時にはスローで

還暦前後の破産ほど悲しいものはないのでは・・・
友人や知人の何人かがこんな悲劇の中で苦しんでいる。
本来ならこれから余生を楽しもうという年齢なのに。
30代前後の創業なら死ぬまでに半世紀は生きていくことになる。
当然、この半世紀には予期せぬ難題が何度か会社に襲い掛かる。
何度も言うように、そんなときに多すぎるリースが致命傷になる。
先日、また起業以来30年頑張ってきた会社が倒産した。
1981年創業で、全国展開していた神奈川クリニック眼科だ。
原因はいろいろあるが、一番の原因はリース過多だろう。
この眼科は最新鋭のレーシック機器を使っていることで有名だった。
当然それらはリース期間中で、負債総額は68億だという。
引き金は、あの「銀座眼科」の60人以上の角膜感染症患者を出した医療ミス。
この事件後、レーシック希望の患者が全国的に激減した。
突然の患者減少というトバッチリに悲鳴をあげた同業者の中で、
リースが多額の神奈川クリニック眼科が倒産したという訳だ。
可哀想なことに、神奈川クリニック眼科では医療ミスなどなかったのに。
リースを多用すれば確かに急成長は手に入れられる。
そして、急成長で世間の耳目は集まり、一躍有名人にはなれる。
しかし、それは常に砂上の楼閣という危うさを内包している。
一見成功者に思える人の多くはこの楼閣の住人である。
せめて還暦前にこんな楼閣から脱出したかったら
時々成長を止め、リースを半減するスロー経営の期間を作ることだ。
「休むも仕事」の意味が分かるようになったらしめたものだ。

最近よくいくPマンション近くの和食レストラン

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