賃貸業の世界

引越し回数が桁違いに多いことと関係あるのか、
私の関わった賃貸業の種類もかなりの数になる。
その経験を通して、賃貸業選定の方程式が見えてきた。
初期投資が億を超えるものはファミレスやコンビニ。
フリースタンドの駐車場付なら少なくとも1.5億から2億が必要になる。
適地の選定にはかなりの知識が必要で、どこでもという訳にはいかない。
いい場所なら、賃料は月額150万円から200万円は可能。
月150万円なら年間で1800万円の賃料収入だから、
初期投資が1.8億で表面利回りは10%ということになる。
もちろんいい保証人さえ探せば、1〜2千万の資金でも参入できる。
その場合は当然命がけの挑戦になるが、やる価値はある。
一等地で10車室の時間貸し駐車場なら1億前後が必要資金だ。
12%の収益率なら売上げは月額100万になるが、不可能ではない。
こんな数字を可能にする土地は相当の土地勘がないと探せない。
下手をして、購入後に当てが外れたらかなりの確率で首をつりたくなる。
今では、駐車場ほど過当競争になった分野も珍しい。
空き家が解体されると時間貸し駐車場になってしまうケースが実に多い。
だから、スタート当初の美味しい数字が長続きしないことも。
アパートや一棟売りのマンションの初期投資額はピンきりで、
私の場合は5千万円から1億の物件が多い。
この種の賃貸で10%以上をたたき出すのはかなり難しい。
ただ、他の賃貸業よりは安定した世界かもしれない。
※横須賀の外人貸しは高利回りだが超不安定な世界。
この不景気なご時勢に商業ビルに手を出すのは向こう見ずな私でも怖い。
1階でも場所が悪いとなかなかテナントさんが見つからないから。
だから、空室の恐怖を乗り切れる余裕人にしかできない分野だろう。
当然利回りも千差万別で、平均利回りなど全く意味が無い。
「テナント募集」の看板を見ると、ビルオーナーの悲痛な顔が目に浮かぶ。
利回りが飛びぬけていいわけではないが、トランクルームはまだいけるか。
意外な人が利用していて、びっくりすることがある。
私の兄弟は二人も利用しているし、話してみると何人もの友人が利用している。
我が愛するPマンションに建てたトランクルームも抽選になるほどだった。
ただ、狭い日本だからすぐに飽和することは目に見えている。
本当に何をやっても美味しい話は長続きしない。
そんな世界で長年多様な賃貸業をやっている私って、意外と図太いのか?
でも、そのせいで慢性の不整脈になってしまったのかもしれない。
何業の世界でも、生きるって生易しいことではない。
(地主以外は・・・)

地耐力試験現場。大地震が近いせいか行政指導が厳しいが、担当者で指導基準が違うので行政訴訟が増えている。

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