幸運

「今朝紹介してくれた土地の買付け証明を書くから」
そう言って、業者に明日にでも事務所に来るようにと電話。
駐車場としてこれ以上はないような無駄のない土地で、
測ると、道路に面している部分の縦が5mで横が13メートル。
業者から貰ったチラシには角地で18坪と書いてある。
横浜から一駅で、駅から徒歩1分なのに珍しく周辺に駐車場がない。
これだけ駅至近で、坪130万円で総額2340万円というのも驚き。
5車室作れて、自動販売機まで置ける夢のような土地だ。
「俺の人生はどうしてこうも幸運に恵まれているんだ」と思いながら、
一月の売上げと手元に残る純利益を計算してニンマリ。
その場で管理業者にも電話。
「明日買付け証明を書く土地があるから時間があったら見ておいて」
「ありがとうございます、今日の夜、工事屋と一緒に見に行きます」
いつものように素早いスピードで一気に仕事を進める。
いちいち誰かにお伺いをたてなくていいのが気持ちいい。
そんな私は生まれつきのおっちょこちょい。
オマケにこの暑さだから、かなり注意力が衰えている。
今回も、「長方形には四つの辺がある」ことを見落とした。
現場では、道路に面した二つの辺しか測らなかったのだ。
夜10時、業者からの電話。
「素晴らしい土地ですが、向かって左側が4,6mなのは知ってますか」
「えっ」と絶句して、もう一度土地の資料を取り出す。
確かに書いてある地形は気持ち左側に向かって狭くなっているか?
でも、それが本当なら車室は4台も無理なのでは・・・
「すぐに行くから待ってて」と言って、事務所を飛び出す。
現地で詳細な俄か測量。
3人が異口同音に、「これじゃ、4台も無理か」
考えてみれば、縦5m×横13mなら65?で19.5坪だ。
土地の資料には18坪とあるから、正確には長方形ではないのだ。
「真夏の夜の夢でした、ごめんなさい」と平身低頭でお詫び。
その足で、二人を大桟橋のレストラン「サブゼロ」に連れて行った。
素晴らしい人たちに囲まれて大きなミスをしないで済んだ幸運を神に感謝。

NYから帰国した国際派の友人も「世界一」と絶賛した
大桟橋はサブゼロの夜景

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