫌な思い出なら絶対に他人に話してはいけない。
そうすれば、聞かれて思い出すなんてこともないから。
一度でも話してしまったら、聞かれても文句を言ってはいけない。
当然、私にだっていろいろな過去がある。
でも、他人に話したことなら何度聞かれても嫌な気はしない。
嫌な気がするようなことは絶対に喋ったりはしないから。
幼少期の貧しかった思い出。
死にたくて死にたくてしょうがなかった学生時代。
辛かった40歳。
価値観の変わった50歳。
気分の波の大きさが気になる今日この頃。
私になら、話したことは何度でも質問していい。
思い出したくない過去なんてほとんどない人だから。
「それって、幸せな人生を送っているってことだよ」
そんな風に言う友もいるが、そう言えばそうかも知れない。
同じ質問を何度もする癖は死ぬまで治らないだろう。
治すつもりもないし・・・・・

鎌倉プリンスで朝食をした帰りに明月院に寄った。

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嫌われ力?

「あそこまで書いて平気なの?」
通う店の客、生活圏の知己、仕事仲間のことを書き過ぎだと友人が言う。
でも、余りにも気配りのすぎたブログなんぞ書く意義がないのでは・・・
だからつい大胆に書いてしまうが、それでも十分に注意は払っているつもり。
ただ、それを読んだ人にもし嫌われたとしても後悔はしない。
書くことで自分にも読んだ人にも何か得るものがあると信じているから。
今の世の中、「嫌われること」を恐れる人が多すぎる。
特に政治家やニュースキャスターにこの傾向が強い。
鳩山前総理の失敗は全ての人に嫌われたくないという性格に起因している。
全国民の1%の沖縄の人に好かれようとして右往左往し、
最後に99%の日本人から嫌われた、実に愚か者だ。
でも、世の中にはこうした例が余りにも多い。
亀井は郵便関係者たちに媚を売るために郵政法案の改悪を始めた。
そのときの騙しに使う言葉が「山村の年寄りの幸せ」。
1%にも満たない山村のお年寄りのために99%の日本人が利用される。
でも、キャスターが亀井の言葉に強く反対できないのは「嫌われたくない」から。
こうして日本がどんどん衰退していく。
Pマンションにも似た事例はいくらでもある。
自転車置き場の使用料は1年間、一台千円。
車1台のスペースに置ける自転車は多くても10台。
10台の駐輪場代は年間1万円、対して車の年間駐車場代は24万円。
こんなアンバランスが許されていい訳が無いのに文句を言う人がいない。
Pマンションの住民が不勉強なのか、言って嫌われるのが怖いのか。
バイク置き場は年間で12000円、こちらも二十分の一のアンバランス。
それなのに逆に駐車場代が安すぎるなんてことを言う人がいる。
何故なら、車所有者は全住民の三分の一で、自転車所有者は二分の一以上。
つまり、好かれるためには車所有者を苛めた方が善人になれるからだろう。
駐車場の維持費は10年で3千万円以下対して収入は1億円。
マンションへの7千万円以上もの寄与がまるで評価されていない。
私は嫌われることなど何でもないのでこの問題もガンガン追及していく。
そうして「優れた管理、価値あるマンション」を実現するつもりだ。
最大多数の最大幸福を考えるべきだ、より多くの幸せは国を豊かにするから。
逆に、バラマキや給付は弱者を増やすことはあっても国を豊かにはしない。
国が貧しければ2割の国民のために8割の国民が不幸になる。
菅さんにはポピュラリズムに染まらない強い政治家になってもらいたい。
先ずは亀井に嫌われることからその手腕を発揮してみて欲しい。
そうすれば7月の選挙の大勝は間違いない。

格安なボーリング方法もある。

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可愛い言葉に包まれて

散歩のついでに急に懐かしくなり学生時代の友人の家に立ち寄った。
あいにく留守だったが、息子さんがいたので挨拶はしておいた。
その日の晩、彼からの電話、
「千葉に行っててね、今度はアポを取ってから来てくれよ」
「同級生に会うのにいちいちアポだって?お前は何様なんだ」
急にムカムカしてきた、そう言えば、彼は昔からこんな言葉を使った。
要するに可愛くなくておまけに不適切な言葉を使う癖があった。
私なら、「留守して御免、電話をくれれば絶対にいるようにするから」と言う。
「だから彼の人生はイマイチなんだ」とこじつけてこの日は溜飲を下げた。
教え子にもいろいろなタイプがいる。
やっぱり成功している人はその言葉や態度が違う。
一番の違いはお礼表現の可愛さとタイミング。
運のいい生徒はお礼のメールや電話の言葉が可愛くて素早い。
Pマンションの10期の総会が無事に終わった。
口角泡を飛ばして話し合った理事長さんとはとても強い絆が築けた。
思う方向が同じなら絶対に理解しあえると思っていたがその通りだった。
思えば、お互いに使っていた言葉が可愛かったように思う。
「日本一のマンションにするために・・・」
「流した汗に報いるようにしたい」
夢で包んだ可愛い言葉での会話がいくつも脳裏に浮かぶ。
これからも可愛い言葉たちに囲まれて生きていきたい。
錯覚でもその方が幸せだし、これはいくつになってもできることだから。
それにつけても、昨晩の小料理屋の同席者は実に可愛くなかった。
まあ、皆が可愛かったら浮かぶ瀬がなくなるからね。

箱根「翡翠」の方が「離宮」よりいいという人もいる。

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想いを言葉に乗せる

「言えば、言えば言い当たる」
「二倍の言葉で想いを伝えろ」
生前、母がよく言っていた言葉だ。
だから、夢や理想を綺麗な言葉で語るのが好きだ。
何度も語っているうちに、その気になっている自分に驚くこともある。
Pマンションの10期の理事長さんともそんな語らいを楽しんだ。
「日本一のマンション管理を目指す」
「立ち上がってからも育つマンションにしたい」
そんな努力の甲斐あって、40万円の修繕積立金徴収は必要なくなった。
無駄の無い管理で、既に次の特別徴収も必要ないレベルに到達している。
エントランス前の植栽も箱根の「山のホテル」を目指して刈り込んでいる。
2年後には見事なつつじのアンジュレーションが楽しめるだろう。
不動産投資でも美しい言葉を使う。
「地元の発展に寄与する事業をやりたい」と言い続けている。
関内駅近くに7月から建設する事業用ビルもそんな動機だった。
理想が高いから周辺の人たちの同意や協力もすぐに得られた。
「街を良くしましょう」の気持ちを言葉に乗せて、強く訴えた。
「女性が安心して歩ける街にしましょう」とも語った。
「ありがとう」という感謝の言葉も他人の2倍は使う。
「黙っていても分かるだろう」なんて手抜きはしない、母の遺言だから。
想いは出来るだけ多くの言葉に乗せてこそ相手に伝わると信じている。

半日工事の後付けの窓、断熱・防音・防犯に威力を発揮しそうだ。

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同郷・同世代の社長たち?

経営者である以上誰もが「成長」を望む、多少の虚栄心もからんで。
そして、急成長を望めば資金が要る、そこで銀行に借入を申し込む。
銀行は担保力のある二代目になら人など審査せず無条件で資金を貸し込む。
こうして私の周りの資産家の二代目が多額の借入で地獄に落ちていった。
信用金庫の主催するゴルフコンペの仲間だったS。
地元では有名な資産家だったが経営的な知識は皆無。
そんな彼が銀行の薦めるがままに東京に幾つものアパートを買い始めた。
そして5年後、入居率の低迷からそれらのアパートを売りに出した。
売値は買値の半分以下という惨憺たる結果になり、ついに破産。
地元から彼の姿はなくなった。
10億の相続をした遊び好きな二代目の凋落も早かった。
相続後、事業経営のセンスなど全くない彼に甘い誘惑の手が。
「産廃事業に投資をすれば必ず儲かる」
「これからは中国の時代だ、北京に大型レストランを出そう」
「自動車の・・・・」
そんな甘い誘惑に次々と投資して3年で10億が消えた。
資産家には銀行の方から多くの融資案件を持ち込む。
本当にいい話もあるが、他人の敗戦処理のような案件もある。
要するに玉石混交、全ては当事者の選択眼次第。
もちろん、銀行からの話でスーパーリッチになっていく人もいるが・・・
ただ、そんな優秀な二代目には必ず優秀なアドバイザーがいる。
優秀な人を周りに置く二代目で失敗した人を知らない。
優秀な側近のいない総理がバカ総理になるのと実に良く似た構図だ。

6月落成のビルの天井を埋め尽くすLED電球

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同郷・同世代の社長たち?

年商の多寡でその経営者の器を語るのはあまり適切ではない。
借入を増やし、規模を拡大すれば年商など簡単に増やせるから。
経験的には、純資産高の方が器を測る数字には適している。
事業の急速な展開にはどうしても銀行借入は欠かせない。
私も急成長期には銀行からかなりの金を借り、教室を増やしていった。
だが、5年でこうした規模の拡大が己の幸せに反比例していることに気付いた。
更に、世間の見る目とは裏腹に、自分の財産が増えている気もしなかった。
純資産が確実にプラスになったと思えたのは、長岡塾を売ったとき。
売った代金でかなりの借金を返済したときの安堵感は今でも忘れられない。
「あー、これで死なずに済んだ」と心底ほっとした。
拡大する⇒借入の返済原資となる収入が増える⇒銀行が金を借りろと誘惑する。
つまり、事業が発展しても借入が増えるから純資産は増えない仕組みになっていた。
資産なんて死んだときの生命保険だけだと銀行を恨めしく思うこともあった。
もし2〜3人の室長の反乱が起きたら、負債何十億の倒産になるという恐怖の毎日。
そして、「夜逃げ⇒首吊り⇒生命保険が家族に入る⇒一巻の終わり」
こんな図式がいつも頭に渦巻いていた。
これを脱却するには、何が何でも純資産をプラスにするしかない。
つまり、「世間的に大きい会社だ」などと言われる夢など捨てて、
資産形成を組み立て直すしかないが、これが実に難しい、世間体があるから。
だから、私の中で世間体を無視したワットマンの清水氏への評価が高いのだ。
逆に言えば、急成長している会社やその経営者など全く羨ましくない。
かえって、可哀想なくらいに思っている。
私の同郷・同世代で真に優雅な経営者はほとんどが名の知れない人たち。
商工会議所の会頭候補にもならない人たちだが、彼らは実にリッチだ。
恐らく、名声を望まず、純資産中心の生き方を選んだ結果だろう。

カシータ麻布十番

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同郷・同世代の社長たち?

大きく業態を変えて、時代の変化に対応したのがワットマンの清水一郷氏。
反対に、変化に対応出来なかったのが東証二部上場のさいか屋は岡本一族。
既に純資産はマイナス60億を超え、普通なら「無一文」という悲しい状態。
事業再生ADRの成立後、還暦目前の長男・岡本康英氏が退陣。
三男の洋三氏が代表になり再建を目指しているが、既に実権は京浜急行に。
地元の人なら誰でも知っている横須賀の一等地の岡本家の豪邸は売られ、
秋谷の別荘はレストラン&結婚式場のアリス・ヴィラ・リゾートに。
年間売り上げは約700億から漸減し、23年には500億を切るだろう。
このさいか屋の岡本一族が30年前には鼻も引っ掛けなかったのが「エイヴィ」
このスーパーの総帥が私より1歳年上の木村忠昭氏で、現横須賀商工会議所会頭だ。
現在は年商300億だが、さいか屋の売上げを越える日はもうすぐ来るだろう。
昭和58年、鴨居にエイヴィが産声を上げたとき、既に長岡塾鴨居校は全盛期。
つまり、私の会社の方が大きかった時代があったのだから不思議な気がする。
ただ、上場している天下のさいか屋が純資産でマイナスであることからも、
その規模が大きいことで代表者の全てを測ることはできない。
だから、会社規模で経営者の資質を判断するのは避けた方がいい。
小さな会社の社長が優雅な人生を歩んでいることなど枚挙に暇が無いのだから。
それにしても、30年という年月が如何に大きな格差を生むかを考えると、
更に30年後にどんな地殻変動が起きているか、想像しただけでワクワクする。
今思えば、岡本一族が時代の変革をある程度推測できた筈なのにと残念な気がする。
彼らの時代を読む目を曇らせたのは「岡本家」という華麗な歴史だったのか。
もし、大通り館などに投資せず、平成町に大型スーパーを作っていれば、
エイヴィの木村氏にその座を奪われることもなかっただろうに・・・
その木村氏のスタートはプロパン屋。
その後、母の実家の20坪の木村商店を任され、それを60坪、200坪へ。
それがついに、神奈川県下に7店舗ものスーパーを持つ「エイヴイ」へ。
エイヴィとは(ようこその意)」で、徹底したローコストオペレーションはつとに有名。
ワットマンの清水一郷氏が上場により創業者利得を得たのに対し、
木村忠昭氏は上場という手法は取らず、地道に銀行融資で展開を図っている。
この二人のサクセスストーリーの今後は実に楽しみで、目が離せないが、
木村氏が横須賀商工会議所の会頭という名誉職に就いたのは少し悔やまれる。
過去にこの職に就いた人たちで日本を代表するような人になった方がいないから。
ヤマダ電機規模の横須賀発の大実業家が現れる日が待ち遠しい。

箱根の温泉は近くていい。大好きな箱根離宮。

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交渉は決定権者と

最近、一つの土地買収交渉が成就せずに終わった。
私の損害は汗一粒だったが、私についた担当者Mの会社での顔は丸つぶれだった。
失敗原因は売主の会社の担当者が経理部長で、Mが彼とだけ交渉を進めたこと。
そう、決定権のない単なる部長だけを相手に話を進めていたのがいけなかった。
事務的なことはともかく、交渉過程で相手の長に会わなかったのは大きなミスだ。
だから決定権者と話を進めた見えない競争相手に獲物をさらわれてしまった。
彼はMに綺麗な返事だけをして、私側の人たちを喜ばせた。
もちろん、私にも「この企画は行けます」として伝わってきた。
経験豊富な私は「ひょっとしたら・・・」と百パーセントは信じていなかった。
単なる勘でなく、うまくいく仕事とちょっと違う違和感があったのだ。
そして、案の定、私の勘が当たってしまった。
今朝、桁違いに大きいがこれと似たようなニュースが飛び込んできた。
あの超大型ファンドの〜HDがおかしくなっているという。
奇しくも、そのおかしくなった直接の引き金が私の小さな話と酷似している。
その〜HDの担当者Sが土地所有法人の決定権者でない単なる経理部長を、
数百億の買収の交渉相手とし、2年間も手続きを進めていった。
土地の所有権も移り、工事を開始してみたら、裁判所より「工事中止」と。
土地所有法人の金庫に売買代金のほとんどが入っていなかったというのだ。
登記が済めば金は渡っていると誰もが考えるが、相手が宗教法人だと・・・
宗教法人などの特殊法人では、権利書や印鑑を経理部長が持っていることが多い。
買う側の〜HDも売る側の法人も幼稚にもSとその部長に全てを任せた。
この二人が悪だったら、社長や理事長などに知らぬ間に所有権は移転する。
特に今回の組織の理事長は権力を持っていても不動産の知識がない。
そう、元は僧侶だから。
社運を賭けるような交渉には次のことを忘れないように。
最初はどうであれ、途中からは出来るだけ決定権者と会うこと。
そして、それが叶わないのなら、「交渉などしない」と言える勇気を持つことだ。

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同郷・同世代の社長たち

横須賀で長岡塾とほぼ同時期にスタートした企業で
唯一今も上場している会社がある、その名はワットマン。
2004年、この会社名の店舗が神奈川県から一斉に消えた。
驚いた多くの人たちは「家電量販店のワットマンが倒産した」と噂した。
まるで人の不幸を喜ぶが如く・・・
ところが、会社はワットマンとしてジャスダックに相変わらず上場していた。
ただ、店舗名がブックオフ、ハードオフ、オフハウスなどに変わっていた。
昨年還暦を迎えた社長・清水一郷氏の考え方は私と全く同じだった。
6年後の今の家電量販店の熾烈な生き残り戦争をその時に彼は見抜いていた。
「年商5百億のワットマンなんてヤマダ電機に一瞬で吹き飛ばされる」と。
そして、私が塾の最盛期に営業権を一気に大手に譲ったように、
彼もその最盛期に、全ての店舗で家電量販の仕事から撤退した。
当然、多くの社員が勘違いして会社を去り、株価も大きく値を下げた。
ところが、今年3月期、ワットマンは再び右肩上がりの成長期に突入した。
売上げは往時の十分の一以下で約30億だが、利益率はかなりものもだ。
清水氏の好きなダーウィンの言葉がある、
「強い生き物が生き残る訳ではない、変化対応力のある物が生き残るのだ」
23年前、長岡塾を苦しめたK塾が今では更なる大手の攻撃を受け風前の灯だ。
創業者がその人生を成功裏に全うするには次々と変化できる柔軟性が欠かせない。

ヤマダ電機「LAVI」の開店日、店舗の周辺を8千の人が埋め尽くした。

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時にはスローで

還暦前後の破産ほど悲しいものはないのでは・・・
友人や知人の何人かがこんな悲劇の中で苦しんでいる。
本来ならこれから余生を楽しもうという年齢なのに。
30代前後の創業なら死ぬまでに半世紀は生きていくことになる。
当然、この半世紀には予期せぬ難題が何度か会社に襲い掛かる。
何度も言うように、そんなときに多すぎるリースが致命傷になる。
先日、また起業以来30年頑張ってきた会社が倒産した。
1981年創業で、全国展開していた神奈川クリニック眼科だ。
原因はいろいろあるが、一番の原因はリース過多だろう。
この眼科は最新鋭のレーシック機器を使っていることで有名だった。
当然それらはリース期間中で、負債総額は68億だという。
引き金は、あの「銀座眼科」の60人以上の角膜感染症患者を出した医療ミス。
この事件後、レーシック希望の患者が全国的に激減した。
突然の患者減少というトバッチリに悲鳴をあげた同業者の中で、
リースが多額の神奈川クリニック眼科が倒産したという訳だ。
可哀想なことに、神奈川クリニック眼科では医療ミスなどなかったのに。
リースを多用すれば確かに急成長は手に入れられる。
そして、急成長で世間の耳目は集まり、一躍有名人にはなれる。
しかし、それは常に砂上の楼閣という危うさを内包している。
一見成功者に思える人の多くはこの楼閣の住人である。
せめて還暦前にこんな楼閣から脱出したかったら
時々成長を止め、リースを半減するスロー経営の期間を作ることだ。
「休むも仕事」の意味が分かるようになったらしめたものだ。

最近よくいくPマンション近くの和食レストラン

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不動産が命を救う仕組み

5千万を貯めるとしたら、どんな方法が一番だろうか。
仮に、毎月の剰余金が平均30万円あるとしたら、
単純計算で14年かかる話だ。※5千万円÷(30万円×12ヶ月)=約14年、
毎月末、剰余金を銀行に持っていき、通帳の残高が増えるのを見て頑張るか。
毎月末、少しは値上がりを期待して、金を買っていくか。
この二つはかなり堅実的なやり方だが、絶対に14年後に5千万円は貯まらない筈。
なぜなら、14年の間には色々と買いたいもの出てきて、
「取り崩し」の誘惑に勝てない人がほとんどだから。
この「取り崩し」の誘惑に勝てる方法が一つだけある。
そう、5千万円を借入して土地を買い、駐車場をやるのだ。
一般論で言えば、5千万円の土地なら5車室はとれる。
相当当てが外れても、1車室4万円は稼げるので、毎月20万円を稼げる。
この20万円に剰余金の30万円を加え、毎月50万円が返済可能額となる。
もちろん、税金など諸経費を払ったあとの残りが4万円と仮定しての話。
毎月50万円を2%の利率で返済すると約9年で返済完了だ。
単純貯蓄型の人より5年も早く目標を達成できる。
私の場合、5年も所有した土地は必ず買値より高く売ってきた。
だから10%高く売れたとすれば、手取りは5500万円位になる。
インカムゲインだけの貯金やキャピタルゲインだけの金と比べ、
駐車場というインカムゲインとキャピタルゲインのあわせ技に勝るものはない。
実際には、私の買った土地の1車室の売上げは最悪でも5万円だから、
この話はかなり現実的だと思うのだが・・・
この話を35歳の人が実践したら、53歳で1億の資産が出来るのだ。
だから、仮に55歳くらいで突然本業がおかしくなっても、
この借金のない美しい更地が経営者の命を救うという訳。
もちろん、40歳で失敗者になって借金の返済が不可能になったら、
この土地を売って、きれいさっぱり返済してしまえばいい。
それでも多少のお金は残る筈、だから怖がることは何もない。
10年、20年なんてあっという間に過ぎてしまう。
またゴルフの季節がやってきた。

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褒め力

30年前の教え子たちとの楽しい食事会。
教え子とはいえ、もう実社会では私以上の活躍をしている。
アジアは言うに及ばず、世界をテーマにした話が弾む。
大きな商談が進んでいると言うS君の話に胸が躍る。
「凄いね、それでどうなったの?」と思わずせかせてしまう。
すると、突然彼が言う、
「先生みたいに楽しそうに話を聞く還暦過ぎの人はめったにいないですよ」
聞けば、ほとんどの爺さんは聞いた話に必ずケチをつけるとか。
大きな商談の話をすれば、「その話には罠がありそうだ」とか、
ビルを建てたと言えば、「テナントが入らなかったどうするんだ」とか、
居酒屋を10店舗展開していると言えば、「借金過多で倒産する人が多い」とか。
年寄りは、何を言っても最初にケチをつけてくるので楽しくないと言う。
そんなことは言われなくても十分に手を打っているから面白くないのだと。
「素直に褒めない年寄りが多いんですよね」と異口同音に言う。
年をとるとなぜ「褒め力」が退化していくのだろうか。
自分が進化する力を失っているから成長していく若者が気に入らないのか。
潜在意識の中で、ケチをつけて優位性を誇示しようとしているのか。
「褒め力」のないそんな悲しい年寄りだけにはなりたくないと改めて思う。
進化していれば他人を褒める余裕が生まれてくる筈。
「立派だね、よくやったね、偉いね」と素直に言える爺になりたい。
そうして若者からたくさんのエネルギーを貰い、死ぬまで進化し続けたい。
よく行くお台場のホテルからの景色。右側の空き地は石原都知事が熱望するオリンピックの会場

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優良不動産が命を救う

銀行は一般的に我々を四つに分類して冷酷に観察している。
私のように40年間返済の滞りが一度もない客は「正常先」
一回でも返済猶予の相談を持ちかけたら「要注意先」
ここまでは普通のお客で、こんな客からの利息で彼らは飯を食っている。
その下のランクからは「要管理先ポスト」に入れられる。
返済が何度か滞り始めた客は「破綻懸念先」
その中で資産の任意売却などを勧めて撤退準備に入るのが「実質破綻先」
最後はご存知のように資産が競売になる「破綻先」
先日、元横綱花田勝の興したチャンコダイニング「若」が倒産した。
貴乃花とは異父兄弟という噂もあり、勝は相撲界を退き、実業界に身を置いた。
その後、賢明にも2年で自分の興した「若」の株を売って経営から退いた。
元相撲取りらしからぬ事業勘のよさに感心する。
でも、彼は「若」の名義を貸して報酬を得ていたので若干は痛手を蒙った。
負債総額は5億弱だが、以前から銀行に破綻懸念先として見られていた。
こうなると、困っても新規の融資が受けられずあっという間に倒産だ。
NOVAやジオスと同様、名の知れた企業がバタバタと倒産していく。
だから、最近では急成長した有名会社を羨ましいとは思わない。
有名ではないが、「一人社長」の私の方がずっと安定し且つ優雅である。
これから会社を興そうと考えている人は、
是非不動産賃貸業の安全さを学んでからスタートしたらいい。
不動産賃貸業は派手ではないが実に安定した仕組みの上に成り立っている。
不動産を企業経営の中核に置けば生涯安泰が徐々に保証されてくる。
特にNOVAがテナントの30%くらいを自社ビルにしていたら・・・
私が塾事業を売った後、こうしてブログを書いて楽しく生きていられるのも、
30代の塾経営の中心に不動産所有を考えていたからに他ならない。
倒産して縊死していった仲間の塾長たちはそのことを学ぼうとしなかった。
彼らは「先生病」にかかっていて、私に教えを請うことをしなかった。
だから、少子化でいっぺんに行き詰って、死への道を選んでいった。

行政の過干渉で施工会社が倒産した工事現場。結局は周辺住民ががけ崩壊の恐怖に慄く。行政指導が住民を間接的に苦しめている悲しい現実。

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賃貸業の世界

引越し回数が桁違いに多いことと関係あるのか、
私の関わった賃貸業の種類もかなりの数になる。
その経験を通して、賃貸業選定の方程式が見えてきた。
初期投資が億を超えるものはファミレスやコンビニ。
フリースタンドの駐車場付なら少なくとも1.5億から2億が必要になる。
適地の選定にはかなりの知識が必要で、どこでもという訳にはいかない。
いい場所なら、賃料は月額150万円から200万円は可能。
月150万円なら年間で1800万円の賃料収入だから、
初期投資が1.8億で表面利回りは10%ということになる。
もちろんいい保証人さえ探せば、1〜2千万の資金でも参入できる。
その場合は当然命がけの挑戦になるが、やる価値はある。
一等地で10車室の時間貸し駐車場なら1億前後が必要資金だ。
12%の収益率なら売上げは月額100万になるが、不可能ではない。
こんな数字を可能にする土地は相当の土地勘がないと探せない。
下手をして、購入後に当てが外れたらかなりの確率で首をつりたくなる。
今では、駐車場ほど過当競争になった分野も珍しい。
空き家が解体されると時間貸し駐車場になってしまうケースが実に多い。
だから、スタート当初の美味しい数字が長続きしないことも。
アパートや一棟売りのマンションの初期投資額はピンきりで、
私の場合は5千万円から1億の物件が多い。
この種の賃貸で10%以上をたたき出すのはかなり難しい。
ただ、他の賃貸業よりは安定した世界かもしれない。
※横須賀の外人貸しは高利回りだが超不安定な世界。
この不景気なご時勢に商業ビルに手を出すのは向こう見ずな私でも怖い。
1階でも場所が悪いとなかなかテナントさんが見つからないから。
だから、空室の恐怖を乗り切れる余裕人にしかできない分野だろう。
当然利回りも千差万別で、平均利回りなど全く意味が無い。
「テナント募集」の看板を見ると、ビルオーナーの悲痛な顔が目に浮かぶ。
利回りが飛びぬけていいわけではないが、トランクルームはまだいけるか。
意外な人が利用していて、びっくりすることがある。
私の兄弟は二人も利用しているし、話してみると何人もの友人が利用している。
我が愛するPマンションに建てたトランクルームも抽選になるほどだった。
ただ、狭い日本だからすぐに飽和することは目に見えている。
本当に何をやっても美味しい話は長続きしない。
そんな世界で長年多様な賃貸業をやっている私って、意外と図太いのか?
でも、そのせいで慢性の不整脈になってしまったのかもしれない。
何業の世界でも、生きるって生易しいことではない。
(地主以外は・・・)

地耐力試験現場。大地震が近いせいか行政指導が厳しいが、担当者で指導基準が違うので行政訴訟が増えている。

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勤勉

食事に気をつけるようになって「物忘れ」はかなり減った。
特に油物を摂るのを減らしてからは芸能人の名前がポンポン出てくる。
それでもまだ、勉強したはずの言葉の意味を思い出せないことがある。
昨日は銀行とのやり取りで出た言葉、「物上保証」に一瞬戸惑った。
彼が帰ってからネットで調べ、更に友人の司法書士に確認した。
不動産投資家として忘れて済むような言葉ではないと深く反省した。
以後、暇さえあればネットで不動産関連用語を確認している。
そして思った、「もっと勉強しないと・・・・」
これは知らないと恥をかくなんて問題ではない。
逆に、先週、建築の工法で「知っていて良かった」という事があった。
見積もりが出て、思っていたより高かったのでその訳を訊いた。
「ボーリングの結果、地盤が悪く18メーターの杭を打つので」
普通なら、それなら仕方ないということになるのだろうが、
設計士が何と言おうと私は納得しなかった。
「この程度の建物なら、地盤改良で済む筈だ。
杭を打たなければ500万円は安くなるのでは?」
「分かりました、それでは三軸試験で地耐力を調べてから」
「そうしてください、いきなり杭では納得できませんから」
三日後、役所の要求する5トンを超える地耐力があったという報告が。
見積りが出ると、バカの一つ覚えのように「高いんじゃないの」と言う人がいる。
若い頃から「こんな人にだけはなりたくない」と思っていた。
何の根拠も無く「高い」なんて言えば、結果がどうなるかを知っていた、
要するに、どこかで辻褄合わせが行われる、それが建築業界なのだ。
仕事の世界、特に不動産の世界では、最初に会った段階で「人を見られる」
「この人は出来るな」と思われればその段階で仕事は半分終わっている。
だから、何歳になっても勉強だけは怠れない。

ガーデニングショーで気に入った作品。私のベランダガーデンに役立つテクが多かった。

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可視化(=見える化)

いつでも使える必要な情報とジャンク情報とを仕分けするためには、
大切な情報を可視化するしかない、特に今のような高度情報化社会では。
高僧が身につけたい大切な教えを毎朝読経し修行するのと同じ発想だ。
剰余金と同様に即答できなければいけないのがリアルタイムな通帳の残高。
今と今後数ヶ月間の預金残高を把握するために作るのが通帳別残高表。
予想した剰余金の結果である通帳別残高表を壁に貼り投資計画を練る。
この表には生命保険を含め換金可能な全ての動産を記入しておくのがいい。
私はお金以外にも下記ようなことで可視化に努めている。
そして、それらの情報は寝室の壁に所狭しと貼られている。
これが私に刺激を与え続け、やる気のモチベーションにもなっている。
? 仕事の目標
次年度の売上げや利益の目標、新しいプロジェクトなど
? 具体的戦略
所有する賃貸物件にどうやって人と違う付加価値をつけるかなど
? 現在の実績
駐車場ビジネスの売上げや賃貸物件の家賃一覧表など
? 思考訓練事項
「こんな人間でありたい」とか「こう生きるべきだ」といった座右の銘
? 重要データ
月間ビジネスカレンダー、重要取引先一覧など
これらの可視化情報が、企業活動の中で埋没させてはいけない部分を明確にするし、
仕事のプライオリティでミスをしないように私を誘導してくれる。
更に、可視化は時間の有効活用にも欠かすことの出来ない最重要手法になっている。

自動車販売会社と修理工場とトランクルームの絶妙の複合ビルなのか。
昭和公園へ行く途中にあったビルだが、こんな貸しビルにも挑戦してみたい。

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剰余金

自分のことだから分かっていると思っていても、
質問されると正確には答えられないことが意外と多いものだ。
その中の筆頭が「自分のお金について」ではないだろうか。
不動産投資を教えてくれと私を訪ねてくる人ですらそんなことが多い。
投資を目指すのだからそのくらいは把握しておいて欲しいのだが・・・
そんな彼らに最初に訊く、「毎月の剰余金はいくらくらいですか」と。
一番多い答えは、「月によって違います」
「じゃー、1年間の貯蓄額は?」
「やっぱり、年によっても違います」とマジな顔して答える。
結局は正確には分かっていないのだ。
そんなことも把握していない人が人生の最後に成功者でいられるだろうか。
一時的には成功できても、人生を総括したら絶対に成功していないだろう。
特に現代のような複雑な世の中では、正確さは成功の重要な鍵だ。
調べたところ、彼らが持っている通帳の冊数の平均は5冊。
私は最初に、そのそれぞれの通帳の月平均の収支をエクセルで把握させる。
水道代とか年金のような項目は月平均にして記入してもらう。
通帳を通過しないお金もあるから「通帳外事項」という欄も加える。
そうすると当然、最下列の右側にに月平均の剰余金が浮かび上がってくる。
投資のイロハはそこから始まる。
いくら余るかが分かってくれば自ずから投資できる額が見えてくる。
「余った金でやる」 これが投資で失敗しないための大原則だ。

昭和記念公園のガーデニングショーで私が気に入った作品
狭い敷地に大空間を演出している技に感激した。

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衰退

融資交渉ほど実力の違いで差別される世界もないような気がする。
銀行にとって一番のお客様は「安全な融資先」=「担保力のある人」
たっぷりと担保物件を持っている人には限りなく低い金利で融資する。
例えば大地主などには、事業資金を1%台で融資するという話が多い。
ところが、信用が低いといわれる街の不動産屋などには3%台なんてザラ。
それでも借りられれば良い方で、ほとんどが融資を断られる。
そんな彼らは6〜7%の○×ファイナンスなどというお金に手を出す。
横浜の支店から横須賀支店に配属された銀行マンとの話。
「横須賀には1%台で融資できるような人はほとんどいない。
横浜では毎日のように低利の融資利率で火花を散らしていたのに。
横須賀がこれほど衰退しているとは思わなかった」と
自分でも感じてはいたが、そこまではっきり言われるとちょっと寂しい。
事ほど左様に、融資の世界は悲しくなるくらい厳しい格差社会だ。
こんな横須賀の団地では、10軒に1軒は空き家で地価が大混乱中。
だから、公示価格を大きく割った値段でないとそんな空き家は売れない。
こうしてハイランドのような駅から遠い団地では、地価の下落が甚だしい。
横須賀で唯一のデパート「さいか屋」も不景気風を受けて風前の灯。
大通り館だけでなく、今年の秋には全館でデパートの形態が消えてしまう。
柄の悪い米軍の兵隊がのさばって、街の衰退を加速させている。
基地横のダイエーショッパーズが閉店する日も間近なのでは?
賃料を下げても入る店がなくシャッターばかりが目に付く廃墟になった。
そりゃそうだ、
パン介まがいの女が目立つ怖い町に来るまともな人などいる訳がない。
こうして故郷の衰退を目の当たりにすると、基地は本当に百害あって一利なしだ。
だから、徳之島住民の選択は間違っていない。
やっぱり横須賀にこだわらないで、
横浜や東京に出稼ぎに行った方が賢明なのだろうか。

地鎮祭で「四方お清め」をする

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死ぬまで安泰の難しさ 

21日、NOVAに続いてジオスが倒産した。
どちらも一時は飛ぶ鳥をも落とす勢いだったのに・・・
よく知る学習塾の塾長が次々と縊死したときも他人事とは思えなかった。
しかし、あそこまで大きくなったNOVAやジオスが倒産するなんて。
自分が生きている間に少子化がここまで進むとは・・・
もしあのまま塾事業を続けていたら私も首をつっていたに違いない。
社会情勢の変化は想像の域を超え、我々の人生を狂わせる。
だから、死ぬまで無事に事業を続けるのは至難の技だ。
最近話す機会の多いK君にはよく言って聞かせている。
「何時までも儲かると思うな、今絶好調のときに貯金しておけ」と。
「でもケチ臭く生きるのは嫌だ」と可愛いいことを言うから更に念を押す。
「金持ちがケチなんじゃない、ケチだから金持ちになったのだ」と。
そうでもしなければ死ぬまで無事に生きてはいけない事が分かっていない。
夜、20年前に新横浜に18室のアパートを建てた地主の友人に会った。
「もう古くなって半分も空いている、しょうがないな」と笑う。
それを聞いて、「のん気な地主は羨ましいな」と思ったが黙って頷いた。
「本当にそうだよね」とまで付け加えた、私も大人になったものだ。
内心では、何の修繕もしないで老朽化させるだけの彼をバカだと思った。
「親からもらった土地でのうのうと生きている人間とはこんなものか」と。
莫大な借金をして賃貸をやっている我々には考えられないお粗末経営だ。
「それでも地主は死ぬまで楽に生きるのだろうな」とも思った。
朝はジオス倒産のニュースを知り、昼に若い人と話し、夜地主の友人に会い、
「死ぬまでの安泰を目指して頑張らねば」という思いを更に強くした。

南禅寺界隈の琵琶湖疏水と桜の風景に心を奪われた。

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土地ドットコム

「夢は荒野を駆け巡る」ほどではないが、日本中の土地を見に走り回っている。
事業話のあった土地を調査するついでに桜遊山もできて一石二鳥だ。
桜はともかく、土地調査で役立つのがネットでの事前調査。
いの一番に使うのは公示価格中心の「土地ドットコム」というサイト。
でも、参考にはなるが実勢価格とはかなりずれている場合も多い。
横須賀のハイランドはこのサイトでは45万だが、実際には40万を切る。
逆に、YRP野比駅周辺はこのサイトでは53万だが実際には70万近い。
次に使うのはヤフーやアットホームという不動産業者情報サイト。
ピンポイントの情報がない場合でもかなり参考になる。
でも、最後には現地に行って自分の足で調査するしかない。
長野の飯山から話が舞い込んだときにはその土地の安さに驚いた。
地方の衰退を知るには土地価格が一番分かりやすい。
そんな安い土地でいい商売をしたらこれほど美味しい話はない。
前にも書いたが、戸狩の友人S君はそんな賢い人の一人である。
長野で稼いだお金で東京に時間貸し駐車場を4箇所も買った。
最近はシニアビジネスの話がよく舞い込む。
長沢で昔からの地主さんであるKさんも最近このビジネスに参入した。
自分でやるのは大変だろうと思うのによく決断したものだ。
このご時勢だから、そんなシニアビジネスの土地勘も磨いている。
そのために、シニア関連ビルを建てる業者とも付き合いを増やしている。
結果、不動産屋、銀行、建設業者が毎日のように情報を持ってくるので、
情報の洪水の中で溺れてしまわないように気をつけている。

城と桜、日本ならではの美しい組み合わせだ。

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賃貸業最新動向

大東建託の多田会長が自社の株を売りたがっているらしい。
株価がかつての十分の一のレオパレス21の凋落を見てのことか。
縮小国家日本のアパート賃貸業が完全に斜陽産業だからか。
どちらにしても彼がこの業界に将来性を感じていないことは確かだ。
昔は兄弟3人なんていうのは普通で、家に残れない二人が都会へ出た。
もちろん都会へ行けば、アパートを探したので、賃貸業は大盛況。
しかし、今は一人っ子ばかりで、アパートなど必要ない人たちばかり。
作られすぎたアパートやワンルームマンションは廃墟へと一直線。
米軍貸しの大家も増えすぎて空室が溢れかえっている。
余りの率のよさに参入者が増え過ぎ、倒産する人が続出している。
本当に上手い話は長続きしない時代だ。
米軍貸しの仲介を専門にしている社長が言う、
「平均2年で借主が出て行き、次の借主が入るのに4ヶ月かかる。
だから2年間の賃料収入を20ヶ月くらいで計算するのが望ましい」と。
これは83%の稼働率になり、大不況のレオパレス21の昨年度の稼働率と一致する。
つまりは、米軍貸しも相当厳しくなってきているということになる。
これからの日本で不動産賃貸業者はどうやって生き残ればいいのか。
でも、こんな時代なのに、私の周りには景気のいい不動産賃貸業者が多い。
彼らはアパートをやめ、次々と新しい分野へとシフトしている。
時代が必要としているものをいち早く見つけた人に不景気はない。
この「いち早く」が勝負の分かれ目なのだろう。
その意味で、幾つになっても新鮮な情報には貪欲でありたい。

円山公園の宴と桜、ブルーシートでなくてホッとした。酒に酔って写真までピンボケだ。

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フルコミッション

戸建てがマンションより価値があると考えている人が意外と多い。
これを「戸建て信仰」というが、マンション派を下に見るのは間違いだ。
信者は言う、「地震が起きても最後まで土地が残るのは戸建てだ」と。
しかし、同じ4千万なら、マンションの方が格段に便利な生活ができる。
だから、便利さを求めるマンション信仰派もかなりの数になる。
出来ることなら、その両方を持ってしまうというのはどうだろうか。
その価値観はともかく、この二つには売り方に大きな違いがある。
マンションは大企業が広域に宣伝し、一気に売り出す。
一方、戸建ては中小の不動産屋が2〜3棟くらいで売り出すことが多い。
それも地域を絞ってチラシを撒いて売っていく。
最近お気に入りのK君は横浜北部で4千万前後の戸建てを扱い、
教え子のY君は横須賀で2千万を少し超える物件を扱っている。
二人とも社員が二人の小さな不動産屋のフルコミッションの人間だ。
フルコミッションの人間とは固定給がゼロで、
給与は儲けを会社と折半する歩合給社員のこと。
4千万の物件を売ると、仲介手数料は4千万×3%+6万円で126万円だ。
だから広告費などの経費を30%くらい引いても手取りが80万にはなる。
仲介手数料は買主と売主から貰えるのが通例だが、
売主はプロだから規定どおり3%+6万円とはいかないこともあるらしい。
だからいつもこの計算式通りうまくはいかないが、
それが基本であることに違いはない。
この理屈では、横須賀で働くY君の給与はK君のだいたい半分になる。
そう、扱う物件の価格がほぼ半分だから。
この違いが東京の不動産成功者が派手な車に乗れる最大の理由だ。
今後も、根強い戸建て信仰の人が減るとは思えないので
K君もY君もいずれはお金を貯めて、独立するのだろう。
能力のあるやり手の人間にはフルコミッションの世界が向いている。
でも、K君やY君を見ていると、
営業の世界で生きるって本当に大変だと思うことも多い。
二人の健康と成功を心から祈っている。

世界遺産「仁和寺」の御室桜(左手)はソメイヨシノの後から見頃になる。
水と桜、城と桜、寺と桜、富士と桜、宴と桜、そして夜桜。
今年も悔いが残らないように桜を求めて走り回った。

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異文化交流

最近は怠け癖がついて、夜は外食ばかりだ。
でも、こんな時代だから体にいいものを食べさせる店も多い。
最近よく行く店での話し相手はだいたいが30代から40代の若者。
当然話題も彼らの文化が中心だから戸惑うことばかり。
歌手の名前だってほとんどが分からない。
当然歌詞だって知らないし、歌えるはずもない。
そんな私に気を遣って分かりやすく話を誘導してくれるのがK君。
私のお気に入りで、31歳の仕事も遊びもやり手の好青年。
不動産の営業マンで月の収入も50万を超えるらしく、
ほぼ毎晩この店で5千円は飲み食いに浪費する。
豪勢でなければ3千円で済む店だから、5千円は使いすぎだ。
「貯金はしておけよ」と注意すると、
「毎月20万は貯めている」と自信ありげに応える。
それはともかく、今日の話題は「尾崎豊」
万能な彼は即興で「I LOVE YOU」を歌ってしまう。
尾崎の謎の死因から自殺した芸能人の話に話題が飛ぶ。
加藤和彦、清水由貴子、草柳文恵、川田亜子、可愛かずみ
未遂で生き残っているのがポール牧、窪塚洋介
そんな名前がポンポン飛び出すから呆けてはいられない。
窪塚の名前が出れば歌が出て、ポール牧なら物まねになる。
それなりに仕事で成功している若者たちだから話の中身も濃い。
こんなに異文化交流が楽しいものだとはついぞ知らなかった。

東大寺のさくらは草を食む鹿との組み合わせが美しい。

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メタ認知不足

久しぶりに会った友人が開口一番
「鳩山兄弟って東大でも主席クラスだったらしいね」という。
そして、頭が良いのに政治がダメなのは何故かという話になった。
「覚悟の意味が分かっていないからだよ、要するにEQが低すぎるんだよ」
お坊ちゃま育ちの人によくある「胆力がない秀才なんだよ」と彼が口を尖らす。
鳩山総理の口にする覚悟というのは単に「辞める」ということ。
あれだけのお金持ちだから、実際に辞めたって何にも困らない。
本当は「覚悟」とは「死」に等しいくらいの重い意味を持つ筈。
あれだけ沖縄県民に期待を抱かせ、挙句の果てに「辺野古」では済まない。
県民の前で、「いい解決が出来なければ死にます」というのが本当の覚悟。
真の覚悟など頭をかすめもしないところが、頭のいい精神異常者ということか。
昔習った心理学で、「メタ認知不足人間」というのがあった。
自分の思考や行動を客観的に認識し判断できない人のことをいう。
昔政権をとる前は、「秘書の責任はその政治家の責任」と言っていた。
それが自分の問題になると「秘書が独断で行ったこと」と平気で言う。
正に典型的なメタ認知不足人間で、一種の精神異常である。
覚悟の意味も知らず、自分の言動も認識できない総理に、
この国を任せた我々の未来は恐ろしいことになりそうだ。
手元の経済誌でも、経済規模上位20ヶ国で日本の成長が最下位とある。
もう嘆く気にもならないが、自分だけはもうそれに対する手を打っている。
あんな精神異常な人間と道連れになるわけにはいかない。

枝先が枯れてきた円山公園の祇園枝垂桜

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タイムラグ

3月のブルーライン沿線(徒歩10分以内)の中古マンション価格が
坪単価で8万円上昇したのは最新の157取引事例の平均でのこと。
これはまだ湯気の出ているような最新情報だ。
ところが一般の人の記憶の中心にあるニュースは
3月18日に発表された国土交通省の2010年度公示価格。
そのヘッドラインは「全国的に大幅な下落」
このタイムラグこそ素人が損をし、プロが儲かる原因なのだろう。
3年前、ミニバブルがはじけるときも全く同じ経験をした。
我々がもう土地価格の下落を感じ始めたときに、
新聞などのマスコミは「土地高騰」を叫んでいた。
この半年遅れのカビの生えたニュースが多くの投資家の人生を狂わせた。
こうした小さな価格変動と右肩下がりの日本の凋落という大きなトレンド。
毎週のように上昇する上海の不動産価格と右肩上がりの中国の発展。
インフラ整備もまだ途上のヴェトナムはハノイの夢のような将来性。
そんな中で、あの彼は上海に住み、ハノイにも支店を出した。
いろいろな情報の中で、今も一つ一つ手を打っている。
毎日がめまぐるしく、興奮に満ちているようだ。
私も錯綜するタイムラグを正確に把握し、明日に向かって突き進みたい。

水面に映える桜が殊の外美しい三ッ池公園

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好景気

大嫌いな亀井の郵貯政策を好感し、株価は上向いている。
要するに、国債の乱発⇒財政の大型出動⇒好景気というスキームだ。
もちろん、その先で国が滅びようがそんなことはお構いなし。
選挙に勝てれば、郵政族が豊かになれば、今がよければ、それでいいのだ。
そのせいか、横浜のマンション市況も好転し始めた。
ブルーライン沿線の統計では平均坪単価で8万円以上の値上がりだ。
だからか、建築需要も、車の需要も、皆活発になってきた。
もちろん、土地活用業者も忙しくなってきた。
4月の今日、私も大型の建築契約を済ませた。
消えて行く業種とこれからの業種の入れ替わりは激しいが、
それさえ見誤らなければ、ちょっとした好景気にあやかれるかも。
あの亀井が最後に打つ手は人為的なハイパーインフレだろう。
800兆の国債も百%のインフレを起こせば一気に400兆分が吹っ飛ぶ。
悪代官ならやりそうな手段だ。
ということは、やっぱりお金を蓄えている人は損をする。
お金の無い私には天国か・・・・
「代官、お主も悪よのー」

ボートショーに行ったが、ここには不景気風が吹いていた。

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体の維持管理

安価な加湿器に多い超音波方式の加湿器、
3日以上も洗浄しないで使うと肺炎などの加湿器病になることもあるらしい。
最近の肺炎流行の一因が加湿器にもあるというのだ。
水を溜めているタンクの中の水は水道水だから塩素がたっぷり。
ところが、超音波式を使っているとこの塩素が先に気化してしまう。
すると、残ったただの水の中で細菌やバクテリアが大増殖。
その汚い水が空中に散布され、それを吸ってしまうから、
肺が侵され咳や微熱が続き、ついには肺炎にという訳。
この冬、実は私もこのタイプの加湿器で体調を崩してまった。
最近では噴出し口に銀を使用したりして対策は講じてはいるが・・・
やはり完璧ではないので安物の超音波式だけは避けた方がよさそう。
特に、こまめに水を交換しないような人は高級なのを使うべきだ。
超音波式でない加湿器は三通り、「気化式」「スチーム式」「ハイブリッド式」
水を含んだフィルターに風を当てて気化するのが気化式
ヒーターで水を温めて噴出させるのがスチーム式
そして文字通りこの二つの方式を組み合わせたのがハイブリッド式
(二種類の機能を組み合わせたものをハイブリッドという)
安全性と省エネの観点から気化式とハイブリッド式が主流になっている。
除菌効果とメンテの点から「プラズマクラスター機能」搭載機も人気がある。
ただ、3月末は加湿器関連の商品が一年で一番安くなっていく時期。
買うなら、加湿機能付のウィルスウォッシャー搭載空気清浄機がお勧めだ。
これなら空気清浄機とし手も使えるし、加湿器としても使えて価格も2万円を切る。
帰宅時の部屋の嫌な匂いもばっちり消してくれる優れものだ。
建物の維持管理の前に自分の体の維持管理にも気を配りたい。

日本固有のラン「せっこく」の寄せ植えが今年も咲いた。

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ドーパミン

自分の書いたブログを読み返して驚く。
「これを書いた人はなんて強くて前向きな人なんだろう」と。
そのあまりの格好の良さに恥ずかしくて削除してしまうこともある。
当たり前だが、私にだって元気のでない日がある。
一番重症なときなどは、「十分生きたからもう死んでもいいか」まで考える。
春のベランダを眺めながら、そんなブルーな日の過ごし方を思い出してみた。
そう言えば、このベランダに元気づけられたことが何度あっただろうか。
新しい花を買ってきて、夢中になってそれなりに植え込む。
一仕事を終え、お茶をしながら出来上がったベランダを見る。
小さなベランダだから、まるで一枚のキャンバスのように思える。
「ベコニアはもう少し左がいいか」
そうやって手直しをする頃には、もうすっかり元気になっている。
ベランダの気分になれない日は、元気印の人に会いに行く。
成功している人にはもちろん元気な人が多いが、
そんな人に電話をして、お茶に誘い、元気を貰う。
この方法だとほぼ100%の確率で元気が回復する。
絶対にしてはいけないことは暗い人に会うこと。
暗い人はノルアドレナリンの分泌が多い人で、愚痴ばかり言う。
失敗者の脳にはこの物質が満ち溢れているというから恐ろしい。
暗い言葉を聞いているだけでこの物質が脳内に増えていく。
だから、前向きになりたければ愚痴や悪口を言う人には会わないのがいい。
成功したければはやる気を起こす脳内物質のドーパミンを増やすべきだ。
このホルモンは喜びや贅沢を感じているときに多く分泌される。
それを知って以来、元気のないときは出来るだけ美味しいものを食べに行く。
仕事を放り出して、「今日は贅沢をするぞ」と最高級のレストランを目指す。
そこで、シェフや支配人と明るい話をすることほど楽しいことはない。
こうしてドーパミンを増やすと自然といいアイデアが浮かびやる気もでる。
最後にドーパミンの多い人を見分ける方法を。
雨が降っている朝、ドーパミンの多い前向きな人は言う、
「いいお湿りですね」
ノルアドレナリンを多く持つ友にしてはいけない人は言う、
「嫌な雨ですね」
運は朝の挨拶言葉で決まるといっても過言ではない。

特上の肉をポアレで。なかなかのアイデアだ。

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それでも上を目指す

日本で儲け頭の部類に入る会社の開発部の人に訊いた。
「普通の土地活用業者と大地主との違いって何?」
「簡単です、普通預金残高が違います」
大地主の普通預金残高はその多くが9桁で、10桁の人だって珍しくないと。
そういえば、中区のあの方は40億だと言っていた。
訊かなければよかったと後悔した、私の普通預金残高と2〜3桁違う。
めったなことで人を羨ましいと思ったことはないが、
資金繰りの苦しさを考えると、その額は本当に羨ましい。
確かに、この30年間、銀行に融資依頼をして断られたことはない。
それが長年かけて築いてきた信用という宝で、誇りでもあった。
でも、銀行から「借りてくれ」と日参されるほどのこともない。
そこへいくと、大地主には「借りてくれ」と支店長が足しげく通うという。
もちろん、大きな土産話を持って・・・だから、彼らは更に豊かになっていく。
彼が続ける、
「でも、私は社長のような苦労人の方にいい話をお持ちします」
本当に嬉しいことを言う男だ。
「ありがとう、確かに今回のこの情報には感謝しているよ」と頭を下げる。
親から体以外に何も相続しなかった私のような人間の通帳では、
通帳残高があくびをしている暇がない。
残高が8桁にでもなれば、その金はすぐ次の事業に出動する。
いざとなれば、生命保険関係のお金にまで手をつけてしまう始末。
本当に情けない。
確定申告の季節、西区に住むよく知る大地主も申告を済ませた。
「また納税額が1億を越えちゃったよ、いやになっちゃう」という。
生涯に一度はこんなことを言ってみたい。
「上を見て生きなければ進歩はない」というが、
こんな人たちの話を聞くと、たまには悔しい思いをする。
それでも、やっぱり自分以上の人と付き合いながら事業を進めよう。
成長するには悔しさをバネにするのが一番いいことなのだから。

春のベランダ、花たちが疲れた心を癒してくれる。

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忘れえぬ人

死の床まで忘れえぬ人として記憶に残るのは誰と誰だろうか。
小学6年のときに中学生のお兄さんたちを助っ人にして
徒党を組んでクラスのボスだった私に戦いを挑んできたM。
今では、本当に仲のよい老人友達として忘れられない存在だ。
大学時代の友人4人との日本一周無謀ドライブの旅、この記憶は今も鮮烈だ。
その中の一人・Tは日本一の大企業に就職した年に4億円を使い込んだ猛者。
本来なら、総理大臣になってもおかしくない超秀才として忘れられない。
サラリーマン時代の仲間、学習塾時代の生徒や社員、不動産仲間
夫々の時代の中に死の床で懐かしく思い起こすだろう人たちがいる。
そんな今は、歴史的に言えば現代史の真っ只中の「上大岡時代」
その上大岡のマンションライフにも何人かの思い出仲間がいる。
その中の一人であるHさんとは口角泡を飛ばしてよく話し合った。
私が一番嫌いなのが「口は出すが金と汗は出さない」という人たち。
彼はその対極的な存在で、実によく汗をかいた人で敬服している。
しかし、知り合って半年間は頑固振りが際立っていた。
だから、話せば話すほど考え方の違いが目立ち、二人は遠ざかった。
ご多分にもれず、彼は会社時代の手法を「常識」として振りかざした。
そんな彼が最近また私の部屋に何度か訪れてきた。
「マンションをよくしたい」という思いに変わりのない二人だから、
2時間も話すうちに、目頭が熱くなるほど意気投合した。
そう、「話せば分かる」というやつだ。
還暦を過ぎた人間がお互いを分かり合うには時間がかかる。
いろいろな色眼鏡で人を見る悪しき癖まで身についているから。
その意味では、時間がかかったが故に忘れられない存在になった。
特に、お互いに人生の残り時間の少ないという点で、貴重な存在だ。
社会奉仕というお金にならない世界での仲間は実に爽やか。
人生の終盤、あと何人の忘れえぬ人に出会うのか。
それにしても多くの意義深い友に恵まれたよき人生だった。
神様! ありがとう。

プールが最高のホテル・東京ベイコート

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瑕疵ある物件

ガソリンスタンドの跡地に買い付け証明を出して一週間、
様々な資料に目を通し、最後の契約書のチェックとなった。
所有者である石油元売業者から届いた契約書案を見て目をむいた。
「売買完了後のいかなる瑕疵についても売主には責任がない」
あの有名な2ヶ月条項もなく、かなりの強気だ。
ガソリンスタンド跡地といえば、最初に脳裏に浮かぶのは「土壌汚染」
これだけのことを書くというのは「瑕疵があるんだな」と勘ぐってしまう。
それにスタンドの裏山の崖でトラブルがあったという話も現地で聞いた。
結局は怖くなったので、「今回は辞退します」と丁重にお断りした。
30年以上も不動産購入を続けているので様々な瑕疵を経験している。
ただ不思議にも、それが私にとって致命傷になったことはない。
すべて上手に解決できたのには運も大きく左右しているような気がする。
最も小さな瑕疵は洗面所の水漏れ。
戸建ての中古賃貸物件を購入して半月した頃、入居者からの通報。
「洗面所の下のS字管のところが水浸しです」
契約書には「引渡し後3ヶ月は売主の責任」とある。
修理代を請求してきたので、そのことを伝え請求書を受け取らなかった。
すぐに業者が謝りにきて、あっという間に解決。
もし契約書を熟読してなかったら危うく払うところだった。
目には見えないがかなりの大きな瑕疵は「近隣トラブル」
法律では「知っている限りは通知義務がある」となっている。
しかし、「知らなかった」と言われればそれまで。
数年前、長者町で購入した土地にビルを建てようとした。
建築契約も交わし、建築業者が近隣に工事開始の挨拶まわり。
ところが、隣のビルに変な人がいて、ごねだした。
「タオル一枚でこの日照問題を我慢しろというのか」と。
買ったときにはそんなものがあるなんて全く聞いていなかったのに・・・
兎にも角にも、この手の問題は警察との連携で解決するのが常道。
早速所轄の警察に連絡し、いつも通りに進めようとした。
ところが何と、予想に反して腑抜けの建設会社がおりてしまった。
これは幸先が悪いと感じ、裏で売却活動を開始。
たったの2週間で運よくそれなりの価格で売れた。
買ったのはご他聞にもれずプロの業者。
事実を伝えたが、プロは近隣の人など意に介さなかった。
すぐに転売してしまうのか? その辺は分からない。
瑕疵の中でも埋設物には手を焼く。
肥溜め、地盤安定用の枕木、遺跡・・・・
一番損害の大きいのは遺跡だろうか。
建築の前に数年も工事指し止めを食らうこともある。
平塚では、こんなものが出そうだからと契約をしなかったことがある。
瑕疵ある物件を避けるよい方法はあるのだろうか。
今までで、瑕疵ある物件を紹介してきたのは大手の業者が多かった。
大手だから安心という世界ではないようだ。
だから、究極本人が細心の注意を払わないとだめなのだ。
ということは、不動産は経験の浅い人には難しい仕事だということになる。
この業界には、必ず相談相手を見つけてから参入すべきだ。

よく行く箱根の蛸川温泉

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友愛に繁栄なし

中高生が友達に嫌われていることを苦に自殺するニュースがよく流れる。
実に痛ましいが、その原因は「友愛」を最善とする間違った風潮のせいだ。
私も小学6年のとき、似たような辛い立場に置かれたことがあったが、
嫌われて、必要のない人が離れていったことでかえって勉学に勤しめた。
その後の人生でも、あからさまに嫌われたことが少なくとも3度はあった。
そしてその都度、多くの教訓を得、更に大きなプラスを手に入れてきた。
今は、この貴重な経験を多くの悩める若者に伝えるために色々と活動している。
愛子様も是非今回のことを前向きに捉え、強く明るき生きていって欲しい。
正しい人には無駄な出来事は起きないし、お金では買えない貴重な経験だから。
昔、別荘コミュニティのボス的な人が彼に従わない私をひどく嫌っていた。
そう、新参の私がそのボスにお世辞を言ったりして迎合しなかったから。
そのときも、無意味な人との無駄な交友時間が減り、楽しい時間が増えた。
更に、こうして嫌われたことが私にもっと大きな幸運をもたらす予感がする。
何故なら、我が人生では、嫌われることから生まれた幸運が数知れないから。
会社を売ったときも、友と決別したときも、近所の人と喧嘩したときも。
どの場合も、その後相手より私の方に経済的な幸運がもたらされている。
4年前、40になった教え子から相談を受けた。
会社の新しい部署でひどく理不尽な仕打ちを受けていると涙を流す。
「そいつを退社に追い込むか、自分が退社するしかない」と忠告した。
そして、相手を退社に追い込む術をいろいろと伝授した。
3ヵ月後、彼が明るい顔で訪ねてきた。
「先生、勝ちました。あいつ退社しました」
その後、彼はとんとん拍子に昇進した。
嫌われて嫌がらせをされたことが彼の人生に幸運をもたらしたのだ。
もし彼が友を愛する気持ちで主張を曲げ、友愛の道を選んでいたら、
今の彼の素晴らしい人生がやってはこなかっただろう。
子供手当てなどという馬鹿げた票集めで5兆を超えるお金が消える。
借金を増やし、国は破産への道を転げ落ちていく。
大学生の2割が就職できないというのに、なぜ子供を増やす必要があるのか。
少子化を食い止めないと年金制度が崩壊するなんてアホなことを言う馬鹿がまだいる。
増えた子供たちには仕事も無く、年金制度を維持する余力などないというのに。
そして、その貧しい彼らの生活保護費用が更に必要になるというのに。
友愛とはどろをかぶる勇気もなく、票のために国を売る人たちの政治理念なのだ。
街のいたるところにあるゴミ集積所の選定と辺野古問題。
二つに共通するのは「友愛では解決できない問題」だということ。
私は土地活用で次々と駐車場だった土地を買っているが、
そんな土地の前にある歩道はほとんどがゴミ集積所になっている。
「ビルを建てるから別のところに集積所を移動してくれ」と町内会に頼むが、
その度に町内会と戦い、問題は解決するのだが街の嫌われ者になってしまう。
「鳩山総理よ、泥をかぶらないで友愛を叫んでも問題は解決しませんよ」
マスコミに嫌われることを恐れず信念を貫いて政治をするような、
強い政治家が現れない限り、もうこの国に未来はない。
さて、「蓼食う虫も好き好き」でそんな風に生きても親密な友の10人はいる。
そして、その中の熱狂的なサポーターが私や会社を応援してくれる。
敢えて嫌われる必要はないが、好かれようとする努力ほど空しいものはない。
己の悪口を耳にしたら、これで必要のない人間の整理ができたくらいの気持ちになろう。
自分を責めて暗くなったりすべきではない、ましてや自殺などどんでもない。
安易に友愛に走らず、嫌われることから何かを学び取り、前向きに生きよう。
主張すべきは主張する、そうでなければ会社も国も繁栄しないのだ。

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キャッシュフロー(リライト版)

還暦前の不動産投資と還暦後の不動産投資には大きな違いがある。
還暦前なら、キャッシュフローは少なくても老後のために資産を作りたい。
しかし、還暦を過ぎると、資産を残すよりは多額のキャッシュフローが欲しい。
そう、キャッシュフローとは「お小遣い」のようなものだと考えていい。
年をとったら、多額のキャッシュフローを使って優雅に人生の最後を楽しみたい。
資産作りに夢中になって相続税ばかり増やしても意味がないから。
このキャッシュフローの正しい求め方は
課税所得−所得税−返済元金+減価償却費=キャッシュフロー
しかし、物件を買うか買わないかを一瞬に判断するには面倒な式だ。
この式に使う「課税所得」を求めるために下の計算をしなければならないからだ。
物件の不動産収入−返済利息−固定資産税−諸経費−減価償却費=課税所得
私の駐車場ビジネスにはほとんど減価償却費が生じないから
高木式大雑把キャッシュフロー公式はたった一本の式で求める。
物件の不動産収入−銀行返済額−消費税−固定資産税−幽霊所得税−諸経費
※幽霊所得税は銀行返済額の中の元本返済部分に平均値の20%をかけて求めている。
事例1:駐車場経営
事業資金   ⇒1億円(土地9千万、諸経費1千万)
銀行借入   ⇒8千万円を金利2.5%、20年返済で借入
月間駐車場収入⇒100万円      
銀行返済額  ⇒月額42万円
消費税    ⇒100万の5%で5万円    
固定資産税  ⇒この土地の固定資産税は年間60万円なので月5万
幽霊所得税意 ⇒利息部分を除いた元本返済分には所得税がかかる。
元本返済額は年と共に増えていき、逆に支払利息が減っていく。
事例では返済金42万円の中の25万円が元本返済分と仮定した。
これにかかる税率は人によって異なるが、平均的な20%を使った。
諸経費    ⇒駐車場経営なので、集金などの管理費を13万円とした。

実際に計算して高木式大雑把キャッシュフローを求めてみよう。
月間不動産収入−銀行返済額 − 消費税 − 固定資産税−幽霊所得税−諸経費
100万    42万     5万    5万   25万×0.2  13万
月のキャッシュフローは30万円となる。
この事例では、不動産収入が月間約70万円に減るとキャッシュフローはゼロになる。
だから、月間売上げが70万だと資産作りだけのために気苦労をすることになる。
でも、利回りだけを見ると、月間70万円は年間で840万円だから8.4%。
8.4%といえばかなりの高利回りと言えるから、
借入金の少ないお金持ちには十分魅力的な物件ということになる。
同じ物件でも、自己資金がいくらかによってかなり魅力度が違ってくる。
その意味で、キャッシュフローという数字が重要なのだ。
※1.銀行返済の中の元本返済割合はスタート時が約65%で10年目頃が75%
  当然、20年目に近づけば90%を超え、利息部分が限りなく小さくなる。
  例題では計算を分かりやすくするために60%弱で計算している。
※2.例題では借入金を8千万円にしたが、もともと土地を持っている地主だ  と、
  銀行返済がないので幽霊所得は不動産収入に対する所得ということになる。
  だから、地主の月間純収入は
  月間不動産収入100万−消費税5万‐固定資産税5万−所得税20万−諸経費13万=
  57万 
  月に57万円だから、年間では684万円、つまり年間実質利回りが6.84%。
  1億円を銀行に定期で預けても10万円、何という違いか。
  それでも銀行に預ける臆病な人が多いから、我々のような無鉄砲な人間が潤う。
  
※3.若いときにはこのキャッシュフローを貯金して
  10年以内に借入金を返済してしまう方がいい。
  しかし、還暦を過ぎたら資産など墓場に持っていけないので、
  返済を急がず、旅行をしたり贅沢をして生きるのも楽しい。
では次に商業ビルへの投資を考えてみよう。
事例2:区分所有の築20年商業ビルの50坪ワンフロアー
事業資金   ⇒4300万円(区分所有分4000万円、諸経費300万円)
銀行借入   ⇒3千万円を金利2.5%、10年返済で借入
月間家賃収入⇒現在入居中のテナントの家賃が40万円      
銀行返済額  ⇒月額28万円
消費税    ⇒40万×12×0.05÷12=2万円
固定資産税  ⇒固定資産税は年間16万円なので月1.5万
幽霊所得税  ⇒利息部分を除いた元本返済分には所得税がかかる。
元本返済額は年と共に増えていき、逆に支払利息が減っていく。
事例では返済金28万円の中の16万円が元本返済分と仮定した。
これにかかる税率は人によって異なるが、平均的な20%を使った。
諸経費    ⇒管理費と修繕積立金で5万円。

実際に計算して高木式大雑把キャッシュフローを求めてみよう。
月間不動産収入−銀行返済額−消費税−固定資産税−幽霊所得税−諸経費
40万     28万   2万   1.5万   約3万   5.5万
月のキャッシュフローは0円となる。
厳密には減価償却費がこの投資家に節税効果を発揮するが微々たるものだ。
何故なら、雨漏りなどの事故があれば一発で吹き飛んでしまう額だとも言えるから。
さて、この投資家が若くて定年後の年金対策として考えていたとするなら、
この物件には次のような楽しいストーリーも考えられる。
10年後に自分の生活を圧迫することなく返済が完了する。
マンションの目減りが1千万とするといつの間にか3千万の資産が残ったことになる。
(純粋に増えた分はこれから自己資金の1300万円を差し引いた1700万円)
この借金の無い資産は毎月28万円のお小遣いを生み出してくれる、実に魅力的だ。
そう、テナントさんさえ見つかれば・・・
ということは、人通りのある駅近のいい条件の物件なら「ゴー」ということだろう。
この決断が難しい、投資とはそういうものだ。

芦ノ湖の眺めが魅力的な蛸川温泉「湖畔の湯」の帰り道
大観山付近で出会った霧氷の絶景、車を停めて感動に浸った。

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老人ホーム選び

「高木さん、高木さん」
その声の方を振り返ると、同じマンションの3階に住むご老人。
上大岡のデパ地下、いろいろな人に会うが呼び止められたのは初めて。
「お散歩ですか」
「いえ、お昼のお弁当を買いにホームから下りてきました」
「えっ、ホームって?」
「半年前に近くの老人ホームに入ったんです」
「じゃー、マンションは売ったんですか」
「娘たちが使っているんですよ」
以前、車でマンションから社会保険事務所までお送りしたことがあった。
何故か気の合うご老人で、会えば必ず数分間立ち話をする仲なのだ。
このところ会わないと思ったら、そうだったのか。
訊けば、昼間は必ず街に出て過ごしているという。
老人ホームの人たちとの会話があまり好きではないと話す。
3食全てを自分で用意し、食堂には行かないのだと。
なるほど、自分が想像していたのと違う老人ホームでの生活だ。
確かに、ホームに入所しても、死ぬまで皆と仲良くやれる保証はない。
否、入所している人たちとうまくいかなくなる確率の方が高い。
考えてもみなかったことだ。
彼は始めから入所者との縁を持たないと心に決めていたらしい。
そうなると、やはり老人ホームは街中がいい。
朝の食事を終え、本を一冊片手に街のカフェに行くなんて格好いい。
そう言えば、ヨーロッパの街角のカフェによくある風景だ。
年をとったら田舎に引っ込むのは嫌だと思っていたが、
このご老人の話を聞いていて、益々その思いを強くした。
この老人がマンションに越してきた年齢が今の私の年齢だから、
もうすぐ私の問題なのだ、老人ホーム選びも含めて・・・

こんな大きな老人ホーム、万が一村八分にあったら悲しい末路だ。

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