酷な言葉

病んでいる人には優しいことばを掛けてあげたい。
でも、優しいと思い込んでいた言葉が相手を傷つけることもある。
今回、そんな酷な言葉を使っていた己に気付き、深く後悔している。
顧みれば、そんな言葉で傷つけた人の何人かはもう旅立ってしまった・・・
「もう、十分やってきたんだからゆっくり休めば」
不治の病で床にいる人が、この言葉の意味をどう取るか。
「もう、十分やってきたんだからゆっくり死ねば」
そう解釈して、私を恨んで死んでいった人もいると聞く。
「もう十分やってきたからいつ死んでも何の悔いもない」
これは私の口癖だし、仲間内ではよく飛び交っている言葉でもある。
でも、これを病の床にいる人が聞いたら、もちろん打ちひしがれる。
死期を宣告された人でもそのほとんどが「まだ死にたくない」と願い、
「元気になったらもう一度旅がしたい」などと口ずさむ。
いつもは「死んでもいい」などと口にしていた人ですら・・・
その「死んでもいい」を真に受けて、
病床の人に慰めの言葉として「もう十分でしょ」と言った馬鹿な私。
もう遅いが、本当に申し訳ないことを言ってしまった。
合掌!

事務所から2分のビストロ「クニザキ」:魚料理が旨いと評判の店で、
私は真鯛のポアレをよく注文する。

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