コンビニ看板の決まり文句は「酒、タバコ、ATM」
何故この三つを敢えて看板に書いているのか。
言うまでもなく、強調したいほど儲かるからである。
特にタバコは5年くらい前までは凄かった。
では、タバコってどのくらい儲かるのだろうか。
そして、その販売権を獲得するために
どんな熾烈な争いが行われているのだろうか。
先ず、その仕組みをお話ししよう。
タバコ販売権の獲得は申請の早い者勝ち。
そして、基本的には百メートル四方に競合するタバコ屋がないこと。
これがタバコ屋開業の基本ルールだ。
だから、コンビニが土地を選定するときには、
先ず、タバコ販売権を取得する作業から始める。
もちろん、百メートル四方にタバコ屋がなければ、
彼らはすぐに申請をして販売権を手に入れる。
しかし、たとえタバコ屋があっても、
あの手この手でそのタバコ屋から販売権を譲ってもらう。
もちろん、莫大な金を払って。
タバコ屋の店先にはよく年寄りが座っている。
あれは、死ぬまでタバコの販売権を死守している痛々しい姿だ。
そして、その死にそうな年寄りにコンビニが交渉に行く。
「沢山金を払うから、販売権を譲ってくれ」と。
彼らは先ず指一本を出して交渉を開始する。
そう、百万円で満足する年寄りが多いからだ。
それでもダメなら指二本、それでもダメなら指三本。
この辺が限界だが、もちろん例外もある。
どの変が限界かは儲けの額を知れば、見当がつく。
少し前のタバコ屋の一日の売上げは平均10万円(今はもう少し低い)
粗利が一割で一万円だから月額だと30万円。
そのうち、コンビニ本部のロイヤルティが半分の15万円。
色々な経費もあるが、大雑把にはネットで10万円は儲る。
そこから考えるので、指1本は約1年もあれば回収可能なのだ。
コンビには、よほどのことがない限り5年以上は営業する。
だから、よほどのことも考えて、普通は指3本が限界と言う訳だ。
それ以上出すか出さないかは店の立地による。
今、コンビニは入れたてコーヒーに力を入れている。
これも儲けの額がすごい。
コンビニの爆走は当分止まらない。