危機回避

不動産活用の世界に潜む危険を語る業者は少ない。
どちらかと言えば「ばら色物語」を吹聴したがる。
だから、乗せられて大損をする人が後を絶たない。

最近難しいのがフリースタンディングの賃貸物件だ。
新築でも、中古でも、自信を持って買った物件などない。
毎回、契約段階では手が震え、胃が痛くなる。
契約後、順調に回り始めて、やっと胃炎が快方に向かう。

しかし、順調にスタートした後に、激変することもある。
予期せぬ競合相手の出現で、半年で撤退したこともある。
以前にも書いたが、買うときには出口戦略も作っておく。
ときには建売業者に売るとか、またあるときには・・・・・

予期せぬ競争相手の攻勢で撤退するときは、売り脱げもありだ。
そこで登場するのが前回書いた中国マネー。
中国マネーの利回りは我々の半分程度を目安にしている。
何故そんなに低いかというと、マネーの本質が違うのだ。

彼らが買うときはほとんどの場合無税で貯めた現金だから、
半分の利回りでも十分なキャッシュフローが確保される。
更に、彼らには日本全土を金で買収しようとする意欲もある。

1.6億で買った土地に4千万の上物を作り、テナントを入れた。
3ヵ月後、競合が目の前に出店し、テナントが撤退を通知してきた。
昨年世田谷区で経験した本当に怖い実話である。

この物件を買ってくれたのが中国人で、正真正銘の恩人である。
彼のお陰で、結果的には一銭の損も無く撤退できた。
その後、購入して3日での撤退通知という新記録も経験した。

この新記録の場所は後継テナントの申し込みが多かったので、
こちらが選べる立場で、すぐに新しいテナントさんが決まった。
それだけ土地の選択がよく、売り逃げにはならなかったが、
ストレスでできた口内炎が2週間は治らなかった。

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