メンテフリーの夢

貸しビルを持つ50年来の友人から、
「外壁のタイルが剥がれてきて・・・」
築30年を超える彼の貸しビルの中規模修繕。
見積もりをとったら約300万だったと言う。

「高木さん、これって高いですか?」
内容を精査したが、問題はなさそう。
20歳の頃、彼にはよくマージャンで金を毟られた。
そんな聡明な彼も今年喜寿を迎える。

賃貸用の建物を持つ者にとって、
その維持管理は常に頭痛の種。
「メンテナンスの要らないビルがあったら」
これは貸しビル業者の夢のまた夢。

この夢を追いかけて凌ぎを削るハウスメーカー。
彼らの一番のお気に入りは窯業系サイディング。
「雨が降れば汚れが落ちる」と宣伝しているのも
ほとんどが窯業系サイディング。

サイディングとは板状の外壁材の呼称。
窯業系のほかに、金属系と塩ビ系がある。
窯業形が一番メンテがかからないという人もいるが、
板と板との接続部にトラブルは多い。
これはへーベルでもパルコンでも同じで、
ただ「シーリングを何年毎にやるか」という問題。

私が今建てているビルでは、
金属系サイディングを採用した。
昔から屋根によく使われていた
あの「ガリバリウム鋼板」である。

打撃に弱いので凹んだり傷つく欠点はあるが、
シーリングの苦労からは開放される。
だから、限りなく「メンテナンスフリー」
でも、その真実を見る前に私の命は終るだろう.

ガリバリウムのビル

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戦友の病

建物の汚れには人一倍神経を使う。
建築での究極の目標は「汚れない建物」
その意味で、サイディング材の進歩は目ざましく、
特にプレハブメーカーの製品には目を見張る。

その点、注文住宅の汚れ対策はかなり遅れている。
最終的には、やってみなければ分からないのが実情。
そして、典型的な失敗作が我がPマンションの外壁。

1階と一部2階の外壁が汚れだしたのは、
移り住んで1年もしない頃だった。
3年も経ったころにはあちこちが汚れ放題。

水切りを付けなかったという完全な設計ミス。
7年目に、理事会の中に修繕委員会を立ち上げ、
外壁の汚れ対策の研究を開始。

5年後に3通りの実験結果をまとめ、
大規模修繕の見積りにそれを盛り込んだ。
この時点で、我々から既製品の提案はしなかった。

大規模修繕工事の開始から3ヶ月して、
現場監督のHさんから汚れ対策について提案が。
「素晴らしい既製品を見つけたので見て欲しい」と。

1級建築士で建設一筋45年の大ベテラン。
彼にそれを使った現場をいくつか案内され、
「これならいいでしょう」とOKを出した。

「これだと当社は300万赤字になるんですが」
そう言って彼が泣きついてきたが、
「それはそれで見積り通りやって欲しい」と拝み倒す。
もちろん、追加工事のときに多少の余裕をあげた。
そして、最終的に、トータルとしては彼の顔を立てた。

水切り設置から10ヶ月。
素晴らしい結果で、外壁を見るたびに感激している。
年が明けて、電話で彼にその結果を報告すると、
「高木さん、僕、11月に体調を崩したんです」
なんと次に出た言葉に私が絶句。
「すい臓癌で・・・」
翌日すぐに見舞いに行くと
本当にやせ細って、見る影もない。

運命とは言え、涙が止まらない。
「いい物を作りたい」と徹夜で語り合った戦友。
偶然にも同い年の彼、回復を心から願っている。

この水切りが汚れを防いでくれる。
笠木としても差込の水切りとしても役立つ。
素晴らしい商品だ。

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契約文が命を救う

友人や知り合いに大地主が多い。
最近暗い顔をしているのは郊外型の地主たちだ。
賃貸アパートの過剰供給で稼働率が落ちているからか。

そこで、最近、
金融機関が薦めるようになったのが老人介護施設。
介護施設の賃貸借期間は許認可の関係で20年以上。
これは地主にとっても好都合きわまりない。

だから、最近、郊外のあちこちで、
雨後のたけのこのように介護施設が乱立し始めた。
この手の施設の採算ラインは45室なので、
最低でも300坪以上の土地が必要だ。

平均賃料は、1室相当8万円くらいが可能なので、
仮に、45室とすれば年間賃料は4320万円になる。
これだと4億円借りても年利回り10%にはなるので、
アパートの満室経営近くの収入になる。

しかし、この土地活用にも落とし穴はある。
最大の障害が政府の介護政策の流れ。
年々補助金が減って、施設運営者を苦しめている。

このしわ寄せは、最後に賃料に跳ね返ってくる。
10年もしないうちに賃料の値下げ交渉が始まる。
最初、キャッシュフローは十分あったのに、
いつしか外国旅行もままならなくなる。

それでも賃料を払ってくれればまだましだ。
20年もしないうちに撤退なんてこともある。
そうなったら、もうアウト。
老人施設の建物なんて転用が実に難しい。
だから、破産なんてことになる。

それを防ぐために大切なのが、最初の契約。
この建物建設時での契約文次第では、
撤退されても傷が浅くてすむ。
何事も、最初が肝心なのだ。

例えば、
「中途解約の場合には、借入金の残額を
運営者が払わなくてはならない」などというように。
兎にも角にも、最初の契約時には
その道のプロに相談することを忘れてはならない。

我が愛するPマンション。
玄関アプローチの植栽を変えたい。
ここに山ぼうしを植えた住友のセンスを疑う。
秋には実が落ちて住民の靴は散々な目に遭う。

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Pマンションホームページ

いよいよマンションのホームページを立ち上げる。
骨格検討が4ヶ月、製作に4ヶ月。
苦節8ヶ月、27年3月からの公開である。

1期にマンションの理事長職を受けてから15年、
何らかの役職で管理運営に関わってきた。
その間に積み上げられた資料が山のようにある。
この大量の資料の保管に悩み、整理に苦労した。
だからHPを作成し、資料から解放されたかった。

また、15年間感じていたのが組合員の情報不足。
資料を紛失した組合員が理事会や総会で、
何度も同じようなことを質疑している光景は、
実に非能率的でまた悲しかった。

その度に、「それはもう討議して回答済みですよ」と
資料を掲げて見せたことが何度もあった。
だから、過去の資料を調べられる便利なHPを作成し、
「情報を共有すること」もHP作成の大きな目的だった。

現在、パソコンを持たない人や使えない人は1割未満。
そして、そんなパソコン難民も日に日に減っている。
故に、HP作成後の情報共有度は95%には向上する。

HPがなかったときは共有度がかなり低かったから、
組合員の情報共有度は桁違いに進歩向上する。
情報を持たない途中入居の組合員も2割を超えてきた。
そんな人達とも過去の情報の共有が出来るようになる。

HPはマンションの資産価値向上にも欠かせない。
Pマンションは素晴らしい管理の甲斐もあって、
マンション価格が15年前よりも高くなっている。
そのマンションの素晴らしさをHPでもっと宣伝する。

更には、HPでマンションライフをもっと快適にする。
京急や地下鉄の時刻表や周辺施設の情報も流すし、
更に、グルメ情報も詳細に提供することにしている。
勿論、困ったときに信頼できる連絡先も網羅した。

一般的に、HPに関する費用は制作費、サポート代、
レンタルサーバー費用、更新費用などである。
制作費がやけに安い会社はサポート代が高いとか、
必要も無い過大なレンタルサーバーは要らないという
詳細なHPの知識を持っている組合員は少数である。
なので、作成中は、丁寧な説明を根気よく続けてきた。

このHPが、情報提供のツールの理想形として、
都会では主流派になったマンション居住者への
HP普及の起爆剤になれば、それこそ望外の喜びだ。

2年前に関内で購入したマンション屋上の光景。
築後20年間、大規模修繕もしていなかった。
昨年、理事長を補佐して、やっと工事をして、
屋上も今ではとても綺麗になっている。
こんなずさんなマンション管理が、
日本中でまかり通っている。

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ここにいた、理想の男

何年もかけて身につけた英会話力も
使わなければあっという間に元の木阿弥。
だから、駅の近くの英会話教室に通い始めた。
週に一度、フリートーキング中心の90分。

ここの先生、一年前にこの教室を開いたばかり。
なのに、既に生徒数が百人を遥かに超えている。
去年の2月、生徒はたった3人だったのに。

入会前の彼の説明と千円のトライアルが感激だった。
念入りに用意された教材、その授業のハイテク度。
どれをとっても今までに経験したことのないレベル。
教えるということでは、40年の経験を積んでいる私。
その私を「素晴らしい」と驚嘆させ、入会を即決させた。

授業の情報を伝えるHP(ホームページ)には、
生徒の寄せた英文が添削されて掲載される。
それがすべて無料なのだから更に驚く。

生徒が自分の都合が悪くて休んでも、
すぐにメイクアップ・クラスが用意される。
これも無料だ、なんという親切。

ある日、そのメイクアップの相談に行ったら、
昼飯を食おうと誘ってくる。
その時の彼との会話は驚きの連続。

開口一番「日本で成功したい。
だから、日本の成功者との交際を大切にしている。
成功者の話にはヒントがたくさん詰まっているから」
この言葉、私がこのブログで何度も言っている事。

目を輝かせて語る彼の話しの内容は全て、
私の書くこのブログの成功法則と余りにも一致していた。
だから、彼は成功しているのだと大いなる合点。
私のブログがただの自慢話でないことを立証した男、
それがアメリカンドリームの国で育ったこの青年だった。

彼の新年のレゾルーションは生徒数5百人で、
目標の月収が2百万円以上だという。
「彼なら出来る」 そう確信している。

マンションの植栽を完全リフォームするという。
東戸塚で、そんな夢のプロジェクトに参加。

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悪夢のような相続税対策

年の瀬、
破産した人たちの話題が多い。
近々破産しそうな人たちの顔も浮かぶ。

来年から相続税が上がるからか、
相続税対策という言葉が新聞を賑わせている。
対策を勧めるのは銀行、税理士、コンサルタント。
そして、10年後にその対策で破産するのが地主さん。

10年前、300坪、3億円の地主だったYさん。
地元横須賀の税理士が計算した相続税額は1億円。
Yさんの相続人である息子の貯金は1千万。
これでは、親から貰った土地を売らなければ・・・

困ったYさんは相続税相談会へ。
答えは相続税対策としての賃貸マンション建設。
銀行の融資額は4億円、Yさんの心は躍った。
「俺もこれで地元の名士だ」

4億円の建物は
建てた途端に相続評価が60%で2億4千万円。
3億円の駐車場だった土地は
上物がのって評価が80%に下がって2億4千万円。
合わせて4億8千万円から借入金4億を引くと
何と、3億円の相続物件が8千万円に大化け。

こうなるとこの金額の相続税は800万円前後だから、
土地を売る必要はない、夢のような話ではないか。
「やっぱり専門家は違うな!相談会万歳」
「来年は家賃で海外旅行にも行こう」

あれから10年、この暮れ、Yさんは破産して長野に転居。
当初から4億円の融資の返済は毎月200万を超えていた。
しかし、長引くデフレ不景気と横須賀の不人気で、
建築後5年を過ぎた頃から入居率が急激に悪化、
毎月の家賃収入が180万前後にまで落ち込んだ。

あの優しかった銀行さんや税理士さんは
「売って残債務を一括返しましょう」と・・・
そして、やっとこさ売れた価格が2億円、
これでは到底融資残額にも届かない。
結局は最後の砦の自宅まで売る羽目に。

こんな悲劇の序章が
来年から日本中で始まるのだ。
「スタートは読めても、10年後は読めない」
だから、こんな悲劇の連鎖が止まらない。
※Yさんの対策のどこが間違っていたのか?
勿論、正しくやれば破産などしなくて済んだ。

無知は本当に怖い、
でも、本人はその無知に気付いてはいない。
だからこそ、真実を語る賢人を友に持つべきなのだ。

ユニークな土地活用が「銀だこ」
2年前に知り合った貴重な仲間だ。

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四箇所の30年

横浜、横須賀、湯沢、軽井沢
30年前、40歳のときに買った四箇所の不動産。
その価格の推移とそれが生んだ利益を分析しながら、
子供たちに残すべき不動産投資への格言を考える。

私の不動産投資の基本は「売らない」
しかし、時代の流れに応じて、売るべきときもある。
その売るタイミングの正確な判断のために、
一時も市場から目を離すことは許されない。

30年前、バブルのはじける前夜、
私は運よく、二つの行動を起こした。
一つは会社を売り、一つは不動産を買った。

買った4箇所の不動産の価格推移は、
想像をはるかに超えたものだった。
投資で買った横浜の中区は今でも2倍のまま。
その生んだ利益を算入すれば、5倍以上。

実業で買った横須賀は2倍になった後に元値に。
その生んだ利益を算入すれば3倍くらい。
今後どうなるかの判断が難しい。

子供とのスキーのために買った湯沢は、
15年間楽しんで、15年前に手放した。
個人的な実損はなく、今は金を払っても売れない地域。
同じリゾートでも全く違うのが軽井沢。
ここのマンションは2倍になって、今も同値。

さて、こんな過去のことはどうでもいい。
大切なのはこれからの日本の不動産。
私見では、やはり流れは4本。
緩やかな右肩上がりが東京・横浜
買っているのは中国人。

緩やかな右肩下がりが首都圏周辺。
急激な右肩下がりがその他の地方都市。
要するに中国人に人気の無い日本の8割は絶望的。

ひどいのはリゾートのマンション。
金を払っても売れない時代が続く。
その原因は修繕積立金を含む管理費。
でも、外国人の好きなニセコと軽井沢は別。

限界集落の土地も同じ状況になる。
固定資産税が重荷で買う人がいない。
持つだけで悲劇だから絶対に売れない。
そんな地域が激増する。

続く

15年前に買った上大岡のマンションから。
2割くらいは確実に値上りしている。
管理力で更なる値上りを工作中。
写真をダブルクリックで拡大可。

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不動産・騙しの手口

    騙しの手口は大別すると二つ。
    無価値な物を高く売るか
    他人の物を売り飛ばすか。

    不動産詐欺で多いのは前者。
    方法は色々で、その判別は実に難しい。
    己の経験を積むだけでは追いつかないので、
    ベテランや先輩から学び取ることが重要である。

    銀行の融資経験者との会話もかなり役に立つ。
    支店長クラスだと、多くの失敗事例を知っているから、
    1時間も雑談すれば、かなりの勉強になる。

    私もいくつかの経験を持っているが、
    幸運の女神がついているせいか、
    最終的に損害を蒙ったことはない。

    不特定多数の人が絡む物件は特に要注意だ。
    例えば、1棟売りのマンションや雑居ビル
    大勢の人が関係者になっているから、
    その中に反社会的な人がいないことを
    どうやって調べるかが難しい。

    多くの人が絡む私道に接道している土地。
    これもかなりの危険を伴う。
    この中に変な人がいたら価値は暴落する。
    購入後にそんな人と縁ができないとも限らない。
    だから、私はそんな物件には手を出さない。

    高利回り物件にも気をつけている。
    何の欠点も無いのに高利回りだなんて、
    絶対に疑ってかかることにしている。

    相場より高い賃料設定で高利回りの場合は、
    もしかしたら、裏で別賃料契約をしている可能性も。
    賃料が60万円の契約書を見せられたのだが、
    実際は30万円しか払っていないケースもあった。

    月額賃料60万円で12%なんて甘言に騙されてはいけない。
    不動産は裏契約、口裏合わせ等々何でもありの世界だから。

    pマンションのロビー。
    無知な年寄りはこの奥の照明まで消せという。
    買ったときの状態と余りにも違う景観は
    損害賠償の対象になった判例もあるのに。
    誰が誰に何を訴えるのか分からないのが無知。

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視察旅行

視察旅行を目の仇にする輩が多い。
特に議員さんはすぐに糾弾される。
議員とは実に可哀想な職業だと思う。
だから、私は絶対に政治家にはなりたくない。

その点、実業家は楽だ。
というよりは、そうしないと成功しない。
「何が儲かるか」に敏感でなければ、
とても実業家などやっていられないからだ。
机に座って本を読んでばかりいては、
絶対に成功者にはなれない。

自動車のエンジニアだった亡き兄は、
次世代の車、若者が好む車、その流行を探るため、
毎晩東京で遊びまわっていた。
???

理科系の人間ですらそうなのだから、
物を売るような仕事ならなお更だろう。
金持ちが何に金を使うかを知るのには、
自らが遊びの達人でなければならない。

海外視察は言うに及ばず、
美味しい物、一流の店、最先端のホテル
全てに精通していなければならない。

横須賀の友人にはよく注意している。
「横須賀の街を歩くのは月一回位にしろ」と。
転出数が日本一の横須賀から出て、
お隣の横浜、東京の空気を吸って、
流行には常に気を配るべきなのだ。

選挙も終わった。
日本が世界一の国になるためには
議員の視察旅行にケチをつけるのは止めるべきだ。
世界に目が向いていない議員に何が出来るというのか。

法人税を上げろなんて馬鹿なことを言うと、
日本から外国へ優秀な企業が逃げていく。
でも、視察旅行をしていない輩は平気で
そんな馬鹿なことを言う。
海外に逃げた余りにも多くの日本企業の
実態を見ていないから。

更なる発展のためには
視察なんてどんどんやるべきだ。
視察どころか、世界中に拠点が欲しい。

「そうだ、東京に第二事務所を作ろう」

サイネリアの季節になった。
12月、ベランダには冬の花が咲き揃った。
サイネリア、ビオラ、パンジー、
ガーデンシクラメン、ゼラニウム、
ハーデンベルギア、スイセン
秋の花もまだ頑張っている
バラ、コスモス、カランコエ、デイジー
一年中咲いているのはアンスリウム

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訳の分からない物件

12月も半ば、もう仕事納めも近いのに、、
銀行さんから奇妙な情報が飛び込んできた。
横浜では誰もが知る視認性の高い物件だ。

早速、知合いの不動産屋を回って調査開始。
地価の妥当性、賃料相場、瑕疵の有無などなど。
結果は、相場とはかけ離れたバブル価格と判明。

120坪の土地に、80坪の築30年建物で1億8千万。
余りの高さに驚いて、相場で計算しなおすと、
土地は視認性を高く評価しても1億2千万。
(妥当な価格なら1億円だと皆が言う)
建物は築30年で本当なら評価ゼロだが、
現在満室での年間賃料1900万を加味して3000万円。

合計すると、目一杯譲歩した買付け価格は
土地と建物で1億5千万円、これでもかなり高すぎるが・・・。
本来なら土地と建物で1億2千万だろうが、
その価格では絶対に商談に応じてこないだろう。

1億5千万円で、表面上の年間利回りは12.7%
来年1月には25万の部屋が退室で空いてしまう。
すると、表面上の年間利回りは10.7%にダウン。

もし、現在の異常に高すぎる賃料が正常に戻ったら、
例え満室でも、近隣相場から推し量って年間賃料は1千万円。
こうなると、なんと年間利回りは6.7%にまでダウン。
これでは何の魅力もないどこにでもあるただの不動産。

今まで、なんでこんなに高い賃料設定が可能だったのか。
その疑問がいつもまでも脳裏に焼きついて、
この後の行動をどうしたらいいのか迷ってしまう。
本当に訳の分からない物件である。

もう、私を悩ませないで、銀行さん。

先日購入したフェラーリの折畳み自転車。
今まで土地調査に使っていた安物とは大違いで、
重さ、操作性、乗り心地のどれをとっても最高だ。
益々物件調査が楽しみになってきた。

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視認性から見る土地の評価

ロードサイド物件で最も重要なのが視認性。
車利用者をターゲットにするのだから、
車を利用する人の立場から
交差点とか分離帯とか街路樹などを、
入念にチェックしなければならない。

一般的に、交差点にある土地は視認性も高く、
二方向から客が取れるので評価は高いが、
進入口が交差点から10メートル以内だと、
入出庫に危険が伴うという理由で嫌われる。
予算的に150坪くらいの土地を探す場合は、
交差点から2軒目くらいが穴場だと言われている。

街路樹はその木次第で視認性に大きな影響を生む。
ケヤキやポプラ、プラタナスには特に気をつけたい。
街路樹が落葉している冬場に見通しがよくても、
4月から11月までは視認性が悪くなるからだ。

中央分離帯がある道路では、
分離帯が切れる場所や交差点との位置関係が大切。
要するにUターンしやすければ上下線の車を
来店客に見込めるのでいい土地といえる。

逆に、視認性が高く、車の往来が激しくても、
分離帯が延々と続く道路では、
通行車両の半分からの来店しか期待できない。

建物付の物件では、建物の位置関係が問題だ。
コンビは土地の奥にある建物を欲しがり、
レストランは土地の前面に建物を欲しがる。
勿論、建物が奥にある場合は、
200万円以上の看板を立て、
視認性を高められることを要求される。

一般的に視認性が低い裏道では、
その道の知名度が重要になる。
東京や京都には裏道の方が知名度の高い
不思議な場所が多い。

とにかく、「いい土地」を持つことは、
「いい建物」を持つよりずっと価値がある。
素晴らしい土地だけをポートフォリオに書き込みたい。

Pマンションのクリスマス夜景。
今年は例年より1ヶ月長く点灯することにした。
無意味な節電は街や人の心を暗くし、
そこからは人とお金が逃げていく。
節電ブレーカーとLEDで今までの100倍の節電をし、
その代わりに共用部は2倍明るくすることにした。
「消せ、消せ」だけの老人の悪い口癖からは
何も生まれない。

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外食過多は宿命

不動産貸付業のモンスターが「森ビル」
私のような田舎の小さな不動産貸付業者も、
基本的には「森ビル」と同じことをやっている。

コツコツと物件の情報を集め、
沢山のくずの中からダイヤモンドを捜し当てる。
気の遠くなるような作業の連続だ。

その情報を集めるためには多くの仲間が要る。
その仲間と事業の考え方を共有するために
食事まで一緒にして膨大な時間をかける。

私がどんな土地にどんな建物を建て、
どんな企業に貸したいかを知って貰わなければ、
仲間からの適切な協力も得られないから。

一緒に土地を見にいくのはもちろん、
一緒にその土地の周辺を歩き回り、
食事の時間も喧々諤々議論する。

時には建築業者も同行する。
そこにどんな建物が建てられるかを、
お茶を飲みながらご教授願う。

我々不動産業者は
その土地の将来性も含め全てを調査するために、
地元の住民や経営者とも話さなければならない。

一番手っ取り早いのが食堂のおやじさんたちだ。
食堂に入るのは飯を食うためだけではない。
地元にある食堂は貴重な情報源なのだ。

こうして、我々は必然的に外食が多くなる。
健康を害してまで仕事をしなければならない。
これは意欲的な不動産貸付業者の宿命でもある。


事務所のあるマンションの集会室への
渡り廊下。この廊下でのMさんとの
話し合いも青春の思い出の一幕だ。

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繁栄の見栄と破滅の見栄

見栄とは
「実力以上に良く見せようとすること」
一般的に見栄にはネガティブなイメージが強い。

しかし、
成功者の多くはこの見栄をてこに利用する。
不動産の業界では特にその傾向が強い。

不動産屋ほど高級車を好む人種はいない。
彼らは大金を動かさなければならないので、
それが出来る証としてより高い車を乗り回す。

億単位のお金を自由に出来るんだから、
このくらいの車はなんでもないと嘯く。
しかし、実際は多くの場合、見栄である。

不動産屋はやっと1億しか動かせなくても、
5億動かせる振りをしなければならない。
そうでないと大きな話が舞い込まないから。

そうやって実力以上に大きく見せて、
後追いで一所懸命に努力して、
張った見栄の領域に近づこうともがく。
見栄をプラスのスパイラルの頂点に置くのだ。
こうして、大きくなっていく男はけっこう多い。

逆に、夜の街で馬鹿高い酒を振舞ったり、
ホステスに金を貢いでいる男がいたら、
こちらは正真正銘の破滅への見栄だから、
そんな見栄男には近づかない方がいい。
早晩、彼は破産して、遅かれ早かれ、
周りの人間に金を借りに来る筈だから。


私の横浜事務所のある駅から4分のマンション。
社会貢献のつもりで二度目の理事長になった。
ここまで深く管理組合に関わると、
もう管理プロの世界である。

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自由な生き方

アメリカ人と話していて驚いた。
彼らは履歴書に年齢や性別を書かないと言う。

聞けば、アメリカの法律では、
年齢、性別、人種での就業の差別は禁止なのだと。
だから、定年もないし、転職が悪という考えも無い。
同様に、仕事が同じなら年齢に関係なく給料は同じなのだ。

このことを知ってから、
30代で大金を得て40代でリタイヤなんて話にも納得。
逆に、70代でバリバリ働いている人もいておかしくない。
アメリカって本当に自由の国なのだ。

テレビ番組で日本の自由度は世界で25番目って聞いて
「こんな自由な国なのに25番目なんておかしい」と。
でも、アメリカの履歴書の話を聞いてからは
自由って奥が深いんだなって思い、25番目にも納得した。

自分の人生は、
引越し20回以上、職業経験も10種以上と実にアメリカ的。
そして、今、70歳でも色々な仕事に首を突っ込んでいる。
それなのに、堅苦しくて保守的な日本で、
社会的にも経済的にも苦労していない。
そんな自分は最高に自由で幸運だと思う。

私の生き方はアメリカ的を超えて変人だとも言われる。
この摩訶不思議な人生、これからどうなっていくのだろうか。
大きな自由を妨げる高齢とかいう概念も捨てさって、
これまで以上に奔放に生きてみたい。

ちょっと不安もあるが、ワクワクもする。

泉岳寺駅周辺再開発の現場。
6年後、この広大な空き地に
夢のような大型の駅ができる。
近くのビルの定例会議場から
この貴重な写真を撮っている。

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不動産如仲立

『不動産は仲立ちの如し』
男と女の仲には摩訶不思議な縁がある。
考えが及ばないという意味では不動産と同じ。

いい結婚をしたくて右往左往しても、
ダメなときには決して成就はしない。
ところが、そんな気もないときに、
ふと絶世の美女に縁ができたりする。

リーシングで苦戦している物件でも、
同じようなことが度々起こる。
何とかいいテナントをと駆けずり回る。
でも、半年経っても決まらない。

諦めて朗報を待つことにして旅に出る。
帰ってみたら、業者から決まったとの報。
それもごく親しい上場企業の会社だ。
灯台下暗しで声も掛けていなかった。
困ったことに、別の業者からも申し込みが。

土地を買うときも同じようなことが多い。
上大岡の駅近くに物件が欲しいと探し回った。
3年ほど動いてもダメだった。
それが、ごく近くの銀行の紹介で極上の土地が。
なーんだ、始めからお願いしておけば、
こんな苦労しなくてもよかったのにと思う。

何度かこんな経験を積んで思うことは、
不動産事業では、リーシングでも売買でも、
① 疲れたら休んでもいいから諦めないこと
② 種はあちこちに撒いておくこと
③ その時のために資金の準備はしておくこと
④ その時のために知識の量を増やしておくこと
⑤ その時のために健康であること

この五項目、どちらの話しにも相通ずる鉄則だ。


丸の内ビルディング前「ブリックスクエア」
ガーデニングの植栽テクに感動した。

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悪魔の囁き

最近は駅近物件しか買わないことにしている。
たまに郊外で300坪以上の物件を買うこともあるが、
その場合は大交差点の角地に限定している。
そんな厳しい条件を付けているので失敗は少ない。

そんな折、教え子からの購入可否についての相談が。
不動産屋さんが物件資料に添えた推奨文が余りに名文で、
玄人の私ですら一瞬「すぐに買わないと」と惑わされた。

その名文はかなり長いので要点を書き出してみる。
① 土地180坪、建物210坪、築27年、2DK16世帯
② 駐車場1車室月額5千円が16台分敷地内
③ 部屋は2DKで一部屋月額5万円
④ ターミナル駅から5キロでバス停至近(2分)
⑤ バスは朝晩が2分間隔、昼は五分間隔
⑥ 建物比7割で25年間、年間減価償却は定額280万
⑦ 隣地にセブンイレブン、小学校は5分圏内
⑧ 横浜銀行が1.5%前後で1億のフルローン可能(属性次第)
⑨ フルローンでも月にキャッシュフロー30万近く可能
⑩ 現在空室は2部屋あるが年内に満室可能
よって満室時年間表面利回りは約10%。

フルローンで月のキャッシュフローが30万なら、
私でもすぐに飛びつきたいと急いで現地へ向かった。
もちろん買うのは私ではないのだが・・・
その結果の私なりの分析をまとめてみた。

① 普通は満室でも計算上は9掛けにするのが常識なので、
家賃収入は83万円×0.9で747000円
② 修繕積立金は1坪500円必要なので一室13坪で約7千円
よって月間積立費用は16室分で約11万円
(外壁塗装、鉄部塗装、屋上防水、ボイラー交換な大型工事)
③ 共用部電気代その他の雑費用が最低でも月額4万
④ 土地と建物の固定資産税が月割りで7万円
⑤ 定期的排水管清掃、消防定期点検など月額3万円
(電球交換、風呂清掃、郵便受け鍵修理、壁紙張替も含む)
以上から、余剰金は月額50万円に減りキャッシュフローは、
完全にゼロとなり、実質利回りは6%前後になる。

勿論、現地では建物を詳細に観察したのだが、
購入時に1500万円くらいの修繕費が必要に思われたので、
節税効果だけを狙ったとしても購入価格は8500万が上限。

本音を言えば、
こんな建物は価格的には資産価値ゼロで、
買うなら土地値だけで最高でも8000万が妥当.
買付け証明書に書く数字は遠慮しても8000万だ。
これなら表面利回りは13%近く実質利回りも7.5%  
少しは報われる可能性も出てくる。                            
  

街の不動産屋って本当に怖い、正に悪魔の囁きだ。
賃貸ビルの運営を知らないと名文の裏を読めなくて、
人生、儲かりもしない上に管理気苦労の連続になってしまう。

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歩行速度

最近、自分の歩行速度の遅さに愕然としている。
駅まで普通に歩いているとどんどん抜かれる。
悔しいから、抜き返すのだが、
辛いからすぐにもとに戻ってしまう。
そして、また、どんどん抜かれる。

15日前、このことを夜の小料理屋で話したら、
「それこそが老人の証なんだよ」と。
とうとう俺も老人かと涙が一筋・・・

10年前、現在傘寿になる姉の歩行速度の遅さにイラついた。
神楽坂の「石川」へのあのゆるい坂での出来事だった。
それから4年後、その下の姉の歩くのが遅いのに気付いた。
何と、みんな古希を境に遅くなり始めているようなのだ。

その後、誰に聞いても
歩行速度が健康のバロメーターだという。
健康増進には時速5~6キロが最適らしい。
健康維持には時速4キロがいいという。
時速3キロは家でのごろ寝と同じだと。

そこで、10日前から早歩きを開始した。
ところが、その翌々日からひどい筋肉痛。
腿から膝にかけてが特に凝っている。
揉んで見るとひどく痛い。

「どんなに頑張っても結局は死んでいくんだから
苦しい早歩きなんて止めてしまおうか」
そんな想いが頭をよぎる。

こっそり、Pマンションの仲間の歩行速度を観察した。
80歳のMさんはむきになって早足だ。
その後姿が何だかちょっと物悲しい。
60前なのにノコノコ歩いている人もいる。
遅いからって醜いというわけでもない。
逆に、早歩きのLさんは最近病気で入院した。

頑張って、人より10年長生きしたからって
それだけいいことがあるのだろうか?
結局は老化⇒老衰⇒他界のコースを辿るんでしょ。

「早歩きを続けるべきか、止めようか」

※今現在、5日間早歩きをしても筋肉痛にはなっていない。
慣れてしまえばそれほど辛いものでもない。
健康維持には怠惰でいたいのだが、
根が努力家だから・・・・

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交通違反率と事故率

不思議な財団法人が多いのには驚いてしまう。
財団法人「交通事故分析センター」もその一つだ。
恐らく、警察関係者の天下り先の一つなのだろう。

交通違反率と事故率の関係を調べていたら、
この財団が出している面白いデータに遭遇した。
交通違反と交通事故の膨大なデータベースを使って、
この二つの因果関係を分析しているのだ。

だから、何をするのかを疑うような不思議な財団も
それなりに仕事をしているような感じがしなくもない。
もちろん、こんな財団の分析がなくても、
この二つには大きな因果関係があるのは
容易に推測はできるのだが・・・

交通違反者が事故を起こす当事者になってしまう確率、
いわゆる交通事故当事者率には驚くほどの相関度がある。
5年間毎年1回ペースで違反した人が事故を起こす確率は
5年間で1回しか違反しなかった人の2倍以なのだ。
更に5年間、一度も違反をしなかった人たちと比べると、
何と3倍と言う数字が出ている。
つまり、誰が何と言っても、違反回数が多い人は、
交通事故当事者率が極端に高いということになっている。

私の車を抜いていく人の横顔を見るたびに感じるのは、
彼らの顔が一様にイラついているように見えることだ。
恐らく、彼らにも家族がいるのだろう。
その幸せが交通事故で、一瞬に失われてしまう。
イライラを運転で解消しようとするのは
余りにもその代償が大きすぎる。
自分は事故を起こさないという過信が不幸を招く。
そんなことに気付いて欲しい。

違反の多い人たちに言いたい、
心豊かに楽しくゆっくり運転すれば、
交通事故に遭遇しない確率がぐーんと増えるし、
のんびり運転していてそんな車に抜かれると
逆に、とってもいい気分になれるということを。

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安全な国

「日本は世界一安全な国」だと言いますよね。
この場合は、もちろん治安のことです。
自然災害では真逆ですから。

FBIのデータをもとにした「安全な国ベスト10」では
一位から日本、台湾、香港、韓国、UAE,マルタ、
ルクセンブルグ、グルジア、バーレーン、シンガポール
何と8カ国がアジアにあります。

この結果の分析には色々な切込みがあります。
ただ、誰もが口には出せず、
そして、誰もが心で認めているのは「血」でしょうね。
平たく言えば、遺伝子とかDNA。

科学的分析によれば、知能指数平均が低く、
攻撃的遺伝子を多く持つ民族の国ほど治安は悪いです。
これは巷でいう人種差別の問題ではなく、
人種が違えば性格も行動も運動能力も違うという事。

マラソンの世界歴代10位なんて8人がケニアで、
残り二人はその隣国エチオピアですからね。
人口は両国合わせて日本より少し多いくらいなのに。
陸上競技なんて全て上位はあの地域の人種で決まりですよ。

治安が極端に悪いアフリカの西の方のいくつかの国では、
国民の知能指数の平均は80前後って知ってましたか。
ここでは、攻撃的性格者が多く、戦争や殺人が絶えません。
80は、日本では知的障害児に入るか入らないかの数字です。
※だからか、科学分野でノーベル賞をとった黒人は一人もいません。

戦争とか争いのない安全な国を語るとき、
どうしても民族的特性を抜きにしては語れません。
運動能力と同じで、これはもう民族の宿命としか言えません。

それは日本が複雑なプレート境界線上にあり、
地震から逃れられないという宿命とよく似ているのです。
つまり、どうあがいてもダメなものはダメ、
違うものは違うということから考えるべきなのです。

大切なことは、
その違いを認めた上で、思考して改善することです。
例えば、日本はその宿命を克服するために
堅牢な建物を作る世界一の技術を開発してきたのです。

事ほど左様に、その事実を認めないで、きれいごとを言って、
人種差別だなんて言っても何も改善されません。
それでは、安心して生活できる世界も造れないのです。

例えば、そんな国に西欧型の民主主義は無理です。
これらの国には、ある種強権的な政治体制が似合うんです。
4年前の「アラブの春」現象がそれを見事に実証しました。
あの春の後、民主主義なんて全く実現しませんでした。

アラブの春は「アラブの地獄・イスラム国の始まり」で
欧米が楽観的に考えた春の始まりなんかではありませんでした。
欧米諸国がそんな国に民主主義だの、人権だの言っても、
結局は根付かないのはこの「血」を直視しなかったからです。
アメリカの失敗はすべてそこから始まっています。

人種的違いとか、その血の特性を語ることが、
まるで人種差別のように言う国は最悪だと思います。
日本を犯罪国家にしないためにもそれだけは言うべきです。
それは義務教育でしっかりと教えるべきです。

日本の国が移民政策で慎重なのはそこに起因しています。
こんなことは政治家や官僚にとっては常識です。
ただ、口に出しては言えないだけです。
日本をけなす自虐的なマスコミの餌食になりますから。

治安のいい国を作るって本当に難しいです。
その点、日本に生まれてよかったです。
アフリカやアラブ諸国のような治安の悪さで、
突然家庭や幸せが崩壊する確率は限りなく低いですから。

神様から頂いた世界一温厚な血を大切にしましょう。
ただの偽善と無知で、
この国の治安を壊したくはなかったら。

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マンション投資,20年後の損得(Rewrite)

ここに20年前の中古マンションの宣伝チラシがある。
このマンションを当時賃貸用に購入したと仮定すると
20年後の今、
「本当は儲かったのかどうか」の答えが出せる。

20年前のチラシによれば、
約70平方メートルの物件の売値が2千万円。
これを1000万円の手元資金があると仮定して
マンション投資の損得を計算してみた。
このマンションの現在の市場相場は1200万円である。

 (20年間の収入合計)
①当時の家賃月12万円と今の家賃月8万円を加重平均して
家賃10万円で20年間貸したとすると
手取りの家賃収入の合計は2400万円になる
(これが表面利回りで6%になっている、
ちょっといい話に思える?)
しかし、
実際は稼働率90%として実質収入は2160万円位だろう。

②減価償却費を年仮に60万とする。
これは経費として認められるので節税効果は
税率20%と仮定して年12万円、20年で240万円の得

 (20年間の支出合計)
①2000万円のうち半分1000万円を4%の20年ローンを使ったとして
 その返済利息が約450万円(銀行の儲け)
②月1万3千円の240箇月分の管理費合計が312万円(管理組合の儲け)
③固定資産税が年8万円として20年で160万円(市の儲け)
④不動産屋への仲介手数料が約70万円
(①〜④の合計が必要経費でざっくり1千万円)

それではまとめてみよう。
①頭金1000万円と20年分の差引き家賃収入1000万円でローンを返済し、
2000万円のマンションを自分のものにした。大成功!
②しかし、年間50万円の返済金は利益なので税金を取られる。
自分の財布からは20年間で100万円は出て行くことになる。
③更にこのマンションは800万円値下がりして、現在1200万円だ。

もし今売って、現時点での総合的な結果を求めると
頭金1000万円と税金100万円で、今の1200万円のマンションを
買ったということになり、結果的に僅か100万円の儲けにしかならない。
しかし、頭金の1千万を20年間国債にしておけば、
150万円くらいの利息が得られた筈。
それも加味すれば、最終的には損得は僅かだがマイナス。

もしマンションが値下がりしなければ、手元にはマンションがあるので。
20年間でこの残ったマンション分800万円くらいが儲かったことになる。
バブル景気崩壊によるマンションの値下がりが実に痛い。
戦後の高度成長期ならマンションも値上がりして
軽く1千万以上の純利益が生まれたのだが・・・

一方、団体信用生命保険のお陰で、何時死んでも
子供に素晴らしい資産を残せる安心感も
出口戦略としては大きなプラス要素になる。

また、出口が今でなく、死ぬときと考えると
返済の終わった家賃の8万円は、これからは丸々年金に加算され
優雅な老後の助けになることだけは間違いない。
今後更に10年生きたら、700~800万くらいの収益を生む。

このように長生きして、投資期間を30年で計算すると、
マンション投資も少しは面白いことになるかもしれない。
特に、マンション寿命が100年なら・・・・
そして、借りてくれた人がお部屋を綺麗に使ってくれれば・・・・
最後に自分が長生きしたら・・・・
「~たら、~たら、~たら」

マンション投資をいろいろな角度から分析すると、
「いくらで仕入れるか、いつ始めるか、
何年生きるか、旦那がいつ死ぬか」などが
投資のとても大きなポイントだということになる。

先日、大手建設会社勤務の旦那が54で死んで、
一挙に大資産家になった奥様がいた。
買ったばかりの億ションは無借金になるし、
生命保険金は1億入るし、退職金も入るし、
一時手当てとかなんだカンダで凄いことになった。
これこそ背伸びした生き方が功を奏したという最高の事例だ。
不動産投資にはそんな読めない側面も多々ある。

マンション投資で資産家になるのはそうそう楽な道ではないが、
私のブログの読者が、数多あるマンションの売り物の中から
珠玉の一室を探し当てることを祈ってやまない。

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地震に弱い街は?

地震に弱い街の基準は三つ。
建物崩壊危険度、火災危険度、津波危険度。

崩壊危険度は耐震基準に適合していないこと。
火災危険度は古い木造建物が密集していること。
津波危険度は海に近くて海抜が低いこと。

東京でこれらの要件を満たしているのは
江東区、墨田区、足立区あたりだろうか。
東京の不動産価格は西高東低と言われているが、
正にこの考え方に基づいていることは明らかだ。

東京都の資料からワースト5を拾ってみると、
やっぱり西高東低が浮き彫りである。
1 墨田区 墨田3丁目
2 新宿区 若葉3丁目
3 荒川区 町屋4丁目
4 足立区 千住柳町
5 足立区 千住4丁目

これらの街がもし中国にあったら、
即刻取り壊して、安全な建物群に変貌するだろう。
その点、日本は大地震が来ないと再開発は難しい。
大勢の人の命が失われないと政治は動けない。
何ともやるせない気持ちで、憂鬱になる。

今の土地制度っていい加減に変えて欲しい。
特に土地に関してはすぐに新しい概念を作らないと、
次に来る大地震の後に、日本が崩壊してしまう。
これでは、次の世代に申し訳ない。

日本は一度崩壊しないとだめなのだろうか?
それとも私が異常に心配性なのだろうか?
今出来ることは、ただただ祈ること。

津波災害、台風災害、地すべり災害、噴火災害、
次の大惨事の後のこの国は大丈夫なのか、
ただただ無事を祈るだけ。

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頓珍漢(4)

IQが高くて高学歴の人にも頓珍漢な人が多いですね。
あのNHKのエリート、国谷裕子もその典型。
今年の7月3日の「クローズアップ現代」見ましたか。

菅官房長官に偉そうに詰問する姿に呆れました。
自分を何様だと思っているんでしょうかね。
そして、後から官邸に土下座して謝ったという事件。

あの女の「格差社会」についてのアホな意見にも驚愕。
格差社会の下の層の人ってその多くが、
本当は自分の生活に満足しているんです。
それをまるで彼らが皆不幸かのように言及する。

実際は、彼女って彼らと話したことなんかないんですよね。
だって、いつもNHKのエリートだけに囲まれているから。
放送用に知識だけを詰め込んで、したり顔して。
実態を知らずに、あまり物を言わない方がいいんです。
迷惑至極ですよ、第二の慰安婦問題が起きますよ。
そういうのも捏造の一種なんですから。

大勢のニートの人に聞いて御覧なさい。
正規社員になって、上司からがみがみ怒られるより、
給料安くても非正規でのんびり生きたい人も多いんです。
彼らは別に格差社会なんてことを意識していないのに、
国谷のような頓珍漢が不幸だなんてレッテルを貼る。

これって余計なお節介なんですよ、彼らにとっては。
正社員じゃないから定時で終われるし、
早く帰っで家の近くでパチンコやって、
テレビ見ながら眠りにつきたい人だって多いんです。
私なんて、そんな人といつも居酒屋で一緒なんです。
話してみると、みんな自分の生活に満足しきっています。

あの東大卒の湯浅とかいう男も頓珍漢です。
貧しい人の味方みたいなこと言って、飯食っている。
結構な高収入で、本人は本当の貧乏を知らない。
何たって、高校はあの私立の雄「武蔵」卒ですから。
中高6年間勉強していくらかかるか知っているでしょ。

机上で貧乏を分析して立派な論文書いて、
目立つように年末の炊き出しに駆けつける。
その頓珍漢をテレビが取り上げる。
結果、知名度があがり、収入が増える。
慰安婦問題の吉田清治と似ていますよ。
こういうの「同情ビジネス」って言うんです。

格差とか、貧しさを取り上げるマスコミ関係者って
大概が高学歴で、エリートで、高収入で、
課税所得が1千万超えたりしているんですよね。
全然貧乏なんかと縁がない人たちばかりです。

このビジネスの成功者第一号はあの久米宏ですよ。
たったの10年間同情面して、何十億と稼いで、
世の中めちゃくちゃにして、都合悪いと消えて。
今ではラジオで言いたいこと言って遊んでますよ。

こんな輩の同情ビジネスは、
もういい加減に止めて欲しいですよ。
こんなのに騙される社会にも腹立ちます。
格差って言葉を使う人と「可哀想」で仕事する人は
先ず疑ってみましょうね、そして相手にしないことです。

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頓珍漢(2)

「やなせたかしの頓珍漢」を書いてからもう半年。
この間、自分が頓珍漢にならないように気をつけてきた。
そして、思いついたのが「虚仮にされることの大切さ」

こんな私でも、それなりに敬われる場所がある。
それは私がしてきた仕事を知っている人たちがいる所。
でも、一歩そこから出れば誰も敬ったりはしてくれない。

そんなところで頓珍漢に偉そうなことを言っても、
誰も振り向きもしない、下手をすれば虚仮(コケ)にされる。
実際に虚仮にされれば、数日は立ち直れないのが普通。
だから、知らないところでは謙虚に小さくなって、
出来るだけ何も喋らないように自分を抑えている。

ただ、最近思うのは、「虚仮にされるのも必要なのでは?」
自分の世界にこもって、ちやほやされてばかりいると、
傲慢でアホな「やなせたかし」になってしまう気がする。

コケにされ、自分とは何かを再認識することって、
自分の本当の姿が見えてくるような気がするのだ。
そうすれば自ずから謙虚に振舞うようになる筈だ。

だから、時々、自分の世界から飛び出して、
ちやほやされない一日を体験することが
結果的に自分を高めるように思えてきたのだ。
例えば、○×勉強会とか○×パーティとか・・・

今晩、あまり知らない人たちのパーティに呼ばれている。
そこには私が何をしてきた人間なんて知る人はいない。
その意味で、居心地の悪さは半端ではないだろう。
でも、敢えて、そこに身を置いて、
自分を磨いてこようと考えている。

それにしても、「あー、気が重い」

追記:そのパーティの出席予定者は
安倍総理、山口代表、西川史子、石田純一、海老蔵夫人、
徳光アナ、有働アナ、三国シェフ、坂井シェフ、ニトリ社長
中尾彬・池波志乃夫妻、藤野 真紀子、キッコーマン会長
甘利大臣、等々

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マンションは大地震でも大丈夫か(2)

2011年3月の東日本大震災後の4月、
高層住宅管理協会が東北6県で管理する
1642棟のマンションの被災状況を発表した。

倒壊・大破はゼロ,中破・小破が309棟、
軽微・被害無しは1333棟という内容だった。
これで多くの人がマンションは地震に強いと思った。

その後、この大地震の分析が進んできて、
東京大学地震研究所がこんなことを言い出した。
「東日本大震災は建物に被害をもたらすキラーパルスが
阪神淡路大震災の4~5割だったので、この結果を以って、
必ずしもマンションが地震に強かったとは言えない」

そして、追い討ちをかけるようなニュースを
NHKが流し始めたという訳だ。
「仙台市ではマンション100棟以上が全壊」

これらのことから見えてくるのは、
地震強度は震度数だけでは測れないということと更に
建物損壊評価もその基準が複数あって複雑ということ。

関東大震災のような海溝型地震では、
長周期の揺れが長時間、何度も襲ってくるし、
阪神淡路大震災のような内陸地震では、
短周期で揺れの範囲は狭いが強烈な揺れが襲ってくる。
建物だけに関して言えば、阪神淡路大震災クラスに
耐えられれば問題はないような気がする。

でも、地震についてはまだまだ未知のことも多く、
地震に前向きの対策を考えている森ビルでさえ、
「逃げ込めるビルの建設」と提唱しながらも、
内心はビクビクしているに違いない。

私自身、現在あちこちで建てている建物では、
予算の許す限り国の耐震等級を大きく上回るように、
最低でも耐震等級1.2を、理想的には2を目指している。
ただ、0.2増やすだけで、建築費は1割以上も高くなる。

実際、阪神淡路大震災で、
耐震等級1.2以上の建物は安全だった。
耐震等級2のコンビニに至っては全てが無傷だった。

ということで、日本のプレハブ会社の多くも
耐震等級2以上のプレハブ住宅を建てるようになった。
だから、火事と津波さえ起きなければ、
もう日本の住宅は百%安全と断言できる。

兎にも角にも、災害に強い国を目指して、
国民全員が強い意識をもって努力していくしか
日本の生き残る道はない。

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地震に強い街は?

丸の内通り

表参道

山下公園通り

地震に強い街の基準は三つ。
建物崩壊安全度、火災安全度、津波安全度。

東京23区内の総合的な安全度ベスト3は
日比谷、丸の内、大手町があり、天皇の住む千代田区、
八重洲、日本橋、銀座があり、面積的に小さな中央区
青山、赤坂、麻布、六本木のある話題のつきない港区。

千代田区の丸の内通りは私の好きな散歩道(写真)
歩き疲れたら、丸の内パークビルディング2階の
グリルうかいで食事をしてから一保堂でお茶をする。
ここほど地震に強そうな感じのする通りはない。

中央区は津波の被害はありそうだが、
実際に波で流されるような建物はほとんどない。
地震の翌日には元通りの生活が可能な感じがする

青山は神宮外苑が近く、全ての面で安全度が高い。
麻布は有栖川公園も近く、以前より耐火建築物が増えた。
赤坂はミッドタウンや赤坂サカスが出来て安全度が増した。
青山と接する表参道(写真)は区としては渋谷区に入るが、
代々木公園も近く、美しく安全な街として有名だ。

横浜はまだまだ開発途上で、
東京に比べ総合的に安全度は劣る。
どの街にも木造建築物が多く、
倒壊や火災の心配が尽きない。
ただ、津波の心配を除けば、
県庁から山下公園への一帯はかなり安全だ。

この辺りも大好きな散歩コース(写真)
象の鼻公園から山下公園まで歩き、
ニューグランドホテルで食事をし、
エッグスシングスでワッフルを楽しむ。
こんなだから、散歩で痩せることはできない。

それにしても、戦中生まれの人間には、
日本の街が美しくなったことが殊の外嬉しい。
世界中で、日本ほどわくわくする国はない。
雰囲気の違う素敵で安全な街が沢山あるから。

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マンションは大地震でも大丈夫か(1)

マンションは大地震でも大丈夫なのか?
今の日本で、これほど大きなテーマもないだろう。
しかし、この「大丈夫」という語の定義の曖昧さが、
この問題の答えを難しくしている。

先ず、「大丈夫」の解釈を二つに分ける必要がある。
多くの人は、「生死」の問題と考えているだろう。
その点では、答えははっきりしている。
新耐震基準マンションならその倒壊で死ぬ確率は低い。
よって、答えは「大地震でもほぼ大丈夫」。

だから、そんな新耐震基準の校舎の防災訓練で、
防災づきんをかぶって机の下にもぐっている光景は
余りの馬鹿馬鹿しさに開いた口がふさがらない。
なぜ国はこんなことを止めさせないのだろうか。

さて、問題なのはもう一つの解釈だ。
「その建物に住み続けられるか」というとらえ方。
この回答は、「無理」と「ほぼ住み続けられる」と
「補修工事を必要とする」の三つに分ける必要がある。

さて、ここでもう一つの定義問題が出てくる。
日本建築学界の判定基準と罹災証明書の判定基準の違いだ。
東北大震災では、建築学会の判定基準で倒壊ゼロ棟でも、
被災者生活再建支援法に基づく罹災証明では全壊100棟となる。
倒壊と全壊って同じような意味だと思っていたが・・・

これを地震用語として解釈すると、建築学会の判定では、
「ドアが開かない」は「住み続けられる損壊」というのだが、
生活支援の面から言えば、これでは生活が難しいから
いきなり全壊判定になってしまうという訳だ。

これは笑い事ではない。
要するに、震度7クラスの地震の後、
その被害状況のニュースを流すマスコミが、
どちらの数字を流すかで、国民感情が大きく左右される。

強いて言えば、国際的な日本の信用にまで影響が出る。
この二つの日本語を英語に訳せば、同じイメージだろうから。
これは、私のような不動産投資家にとっても死活問題だ。

東日本大震災の後、最初は建築学会の数字が流された。
当然、日本中の人が「今のマンションは安全だ」と思った。
マンション業界の人や不動産投資家もほっとした。
しかし、後からNHKが「全壊100棟」と言い出した。
途端に、「マンションはやばい」という人が増えた。

この発表の違いをどう考えたらいいのだろうか。
(続く)

追記:仙台市でも、実際にこの二つの違いを知らないで、
罹災証明申請をしなかったマンションが多数あったという。
もう罹災証明の受付はとっくに締め切られてしまっている。
この罹災証明がなければ修理の補助金も貰えない。

ここにも、無知は大損という実態がある。
マンションの理事長を引き受けてたら、
こんな無知で住民に不必要な苦痛を与えてはならない。

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将来性日本一の都市

出生率が高く、老齢化率が低い日本一元気な都市は?
① 出生率が1.01で23年間連続全国一
② 人口増加率が7.4で27年間連続全国一
③ 生産年齢人口(15歳~64歳)割合が70%で全国一
④ 市民の平均年齢が41.5で若さ全国一
⑤ 町が若いので死亡率が0.68と低く7年連続全国一

こんな凄い都市を知らなかったら不動産投資家としてはやばい。
これが何とかつて工業都市として悪名を馳せた「工都・川崎」
もちろん、工都としての面影は今も健在で、
従業員一人当たりの製品出荷額は82.8万円で41年連続日本一

しかし、近年は美しい建物の研究施設が集積しだして、
学術・研究機関の従業員割合が2、38で二位横浜の2倍である。
つまり、煙をモクモク排出する川崎なんて面影はどこにもない。

だから、当然犯罪件数や交通事故件数も日本一少ない。
金持ちが住んでいることを示す消費支出額も32万円を超え日本一。
犯罪が少ないのは正規従業員が多いからで、その割合も日本一。

こんな夢のような都市の主要な町は鷺沼、たまプラーザ、
日吉、綱島、武蔵小杉、新百合丘、など神奈川県の最東端。
なので、私の最近の車での不動産調査ルートは
第三京浜を都築で下り、センター北駅を右折し、有馬へと抜けていく。
武蔵小杉方面に行くときは、すみれが丘の交差点を右折して、
人気急上昇の北山田を抜け、中原街道を通っていく。

20代に私を可愛がってくれた今は亡き大先輩は、
50年も前にこの地域の将来性を見抜き、
有馬に500坪の邸宅を構え、近くに千坪の工場を建てていた。
お子様が相続した土地の現在の時価総額は30億を下らない。

先を読める人と読めない人とでは人生に大きな差が出る。
ダメな都市にしがみついていないで、川崎に越しませんか。
それとも東京にあるもっと有望な町に越しますか。

野比のYRPを凌ぐ川崎のKSP

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タダでも売れない土地

そろそろ今年の地価調査の結果が発表される。
マスコミの決まりきったヘッドラインは
「全国一地価の高かったのは○○○」

全国約26千箇所の地価を鑑定士が算出するのが地価調査。
私が興味を持っているのは「全国一地価が安いのはどこか」
そして、いくら払わないと買ってくれないかの数字も欲しい。

この50年間、不動産で失敗したことはない。
ただ、唯一失敗したのがゴルフ会員権売買。
バブル時には手持ちの会員権価格が10億を越した。
ところが、バブルがはじけた後には、
お金を出さないと買ってもらえないゴルフ場まで現れた。

そんな頃、知人から伊豆の別荘地の話が舞い込んだ。
「ただでいいから貰ってくれないか」というのだ。
金を払って会員権を処分したことのある私だから、
「300万くれたら貰ってあげる」と返事した。
知人は憮然としていたが、私の返事は正解だった。

あれから20年、未だに売れなくて、
可哀想に固定資産税を払い続けている。
もし彼が死んだら、この土地はどうなるのだろうか。

二人の息子は当然相続放棄をするだろう。
もし固定資産税の未納があれば熱海市が没収するのか。
でも、管理費のかかる何の価値もない土地なんか没収するか?
では、相続放棄の結果だから国有地になるのか?
そのうち、こんな土地を残された相続人は
お金を払わなければ相続放棄ができないなんて法律が出来るかも。

ところで、人が住めるまともな土地で全国一土安いのは
北海道雨竜郡幌加内町字朱鞠内6400−14で1㎡が800円。
300坪でも約80万だから軽自動車より安い。
そして、一番高い千代田区5番町の3千分の一。
でも札幌からバスを乗り継いで3時間のこんな土地を買いますか?
住んでいる300人の方々には申し訳ないが・・・

これから日本中に「売れない土地」が続出するのは間違いない。
自然保護団体の皆様、おめでとうございます。
日本に嫌と言うほど自然が戻ってきますよ。
ちょっと悲しい歴史つきの自然ばかりでしょうけど。

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転出超過=衰退

転出者が転入者を上回るのが「転出超過」
この数字で全国ワーストワンに輝いたのが我が故郷横須賀。
何度も言っているが、
横須賀に興味を抱いているのは頭がおかしい若者くらいで
まともな人間は汚らしいこのダウンタウンから逃げたがっている。
それがこのワースト記録に繋がっている。

だから、
この事実を知らない京急の社員を馬鹿だと言っているのだ。
クラミジアや淋病の蔓延する基地の町なんて売り物にはならない。

もちろん、転出超過の大きな理由は他にもある。
まず谷戸が多すぎて限界集落が続出しているのも痛い。
更に、地場産業が衰退しているのも大きなマイナス要因だ。
野比のYRPなどは最盛時の半分くらいの人しか働いていない。
ご存知の通り、IT関連がサムスンに叩きのめされたからだ。
追浜の工場群、久里浜の工業団地も元気がない。

ただ、追浜はマンション建設ラッシュのお陰で
市内唯一の転入超過行政地区になっている。
それを追い風に駅前再開発計画も急ピッチで進んでいる。
(私もその一角に商業店舗の権利を確保している)

だから、
風光明媚な長沢駅前でのマンション再開発を叫んでいるのだ。
観光資源のある駅前の再開発が成功している例は多々ある。
京浜急行が駅前ビルからの美しいオーシャンビューに気づき、
長沢の新たなる再開発に挑戦して欲しいと切に願っている。

その点、転入超過で全国5位の川崎や7位の横浜が羨ましい。
このまま横須賀の転出超過が続けば、税収も減って再起不能に陥る。
地場の金融関係者の協力も得て、一刻も早く横須賀を転入超過市にしたい。

←我が家から1分の長沢海岸
                                      ↓裏山からのオーシャンビュー

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リーシング

不動産賃貸業者にとってリーシングは生命線。
街の不動産屋にテナントを付けてくださいとお願いして、
「まだ見つからないのかな」と待っているだけではない。

普通は、賃貸用物件を建てる前に既にテナントは決めておく。
しかし、不運にも途中でテナントが撤退したときなどは、
どうしても親しい不動産業者とタッグを組んで、
スピーディにテナント付けをしなければならない。

そんなときのために日頃から己のリーシングテクも磨いている。
お願いするだけではなく、自分でもテナント探しに動き回る。
実際、所有物件の半数近くは自分でテナントを見つけてきた。

そんなリーシングを特技として成長している会社もある。
土地を持つ地主を探し出しては賃貸用建物を建てさせ、
そこにテナントを入れて大儲けしているのが大和ハウス。
建てさせて儲け、リーシングして更に儲ける凄い会社だ。

複数の地主を説得し、そこに大規模商業施設を建て、
一挙にリーシングをして大儲けしているのが三菱地所や三井不動産。
誰もが知っているアウトレットパーク 横浜ベイサイドは三井不動産。
アウトレットの皮切りになった御殿場アウトレットパークは三菱地所。
あの有名な「森ビル」も基本的にはリーシングが中心業務。

変わったところでは、町田のグランベリーモールが東急電鉄。
世界のトヨタが横浜市港北区の師岡に開発したのが
220店舗の大ショッピングモール「トレッサ横浜」

こんな具合にリーシングを主体にした不動産業は一大ビジネスになり、
今ではもう建物貸付業などという軽い感じの仕事なんかではない。
街の開発から、大げさに言えば国の開発にまで及んでいる。

6年後を目標に東京で今世紀最大の開発が行われようとしている。
それが泉岳寺駅開発で、JRと京浜急行が中心になり、
都や国までをも巻き込む一大プロジェクトになっている。
私のような零細企業者もおこぼれを頂戴しようと
数年前からこの駅の近隣に土地を仕入れている。

ただ、基本的には私のような零細企業者は、
手持ち不動産を無駄なく回すために、
日頃はコツコツとリーシング活動をするしかない。

こんなとき、テナント付けを依頼する方法には二つある。
通常は専任媒介がいいのだが、この道を選んで失敗することもある。
熱心そうに見える業者でも結構ゆるい動きをしていたりするから。
かといって、あちこちに頼む一般媒介だと誠意をもって動いてくれない。
専任媒介と一般媒介の選択も実際にはかなり難しい判断なのだ。

そんな多くの苦労は抱えてはいるが、
いずれは、どこかで20店舗くらい入れる大きな開発もやってみたい。
「リーシング」ほどロマンチックな仕事はない。

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目で感じる老齢化率

不動産投資家にとって街の調査は日課である。
車で通る街並みから、その将来性を感じ取る訓練をしている。
統計も大事だが、投資家としての感性はそれ以上に大切だから。

横浜横須賀道路の朝比奈インターは4号線に接続する。
インターを出て4号線を戸塚の原宿に向かって走ると、
通称「貧乏通り」と呼ばれる道を2キロ走ることになる。

いつからこんな名前がついたのかは知らない。
ただ、この道の両側に広がる街は市内有数の高老齢化地区。
東上郷町34、野七里38、そして庄戸に至ってはなんと46である。
通り名の由来が高齢化と結びついていることは容易に推測できる。

この地区の店舗数は横浜市全体の統計に逆行して大幅な減少である。
いたるところにシャッターの店があり、閉店の貼り紙が目に付く。
この20年間は、文字通りの、正真正銘の「貧乏通り」である。

これらの街がある栄区の老齢化率は横須賀と同じ26だから、
栄区と命名した名づけ親市長の想いが痛いほどよく分かる。
しかし、現実は願いとは反対に非栄区である。

老齢化率を知る前からこの通りの老齢化は肌で感じていたので、
この辺りの土地の売り物には絶対に手を出さなかった。
反対に青葉区から宮前区方面を走ると街に勢いを感じる。
不動産投資家は街の息吹を感じ取る感性だけは磨いておきたい。

※この栄区の活性化を目的とした開発計画を
東急グループが提案しているのだが、
「自然をなんとか・・・」とかいう団体が、
何の意味もなく反対して、計画がなかなか前に進まない。
 こんな超少数派の意見に振り回される行政に
 つくづくうんざりしている。
 
 日本なんか30年後には半数近い村や町が消え、
 国中が荒廃した自然だらけになるのに。
 ほっといても自然だらけの日本になるのだから、
 もう自然を守る運動には意味がない。

そんな運動をしていたら、経済的にも疲弊し、
自然と共存できる環境づくりもできなくなる。
これ以上日本を荒廃させてはならないのに。

自然放置と自然を守ることとを混同してはならない。
自然と共存する美しい日本を子孫に残すべきだ。

横浜環状南線が完成すると
一般道の貧乏通りは益々車が減ってしまう。

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老齢化率と地価

不動産投資家にとっての最大関心事は地価の上昇。
これを正確に読めない人は不動産投資家としては失格だ。
この地価に最も関係の深い統計の一つが老齢化率。

総人口に対する65歳以上の老人数の割合が老齢化率。
この数字を読むと、10年後のその地域の地価が見えてくる。
我が故郷横須賀は、残念ながら最悪の部類に入っている。

一般的に、不動産業界での投資基準は老齢化率20%以下。
それが、横須賀市は今年が26%で、29年には30%になる。
30%とは30年後の日本国の老齢化率なのだから、ひどい数字だ。

こんな数字を知らないマスコミ関係者がよく言う滑稽な台詞が、
「横須賀は軍港のあるエキゾチックな雰囲気のする人気のある街」
本当は、人口ももうすぐ40万を割り、米軍基地の影響で治安も悪い。
馬鹿な話を信じて横須賀に投資したら、それこそひどい目にあう。

30年後の日本の姿を既に具現化しているのが島根県。
人口70万のこの県の老齢化率は既に30%に到達している。
しかし、この県が30年後の日本の姿だから、
30年後に日本も絶望的かというと、そうではない。

東京と横浜はアジアの中心になる可能性を秘めていて、
多くの中国人や東南アジアの投資家が日本の土地に投資している。
以前にも書いたし、今回私自身も経験したことだが、
この地域の土地は老齢化率も低く、買っても必ず高値で売れる。

東京のSSSMC区は老齢化率は20%以下だし、
横浜の中心地、例えば上大岡も老齢化率は20%以下。
そして、人口も増加しているし、今後もその動きは止まらない。

50年後、このままいくと、日本の老齢化率は40%になるが、
日本の国力は落ちても、東京・横浜の繁栄は続くと信じている。
それは、シンガポールやスイスを見れば想像がつく。

ただし、土地の所有者のかなりが中国人になっている。
中国共産党は本当に賢いと感心する。
中国本土の土地所有をできないようにして、
中国人に日本の土地をどんどん買わせているのだ。

日本人よ、もう少し頑張りましょうよ。
日本の地価下落を止めるているのが中国人では、
ちょっと悲しいではありませんか。

でも、彼らの働き方を見ていると、勝ち目はないか?

※京浜急行の宣伝文句にも「軍港、どぶ板通り」が使われている。
 京浜急行は本当に馬鹿な社員を雇っているなーと涙がでる。
 横須賀市民の多くが横須賀に米軍が駐留していることを
 心の底から憂いていることをこの社員たちは知らないのだろうか。
 
 横須賀にはまだまだ本当の意味での繁栄の種が沢山眠っている。
 私の提唱している長沢の駅前再開発もその一つ。
 この再開発を観光農園、武山トレッキングと組合わせるのだ。

 京浜急行の経営幹部にはもう少しの勉強を促したい。

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宝探し

投資家の基本行動としては、
物件を見てから街を見るより、
街を見てから物件を見た方がいい。

物件を見て、それがどんなに素晴らしかったとしても、
衰退する街の不動産だったら絶対に値上がりは無理。
勿論テナント探しにも苦労して、何年も空き状態が続く。
だから、物件に惚れれてしまう前に街を見る必要がある。

←拡大するには図上をクリック

左の図は上大岡の開発計画図。
既にA地区、B地区、C南地区の工事が終わり、
現在はC北地区の工事が始まろうとしている。

13年前には、
まだA地区の工事しか終わっていなかった。
D地区には土地の売り物がチラホラあった。
開発途中の街は雑然として、「汚い街」だった。


土地も安く、坪で120万円前後だったが、
土地を見る眼のなかった私には買えなかった。
人通りもまばらで、妙に街が暗く思えてならなかった。
だから、どうしても関内の物件を買ってしまう方に走った。
値上り率から言えば、関内の方が有利に思えたのだ。

しかし、あれから13 年、
関内よりも上大岡の方が発展し、地価も倍以上になった。
街の発展する前の鼓動を感じるセンスの無さを嘆いた。

こんな経験を他の街でもやらかした。
相模線に寒川駅という典型的な田舎駅がある。
一昨年、その正に駅前に60坪の売り物が出た。

情報を手に入れて、すぐにストリートビユーでチェックした。
そこには数年前の街の画像が映し出されていた。
ただ、その時、私はそれがその時の街の写真と思い込んだ。
そして、業者に「要らない」と電話してしまった。

昨年、親戚の法事で、寒川駅に行った。
そして、あの画像と目の前の景色との余りの違いに愕然とした。
更に、断ってしまった土地の前には横浜銀行が。

ストリートビューを信じて逃した宝は余りにも大きかった。
ぺんぺん草の生えていたあの土地は駅前一等地に変貌していた。
宝を見つけるのも大変だが、
それを逃してしまうのはそれ以上に悲しい。

今、金沢八景駅前の開発工事が進んでいる。
其の後には、追浜駅前再開発も始まる。
さあ、宝を探しに行こう。

外国に眼を向ける前に日本を知ろう。
日本にはまだまだ宝が詰まっている。
もう、同じ失敗は繰り返したくない。

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ネット情報の真偽

去年の暮れ、
青山の物件調査で知った30歳の男は
SSSMC区専門で不動産の営業をしている。
彼が良く利用しているサイトが『○○○』
※SSSMC区
=渋谷、新宿、品川、港、中央(東京都内繁栄区)

このサイトのキャッチコピーは
収益物件を探すなら『○○○』
世界最大の不動産投資サイト

このサイトの利用者の多くは
不動産投資で一攫千金を夢見る
普通のサラリーマンらしい。

彼らがよだれをたらすような
超高利回りの物件が溢れかえっている。
一度見たら、もう釘付けだ。

ある日、横浜で不動産の営業をしている男に
このサイトの評判を聞いてみたら、彼曰く、
「情報が怪しいことが多いから利用しない」と。

片方がそれで飯を食い、もう一方が「利用しない」
この違いは一体何なのだろうか。
ある日、親しい業者を飯に誘って詳しく聞いてみた。

「一発営業」専門の不動産業者は、
このサイトに「こませ情報」を載せ、
その情報で不動産投資に興味を持つ客を集め、
「あれは売れてしまったが、こちらはどうか」と
別の物件を言葉巧みに売りつけてしまうのだそうだ。

でも、横浜のような狭いマーケットで
お客を大切にしないと食えない世界では、
このやり方は長続きしないと彼は言う。
要するに、素人には危険なサイトだという結論。

ネット上には
毎日、毎日沢山のサイトが生まれている。
そこに溢れる情報の真偽を一々調べるのは
一人の人間にはとても出来ることではない。
とは言え、中には宝の山もある。

だから、サイトの情報が急増している今日この頃、
利用すべきサイトか、すべきでないサイトかを教えてくれる師を
あるいは、関連サイトについて情報交換できる仲間を
適宜持つことの大切さを痛切に感じている。
その意味でも、この世の中、一人では生きていけない。

今、あなたは、どんなサイトに嵌っていますか。

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親睦の意義

一般的には、マンションでの人間関係は希薄だという。
でも、私が関係するマンションには当てはまらない。
良好なマンション管理には人のぬくもりが欠かせない。
だから、マンション管理では『親睦』に力を入れている。

もし住人の半数近くがそれなりに親しかったら
マンションは素晴らしい方向に改善されていく。
つまり、マンションの資産価値が上がっていく。

親睦促進にはいろいろな施策がある。
Pマンションにはそのものズバリの「親睦会」が。
これが理事会の下部組織として編成されている。
だから、集会室の利用は何回でも無料である。

その親睦会の中に、
ゴルフ、お散歩、談笑、ペット、読書など、
テーマ別に活動が行われている。
この私はゴルフの会に入っている。

上は83歳、下は40歳くらいのメンバーが15人いて、
正式には年に3回のコンペを開いている。
ただ定年退職した暇な者同士は、
月に一回くらい安ゴルフ場に繰り出す。

この会での活動を通して私の人生観が変わった。
人の青春年齢は50歳くらいまでだと思っていたが、
ゴルフ仲間の影響で、今では80までだと思っている。
ゴルフ仲間の75歳は、まだまだ立派な男である。

そんな仲間と利用するのは、上大岡から車で40分の
きちんとした距離のある平坦なゴルフ場だ。
敬老価格1ラウンド3550円でこれが私のお気に入りコース。
友人とぶらっと行っても20分とは待たされない。
国交省の粋な計らいのこの敬老価格は70歳からの特典。
日本にもこんなゴルフ場があるのを誇りに思っている。

そこでの驚きはプレイヤーの平均年齢とその上手さ。
一人で行っても二人で行ってもフォーサムで回る。
その時の4人の平均年齢は大体が72歳から74歳。
そして、彼らの3割はドライバーが200ヤードを超える。
中には230ヤード以上飛ばす兵もいるから驚きだ。
そんな彼らの平均スコアは90くらいだろうか。

こんな仲間と一日ボールを追って時間を過ごせば、
夜には必ず一献傾ける仲になる。
そうして築いた人間関係は鉄のように堅く、
葦のようにしなやかである。

こんな温かい人間関係があれば、
管理の施策に意味もなく反対する者はいなくなる。
だから、資産価値の向上が容易になるという訳だ。

先日、「Pマンションから写した」という限定で、
ホームページ作りに必要な写真を募集した。
そうしたら、あっという間にプロの写真と思しき
驚きの写真が何枚も集まった。
これを出してくれたのがゴルフ仲間たちだった。

この写真をホームページのホームに載せれば、
更にPマンションの人気に火がつき、
マンション価格が2割はアップすると算段している。

「親睦」は上手なマンション管理の土台である。

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どんな人に囲まれているか

人生70年、
事業の展開や自分の環境の変化は想定外の連続だった。
そんな人生で大きな失敗もなく今日までやってこれたのは、
相談に乗ってくれた優秀な先輩と優しい友人のお陰だ。

21歳の時渡米、28歳で独立、42歳で会社を売る、
50代前半に新事業で3連敗、58歳の時新事業が大爆発、
60代になってからは連戦連勝・・・・・・・・・・・・・・・・

そんな節目、節目に、素晴らしい水先案内人が現れた。
自分が悪いと判断した人たちには極端に嫌われるようにして、
自分の周りには優秀で心の綺麗な人しか置かなかった。
だから、どんなときでも「運」がよかった。

その間、多くの知人や後輩が失敗して消えていった。
そんな彼らは判で押したように悪い友に囲まれていた。
何であんな悪霊と付き合うのかと思ったが、
不思議と別れることをせず、地獄へと堕ちていった。

生きてきて一番大切なことの一つが「嫌われ力」だと思う。
自分に近寄ってくる悪霊を振り払うのがこの「嫌われ力」
俗に言う、「いい人」たちにはこの「嫌われ力」がなく、
押してはいけない書類に判を押したり、
なってはいけない保証人になってしまったり、
断るべき付き合いにノーと言わなかったり、
既読スルーすべきなのに返信したり、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

自分の周りにいる人たちをもう一度見直してみよう。
其の中に、もし自分の足を引っ張っている人がいたら、
強い嫌われ力で、振り払ってしまった方がいい。

レベルの低い人との心地よい時間は脱法ハーブみたいなものだ。
心地よい時間の後に、恐ろしい人生の交通事故が起こってしまう。
例えば、「不動産は危険だ」なんて言う不勉強な人
例えば、「税金なんて払うのは馬鹿だ」なんて言う無知な人
例えば、夜な夜な飲み歩いているような人
例えば、異性の話しかできないような人
そんな低レベルの人らからは嫌われた方がいい。
いつか自分のレベルも落ちて、正しい判断力を失ってしまうから。

このブログの読者には
素晴らしい水先案内人と心の綺麗な仲間に囲まれていて欲しい。
そして、運のいい人生を送ってもらいたい。
それがこのブログの目的だから。

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名文句

あちこちの管理組合で役員をやっている。
その動機は明白で
「私の知識や経験がマンションの役に立つのなら・・・」

とあるマンションの大規模修繕では、
その多くの工事が私の経験に基づいて施工された。
屋上防水工事、水切り工事、コーナー飾り物、樋の交換、・・・・
こんな工事の発想を素人の一般組合員に出来る訳がない。
発想がないから何も文句がなく、全てがスムーズに運んだ。

ご存知の通り、これらの仕事は無報酬である。
でも、こうしてスムーズに運んだときは無報酬でもイライラしない。
ところが、このことを忘れて注文をつける組合員もいる。
そうすると、私は切れてしまう。

「この工事は他社の見積もりも取った方がいいのでは」
別の30万円の仕事で、忙しい私に他社の見積もりを取れと言う。
「何で私が取らなきゃいけないんだ、貴方がやればいいじゃないか」
そう言われたこの男は、びっくりしてキョトンとしている。
「私は貴方から給料を貰っているわけではないんだから」
ムカついた私が追い討ちをかける。

だいたい見積りを依頼するのに
どのくらいの時間とエネルギーが要ると思っているのか。
同じ条件で比べるために仕様書を作らなければならないし、
そのための説明にも時間がかかる。

この間の大規模修繕工事では、
同条件の見積書を取るために工事仕様書が必要で、
これを作るために設計管理会社に200万円も払ったのだ。
「見積書を取れ」なんて軽々しく言うもんじゃない。

大規模修繕のあの水切り工事の注文までに、
一体何年の歳月がかかったと思っているのか。
5年間の実証実験を繰り返して、やっとたどり着いたというのに。
それでも私は組合に一銭も要求なんてしていない。

兎にも角にも、馬鹿の一つ覚えのように、
たかだか30万円の工事で
「他社の見積もりも取ったらどうですか」なんて
忙しい私に二度と言わないで欲しい。

今朝、こんな場面で相手より先に使う名文句が閃いた。
「皆さん、次回の理事会までにこれよりいい見積もりを取ってきてください」
わおー、なんて素晴らしいやり方だ。

こうすれば、複数の見積もりを取らない責任を他の理事に転嫁できるし、
私が無駄な時間を割かれることもなくなる。
加えて、見積もりを取ることの大変さも皆様に学んで頂ける。
既に私は大変な時間をかけて一社から見積もりを取っている
この私の大変さも分かろうというものだ。

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ロマンは投資の敵

「ロマンを語る人に融資はできない」
書類を取りに来た銀行の支店長が語気を強めてそう語る。
私は、こんな風に物をはっきりと断言するタイプの人間が好きだ。

「ロマンは生きるためのモチベーションかもしれないが、
ロマンを多く語る人が一番失敗しやすい事業家です」
一瞬そんなもんかとたじろぐ。

銀行の融資先には不動産関係者が多い。
そんな彼らの融資依頼の事業計画にはロマンは禁物で、
必要なのは、徹底した分析力であり、予見力なのだそうだ。

「東京の3Aに土地が欲しい」
そう言って土地を買いたがる地方出身の投資家を例に挙げ、
「これこそが正に一番怖い投資スタンスなんです」と。
※3A=青山、赤坂、麻布

地方から出てきた人間には
何の根拠も無く3Aの土地を好む人間が多いのだそうだ。
しかし、そんな東京ロマンで利回りの低い土地を買っても、
何の意味もなく、実に危険なことだと彼は言う。

最初、この言葉を聞いたときは大ショックだった。
起業家や経営者にはロマンチストが多い。
なのに、そのロマンが事業の敵だとは・・・

そういえば、希望的観測に基づいて事業を語る仲間は、
その多くが失敗者として私の周りから消えていったのは事実だ。
成功している友人の多くは、利回り最優先で冷酷なほど厳しい投資をしている。

そして、「藁しべ長者」のように、
5年サイクルでより利回りのいい物件へと乗り換えていく。
その徹底したやり方には実に頭が下がる。

「必ずいつかは値上がりする」なんて希望的観測でなく、
、どのくらい稼ぐ物件か」を徹底的に追及するのが本当の投資だという。
余裕の出来た今日この頃、この点で、少し私の考え方も緩んでいた。

その意味で、今日のこの支店長との会話は本当に有意義だった。
改めて、自分の持つ物件を洗いなおして、
「藁しべ長者」の如く、より優良な物件へと乗り換えていかねばならない。

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「良運」の住む世界

いつもの小料理屋
私のここでの夕食は、平均して6時
夏のこの時間、まだ日も落ちていない。

だから、大概、のれんをくぐるのは私が一番
でも、ドアの前に立つと、今日は先客の声がする。
女性たちが3人、テーブル席で盛り上がっていた。

服装や話しの内容から
同じビル内のスナックのホステスさんたちらしい。
其の中の二人はたまに見かけた覚えがある。
出勤前の女子会か・・・

話しのテーマは「不幸」
要介護3の認知症の親の世話で苦しんでいる小柄な40代と思しき女、
しわっぽい顔の女は、辛い病で毎日が暗いのだと・・・
背の高い30代の女は、借金を作ってばかりの夫に苦しめられているという。
それぞれが昼の仕事を持っていて、夜は生活費のためのバイトらしい。

一人ひとり観察すると、皆それなりにいい顔をしている。
本来なら、幸せな結婚をして、中学生くらいの子供がいる年頃だ。
なのに、不幸のどん底だというのはなぜなのだろうか。
自分で招いた不幸なのか、それともそんな境遇に生まれたのか・・・

でも、「運」という字は「運べる」という字だ。
だから、気があれば、良運は自分で引き寄せることができる筈だ。
運を運ぶ思考回路や生活習慣を身につけたければ、
先ず、こんな運の悪い人ばかりで群れたりしてはいけない。
運が欲しければ、運のいい人を仲間に入れるべきだ。
運には、良運にも悪運にも高い確率で伝染性があるから。

運のいい人たちは運のよくなる生き方をしていて、
その人からその思考回路や生き方が伝染し、周りも運気が上がっていく。
逆に、このホステスさんたちは悪性の伝染病を撒きちらしていて、
このホステスさんのいるスナックでは悪い運気を貰ってしまいそうだ。

思えば、私が無欲でやっているマンション管理組合活動の世界には、
そのマンションの良し悪しの情報も含めて、沢山の良運がころがっている、。
だから、そこからの情報を元にして大儲けすることもある。
この良運の額は宝くじなんて問題にならないくらい大きいこともある。
管理組合活動の世界では全てが建設的で、
ここは良運が住む陽の世界に思えてならない。

先日、私が理事長補佐をしている伊勢佐木町のマンション管理組合から、
管理費滞納者が自己破産し、その方の所有物件が競売にでる情報を得た。
その人は投資家でこのマンションに7部屋も所有していたが、
この度、私はその全ての部屋を落札した。
落札額は相場の半値で、その利益は莫大だった。
管理組合の活動から利益なんて期待してはいなかったのに。

かくのごとく、運の実態には理論的裏づけがあり、
運の80%は偶然ではなく必然なのだ。
この3人のホステスさんたちが幸せになるには、
お互いにメンバーを入れ替えた方がいいのでは・・・

運の悪い人が多い職場で働く人も
思いっきり職場を変えた方がいいかも知れない。
いつか、貴方の思考回路が伝染病に犯されるから。

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地方都市での不動産投資

久しぶりに教え子が訪ねてきた。
本題は、熱海駅近くの400坪の土地の買収の可否。
期待収益還元率(キャップレート)は6%だという。
とりあえず、時間貸しの駐車場をやるのだと・・・

そもそもの期待総収入の予想が一番難しいのが時間貸し駐車場。
だから6%という数字の根拠を根掘り葉掘り訊いてみた。
案の定、周辺駐車場の売上げ調査も不十分で、実に心もとない。

加えて、出口戦略に至ってはその数字さえ出していない。
都心部での不動産投資は初期のキャップレートは低い。
それに比べると地方都市でのキャップレートは格段にいい。
しかし、地方都市での不動産投資にはそれを上回るリスクがある。
そのリスクは出口に来て、初めて気づくことばかりだ。

中でも最大のリスクは土地の値下がり、
次が経済の縮小に起因する売上げの低下。
小さな市場規模の中での過当競争も大きな恐怖だ。

例えば6%でスタートして5年後に売ったとする。
売上げが10%落ちて、地価も10%値下がりしたら、
内部収益率(IRR)は3.7%に下がってしまう。

反対に、東京での5年後の出口計算をすると。
仮に4%のキャップレートでスタートしても、
地価10%、売上げも10%上がったとすると、
5年後の内部収益率は5.8%にもなる。

斯くの如く、地方都市での不動産投資は
「安物買いの銭失い」になることが実に多いのだ。
今日も、元気一杯で訪ねてきた教え子を、
意気消沈させて帰してしまった。

「御免なさい」

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築15年大規模修繕工事

パークスクエア上大岡の築15年大規模修繕工事も、
明日、無事に竣工式を迎えることになった。

1億円を超える大規模修繕工事は、
我が70年の人生でも初めての経験だ。
本当に多くのことを学んだと感無量である。

今回の現場監督は
1級建築士として大手ゼネコンで定年まで働き、
10年前に今回大規模修繕を請けたN株式会社に転職。
そこで1級建築施工管理技士として10年も働いてきた、
建築畑一筋の男。

建物メンテナンスで40年苦労してきた私にとって、
この現場監督との半年間は実に楽しくも貴重な時間であった。
建物を美しく保つための数々のアイデアは本当に参考になった。

本来直線部分にしか使えないと思っていた出来合いの水切りを、
ちょっとした工夫で曲線部分にまで応用する頭の柔らかさ。
そして、それをシーリング部分に食い込ませる発想の凄さ。

15年経過したコロニアル屋根の塗装の工程は、
私が今までに経験したことのない三度塗りという丁寧さ。
その仕上がりは本当に見事で、惚れ惚れした。

今回の木部塗装の技術は
7年前に横須賀のYという会社のやった不誠実な塗装と比べ、
その技術力と丁寧さにおいて格段の相違を見せた。
木目を殺さず、美しい光沢を見せる木製の手すりは
見た目だけでなくその感触さえも違っている。

「ここに人が座れなくなるようなアートな装飾品を置きたい」
こんな漠然とした注文には、5枚もの図面を書いて対応してくれた。
出来上がった作品は、想像を遥かに超えるものだった。

15年前から波を打っていた欠陥工事の屋上ルーフィングは、
設計管理の住友不動産の強い意向も汲み入れ、
欠陥部補修は無償で完璧な姿に生まれ変わった。
15年間、言い続けてきた甲斐が報われた一瞬だった。
監督さんには本当に申し訳ない苦労をかけてしまった。

足場で痛んでしまった植栽も、
十分すぎるくらいの復旧手入れをしてくれたので
今では工事前以上の美しさになった。

半年間の工事過程では、
監督さんと口角泡を飛ばして話し合ったが、
今では無二の戦友として語り合える仲である。

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修正申告

伸びている人は税務申告に対して正直だ。
逆に、没落していく人のほとんどが申告に嘘が多い。
これが70年生きてきて分かった私の経験原則。

しかし、それには至極当然の因果関係がある。
申告をごまかそうとする人はそのことで頭が一杯で、
事業に神経を張り巡らせることが出来ないのだ。

ところが、申告に神経を使わなくて済む人は、
事業のことに神経を集中でき、
結果、成功者への道を歩むことになるのだろう。

前者のやっていることは脱税として摘発され、
正規の税金のほかに、延滞金や重加算税を払わなければならない。
何かの幸運で起業に成功した若い実業家が、
このペナルティで没落していくケースは実に多いと聞く。

この種の税金は自己破産しても支払いは免除されない。
だから、死ぬまで税金に追われる羽目になる。
つまり、この時点で人生はお仕舞いなのだ。
しかし、このことを知っている人は意外と少ない。

とは言え、後者が完璧な税務申告をし続けるなんてこともない。
彼らだって、それなりに注意を受け申告の修正をしている。
また、自分で気づいて修正申告をしていることもある。

数年前、更生の指示があり、数百万円の修正申告をしたことがある。
30年前、家と土地で5千万円の物件を手に入れたときのこと。
家は古かったので、しばらくして建替えた。
これを数年前、ある人に買ったのと同額で売った。

もちろん、5千万円で買って、5千万円で売ったと申告もした。
当然何の利益も無いから税金などかからないと思っていた。
ところが、税務署が利益が出ているから数百万円払えというのだ。
驚いて、税理士のところに飛んでいった。

残念だったが、税務署は正しかった。
買った当時の建物はボロかったので、ゼロ円だと記憶していたのだが、
建物1千万円、土地4千万、合わせて5千万円で買って、
この建物1千万円分をしっかりと減価償却していたのにそれを忘れていた。

30年前に始めた中古物件の減価償却など帳簿からも消えていた。
だから、全く気づかなかったのだ。
勿論、悪意がないと認定され、ペナルティは延滞税だけ。

兎にも角にも、税務署を侮ってはいけない。
彼らはいろいろな方法で容赦なく忍び寄ってくる。
重加算税で再起不能になり、自殺した人は数限りない。
間違っても所得隠しなどしてはいけない。

枕を高くして寝てこそ成功の道が開ける!

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マンション再開発成功事例

築30年で再開発を成功させたのが「ブランズシティ港南台」
ということは、再開発運動のスタートはなんと築20年より前である。
こんな短期再開発の成功事例は日本では珍しい。

仕掛けたのは初代理事で、竣工時理事長の茂手木氏。
当時20代だった彼の再開発動機は実に単純明快であり、
それらを列挙すると湘南長沢グリーンハイツと酷似していることに驚く。

① JR港南台駅至近
② 給排水設備の劣化
③ 5階建てでエレベーター未設置
④ 各戸の電気容量の不足
⑤ 96戸を265戸にできる容積率の余裕
⑥ 旧耐震基準建物
⑦ 各戸平均の広さが58㎡という狭小住宅

兎に角、彼が建替えの道筋を示し続けたことが成功の鍵だった。
二度の挫折を乗り越え、平成19年に一括建替え決議を成立させた。
築10年で構想を開始してから13年での快挙であった。

開発敷地面積が約1万㎡、総事業費が約50億円。
現在の中古物件としての販売価格が平均5千万円。
よって、建物価値は110億円を越していることになり、
旧居住者が再開発で得た利益は戸当たり平均で3千万円は超える。

私の友人もこのマンションの一室を4千万で購入したが、
今では5千万以上の値がついていると大喜びである。
こんな成功事例を見て、再開発に同意しない人がいたら・・・・・

マンションは生き物だ。
それを管理する管理組合次第で良くもなり、悪くもなる。
そのよくなる最良のお手本がブランズ港南台である。

港南台駅前のブランズシティ港南台

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アパート投資かマンション投資か

私が育った横須賀の田舎町には
農業をやめて、畑にアパートを建てた人が多い。
そんな恵まれた人たちの人生を40年以上見てきた。

彼らがアパートを建て始めた30〜40年前には
私も既に賃貸用建物を所有していた。
その私の建物とほぼ同じ築年数の彼らのアパートは
その多くが建替えられたか、
ぼろぼろで見るに耐えないかのどちらかだ。

一方私の建てた賃貸マンションはもう50年先まで大丈夫。
同じ賃貸業をしていて、この差は大きい。
なぜ、そんなことになってしまったのか。
このブログを読んでいる人は察しがついている筈だ。

土地を相続で手にした彼らにはメンテナンスについての情熱がない。
だから、入ってきた家賃は全て生活費や遊興費に遣ってしまう。
面倒な賃貸経営については全て「〜ハウス」や「〜住宅」にお任せだ。

業者にすれば、関係するアパートが早く朽ちてくれた方がいい。
「海に近いから、思ったより耐用年数が短かったですね」
こんな口実で、お坊ちゃまに建替えを薦めるのだ。

30年の長期借入れの返済が終わったらアパート建物も終わりでは
「これから返済の終わった莫大な賃貸収入で楽しい人生を・・・」
などとは、とても考えられない。

「出口戦略がないところに賃貸経営なし」とはこのことだ。
出口戦略があってこそ、「出口戦略⇒優れた維持管理⇒
返済後の豊かなキャッシュフロー⇒楽しい老後」という公式が成り立つ。

マンション投資とアパート投資でどちらがいいかは別にして、
この二つにはとても大きな違いがある。
建物管理を自分でやらなければならないのがアパートで、
建物管理は管理組合がやってくれるのがマンションだ。

当然、ずぼらな性格の人にはマンション投資が向いている。
やってみれば分かるが、アパート経営ほど面倒で難しいものはない。
特に老後にはつらい。

左右同築年数、⇒約40年間満室状態

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パークスクエア上大岡 

私が役員をしているマンションでは
増税回避で3箇所も同時に大規模修繕が行われているが、
どこの工事でも最大のハイライトは工事終盤の「建物の化粧」

大規模修繕の中で、誰でも知っている化粧は外壁などの塗装。
しかし、建物化粧の分野は実に裾野が広く勉強しがいがある。
中でも最近特に興味を持っているのがシートの貼り付け。

製品名で一番有名なのがダイノックシート
本物の木や石の素材に限りなく近づいた究極のフィルムで、
今では建築やあらゆる装飾に欠かせない素晴らしい製品だ。

先週は、大規模修繕工事の一環として、
私のエルミタージュである上大岡のマンションドアに
2時間掛けて、新しいダイノックシートが貼られた。
木目の模様が美しく浮かび上がる何とも上品な仕上がり。

聞けば、ドア一枚で3万から5万円くらいの工事だとか。
塗装だと1万から2万くらいだと記憶しているからかなりお高い。
しかし、仕上がりはお値段以上で、大満足であった。

そして、昨日は、エレベータードアのシートが貼られた。
ペンキ塗りの安物ドアがまるで本物の重厚な金属ドアに大変身。
来客を迎える日が待ち遠しいくらいの高級感が漂っている。

更に、来週は玄関ホールのエントランスドアも交換される。
今回はカバー工法ではなく、単純なドアの交換である。
15年経ってヒンジの劣化もすすんでいた上での決断だった。

建物を維持するための地味なシーリング工事などとは違って、
建物の化粧は、見た目が様変わりするので実に面白い。
今回は、化粧した壁を汚さないために水切りもつけた。

この工事は長年建物メンテで苦労してきた私独自の発案だ。
美しく塗装した建物をいつまでも汚さないための創意工夫である。
普通に設計管理をお願いしただけでは絶対にやらない工事。

大規模修繕を控えたマンションの理事さんは
建物化粧技術のあれこれを必ず研究しておくべきだ。
知っているのと知らないのとでは結果が大違いなのだから。

ペンキ塗りの安っぽい扉が美しい木目調の扉に。
理事長補佐をしている伊勢佐木町のマンションで

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マンション管理

マンションの本体、つまりコンクリートの耐用年数が
理論的には100年を超えたからといっても、
そこに使われた水道管や排水管は百年もたない。

ある日突然、漏水で大騒ぎするマンションは実に多い。
一見健康そうな人がある日突然
血管の詰まりが原因で死亡するのとよく似ている。

給排水管は40~50年くらいで交換するのが現在の技術の限界だ。
私が最近理事を務めるようになった150戸のマンションでは、
なんと30年で水道管を交換してしまった。
たった1軒のお宅で水漏れがあったという理由で。

補修でなく全部を交換した本当の理由は、管理会社の誘惑。
管理会社の利益の2本柱は管理費と工事費。
近年、管理組合からの管理費の値下げ圧力が厳しくなっている。
そこで管理会社は工事からの利益を画策するようになった。
彼らは管理組合の金のあるなしをよーく知っている。
金に余裕のあるマンションには必要も無い工事も仕掛ける。

「今のうちにやりましょう。資産価値も上がりますよ」
熱心な理事長や理事たちに限ってこの誘惑に乗りやすい。
そうして管理組合の大切な剰余金は雲散霧消する。
十分な検討も行われずに。

一般的には、給排水管の工事には二つの工法がある。
管を新品に取り替えてしまうのが更新工事。
管内部にライニングをするのが更生工事。
更新の方がいいのは当然だが・・・・
今回のマンションのように早すぎるのも問題である。

大規模修繕やマンション再開発を迎えているときの
マンション管理運営にはかなり専門的な知識が要求される。
だから、輪番制の理事さんだけで対処するなんてどだい無理な話だ。
輪番制理事と専門的知識を持った理事を入れた
複合的な管理システムを考えるべき時もある。

汚れた管の内部。
何やら血管の写真とよく似ている。
ここを流れてくる水を飲んでいるのだ。

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マンション再開発

今までに取り壊された建物の平均年数を基にした
国交省発表の建物耐用年数は木造で約30年、
鉄筋コンクリートが中心のマンションで約40年。

しかし、この20年くらいの間に建てられたマンションは
メンテナンスさえまともなら耐用年数は60年以上である。
管理組合活動が適切に行われる最近では100年という予測もある。

知り合いの築50年のRC造マンションのコンクリートをコア抜き試験したら、
コンクリートそのものには何の問題もない結果がでたという。
だから、部分的に劣化している箇所にはフレッシュコンクリートを注入して、
表面に1.5センチ程度のポリマーセメントモルタルを塗布する処置をした。
その結果、この建物の耐用年数を理論値で100年にまで伸ばせたという。

新築当初のコンクリートは「アルカリ性」である。
それが1年に0.5センチメートルずつ中性化する。
コンクリート造の鉄筋のかぶり厚は通常3センチだから
単純計算で、60年で中性化が鉄筋にまで到達する。

コンクリートの中性化は水の浸透性を促進し、
その結果、その浸透した水が鉄を錆びさせるというのが建物の劣化だ。
しかし、中性化そのものはコンクリート強度に劣化を起こさないから、
水の浸入を防ぐために前述のような二つの処置をすれば、
耐用年数を120年にまで伸ばすことが出来るという。

こうしてマンションの耐用年数が百年を超えるような時代になると、
問題になるのはそこに設置さされた設備の旧式化だ。
例えば、40年前は5階建てにエレベーターがないのは一般的だったが、
現在ではそんなマンションは皆無に等しい。
また、水周りの設備の進歩はかなり著しい。
40年前のキッチンや風呂は今では見向きもされない。

だから、マンションの再開発を考えるときには、
改修に重きを置くのか、建て直すのか、
この二つの論議から始めなければならない。

再開発に成功したブリリア多磨ニュータウン
この美しいデザインを見ると
再開発ならではの素晴らしさがある。
また、街全体の利便性の劇的な変化には目を見張る。

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理事長十色

趣味は何かと問われれば、「マンション管理」と答える。
それほどマンション管理は面白い。

現在、8箇所の管理組合に所属し、
その半分の組合で理事長や理事の役についている。
こんなことを30歳の頃から40年もやっている。
日本広しと言えども、かなり稀な存在の変人だろう。

管理組合活動で一番面白いのは「人間観察」
理事長一つとっても、十人十色。
完全調整型、博学型、暴君型、案山子型、無知蒙昧型、
こんな分類作業そのものが実に楽しい。

次に面白いのが「マンション関連工事」
職業が不動産活用だから、工事の知識は重要不可欠。
100戸規模のマンションのメンテナンスは実に深い。
だから、毎日が建築知識の勉強だ。

そして、結果としてワクワクするのが「達成感」
マンションが素晴らしい姿になっていくのを見るのは、
我が子の成長を見るような気がしてしまうほど感激する。
マンションは手を掛ければ掛けるほどよくなっていく。

私自身を人間観察して、それなりに分類すれば、
「自信過剰で無欲奉仕の暴君型」
敢えて自信過剰の言い方をすれば、マンション管理ではプロ中のプロ。
だから、大概のことは議論などしないで自分で決めるスーパー暴君。
とは言え、自己研鑽には余念がなく、誰彼となく教えを請う。

大規模修繕なら、現場に来ている経験豊富な現場監督。
彼らとは自腹を切ってでもお茶や食事をする。
貪欲に色々なことを教えてもらう。
管理会社のフロントとの時間も大切にしている。
彼らの貴重な経験談を聞き、マンションのために役立てる。
特に法的な知識は貪欲に学び取る。

マンション管理で重要なことは
一にお金にきれいなこと
二に関連法規だけは知っておくこと

この二つさえ心がければ、
マンション管理で怖いものはない。
最後に使う伝家の宝刀は、
「そんな事を言うのなら、私、辞めます」

マンションでは輪番でやってくる理事職は逃げられないが、
理事長職なんて義務でもなんでもないのである。
理事長として美しい心で頑張って
もしも非難されたら辞めるのが一番だ。

30年前は、社員に高く評価されなかったので
むかついて社長を辞めてしまったほどの私だ。
無給の理事長なんて慰労されなかったら即辞退である。

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グリーンハイツ再開発

建築費の高騰がどのように再開発を不可能にするのか。

グリーンハイツ中心部、つまり駅前の土地は坪当たり90万円。
ここの容積率は300%だから、土地代は「一種30万円」となる。

坪当たりの建築費は20年前なら50万円だったが、
現在は約倍の100万円になって、まだ上昇傾向にある。
仮に坪100万円とすると、マンション原価は坪130万円だ。

ここに開発業者の利益を15%乗せると開発経費は約150万円。
その他の経費を乗せると実際の販売価格は坪160万円となるだろう。
標準的な3LDK20坪の販売価格は3200万円となる。

この3200万円を実際に売れる2800万円まで下げなければ
この駅前再開発は絵に描いた餅にしかすぎないのだ。
この販売価格を下げるには建築費の下がるのを待つしかない。

だから、前回、今は再開発の機運を盛り上げながら深く勉強する時だ。
そして、駅前の地権者たちもこの事実を理解しなければならないと書いた。
駅前だからという驕りを捨て、何が衰退の原因なのかを考えるべきなのだ。

例えば、駐車場問題がある。
長沢より田舎の初声町の再開発が成功しているのは
広大な駐車場を用意しているからだ。
このグリーンハイツにはまともな駐車場すらない。

もし、知恵を出し合って100台規模の駐車場を用意したら、
ダイソー、スシロー、コメダコーヒー、しまむらなど、
今をときめく田舎ビジネス企業が集まってくれただろうに。

駅前だから駐車場がいらないなんて考えているから、
いつの間にか最貧駅になり下がってしまったのだ。
知恵なんていくらでもあるだろうに・・・・・・・

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湘南長沢グリーンハイツ再開発

湘南長沢グリーンハイツが完成してから既に40年。
エレベーターのない5階建てが長沢駅を中心に配置され、
約1200世帯、2千人以上が住む大団地となっている。

ある五月晴れの日、駅のホームからこの団地の商業地区を眺めていた。
駅前の商業地域には不思議と1階建てと2階建てがあるだけだ。
だからか、昼時なのに、駅前はやけにひっそりとしている。
途端に、大変なことが頭にひらめいた。

「ここの再開発が残された私の人生の使命なのかも知れない。
高さ制限30mのこの商業地域に10階建てを配置し、
駅と商業地域を一体化する再開発をしなければ,
いつかこの故郷の長沢が廃墟になってしまう」

思いついたらすぐ行動に移してきたこの70年間。
私はすぐにここの開発を担当した大成建設に電話を入れた
こういう場合、私は必ず決定権のある人に面会を申し込む。
もちろん、この30年間、大成建設には太いパイプがある。

そして、その電話で三日後に会う約束を取り付けた。
当日は、部長2名、課長1名の3人の方が出迎えてくれ、
早速会議が始まった。

内容を要約すると
1. 以下の二つの点で開発のポテンシャルは高い
●駅前商業地区に莫大な容積率未使用分がある。
●NTT社宅が廃墟になっているので開発がしやすい。
2. しかし、現在の当該マンションの中古価格が坪50万は安すぎる。
3. 最近は建築費高騰で坪70万から100万の建築費になっている。
4. マンション市況では、この辺りは 新築で坪140万でないと売れない。
5. しかし、現状では販売単価は坪160万円くらいになる。
今は建築費の下がるのを待つべきなのでは・・・
6. ただ、管理組合に情熱があれば、行政による補助金も視野に
道は開ける筈だ。今はそれをやるべきなのではないか。
7. 現地の人の中に優秀な旗振り役がいることが成功の鍵だ。
8. 総額300億から400億の大プロジェクトであるから
最低5年の準備期間が必要だろう。

およそ2時間の会議で以上のような意見が出揃った。
要するに、私が旗振り役になって行政を動かせということなのか。
必要な図面などでは協力を惜しまないという言葉も頂いたが・・・・

そういえば、同級生や後輩は今まだ議会や現場で活躍している。
明日は国会議員や県会議員に会う算段をするつもりだ。
アドレナリンが出っ放しの70代になりそうだ。
でも、必要以上に疲れそうな予感がしないでもない。

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自動運転

昨年の10月、
トヨタが天下の公道、首都高速道路で自動運転を実演してしまった。
自動運転とは、ハンドルから手を放し車に運転を任せることで,
我が日本国ではまだ公道走行を許可されていない技術。
だから、国土交通省や警察から厳重注意を受けたのは言うまでもない。
(自動走行=インテリジェントドライブ)

ところが、私の乗っているドイツ車は既にこの技術を搭載している。
要するに高速道路なら「手放し」でかってに車が運転してくれるのだ。
これは実に不思議な感覚で、本当は怖くて手を離せないのが実情だ。

前車に近づけば設定された距離を保ちながら追走状態にもなるから、
自らブレーキを踏む必要もなく、前車がどけばまたスピードを上げる。
ところが、ドイツと日本では、設定された道路の諸条件が違うらしく、
たまに何かの勘違いで行きたくもない方向へ車が向かっていく。
だから、実際にはハンドルに軽く手を添えているのだが、
昔のようにハンドルを「握る」という習慣は薄れていく。

そして、たまに友人の車を運転するとその違いに驚く自分に驚く。
当たり前にハンドルを握ることがいかに疲れることかを知ったのだ。
「手を添える」だけと「握る」ことの違いはことのほか大きいのだ。

そして、前車に近づいてブレーキを踏むことも意外と疲れる。
既にブレーキを踏む習慣が薄れてしまっている自分には、
いちいちブレーキを踏むことがかなりのストレスになっているのだ。

今日もニュースが伝えていた。
ハイブリッド車のエンジン音が静か過ぎて、
坂などで、エンジンがかかっていない状態なのに、
エンジンをかけたつもりで車を走らせてしまって、
結果、ハンドルやブレーキが利かずに事故を起こす人が急増しているとか。

狭い道路で、車が近づいていることに気づかず怖い思いをする事が多い。
車の騒音を減らすことを追求してきた時代には想像も出来なかっただろうが、
意外にも、車にはある程度の音が必要なのだ。

兎にも角にも、最近は技術革新がめざましく、
その潮流をキャッチアップしていくことの大変さを痛感している。
人間の感覚が技術革新のスピードについていけないのだ。

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委任状には要注意

管理組合の総会決議のルールを知っている人は意外と少ない。
一般的には、総会前に1号から5号くらいまでの議案が決められ、
それについての委任状と議決権行使書が組合員に配られる。

委任状は多くの場合、議長への委任であることが多い。
「議長への」というところが後々大きな問題になるのだが、
書類提出の段階でこれに気づいている人はほとんといない。
本当は、議決権行使書に賛成とか反対を記入すべきなのだ。
委任状なんか簡単に書いてはいけないのは総会にも当てはまる。

例えば、組合員百人の総会の1号議案について考えてみよう。
仮に、出席が30人、委任状が30人、賛成議決権が15人、
反対議決権が15人、欠席(棄権)が10人とする。

討議の末、この議案への出席者の賛成が10人だったとすると、
出席賛成10+賛成議長への委任30+議決権賛成15=55
カウントの結果、過半数の賛成で1号議案は総会決議として成立する。

しかし、討議の末、修正動議扱いになったとすると話は別だ。
修正動議である以上、議案が修正されて議決されるので、
内容を知らない欠席10と議決権30は全て棄権としてカウントされる。

出席30人と委任状30人を合わせた60人は
定足数50人を超えているので決議は可能で、過半数は31人となる。
この修正動議に議長が賛成すると、例え出席者が全員反対しても、
賛成が31人となり、修正動議は可決されてしまう。
こうして、議長権限があまりにも過大になってしまう事態が発生する。

場合によっては、議長への安易な委任が非常に怖い結果へつながる。
逆を言えば、議案作成の理事会での企みはかなりの確率で成功する。
だから、総会前の理事会には十分注意を払う必要がある。

加えて、議長への委任などという安易な選択は絶対に避けるべきなのだ。
議案の意味がよく分からないときは、欠席(棄権)をした方がよっぽどいい。
委任状の怖さは、ビジネス社会だけでなくマンション総会にも当てはまる。
くれぐれもご注意あれ!

修正動議とは:
「理事1名選任の件」という議題について、Aを理事選任するという原案に対して、
Bを選任するという動議を修正動議といいます。
この修正議案は、「理事1名選任の件」という議題の範囲内ですから許されます。
もし、A とBを共に理事にしましょうという動議が出されても、
「理事1名選任の件」という原案に反するので、
これは修正動議としても通りませんので議決をすることは出来ません。

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コンビニとたばこ

コンビニ看板の決まり文句は「酒、タバコ、ATM」
何故この三つを敢えて看板に書いているのか。
言うまでもなく、強調したいほど儲かるからである。
特にタバコは5年くらい前までは凄かった。

では、タバコってどのくらい儲かるのだろうか。
そして、その販売権を獲得するために
どんな熾烈な争いが行われているのだろうか。

先ず、その仕組みをお話ししよう。
タバコ販売権の獲得は申請の早い者勝ち。
そして、基本的には百メートル四方に競合するタバコ屋がないこと。
これがタバコ屋開業の基本ルールだ。

だから、コンビニが土地を選定するときには、
先ず、タバコ販売権を取得する作業から始める。
もちろん、百メートル四方にタバコ屋がなければ、
彼らはすぐに申請をして販売権を手に入れる。

しかし、たとえタバコ屋があっても、
あの手この手でそのタバコ屋から販売権を譲ってもらう。
もちろん、莫大な金を払って。

タバコ屋の店先にはよく年寄りが座っている。
あれは、死ぬまでタバコの販売権を死守している痛々しい姿だ。
そして、その死にそうな年寄りにコンビニが交渉に行く。
「沢山金を払うから、販売権を譲ってくれ」と。

彼らは先ず指一本を出して交渉を開始する。
そう、百万円で満足する年寄りが多いからだ。
それでもダメなら指二本、それでもダメなら指三本。
この辺が限界だが、もちろん例外もある。

どの変が限界かは儲けの額を知れば、見当がつく。
少し前のタバコ屋の一日の売上げは平均10万円(今はもう少し低い)
粗利が一割で一万円だから月額だと30万円。
そのうち、コンビニ本部のロイヤルティが半分の15万円。
色々な経費もあるが、大雑把にはネットで10万円は儲る。

そこから考えるので、指1本は約1年もあれば回収可能なのだ。
コンビには、よほどのことがない限り5年以上は営業する。
だから、よほどのことも考えて、普通は指3本が限界と言う訳だ。
それ以上出すか出さないかは店の立地による。

今、コンビニは入れたてコーヒーに力を入れている。
これも儲けの額がすごい。
コンビニの爆走は当分止まらない。

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手付詐欺

「一つの不動産を大勢の人に売ったら」
そんな夢のようなことは可能だろうか。
残念だが、実際にはそんな事件はいくらでもある。

庶民には不動産売買は非日常取引であり、
どこに落とし穴があるなんて知る由もないからだ。

例えば、
私がこのブログを書いているこのPマンションを買ったとき、
5千万円のA-305には8つのバラがついていた。
つまり、8人が申込みを入れていたのだ。

もしこのとき、販売する会社が7人の人から10%の手付金を取り、
最後の人からだけ全額をもらい、その人名義の登記をしたとすれば、
総額8500万円の売上げになる。
もし10戸分をこんな方法で売って、
販売後にドロンすれば8.5億円の売上げを持ち逃げできる。

私は35年前にちょうど10戸のマンションを建てたことがある。
駅から2分で、あっという間に売れた物件だ。
その時の経験で言えば、上記の詐欺は簡単にやれたと思う。

もちろん、「やれた」ということで、「やった」訳ではない。
ただ、私のような無名の会社でも皆が信用してくれた。
買いに来たお客様は疑いもせずに手付金を払ってくれたし、
マンションが建ち上がるまで何の疑いも持たず待ってくれた。

そのとき、
「これなら何人からでも手付けは貰えるな」と思ったものだ。
実際には一人だけから貰い、その人に登記をしたが。

その意味では、
不動産の世界ほど怖い世界はないと今でも思っている。
だから、不動産世界に限らず、
この世を生きるときには、
善良で運のいい人に囲まれて生きるのが一番だ。

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日本占領

香港に着いてすぐに向かった事務所での説明。                               
「これが会社設立キットです」                                          
ファイルの中には必要な印鑑や書類が一式そろっている。                       

「ここに社名を書いてください。好きな社名で結構です」                                       
そして、 10万円を支払って会社設立は完了だ。                              
ペーパーカンパニー設立支援専門の事務所での毎日の光景。                                 

こうやってペーパーカンパニーを作るメリットは莫大だ。                         
例えば、日本での不動産購入時に                                            
ペーパーカンパニーのA社が買ったことにすれば、                            
将来転売するときに、A社のオーナーの名義を変えるだけで、
あっという間に転売完了。
あの面倒な所有権移転の手続きなど一切無い。                             

さらに日本の登記簿には会社名しか載っていないので、
オーナーが誰かといった情報を得ることも困難だ。                     
だから、資産家が犯罪の標的になることも避けられる。                              
勿論日本と違って売買利益に対する課税など一切無い。 
というよりは、誰が持っているかなんて把握できないのだ。                      

こうして闇から闇へ、日本の東京や横浜の一等地は言うに及ばず、                          
水資源や軍事に役立つ広大な森林や原野が海外に売られ,                                                日本国は静かに占領されていく。 

大砲もミサイルも使われない。
これがグローバル化の実態なのだ。
しかし、日本にはもうこれを防ぐ経済力はない。

バブル時に、アメリカを買ってしまおうと、
ニューヨークの一等地を買い漁った
あの強烈なエネルギーはどこへいってしまったのか。                                      

余談:それを思い出すたびに、
   バブルつぶしなどという偽善に走った
   あの三重野元日銀総裁が憎たらしく思えてならない。
   そして、それをはやし立てたマスコミが許せない。
   
   今は、静かに橋下市長が葬られようとしている。
   マスコミってどこまで日本をだめにしてしまうのか。

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危機回避

不動産活用の世界に潜む危険を語る業者は少ない。
どちらかと言えば「ばら色物語」を吹聴したがる。
だから、乗せられて大損をする人が後を絶たない。

最近難しいのがフリースタンディングの賃貸物件だ。
新築でも、中古でも、自信を持って買った物件などない。
毎回、契約段階では手が震え、胃が痛くなる。
契約後、順調に回り始めて、やっと胃炎が快方に向かう。

しかし、順調にスタートした後に、激変することもある。
予期せぬ競合相手の出現で、半年で撤退したこともある。
以前にも書いたが、買うときには出口戦略も作っておく。
ときには建売業者に売るとか、またあるときには・・・・・

予期せぬ競争相手の攻勢で撤退するときは、売り脱げもありだ。
そこで登場するのが前回書いた中国マネー。
中国マネーの利回りは我々の半分程度を目安にしている。
何故そんなに低いかというと、マネーの本質が違うのだ。

彼らが買うときはほとんどの場合無税で貯めた現金だから、
半分の利回りでも十分なキャッシュフローが確保される。
更に、彼らには日本全土を金で買収しようとする意欲もある。

1.6億で買った土地に4千万の上物を作り、テナントを入れた。
3ヵ月後、競合が目の前に出店し、テナントが撤退を通知してきた。
昨年世田谷区で経験した本当に怖い実話である。

この物件を買ってくれたのが中国人で、正真正銘の恩人である。
彼のお陰で、結果的には一銭の損も無く撤退できた。
その後、購入して3日での撤退通知という新記録も経験した。

この新記録の場所は後継テナントの申し込みが多かったので、
こちらが選べる立場で、すぐに新しいテナントさんが決まった。
それだけ土地の選択がよく、売り逃げにはならなかったが、
ストレスでできた口内炎が2週間は治らなかった。

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大躍進

教え子の訪問は実に楽しい。
先日訪ねてきた子は一番最後の頃に教えた生徒だった。
それでももう30歳になったという。

不動産活用をやっている私に憧れて彼も不動産の世界に進んだ。
私に憧れて同じ世界に進んだということだけでも嬉しいが、
たった5年でその世界での成功階段を上り始めたと聞き、
聞いている私の方が至福の時間を過ごさせてもらった。

私の授業はどちらかと言えば余談ばかりだった。
教科の指導が半分で、あとは実業の世界を語っていた気がする。
彼は実に素直な生徒で、根掘り葉掘り質問をしてきた。
いずれにしても、その余談が彼の心に勉強の意欲を掻き立て、
結果、今の幸せに繋がったというのだからこんな嬉しいことはない。

30歳になったばかりなのに年収は1千万を大きく超えたという。
このペースだと50歳で10億の資産家になれると豪語した。
貧しい家庭に育ち、奨学金で大学を出た青年が、
猛スピードで駆け上がっていく姿は実に頼もしい。

成功階段を踏みはずさないようにと
いくつかの注意を与えたことは言うまでもない。
身体に気をつけるようにと彼を送り出したのは夜の11時だった。

余談:不動産業界の現実は想像を遥かに越えている。
    日本はもうとっくの昔に中国の一部である。
    先日も私の駐車場の隣地1000坪を15億で買ったのは中国人だった。
  この現実を知らずして不動産投資は語れない。
    ということは、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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老朽化

「古くなって使い物にならなくなること」
これが辞書に出てくる老朽化の意味だ。
人として老朽化した人物を挙げろと言われたら、
竹村健一、石原慎太郎が真っ先に頭に浮かぶ。

先日、80を過ぎても老朽化していない人物と出会った。
マンション管理の紛争で依頼した83歳の弁護士だ。
この歳で週に2回ゴルフをしていて、
話す内容が、全て現在と未来のテーマだ。
老人特有の過去の話は皆無だった。

人が老朽化する原因は以下の三つだと思う。
固定化した人間関係
Web社会への拒絶感
海外渡航のコモディティ化

人は誰でも成功体験を忘れられない。
そして、その体験を傷つけるような人を避けて生きようとする。
当然、己の成功体験を知らない若者も避けたくなる。
そして、老人だけと群れるようになる。
この老人に固定化した人間関係こそが、老朽化の最大原因だ。

この1週間に食事やお茶をした人の平均年齢は?
これが自分の年齢よりはるかに下だったら
老朽化の危険はひと先ず去ったと言っていい。
古希の私の場合は、人数で5人、平均年齢で40歳くらいだ。
もちろん、安全圏と確信している。

竹村健一の同世代は
中曽根康弘、鈴木宗男などで、
未だに彼ら超老人とだけの親交を温めているとしたら、
評論家としてはもう使い物にはならない。
だから、テレビから消えて久しいのだろう。
※官房機密費受領というアキレス腱もあるが・・・

ネットサーフィンをする老人は多いが、
ITを深く理解している老人は少ない。
例えば、フェイスブック、ブログ、ツイッターを使い分けて、
ビジネスに応用できている人は、
とりあえずは、老朽化していないと言えるだろう。

海外渡航がコモディティ化したことが、
竹村健一のような評論家の存在価値を薄めたことは
あまり気づかれていない。

つまり、こうした時代の変化に対応できない生き方をしていると、
自分には何の非が無なくとも
老朽化のレッテルを貼られてしまうのだ。

竹村健一はフルブライト留学の1期生。
それこそ海外渡航が困難な時代で、それだけで偉大だと尊敬された。
当時は海外に行っただけで価値のある人になれた時代。
それが今では海外渡航など当たり前の時代だから、
うっかり「海外留学した」なんていうと、
「日本での落ちこぼれか」などと疑われてしまう。
もう海外渡航や海外留学にアドヴァンテージはなくなっている。

歳をとっても現役として扱われたかったら、
絶対に老朽化しないように努力すべきだ。
もちろん、隠居するなら何の頑張りも必要ない。

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管理組合道場(3)

「あんなブログを書いて大丈夫なの?」
「同じマンションの人も読んでいるんでしょ」
そんな質問をよく受ける。
「事実だけを書いているから何にも怖いことはないよ」
いつもそう答えている。

「関係するマンションをよくしたい」
「マンション管理に役立つブログを書きたい」
「自分の経験が社会の役にたったら嬉しい」
そんな気持ちで書き綴っている。
その心には一点の曇りもない。

神奈川県内だけでマンション店舗を8つ所有して、
それぞれの管理組合道場で活動している人は
日本広しと言えどもそうはいないと思っている。

ブログに書く私の意見はそこでの体験に裏づけされている。
決して机上の空論ではなく、根拠のない期待でもない。
だから、反論する人には是非とも現場に来て納得して欲しいのだが・・・

「見てもらえば分かる、全てが県内にあるのだから」
それが私の主張の原点だ。
勿論、私利私欲のない純粋な気持ちなのだ。

今やマンション人口は1500万人を越え、
特に都市部でのマンション住民の比率は急上昇し、
マンション管理の知識は日増しにその重要度を増している。
だから、私のブログの使命も益々重要になってきている。

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管理組合道場(2)

「なぜ無報酬の管理組合活動をあちこちで引き受けるの」
こんな質問をよく受ける。
もちろん人間を磨くためだけではない。
人生最後の社会貢献のためだけでもない。

私の不動産収入の一部がマンション店舗から入ってくるので、
いいかげんな管理をやられたら大変なとばっちりを受けてしまう。
その意味では命がけで、輪番制の理事さんとは気合が違うのだ。

そんな立場で臨む理事会での人間観察は実に面白い。
法律的な知識や建築的な知識を持ち合わせない理事さんたちは
実に言いたい放題で、人間性丸出しで討議が行われることも多い。

私のような「マンションをよくしたい」という純な人ばかりではない。
「あの人の提案だから反対だ」という不純な場面もよくあるのだ。
そして、彼らの中にはそれなりに社会経験を積んでいる人もいて、
根回しまでしてくる猛者もいる。

だから、どんなに素晴らしい提案でも棚上げされてしまうことがある。
そんな時には、本当に「ここは素晴らしい道場だ」と感謝する。
国会議員にならなくとも、駆け引きの基本を学べるのだから。

気に入らない提案を潰すには、正面から反対せず、
逆に最初は好意的な態度を見せるのが上級者だということも学んだ。
そして、非常に重要且つ重大であるという問題にすり替える。
更に、哲学だとか理念だとか科学性といった抽象論にもっていき、
最後にはうやむやにしてしまう。

また、いくら重要な問題でも、理事にとって面倒くさいことは禁物だ。
理事の多くは何事も無く一年が過ぎることを願っているのだから。
たとえそれが数百万円、数千万円の損失であっても。

屋上ルーフィングの欠陥工事の責任追及のときも、
事が余りにも重大すぎて、理事全員が沈黙してしまった。
その空気を読んだ私は、彼らが可哀想になり二の矢を放てなくなった。
まあ、最終的には私の利益に関係ないからと私も矛を収めてしまった。

Kマンションのように私の収益に大きくは関係しない理事会では、
ただひたすらそんな面倒くさがりのメンバーの人間観察を楽しむ。
むきになって徒党を組む相手と対峙しても一銭にもならないのだから。

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管理組合道場

マンションの理事会は人間力を磨くには最適な道場だ。
それなのに、授業料はタダである。
向上心のある人は志願してでも理事になるべきだ。

古希を迎えても向上心に溢れた私は、
5つものマンションで、理事や変な名前の役員を務めている。
万年理事長(34年間)、万年理事長補佐、万年修繕委員、
万年顧問、万年理事

万年理事長のマンションからは年間10万円の活動経費を預かっている。
このマンションは、管理費は隣のマンションの半額なのに、
その建物としての美しさは桁違いに優れている。
管理方法の優劣を一目で確かめられる最高の事例だと自負している。

万年理事長補佐のCマンションからは3万円の経費を頂いているが、
その他からは全く頂いていない。
Cマンションでは、理事長補佐になって2年が経つが、
それまでの理事さんが5年間も実施できなかった修繕をやり遂げた。
本業で稼いでいるから、どのマンションからも報酬を欲しいとは思わない。
でも、必要経費くらいは出してもらいたい。

この道場が街の町内会とか自治会と違うのは、
管理組合の主たる目的が財産保全であり、
その遂行のためにお金が絡んでいるという点だ。
そして、このお金を下手に使えば訴えられることもあるのだが、
この「訴えられる」という危機意識を持つ理事さんは少ない。

例えば、竣工時に事務所使用可の規約のあったマンションで、
後から事務所使用不可の新規約を作ってしまったばかりに、
住民から訴えられて400万円も損害賠償させられた管理組合があった。
「多数決で規約を変更できる」という小学生のような知識だけで、
不利益を蒙る人の存在を予知できなかった浅はかさが原因だった。

先日のPマンションの理事会で住人に人気のある理事さんが言った。
「大規模修繕のときに各戸の玄関ドアの色も変えてしまおう」
皆、異口同音に賛成したが、私が待ったをかけた。
「それは総会決議事項だから、理事会では決められません」

皆不思議そうな顔をして、管理会社のフロントの顔を見た。
「その通りです、ここで決めたら損害賠償請求される可能性すらあります」
能天気な理事さんたちは、キョトンとしている。
彼らには、修繕・改善と意匠変更の違いが分かっていないのだ。

だいたい、区分所有法など読んだこともない人が、
輪番制で理事になってきて、謙虚さもなく意見を言うのだから、
裁判沙汰があちこちで起きるのが当たり前で、危うくて見ていられない。

管理組合道場で10年も揉まれたら人間誰でも一人前になれる。

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不動産世界の恐怖事件

その2

婚活を利用して美味しい想いをしている男が多い。
結婚したい女の弱みを利用する手口は後を絶たない。
いくら注意を喚起しても、事件は次々と起こっている。

最近は、三十路の女にマンションを買わせる新手口が横行している。
1200万前後のマンションを2000万円くらいで買わせる。
そして800万前後の法外なマージンを難なく手にする。

怖いのは、これがなかなか巧妙で、犯罪としての立証が難しい点だ。
婚活パーティで知り合った女とねんごろになってから、
「いつかは一緒に住むマンションがあったらいいね」と持ちかける。

勿論、その前に、業者との間で約束が出来ている。
1200万以上で売った分はすべてリベートだという確約だ。
そんな割高なマンションを知らぬ顔でねんごろになった女に紹介する。
女は疑う術もなく、これにローンを組んで、簡単に買ってしまうという。

そして、一ヵ月後に「喧嘩別れ」を仕組み、バイバイ。
トータル二ヶ月で800万ものリベートを手にする。
これを同時進行で2件やれば、何となんと1600万。
1年に5千万以上稼いでいる猛者もいるというから恐ろしい。

女にはマンションが残り、騙されたという感覚が生まれない。
「ちょっと高かったかな」という程度の問題で済まされる。
第一、新しいマンションに住み出せば、騙されたなんて思いもしない。

何ともやるせない世の中だ。
婚活パーティや出会い系なんとかほど恐ろしいところはないのだが、
三十路の男女が今日もあちこちで集っている。

婚活パーティや合コンなどの出会い系企画には
おれおれ詐欺以上の不運が充満している。
それなのに、この不幸の連鎖が止まらない。

 

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運気に近づく勇気

運のいい人に近づき、仲良くすることは簡単そうで難しい。
教え子や友人に「運と金はある人から貰え」と教えても、
なかなか実践できる人がいないのがその証拠だ。

先ず、プライドが邪魔をすると皆がいう。
運のいい人は当然自分より格上のことが多く、最初にジェラシーが湧いてくる。
そんな心の状態で強運の人と親しくするには、湧き上がるジェラシーを抑え、
プライドを捨て、相手を受け入れ更に尊敬する勇気が必要になってくる。
しかし、この難題をクリアーすれば幸運の世界に何度となく招待されるのだ。

逆に運の悪い人と仲良くするのは心地よい。
運の悪い人は当然自分より格下のことが多い。
だから、ついつい格下相手に偉そうなことを言って、気分が舞い上がる。
しかし、、そんなことを繰り返していると、
いつの間にか徐々に運が離れていく。

小料理屋で、毎夜そんな光景を観察しては人生を考えている。
先ず、小料理屋に集まる人間は8割が寂しがり屋だ。
そもそもが金があっても家庭がないか、あっても崩壊している人が多い。
そしてその半分が不運な人生を送っていると言っても過言ではない。

家庭崩壊⇒小料理屋に来る⇒寂しさを紛らわす⇒身体を壊す
寂しい⇒小料理屋に来る⇒家庭崩壊か健康を害するか小金を失う
この二つの図式が当てはまる確率はかなり高い。
小料理屋を居酒屋とか立ち飲み屋に置き換えても理屈は同じ。
ただ一晩に使う金額が違うだけ。
(小料理屋なら3500円前後、居酒屋だと2500円前後、
立ち飲み屋だと1500円前後か)

流行る小料理屋のマスターやママは客を舞い上がらせるのが上手い。
運が悪いのだから本来は自慢できるような現在を持ち合わせていない。
だから、彼らの話はほとんどが過去の武勇伝。

その武勇伝を手を叩いて聞いてあげるのだ。
マスターにすれば、そんな客のこれからなんてどうでもいいのだ。
マスターにすれば、そんな客の健康なんてどうでもいいのだ。
気分よくなって大酒をくらい大金を落としてくれれば万々歳なのだから。

「えっ、なぜ私がそこにいるのか」って。
こんな人間を観察するのが趣味だから。
でも、私は大金も落とさないし、その人たちとの会話にも参加していない。

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山崎直子講演会

急に3時間くらいの余裕ができたので、
40年前の隣人だった旧知の友を訪ねた。

「今、出かけるところよ」と愛想のいい奥さんの笑顔。
聞けば、銀行主催の講演会に行くところだという。
「俺もついていっていい?」
「入れないと思うけど、それでよければ」
「車の中でお話しできればそれでいいから」

横須賀中央までの30分間、会話に花が咲く。
講演者は女性宇宙飛行士の山崎直子さんだと聞いて、
「顔を見たら、そのまま帰るから」と会場まで行った。
なんと、入り口で案内していた銀行員は無二の親友。
昔、何億という取引をした仲なので、丁重に案内された。

宇宙飛行士になれる条件のその一は虫歯の無いこと、
そして次がなんと精神力なんだという。
11年間の訓練という時間的長さにも驚いたが、
訓練の多くはチームワークの訓練だというから更に驚く。

宇宙では何が起こるか分からない。
そこで起きるさまざまな困難に立ち向かう精神力が
いかに重要かを何度も強調する。
「宇宙では、逃げることは死を意味する」
「困難を解決するのが人生なんだと知りました」と彼女は続けた。

この言葉を聞いて涙が出てきた。
我が人生、何度も逃げてきた。
苦しいと死にたいと何度も弱音を吐いた。
ただ運の良さに助けられてきた人生だった。

これからは、困難に遭遇しても、
「死にたい」なんて言わないことにしよう。
困難に遭遇したら、
「この困難は神が与えたもの、その先に天国がある」
そう信じて、更に前に進もう。

それにしても、朝起きたときには考えもしなかった講演会への出席。
人生は不思議だ、神に導かれているとしか思えない。

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頓珍漢(1)

功成り名遂げ、勲章なるものを頂いた人を何人か知っている。
そんな人たちの言動的な特徴は、
「謙虚なく傲慢に物を言い切る」ことだということに気づいた。

それは具体的には、「訓示」とか「説教」などという形になって表れる。
ほとんどの場合、訓示や説教の好きな人間は思い上がっている。
だから、自説の可笑しさ、論理的欠陥に全く気づいていない。
正に正真正銘の老害である。

アンパンマンの生みの親、やなせたかし氏の死の直前を例にとってみる。
「原発事故に防護服を着て立ち向かっている人々こそ正義なのです」
彼のこの意見には大多数の人がついつい頷いてしまう筈だ。
彼は更に思い上がって言い続ける。
「事故を起こした東電、監督できなかった政治家、官僚に正義はない」と。
本当に彼ら全てが正義という大義名分の下で行動していたのだろうか。

彼には多くの事故処理作業員を現地に送り込んでいる組織の実態や、
送り込まれた人々の悲しい動機などには考えも及んでいないのではないか。
防護服を着て立ち向かっている人と立ち向かわざるを得ない人たち。
この二つの区別すらつかない己の頓珍漢に気づかない傲慢。

が,これこそが、功成り名遂げた頓珍漢な人たちの典型的な姿なのだ。
よく言う「自分の匂いには気づかない」と同じで、
「国民的童話作家の俺様は偉いから俺の言うことは正しいんだ」
という臭みに94で亡くなる前の10年間、彼自身が気づいていなかった。

年を重ね、それなりに社会的地位が上がってくると、
多くの人がこの頓珍漢をやりたくなる衝動を抑えられない。
古希を過ぎて一番気をつけるべきは、この点であるような気がする。

「おー、くわばら、くわばら」
Don’t boast in public ! Don’t preach in public !

よく散歩する葉山の国際村

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希少物件

不動産投資家が対象とする土地の条件とは何か。
一言で言えば、希少物件ではないだろうか。
投資の具体例を挙げながら「希少」について考えてみた。

医療ビルへの投資に熱かった時代がなつかしい。
候補の土地が紹介されると、最初にするのが診療圏調査だった。

主たる調査項目は
① 前面道路を中心とした通りの歩行者数
② 周辺1キロ圏の住宅数
③ 最寄り駅の乗降客数
④ 周辺の人口増減、人口構成
⑤ 周辺の競合診療所数
⑥ 都市開発計画
⑦ 総合病院との位置関係

現在の歩行者数が多くても、都市計画次第では流れが変わることがある。
だから、①と⑥は密接に関係してくるので絶対必須条件だ。
また、歩行者の目的が駅への往復なら、
②と駅との関係は不変的な条件だといえるのでかなり安心だ。
しかし、商店街だと、新しい商業ビルでも建てば、簡単に変わってしまう。

周辺の競合診療所数も⑤の開発計画と大きく関わってくる。
駅周辺に区画整理事業予定があれば、
開発された後、新しいビルに競合が多数現れることは明白だ。
だから、現在の競合診療所だけの調査結果は信頼できない。

このような項目を全てクリアする物件はなかなか見つからない。
だから、それこそが希少物件というわけだ。
昔から、不動産の希少物件の確率を「千三つ」というが、
実に言い得て妙な表現だと思うことが多い。

根気よく歩き回って希少物件に出会うと、
その見返りが莫大であることは言うまでもない。
宝くじの特等かそれ以上の価値がある。

上記のように、希少物件の条件は事業によって変わる。
そうは言っても、希少物件の一般的な条件が無いわけではない。
① 駅から2分以内
② 主要道路に接する角地
③ 幹線道路沿いの300坪以上800坪未満の整形地
④ 高層ビル街にぽつんと空いた狭小地(30坪は欲しい)
⑤ 開発直前の周辺用地
 (先日逃した寒川駅1分の60坪は正にそんな土地だった)

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不動産世界の恐怖事件

その1

確定測量図と現況測量図との違いも知らない人は
分かったような顔をして不動産投資などすべきではない。
そこには、まともな人とだけ付き合ってきた紳士には分からない怖い世界がある。
これから書くのは、とてもとてもテクニカルな不動産詐欺の世界だ。

横浜市神奈川区にpさんという大地主がいた。
隣地に住むfさんは、かねがねこの大地主のpさんを妬んでいた。
そして、この隣地の地主の土地を掠め取る方法を考えていた。

ある日、横浜市の職員がfさんの土地を売ってくれと訪ねてきた。
聞けば、fさんの土地を含む大規模区画整理事業絡みらしい。
「これはチャンスだ」とfさんはときめいた。

市との取引だから当然確定測量図が必要になる。
いずれは、頭のゆるい大地主のpさんからもはんこを貰うことになる。
そのときが絶好のチャンスだとfさんは考えたのだ。

fさんの売る土地は正確には200坪弱。
2千坪はある隣地のpさんの宅地は半分以上が森だ。
当然正確な境界杭などないから、これから杭を打つことになる。

立会い当日、あーだこーだと言いながら杭が打たれていった。
そして、10日後、測量士がpさんを訪れ、書類にめくら判が押された。
その時のfさんの土地は、400坪を超えていたが、
pさんがそんなことを知る由もなかった。
そして、Fさんは400坪に相当する代金を横浜市から受け取った。

あれから、何事も無く7年が過ぎた。
pさんも年をとり、相続税対策に敷地内に賃貸マンションを建てることにした。
当然、建築会社が現況測量図を作成した。
pさんが手にした測量図の面積は1800坪だった。

不思議に思ったpさんはfさんを訪ねた。
しかし、全てが遅きに失した。
もちろん、fさんが使った技はここには書けない。

不動産の世界って、本当に怖いですね。

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不動産を買う人たち

「この20年間、不動産は値下がりし続けている」
そんな風に考えている人が実に多い。
しかし、これはとんでもない勘違いだ。

ミナトミライのマンションはこの10年で2倍になったし、
港南台のブランズは2年間で5割は値上がりした。
私の事務所がある上大岡のマンションでさえ、
この15年間、値下がりはしていない。
だから、買うときに場所さえ間違わなければ、
まだまだ不動産は値上がりしていくと確信している。

そんな不動産を買っているのはどんな人かを挙げてみよう。
①デベロッパー
②私のような利回り中心の貧しい投資家
③事業で成功した金回りのいい豊かな投資家
④相続税対策で金を使わざるを得ない無頓着な投資家
⑤外国の大金持ち(中国人が中心)の投資家
⑥老後の備えに不動産投資を考えている小規模投資化
⑦本業で土地を必要とする実需投資家

分譲マンションなどを建てる「デベロッパー」は比較的高値でも買っていく。
だから、我々のような貧しい投資家にとっては目の上のたんこぶだ。
特に入札物件では必ず競合し落札してしまうので、最大の邪魔者である。

「事業で成功した金持ち」はそれほど多くはないが、
たまに、駅前物件などで競合して獲物を横取りされる。

相続税対策で参戦してくるのは所謂地主様だ。
不動産には詳しくなく、たいがいは銀行などが裏にいる。
弁護士などがついてくる場合もあるが、
利回りは無視するので、これもまた投資家には疎ましい。

「外国の大金持ち」は大歓迎だ。
我々が失敗した物件を高値で買ってくれる上客なのだ。
この人たちは人数的には意外と多く存在して、
いずれは、日本の土地のかなりを持っていかれるだろう。
その意味で、領土と言う定義が分からなくなる時代が近づいている。
尖閣諸島なんかよりずっと広大な領土が、売買と言う手続きを経て、
既に中国人の手に渡っているのだから。

老後の備えに不動産を買うのは、高給取りのサラリーマンが多い。
たまに、医者なども投資用マンションをバルクで買ったりしている。
いずれにしても、我々とはあまり競合しない。
狙っている対象物件がかなり異なっているから。

実需で不動産を買っている人たちも、
我々とは違った視点で不動産を見ているので、
先ず、競合することはない。

不動産を買う人を横目で見て、
「不動産なんて買っても損するばかりなのに」と
買う人を可哀想に思っている人は絶対に不動産には手を出さない。
世の中、こんな殊勝な人ばかりなので、
こんな私でも不動産で生計を立てられるのだと常々感謝している。

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自慢の基準

自慢話と思われがちなテーマには何が多いか。
一に学歴、二にお金、三が旅行か?
そして、会社の格、仕事、子供や孫など家庭問題・・・・
だが、列挙したテーマをすべて避けろと言われたら、
何を話せばいいのだと考えこんでしまう。

「今日、何を食べた?」
「鹿島鮨で懐石料理を食べた」
こんなたわいない会話だって
自慢話ととられてしまうかも知れない。

「そうかよ、俺なんて鹿島で飯なんて食えないよ」
そんな言葉が返ってきたら
「もうこんな奴とは付き合いたくない」と心底感じてしまう。。

「自慢話が多い人は嫌われる」
勿論、これは至極当然の話だ。
しかし、普通の話を自慢話だと感じる側にも問題がある。
でも、そのことに気づいている人は意外と少ない。

自慢話の多い人には自信のない人が多く、
普通の話を自慢話ととる人にも自信のない卑屈な人が多い。
私は、なんでもない話を自慢話と解する人からは
一定の距離をとった方が運は開けると思っている。

言葉は話す人と聞く人から成り立っているのだから、
自慢話かどうかは聞き手の器にも大きく関係しているのだ。
「今日、何を食べた?」
「鹿島鮨で懐石料理を食べた」
「そうか、鮨って言えば、今度六本木の纏鮨に行こうよ」
「そうだね、あそこの大間のまぐろは天下一品だよね」
こんな会話に発展する人と付き合いたい。

楽しい会話の出来る器の大きい聞き手のいる世界
そんな世界で生きていきたい。
また、自分も相手の普通の話が
自慢話だなんて感じるような人にはなりたくない。
そんなスケールの大きな世界では、
自慢話をする人とかしない人とかの話題も生まれない筈だ。

今後書きたいテーマ:
「愚痴を言う人・言わない人」
解決能力のある人には愚痴や不満がない。
彼らにとってこの世は愚痴の無いパラダイスだ。
だから、愚痴を言う暇があったら、
その時間に解決方法を考える方が賢明だ。

続きを作業中

「独立する人・しない人」

「説教する人・しない人」
never preach,never react

「破産する人・しない人」

「旅をする人・しない人」
非日常願望量、好奇心量、事業拡大意欲量

「何歳になってもセックスする人・しない人」
愛エネルギー量

「政治家のこき下ろしをする人・しない人」

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老後の備え

半世紀前、男の平均寿命は65歳くらいで、定年は55歳だった。
そのせいか、今でも時々、人生60年を基準に考えている自分がいる。
今は、男の平均寿命が80歳に近づいている。
だから、50年くらい前に作られた年金制度が崩壊寸前なのは至極当然だ。
更に20年後を考えると空恐ろしい気もする。

20年後60歳になる今働き盛りの40前後の人たちにとっては
老後は本当に切実な問題だと思う。
今の時点で確実に言えることは、
彼らの老後は我々の老後と比べたら格段に悲惨だということ。

夜の街を徘徊しているそんな年齢の若者を見ると、
「おいおい、キャバクラなんかに通っていて大丈夫なのか」と
余計なおせっかいを言いたくなってしまう。

小料理屋で隣に座った40前後のお兄ちゃんに
そんな将来について聴いてみたら
「考えてもしょうがない」という答えが返ってきた。

今日、投資用に買ったマンションの一室に不具合が生じて
管理を依頼している業者とその部屋を訪ねた。
60代のお年寄り?で、週に4日、介護のお世話になっている。
家賃は生活保護費から支払われているらしい。
部屋には異臭が充満していて、可哀想でならなかった。

「考えてもしょうがない」の結果なのか、
頑張ったけどしょうがなかった結果なのか・・・
人生80年時代の日本の将来が心配になった一瞬だった。
でも、考えてもしょうがないのか?
老後の備えなんてしてもしなくてもなるようにしかならないのか?

舛添さんは東京を世界一の福祉都市にするという公約を掲げた。
また美しい言葉だけが飛び交う選挙戦だ。
福祉を充実させるための金はどこからくるんだ?
世界一の福祉都市を作るには、その前に、
世界一の経済力が必要なんじゃないのか?

でも、金のことを言うと、本当のことを言うと、選挙には勝てない。
こうして、きれいごとの選挙を繰り返し、
バブル後の日本は落ちぶれてきた、
これからも、確実に落ち込んでいく。
だから、老後のことを政治に期待なんてできない。

今、それを見抜いているちょっと気の利いた若者は
もう日本脱出を考えている。
それが老後の備えだからだ。

来週、マレーシアに行って来る。
日本脱出の準備のために。
わが子の老後の準備のために。

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