不動産貸付業のモンスターが「森ビル」
私のような田舎の小さな不動産貸付業者も、
基本的には「森ビル」と同じことをやっている。
コツコツと物件の情報を集め、
沢山のくずの中からダイヤモンドを捜し当てる。
気の遠くなるような作業の連続だ。
その情報を集めるためには多くの仲間が要る。
その仲間と事業の考え方を共有するために
食事まで一緒にして膨大な時間をかける。
私がどんな土地にどんな建物を建て、
どんな企業に貸したいかを知って貰わなければ、
仲間からの適切な協力も得られないから。
一緒に土地を見にいくのはもちろん、
一緒にその土地の周辺を歩き回り、
食事の時間も喧々諤々議論する。
時には建築業者も同行する。
そこにどんな建物が建てられるかを、
お茶を飲みながらご教授願う。
我々不動産業者は
その土地の将来性も含め全てを調査するために、
地元の住民や経営者とも話さなければならない。
一番手っ取り早いのが食堂のおやじさんたちだ。
食堂に入るのは飯を食うためだけではない。
地元にある食堂は貴重な情報源なのだ。
こうして、我々は必然的に外食が多くなる。
健康を害してまで仕事をしなければならない。
これは意欲的な不動産貸付業者の宿命でもある。