努力をする人・しない人

怠け者かと問われれば、
「いいえ、かなり努力しています」と答える。

もちろん、自分の好きなことにだけという条件はつく。
だから、学生時代、机に向かう勉強だけには努力しなかった。
ただ、自分が弱いと思う分野の知的努力は結構しているかな?
子供の頃から絵が下手だったから、
今でもデッサンノートを持ち歩いて絵がうまくなるように努力している。

人に誇れるほど努力しているのは健康に対する努力だろうか。
健康を維持したくてスポーツクラブには何度も入会申込みをした。
ただ、どこのクラブに入っても1年とは続かなかった。
申し込んでは辞め、申し込んでは辞めを4回も繰り返した。
人と群れるのが苦手なのか、集団のところはだめなようだ。
だから、今は自分の部屋に用具を揃えて、
こつこつと一人で努力している。

サプリメントもかなりの数になる。
血液汚濁が万病の元と考えているので、
血をきれいにするサプリが多い。
容姿も気になるので、
骨格形成関連のサプリも摂っている。

もちろん食事にも気をつけている。
朝食だけで18品目を越える食材を口にする。
これで早死にしたら笑いものだろうと思うが、
人生なんてそんな矛盾や皮肉に満ち溢れている。
事実、健康お宅で早死にした人を数多く知っている。

だから、努力する人は結果など気にせず、
その経過を楽しんでいるのではないだろうか。
努力家にとっては、努力そのものが楽しいのだ。

だから、逆から言えば、努力しない人は、
努力の楽しさを知らない人だとも言える。

「非難する人・しない人」

他人の生き方を、自分の生き方を、生活の仕方を、考え方を、容姿を、
ありとあらゆることで、それを非難する癖のある人がいる。
でも、これほど聞き苦しいことも少ない。

こんな非難だけはしたくない。
出来れば、他人も、自分も褒めてあげたい。
もちろん、好き嫌いはあっていいが、
そこでやめておくのがベストだと考えている。

嫌いな人は嫌いな人、
そこでとどめて、非難まではしないでおきたい。
非難好きな人とは縁を持ちたくない。
楽しい時間がいっぺんに吹き飛んでしまうから。

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投資をする人・しない人

思えば10歳のころから投資に興味を持ち始めた。
自分名義の貯金通帳を作ったのがその頃だった。

お金が貯まってきて最初に考えたのが証券投資。
高校生の頃か大学生の頃かは定かでないが、
もうその頃から横須賀中央にあった証券会社に通い始めた。
忘れもしない、最初に買った株が「積水化学」

あれから50年。
証券投資、金投資、ゴルフ会員権投資と変遷を重ね、
この15年間は不動産投資に夢中だ。

不動産投資を始めたのが20代だから、
この投資だけは50年間ずっと続いている。
そして、戦果はかなり良好だ。

オイルショックもバブル崩壊もリーマンショックも、
無事に通過して、この15年間はこれだけで飯を食っている。
よほどのことが無い限り、このままで人生を終えるだろう。

投資だけで生計を立てられる人はどんなタイプか?
気が小さくて、大雑把な人が投資向きなのではないだろうか。
もちろん、そんな人だって長い間には小さな失敗は避けようがない。
逆に言えば、気が大きくて細かい人は投資には向かない。

その理由は簡単だ。
気が大きいと入れ込む額が大きくなり、失敗したときに再起できない。
更に、細かい性格だと、木を見て森を見ずのたとえの通り、
大きな流れを見誤り、爪で拾って箕でこぼすことになる。
投資に不向きな人が投資をすれば、その人生で必ず破産の憂き目に会う。
だから投資に向かない人は投資なんぞ考えない方がいい。

それが、私が人生経験から得た唯一確かな結論だ。

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1円考

数年前、文庫にあった文具店での出来事。
レジでのお会計が901円だった。
良く知る店長さんに千円を渡して、私は可愛くお願いした。
「1円おまけして、ポッケが小銭だらけになるから」

店長の答えはノー。
私は釣りの小銭を受け取って、
「もう二度と来ないから」と呟いて、立ち去った。

港南台のドンキホーテではレジの横に1円玉がゴッソリと置かれていて、
先ほどのようなときにお客が自由にその1円玉を使えるようにしている。
そんなドンキホーテが急成長し、
偶然だが、最近私のビルのテナントにもなっている。

一方、この文具店は最近閉店し、
店長だったあの息子は勤めに出た。
「やっぱりね」とあの出来事を思い出して、
「人の気持ちが分からない人間に商売は無理だ」と
一人合点してしまった。

もっと不思議なことに、その後、この店長の親が困窮して、
彼が持っていた不動産を売りに出したのを買ったのが何とこの私だったのだ。
めぐり合わせとは摩訶不思議である。

「1円を笑うものは1円に泣く」という。
しかし、「1円にこだわるものは1億を失う」とも言う。
70年も生きるとこの1億の意味がよく分かる。
1円に泣くか1億を失うか、どちらを取るか答えは明白だ。

一日24時間、細かいことを考えている時間が多ければ
必然的に大きなことを考える時間が減るのが道理。
だから、1円つまり細かいことにこだわる者は
その代償に何か大きなものを失うのだ。

何かを立て替えたとき、いくらなら請求するか。
このことは、この1円事件に通じる結構大きなテーマだ。
もちろん、人によってその額は異なるだろう。
ただ、平均的には数百円から千円以下ではないだろうか。
親しい間だったり、お世話になった人になら千円単位でも請求しない。

例えば、印紙の持ち合わせがなく印紙をお借りすることがある。
そんな時には勿論後から忘れずに200円とか500円をお返しする。
それなのに、こちらが返す前にそれを請求する小物もいる。
自分が貸したら、相手が忘れていても絶対に請求などしない額だ。
もちろん返すことを忘れるべきではないが・・・

ましてや、自分のミスで貰い忘れたお金なら絶対に頂けない額だ。
そのくらい鷹揚でないと良い人間関係は築けないし、
大きな成功も望めない。

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マンション親睦会

114世帯が住むマンションの親睦会。
立ち上げたのは82歳になる好々爺のLさん。
マンションの運営に親睦会がどのような影響をもつかに興味が湧いた。
そして、入会して2年、27回の会合のうち半分くらいに出席した。

親睦会の中に、ゴルフ同好会、歩け歩けの会、古本バンクの会もできた。
大好きなゴルフコンペの後にはお決まりの飲み会。
そこには、普段は見ることの出来ない仲間の姿があった。

言いたい放題の癖があるSさんはお茶の先生の資格をもつというおじいさん。
理事会ではあまりよい印象を抱いていなかったが今ではすっかり好みのタイプ。
強面のMさんは音楽の造詣が深く、トロンボーンの演奏者だとか。
以前から気のあいそうな人だったが益々気に入った。
嫌いだったKさんは京都のことには滅法知識が多くて、すっかり好きになった。

事ほど左様に、普段理事会で見せる顔とは全く違う人たちがそこにいた。
我を通す人もいなくて実に素晴らしい気配りのできる紳士たちの集まりである。
親睦会を立ち上げてくれたLさん、幹事のOさん、本当にありがとう。

親睦会とマンション管理、興味深い組み合わせである。
全てのマンションでうまくいくとは思えないが、試してみる価値はある。

 width=ゴルフの後に泊まったホテルの夜景

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「忘れれば益、こだわれば害」

70年の人生を振り返ってみると、
腹の立った出来事やむかついた人のことはほとんど忘れてしまっている。
最近、その忘れてしまうという記憶の原理が分かってきたのだ。
そして、その原理を応用して人生をばら色にする術を身につけた。

30年近く前に殺したいほど憎んだ奴がいた。
しかし、今ではその人の名前すら思い出せない。
そういえば、その男を思い出すきっかけとなるものを全て捨ててしまったことに気づいた。。
だから、いつの間にか彼のことが記憶から遠ざかり、名前まで忘れてしまったのだ。

反対に、楽しかったことやうまくいったことはかなり記憶に残っている。
そして、その中には関連したものが形として残っているものが多い。

学生時代の忘れられない日本一周無銭旅行の思い出。
この旅行は一緒に行った3人の友達を今でも太い絆で結んでいて、
50年経った今でも彼らとの定期的なお茶会が続いている。
いい思い出が友人という形で目に見える存在として残っている。

学生時代に新橋で起業したときの思い出。
その時に貯めたお金の一部で建てた家が今でも残っていて、
仕事を終えて夜遅く飯倉のマンションへ帰ったときの懐かしい情景が
昨日のことのように思い出される。

電車の中で退屈したとき、スマホのアルバムを整理する。
何時どこで撮ったのかを思い出せないもの
役に立ちそうもない写真はどんどん消していく。
結果、残ったものはこのスマホがある限り記憶として残っていく。

嫌なことは記憶に残らないようにするため、
楽しいことやいいことは記憶に残るようにするために、
残したい思い出には知恵を使って形を添付し、
忘れたい出来事や人に関連するものは全て断捨離していく。

Pマンションの失礼千万な住民のことや、
傍若無人なドライバーとのトラブルなど
最近では、驚くほどすぐ忘れてしまうのだ。
忘れるということは「嫌なことは無い」に等しい。

周恩来の言葉 「和すれば益、争えば害」からヒントを得て
「忘れれば益、こだわれば害」と教え子たちには言っている。
勿論、この方法を知ってから、わが人生は素敵な思い出だけに包まれている。

駅前ビル建築現場。
この土地にも沢山の思い出が詰まっている。

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勝ち抜く事業センス

不動産ブローカーの実力者にお目にかかることは難しい。
ブローカーなんて大概はただの口利きで、
楽して儲けようと企むが結局は成約まではいかず、
実際の生活はひどく苦しい人たちがほとんどだ。

しかし、今回は違った。
売り手の不動産所有会社を完全にコントロールして、
このブローカーK氏を通さない買い手は全てブロックされていた。

千代田区の一等地を購入する過程でこの男に遭遇した。
彼を通さないとこの土地は買えないという情報をくれたのは
日頃から親しくしている駐車場事業の仲間からだった。

始めは「土地なんて不動産業者を通せばどこからだって買える」
そう思って動いたが、どうもいつもと勝手が違っていた。
「人生も仕事も、結局はどんな人と絡むかで決まる」という考えなので、
素直にこの男に会ってみようと作戦を変えてみた。
先ず彼に会い、それから依頼するかどうかを決めることにした。

まだ40そこそこのこの男は愛くるしい顔で現れた。
自分の子供より若いが、如才なさは一流で、
お互いがうちとけるのに3分はかからなかった。

駅改札でおち合って、
予約してあったフランス料理店までの5分でこの男との取引を決断した。
「この男は使える」そんな空気を発散していた。
百万円単位の謝礼金額も惜しくない実力者であることが分かった。

我々不動産活用屋にとって、人脈は金脈なのだ。
よい情報を持つ人、豊富な知識を持つ人、確かな人脈がある人
そして最後に若いセンスを持つ人たちに囲まれていれば、
面白いほど仕事はどんどん前に進む。

古希を迎える私にまた一人、若い友達が増えた。
若い友達は今を勝ち抜く事業センスを磨くには必然の存在だ。

ソフトバンクがドコモを抜いた。
古い頭の役員ばかりのドコモが抜かれるのは目に見えていた。
トップが年寄りばかりでは、今の事業で勝ち抜くことはできない。

一般住宅の庭としては最高のデザインだと感心している友人宅の庭。

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嫉妬がらみの事件

運のいい人の話を聞いていると次から次へとヒントを頂く。
「なるほど、そうやればよかったんだ」と
素直に頷くことが多く、やっぱり運のいい人は違うと感心する。
頂いたヒントをもとに新たな挑戦をして、それが上手くいくと、
「やっぱり運のいい人のそばにいるべきだ」と思う。

そうは言っても、余りにも強運な人の成長を目の当たりにすると、
時々は、自分の運の少なさが悲しくなってしまうことがある。
だから、「運のいい人と付き合え」という座右の銘は
いざ現実となると、感情的にはかなり複雑なこともある。

運のいい人が全員謙虚で思いやりがあれば問題ないが、
中には、自分の運の良さをひけらかす人もいる。
そうなると、分かっていてもその人のそばから逃げたくなる。

俗に言う、「嫉妬」という奴だ。
それが単なる嫉妬なら問題はないのだが、
だんだんとその人に対して憎悪まで沸いてくると、
予想だにしない行動にまで発展するから恐ろしい。

だから、事業では他人の嫉妬に十分気をつけなければいけないが、
恋愛でも、嫉妬にからむ事件はあとを絶たない。
そんな事件の中でもこの二つに事件は忘れることができない。

平成21年10月 京都ホステス殺害事件:
10月21日、きんもくせいの香りが漂う京の街で、
ホステスの福田益美さん(27歳)が死体で発見された。
殺人罪で逮捕されたのは福田さんとは何の面識も無い高間という女性。
とある建設会社社長と同棲していたこの女性は
この社長が通っていたクラブで、
彼がよく指名していた被害者の福田さんが自分より美人だと思い込み、
彼を奪われてしまうという不安と嫉妬で殺害に及んだ。

不倫関係にあった社長を取られないようにという嫉妬の炎が
「消してしまおう」という妄想にまで発展したのだから恐ろしい。
殺された福田さんは高間のことは全く知らなかったというから悲劇だ。

「お前より美しい」と犯人にひけらかした訳でもないのだから、
自分の命を狙っている人がいるなんて知る由も無かっただろう。
こんな嫉妬で殺されることもあるのだから、
本当に他人からの嫉妬には十分に気をつけたい。

平成25年10月 三鷹女子高生刺殺事件:
「痛ましく可哀想な事件」という報道が始まった途端に、
殺された女子高生のわいせつ画像がネット上に公開されていることが判明、
この事件は一転複雑な側面を見せ始め、報道に強いブレーキがかかった。

「いまどきの女子高生は・・・」という別の問題が浮上してしまったのだ。
「高校生の彼女と元交際相手がどんな性行為をしようが構わない」と
寛大な気持ちになれるほどまだ日本人の心は・・・・・・・・
だから、行き過ぎた性の氾濫を戒めるべきことを示唆する事件だと考えてもいいのだが、
それに言及することはマスコミの人たちからはタブーとされ、
敢えてそれに言及した人たちが猛烈な非難を浴びることとなっている。
それはまるで言論統制となんら変わることのない恐ろしい様相でもある。

交際を拒否された男の嫉妬心が裁判でどのように酌量されるか、目が離せない。

追記:
恋には嫉妬がつきものだから、恋する者は誰でも恋する前に、
相手を傷つけないような付き合い方や別れ方を学んでおく必要がある。
勿論、事業についても同じことが言える。

何気ない庭の片隅からも住む人の人柄が分かる。

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没落

代々続いている地主さまほど羨ましい存在はない。
貧乏な家に育った私などは地主さまに出会うと、
ついつい卑屈になって下を向いてしまう。

ただ、こんな地主さまでも死ぬときは死ぬ。
そして相続が起き、さまざまな問題が発生する。
この問題の相談にのる組織が銀行と弁護士。

ところが、銀行も弁護士も利益追求の組織だから、
相続した子供たちが無知だと、
ハイエナのように利益を貪りつくす。
「無知だから相談しているのに」なんていうのが本当の無知。
それこそ世の中を知らな過ぎるというものだ。

一番多いのが相続対策と称した手口の数々。
非相続人が生きているうちから行われる一般的な方法は、
土地を担保に大金を貸し付けてのビル建設。
マンションの場合が多いが商業ビルの場合もある。

知人の資産家は親が亡くなる5年前に
10億の融資を受けて商業ビルを建てた。
それから7年、親が死んで2年経った今年の夏、
この資産家の土地が次々と売りにに出されていることを知った。

調べると、商業ビルに思うようにテナントが入らず、10億の返済がとどこおり、
仕方なく資産を売って借入金を圧縮したというのだ。
弁護士から銀行を紹介されて万全の手を打ったはずだが、
彼らは結果には責任を負ってくれない。
最後の砦の自宅お屋敷が売りに出される日もそう遠くはなさそうだ。

最近、もう一人の友人の資産家の息子が、
5億の融資を受けて老人ホーム用のビルを建てている。
返済期間20年の私もよく知る銀行からの融資だが、
もしこの老人ホームが倒産したり退去してしまったら、
あっというまに、親が残した土地を全て手放すように銀行から催促される。
3年後からの賃料の値下げ交渉だって日常化しているのだが、
経験のないこのお坊ちゃまはそんな将来を見通してはいない。
老人ホーム用のビルなんて他に転用がきかないから、即没落だ。

人も羨む地主様がこうしてどんどん消えていく。
実に恐い話だ。

ベランダもここまで広いと3年後が楽しみだ。

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管理形態

マンション管理の形態は大きく分ければ二つ。
管理会社へ委託する委託管理と自分たちで管理する自主管理。
でも、私は委託管理を更に細かく三つに分類することにしている。
名づけて、参加型委託管理、丸投げ型委託管理と独裁型委託管理。

ファミリー中心のマンションには参加型委託管理が多く、
住民が積極的に管理に参加して、管理費が公明正大に使われることが多い。
一方、投資型ワンルームが中心のマンションでは、
部屋のオーナーがそこに住んでいないので丸投げ委託管理の傾向が強く、
管理会社のやりたい放題になっていくことが多い。
当然、その場合は管理会社の利益も莫大で、
挙句の果てに管理費や積立金がショートすることも頻繁に起こる。

マンション土地の元の地権者が等価交換で建てたマンションは、
当初その地権者が長期間理事長になることが多く、
さまざまな不正管理や放漫管理が行われることが多い。
この場合は、独裁型委託管理と呼ぶことにしている。

例えば、地権者理事長の政権が長期化して、
管理組合活動が私物化され、管理費の流用が日常化する。
この流用には違法の場合もあれば合法の場合もある。

管理費を掠め取る常套手段は、
小さな工事会社と組んで見積書を水増しするやり方だ。
例えば、100万の工事で400万の見積書を作り、
工事が終わったら、300万円を裏から返してもらう方法だ。
こんなことはいとも簡単に行える。

問題の多い独裁型委託管理で一番厄介なのは、
善人で無知な人が長期間理事長に居座ったとき。
例えば、100万の工事なのに管理会社が400万の見積書を作り、
理事長の馬鹿につけこんで、300万円を余計に儲けてしまうやり方だ。
こんなことは丸投げ型委託管理でも日常茶飯事である。

大規模修繕工事費用の違いなどといったら恐ろしいほどだ。
私のように大小さまざまなマンションを所有して、
多くの大規模修繕工事に関わっていると、
同規模なのに工事額が倍以上違うことに驚かされる。
片方が5千万円で、一方が1億という具合だ。

日常の小さな工事でもそんな異様なことが頻繁に起こる。
防犯のためにカメラを設置しているマンションが多いが、
善人で無知な理事長が居座っているマンションだと
150万で出来る防犯工事に400万も払っていたりする。
防犯工事の知識のある人なんてほとんどいないから騙すのは簡単だ。

一般の住民はそんなこととは露知らず、
のほほんと総会で全ての議案に賛成する。
最終的には20年で一世帯あたり何十万という余分な出費を負わされる。
しかし、それでも、のほほんとした住民に被害者意識は全くない。
アホな国民とずる賢い官僚との関係を縮図にしたのが
マンション管理組合の世界だといっても過言ではない。

兎にも角にも、こんな怖い話しがあちこちにある。
お宅のマンションは大丈夫ですか?

表参道から骨董通りはお気に入りの散歩道

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格安物件

生きていると次から次へと怖いことに出くわす。

先週、久しく音沙汰のなかった不動産業者から電話が入った。
「格安物件が売りに出たので是非高木様にと思いまして」
3年前、この業者のチョンボで大きな物件を逃したことがあった。
そのお詫びにこの格安物件を紹介したと電話のむこうの声はやけに神妙。
この時点で、私のモチベーションがぐらつく。

日の出町駅から徒歩2分の7階建てのマンション。
7階建ての1~3階部分を持っていた不動産投資家が任意売却に出したという話。
本来ならかなり美味しそうな話だったが、可笑しな匂いがプンプン。

駅が近いということと中国人の借り手が沢山いることで
この物件の投資利回りは13%と実に稀有なお話しではある。
すぐに物件を見に行きたくなり、現状の管理資料を請求したら・・・
出るはでるはのマイナス情報。
資料を請求しなければ最後まで伝えないつもりだったのか。

4~7階部分を持っていた別の投資家は半年前に倒産して、
やっと最近競売で素人投資家がその4~7階部分を買ったとか。
その倒産した前所有者の投資家が築後5年間このビル一棟を管理をしていたが、
倒産時に積み立てられた管理費を全て持ち去ってドロンしたとか。
要するに管理費も修繕積立金もゼロ。

更にビルの裏側には大きな亀裂が。
東北大震災時に出来た地震による亀裂だと近所の人が言う。
建築時期から言えば立派な耐震構造のはずだが。
更に更に近所を聞いて回ったら、
このマンション住人の喧嘩がしょっちゅうでパトカーが絶えないと。

ぐらついていたモチベーションは見事に雲散霧消。
翌日の朝、お断りの電話を入れたのは言うまでもない。
しかし、競売物件を落とした素人投資家とやらは、
今後どうやってこのビルを運営していくのだろうか。
エレベーターの保守管理や共用部の電気代は一体どうなっているか。

格安物件には怖い話がゴマンとある。

こんな感じの海辺のお屋敷も
最近ではかなり格安で買える。

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不運が忍び寄る

仕事柄、マンション管理会社の人と話すことが多い。
当然だが、彼らは多くのマンショントラブルに関わっている。
そこには、想像以上に多くのスリルが満ちているらしい。

先日、親しい管理会社の人と飲んだときに、
とあるマンションの理事長をやっている長老の話を聞いた。
彼は70を過ぎた頃から言うことがおかしくなってきたという。
ある日、風呂場の鏡をはずしてくれというのでその家を訪ねたら
「鏡のむこうに時々人が写っていて話しかけてくるから
面倒なのではずしてくれ」と頼まれたのだと・・・
そんな人が理事長のマンションなんて恐ろしくて住みたくないが、
そんなことが我がマンションに起こらないという保証もない。

30歳の一人住まいの女性の話も怖かった。
「同じマンションの000号室の人に監視されている。
彼を何とかこのマンションから追い出して欲しい。お金は出すから」
そう彼女に頼まれて、そんなことは無理だと断ったら
「お前は彼から金を貰っているのだろう、
このことを理事会役員にいいつけてやる」
そう言って、今度は彼を攻撃してきたというのだ。
冤罪なんて誰の身にも起こることだと彼は真剣にぼやいていた。

大きなマンションには、こんな怖い人や狂った人たちも住んでいる。
だから、最近はいろいろと気をつけている。
もちろん、マンションから一歩出た街はもっと怖い。
出来るだけ変った感じの人からは遠いところを歩き、
彼らと目を合わせないように注意している。

最近は、不運な人と縁が出来ないように特に気をつけて生きている。
そして、不運が我が身に起こらないように神に祈っている。
成功法則も大切だが、不運を避ける術はもっと大切だ。

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成功法則:情報の質を高める

成功とは質のいい情報の累積結果。

駅前一等地に相続でごたついている土地があった。
話しが進みだすと誰かが死んで、もう7年もまとまらない。
こんな複雑な土地を何とか早く事業化したいコンビニさんから、
「8人の地権者に一人3千万速攻で渡してくれないか」と。
一気にまとめるにはそれしかないのだと言う。

恐い話だったがその要望どおりに動いて、
最終的にビルを建て、一階にそのコンビニを入れた。
文字通りハイリスクハイリターンで
総投資額に対する年利回りは10%を超えた。

こんないい情報が何故舞い込むか、理由は簡単、
日頃からこんな業界の人に可愛がられているから。
信用だけではダメで、やっぱり可愛さが重要なのだ。

次は工事費を踏み倒された悪い情報の話。
飲み屋で会う還暦を過ぎた自慢話好きの工事屋の社長。
半年前、儲かる仕事が入ったと喜んでいた。

そして、半年振りに街で彼に会った。
あのときの工事代5千万を踏み倒されて倒産したと。
還暦過ぎの倒産は身体にもきついらしく、顔色が悪い。

もともとその工事の情報ソースは居酒屋の酒席。
やっぱり情報はまじめな人間が集うところで集めるべきだ。
いいかげんな人が集まる酒席で手に入れたような情報は
質の悪い情報で、最後は酒の上の話になってしまう。

日頃の生活態度が人の輪の差になり、
人の輪の違いが情報の差になり、それが運の分かれ道になる。

MMのマークスに行った。
辻堂のテラスモールそっくりで驚いた。
今はこんな商業施設のミニチュア版に挑戦中

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成功法則:可愛がられる人

私の周りにはびっくりするような成功者が多い。
彼らは共通して「可愛い」性格をしている。

一歳下で、中学時代からの友人もまたその中の一人だ。
40年間、会えば必ず仕事の話で盛り上がる。
5年前、彼が私の駐車場ビジネスに興味を持った。

そして、「教えて、教えて」としつこかった。
あれからあっという間に5年の歳月が流れた。
彼は駐車場ビジネス業界では知らぬものがいない成功者になった。

だから、本業でも副業でも成功者である。
最近は盆暮れに、きちんと商品券を送ってくる。
お礼の心も可愛いが性格はもっと可愛い。

運も情報もお金も流れ方は水と同じ。
沢山あるところから下流へと流れる。
だから、沢山ある人と付き合えば自然と運が向いてくる。

ところが、運の悪い人は自分から運のない世界へと向いていく。
夜の街へ行けば、そのことがよく分かる。
カウンターの向こうの人に自慢話をしている人が必ずいる。
政治家への批判、プロ野球監督への批判、ザックへの批判
ともかく彼らは「何でも批判のモンスター」「偉大な評論家」

人の批判はできても、自分の人生はからっきしである。
だから、後ろを向いて思わず吹き出してつぶやく。
「もう少し運のいい参考になる人の話を聞ける可愛い性格ならなー」

人の話に耳を傾けて可愛くなるってそんなに難しいことではないと思うが、
こんな感じで性格的に可愛い人は本当に数少ない。
何故だろうか?

こんな金のなる土地の情報も
可愛いから手に入る.

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成功法則:相談者を選べ

不動産投資をしようと考えていた私の友人は、
先ず知り合いの税理士先生に相談したところ、
「不動産なんて買うもんじゃない
地価が下がり始めて何年経っているか知っているだろう」

そう言われて、次に私のところに相談にきた。
私は反対に、いい土地があるけど今なら買えると話したら、
驚いたことに、「はい、買います」という。
そして、あれから3年、
友人は預けていた銀行金利の数百倍の運用利回りを手にした。
もちろんその土地の地価も30%は上昇し、キャピタルゲインも完璧だ。
全ての税理士さんが頓珍漢とは言わないが、
やっぱり先生と呼ばれる集団が事業には明るくない一例である

「人生で一番大事なことは人間関係、
友達を大切にして、沢山の友人を作りなさい」
こんな学校の先生がよく言う教えを鵜呑みにして
友達作りが主になり事業が二の次になる人がいかに多いことか。

友を大切にとみんなに良い顔をするのはストレスがたまるし、
自分の時間が奪われて事業を発展させることなんてとても無理。
今の時代、SNS疲れの若者が如何に多いか呆れるくらいだ。

疲れるまで「いい人」を演じて友達作りをするのではなく
本音で接しても友達でいられる人だけを友達にする。
これが情報過多の時代に合った生き方だ、特に事業家には。

だから、30年以上同じようなことを喋っている学校の先生のところへ
絶対に事業の相談などに行ってはいけないし
こんな風に教わったことを実践してもいけない。
※自我を殺して物を売る商売の場合はもちろん別である。

今年、「メールの返信はするな」でベストセラーを出したのが小玉歩。
「雑多な人付き合いは一種の麻薬だから気分がいい、
しかし、それにはまるとそのうち人生そのものが見えなくなって、
何も得られないうちに年齢だけを重ねてしまう。
だから、積極的に無駄な友達を切れ」とまで彼は言う。
この人は、3年で7億儲けるだけあって、若いのに真理を見抜いている。
俗に言う先生方とは言うことが違う。

今年建てたドライブスルーの「すき屋」 
意外にも木造である。

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成功法則:成功を継続するには

最近、30代前後の若い人から事業成功の秘訣についてよく尋ねられる。
一つの事業に成功することと人生に成功することとは少し違う。
だから、その違いから説明してあげることにしている。

巷間よく言われる「人生には3回チャンスがある」とはその通りだ。
だから、70年間生きてきて、一瞬の成功者は数多く見てきた。
しかし、事業家として死ぬまで成功者であり続けた人はそう多くない。

では、死ぬまでの成功者を目指すにはどうしたらいいか。
何回かに分けて、詳しく書いてみたい。
そう、このブログは私を頼ってくる若者たちも読んでいるので。

何故一瞬の成功者が多いのに、人生の終末までの成功者が少ないか。
その大きな理由は、「時代の流れ」と「継続性の難しさ」だろう。
立ち上げた事業が運よく時代の流れに乗れば実力がなくても成功する。
しかし、一度は成功してもそれを継続させる知識を持った相談者がいなければ、
あっという間に哀れな失敗者になっていく、そんな人間を本当に数多く見てきた。
中古車販売のK、不動産屋のM,IT関連のS,調剤薬局のH,ラーメン屋のL・・・・

私が事務所をおく上大岡のマンション。
その管理組合の役員として14年間奉仕してきた。
比較的知的レベルの高い住民が多いのだが、
器の大きい人と出会うことはめったに無かった。

この「器が大きい」の定義は色々あると思うが
不可欠な要素は「独善的でなく人にものをよく尋ねられる」かだろう。
14年間も役員を続けている変人は私だけなので、
良かれ悪しかれ私に聞けば大概のことは理解しやすくなる。

順番で役が回ってきた当初は皆管理活動の素人。
それなのに何かプライドでも邪魔しているのか器が小さいのか
就任当初に私を訪ねた人は3人だけだった。
当然だが、彼らは管理会社のフロントが驚くような事業をやり遂げた。

その一つ、マンション敷地内でのトランクルーム設置。
償却も終えて、組合員への便宜供与だけでなく、
毎年48万円の収益を組合にもたらしている。

幼稚な小学生やアホなコメンテーターのように「倹約、節約」しか思いつかず、
住民に多大な苦痛を強いて年に2万円を浮かせる案しか持たないような年寄りには
こんなクリエイティブな一石二鳥の考えは浮かばない。
※10年以上前から言っている屋上での太陽光発電という提案も
このマンションの老人たちにはピンとこないらしく、未だに実現しない。
私のビルではとっくの昔に年20%の投資利回りを実現している。
まぁ、大声で言うほどのことでもないので黙っているが・・・

また、大規模修繕に向けての様々な工事手法の実験は
日本で我がマンションが初めてだと多くのフロントが勉強に来る。
事業でもマンション管理でも
小学生レベルの知恵しか持たないような老人が相談相手では成功継続は難しい。

管理組合活動の素人の話しとは少し異なるが、
先代に鍛えられた二代目でもない限り、実業家は誰だって最初は素人だ。
頭脳明晰なホリエモンとサイバーエージェントの藤田晋
同時期に事業を立ち上げたこの二人を比べると、
成功する素人と失敗する素人の違いが良く分かる。

ホリエモンは自分を過信し一瞬の成功時に相談者を持たなかった。
一方藤田は楽天の三木谷を師と仰ぎ常に優秀な成功者を回りに置いた。
「成功者にものを尋ねることが出来る」謙虚さ。
この器の大きさが成功継続の第一条件だ。

もう一度確認しておく。
尋ねる相手は成功者であって同列の仲間や学歴のある人ではない。
出来れば学校の先生とか先生と呼ばれる職業の人も避けるべきだ。
この類の人は真逆のアドヴァイスをすることが実に多いから。

次回はその真逆のアドヴァイスについて書いてみたい。

軟弱地盤で採用したコロンブス工法。
3階建て商業ビルだ。

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大規模修繕工事の設計管理委託

大規模修繕工事の発注に向けて、
Pマンションの管理組合理事会も大分忙しくなってきた。

この種の工事の発注経験者がいないマンション管理組合では、
どうしても第三者機関に設計管理委託をせざるを得ない。
特に工事金額が億単位になるような場合はなお更だ。
Pマンションも、先月、競争入札で設計管理会社を選定した。

この構図とそっくりなのが、
私が関わってきた大型工事の発注者と設計事務所の関係だ。
この関係で、私自身も今まで億単位の工事を4回発注してきた。

これらの経験を通して、
設計会社がどのように入札業者と繋がるかを知ってしまった。
だから、多くの場合、競争入札が名ばかりであることも分かっている。
今回も、入札業者を業界紙で5社くらい公募するという。
そして8月頃に競争入札が行われ、9月には契約にという段取りだ。
それはそれで見守るしかないが、談合が行われないように、
それなりのリトマス試験紙を用意しておくつもりだ。

現在、個人的には、不動産投資家として、
マンション丸ごと一棟の所有から5部屋くらいの所有まで、
様々な形態で5棟の管理組合に関わっている。
Pマンションの場合は、竣工当初から14年間関わって、
修繕積立金を十分に確保するように見守ってきた。
また、関内のCマンションのように途中から管理組合に参加して、
いい加減な管理で修繕積立金が極度に不足しているケースも知った。

ただ、財務内容が優秀なPマンションの場合でも、
管理会社の作った修繕積立金の資料は常に少しずつ狂っていた。
前回の理事会でも早急に正確な修正資料を作成するように指摘した。
この先20年間の積立金の推移を正確に把握しないで、
工事内容の選別やその発注など出来る訳がないから。

毎年役員が交代するようなマンション管理組合では、
そんな財務内容の細部を理解している理事などほとんどいない。
だから、多少嫌われても、指摘すべきは指摘して、
間違った方向へ行ってしまわないように気配りをしている。

設計管理を担う会社は確かに素晴らしい資料を作ってくる。
問題は、それをどう使うかが管理組合の力量なのだ。
ここでも、設計管理会社から提出された資料を分析できる経験者は、
一般的には組合理事の中にはほとんどいないのが通例だ。
だから、それなりに経験を積んできた私のような人間は
出しゃばりだと分かっていても、必要な発言をすべきだと思っている。

それが後々、そのマンションのためになると確信しているから。

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バチの当たらない生き方

私よりずっと清廉潔白に生きた知人が他界した。
50歳にも届かない若さだというのに・・・
数年に及ぶ闘病生活は痛みの連続だった。

この世では、バチが当たってはいけないような人に
まるでバチが当たったかのような不運が襲ってくる。
その理不尽たるや、神の存在を疑いたくなってしまう程だ。

西洋には、Knock on woodという魔よけのおまじないがある。
何か起きて欲しくないようなことを口にしてしまったときに、
万が一にもそのことがわが身に起こらないようにと、
そばにある木の机や壁を三回くらいたたくというおまじないだ。

彼はよくそのおまじないをしていた。
「ガンになったら苦しいんだろうな」と言っては
食卓テーブルを三回叩いていた。
なのに、ガンが彼の命を奪った。
You paid for it. とかIt serves you right.
という言葉が空しくなるような結末だ。

バチを恐れるような人は大抵心が美しい。
過去にしてきたことをあれこれと反省する人に
悪い輩などいるはずが無いから。
そう、彼らは善人だからこそ反省して思い悩むのだ。

でも、反省して思い悩むからストレスが溜まり、
そのストレスが身体を蝕んでいってしまう。
反省などせず、思い悩まなければ病気も逃げていくだろうに。
もしバチを恐れるような人に悪人はいないというなら、
バチはバチを恐れている善人に当たるということか。
そんな馬鹿な結論は受け入れたくない。

一体どうしたら、バチの当たらない善人になれるか。
今、そのことを真剣に考えている。
コーピングスキルを学んでいるのもそのためだ。


大好きな浄明寺の石釜ガーデン。
写真上をダブルクリックすると画像が拡大されます。

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情報の共有とホームページ(2)

毎年交代する管理組合の理事会役員さん。
この管理経験のない人たちの集りが、
就任早々最初に話したがる三つの定番テーマがある。

生活騒音やごみ分別などの迷惑問題(13回)
集会室とか駐車場の使用料や電気代などの料金問題(10回)
町内会への参加関連問題(5回)

12年も経ったマンションの住民なのだから
そんな問題が過去に何度も討議されているなんて予想できると思っていたが、
過去の資料を調べてから討議に入るなんてことはほとんどない。
今まで、こんな場面で過去の記録を精査したのは
10期の理事長さんなどほんの数人だった気がする。

更に不運にも、13期目で管理人さんが交代して新しい人が赴任した。
新しい管理人さんも経験者ではなく、定年退職したばかりの60歳の新人。
前任者との引継ぎは半月かけて念入りに行われたが、
やはり、素人管理人さんらしい生真面目新人病にかかった。

例えば、苦情対応に関するバランス感覚の喪失。
今回は深夜のドアの開け閉めに対する騒音苦情処理。
深夜に帰宅した時のドアを開ける音で目が覚めてしまうというもの。

前任の管理人はこの種の苦情は窓口で一切受け付けなかった。
要するに、当事者間で解決してくれというスタンス。
この対応は実に賢明であったが、新管理人は生真面目に話を聞いて、
聞いたままの一方的な話を鵜呑みにして理事会に報告した。
この報告を受けた心優しい理事さんたちが早速反応し、
「生活騒音にご注意」というビラが各戸に配られた。
折角プロである管理会社のフロントが民事不介入だと指導したのに・・・

ここでの大きなミスは音を出している方が一方的に悪いという稚拙な判断。
苦情を申し出ている人が音に対して異常に敏感なのかも知れないし、
これが裁判なら、音が許容範囲内かどうかくらいの調査をするだろう。
もし許容範囲内なら寝る部屋を変えなさいというアドヴァイスも必要になる。
あるいは、隣人に対する嫌がらせかもしれないという疑念も持つべきだ。

こんな拙速にビラを撒かれては、言われた方もたまったものではない。
私のように強い性格の人間ならまだしも、弱い性格の人だったらノイローゼになる。
挙句の果てに、マンション中に「誰のことなんだ」という疑心暗鬼が広まり、
実に住みにくい暗い雰囲気の充満するマンションになってしまう。
※チラシには微妙に誰のことかを推測させる時間の記述があったのが失敗だった。

今回は過去の経験や情報を共有していない悪いマンションの典型的な出来事。
もし、マンションの歴史が一目で分かるホームページが出来ていたら、
そして、過去に騒音問題がどのように解決されてきたかが瞬時に調べられたら、
こんな馬鹿げたビラも必要なく、その費用の無駄も省けただろうに。
※マンション未来ネットという便利なサイトも廉価に利用可能だ。

こんなことを続けたら、、いつか生活騒音が原因で殺傷事件が起きてしまう。
日本だけでも、この10年でこんな事件が千件以上起きているというのに。
もう一日も早くこんな馬鹿げたことの繰り返しはやめてほしい。

※1.私の経営しているセキュリティ会社へのカメラ設置依頼も
こうした隣人トラブルが動機になっていることが実に多い。

※2.マンションの南側の豪邸では、秋になると落ち葉をかき集めて焚き火をする。
なんとも風情のある懐かしい風景だと思っていたが、これに文句をつけた住民がいた。
「焚き火は条例で禁止されているはずだ」
実にごもっともな話だが、このことも過去に何度も討議されてきたテーマ。
過去の理事会での結論は、「何も言うまい」
だって、変に文句をつけてこの土地にでかいマンションが建ったらそれこそやぶへびだから。
全く、どんどんこのマンションは悪くなっていきそうだ、小利口で声のでかい輩のせいで。

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情報の共有とホームページ

日本にあるマンションのほとんどの管理組合において、
その理事会役員は一年ごとに交代する。

その結果、過去の理事会での決定事項がその後の理事会で何の参考にもされず、
悲しいことに、何の脈絡もなく同様の事項が再度討議され,
同じようなことが再度決定されたりする無駄が繰り返されている。

この非能率的な情報の非共有を防ぐ手立てとして、
ホームページの作成を提案した。
しかし、そこでまた馬鹿げた意見に出くわして、
アホらしくなって己の提案を撤回した。

だいたいホームページを作成したこともない組合員が,
何の謙虚さもなく、何の予備知識もなく、ただの聞きかじりで意見を言う。
「ホームページには50万円くらいの作成費がかかる」
「ホームページは毎年更新料が莫大だ」
「大変な文字入力を誰がやるのか」
「パソコンを持っていない人や使いこなせない人がいる」
等々の一見まともで実はかなり頓珍漢な反対意見が飛んでくる。

その意見に向かって更にホームページに無知な組合員が
「その通りかも知れない」と支持するからもう手に負えない。
こんな不勉強な輩ばかりの理事会で意見を言った私が馬鹿だった。

どうして彼らは専門家に任せてみようとしないのか、
否、どうして経験者の意見にもっと耳を傾けないのか。
マンション管理組合のホームページなんて5万円以下で作れるし、
その年間維持費なんて1万円以下で十分なのに。
組合員の1割に満たないパソコンをいじれない人のせいで
なんで9割の人の権利や利益が阻害されなければいけないのか。
馬鹿らしくてやっていられない。

でも、毎度のこんなアホらしい光景に、
私はもうそれを説明する気力も失った。
「こんな輩が大きな顔をして跋扈しているから
この世の商売は私のような人間でもガッツリ儲かるのだろう」
と、それこそ頓珍漢に溜飲を下げたりしてしまう。

皆が努力家で、謙虚で、無知でなくなったら、
この世のあらゆる商売のレベルが高くなって、
私のようなポンスケは生きていかれなくなってしまうだろう。

マンションの管理組合からは「この世の何たるか」を学ぶことが実に多い。
だから、これからも理事会に顔を出す努力を惜しまないようにしよう。

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日産会議VS管理組合会議

管理組合の理事会ほど非能率的なものもない。
長々と時間をかけた割にたいしたことが決まらない。
理事長や管理会社フロントマンの意向に沿った
予定調和的な結論になったりするのが常態化している。

その後、住民には議事録が回覧されるが、
ほとんどの住民はそんなものに興味がなく、読みもしない。
だから、15年に一度理事の役が回ってくると、
昔討議したことを同じように時間をかけて話し合ったり、
会議で討論して、かえって悪い方向にことが進むこともザラだ。

私のPマンションの住民には一流会社に勤める人が多い。
そんな彼らの行動から推察すると、
彼らは会社でもろくな会議をしていないように思われる。
その積み重ねが今の日本の経済力だと言っても過言ではない。
業績不振だった頃の日産でもそんな会議をしていたという。

この会議に革命を起こしたのが日産のカルロス・ゴーン氏。
彼が社長に就任したのを契機に、日産は変貌を遂げた。
ゴーン氏はリストラや合理化などの改革をしたことで有名だが、
「この馬鹿らしい会議を変えろ」との指示を出していたことは
あまり世間で知られていない。

この指示で生まれたのが「V-up 」と呼ばれる日産の会議。
この会議では模造紙数枚と大量の付箋紙を用意する。
事前に会議のテーマや目的を聞いていた参加者は、
会議の前に、自分の考えを付箋紙に書き、模造紙に貼っておく。
この付箋の貼られた模造紙をデジカメで記録し、会議が始まる。
会議後に、参加者の直筆の意見を貼り付けてそれも撮影する。
こうした写真データが議事録の代わりになる。
写真を眺めれば、会議に参加していなくても、
会議のプロセスやその様子が一目瞭然になっている。

管理組合の会議では
毎回のように単なる思い付きを述べている人の意見を聞かされる。
昔ながらのこうした馬鹿げた会議には飽き飽きしている。
ましてや、その会議を仕切る人に迎合するような意見など
聞きたくもないのだが、こんなことが何十年も続いている。

ある有名な大学の女教授がこの理事会に出てきたことがあった。
彼女が言った言葉は今でも忘れない。
「この工事の相見積もりを取ったらどうですか」

彼女は、我々が既に5社から見積もりを取っていたという事実も確かめず、
こんな馬鹿げた意見を口にし、偉そうな顔をしていた。
理事会ほど己の健康を害するものもない。

※過去の資料も確認しないで何度も蒸し返される不愉快テーマ
 1位:駐車場使用料 2位:工事発注方式 3位:経費節約(照明、掃除、管理費)

私のベランダも冬はさみしい景色になる

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無為無策という選択

マンション管理組合の基本姿勢は無為無策
何の対策もたてられず、ただ手をこまぬいている。

管理組合のような組織では、
私のようなおっちょこちょいで先手、先手と行動する人間は嫌われる。
水道管腐食への先手の対策案にも耳を貸す人間などいなかった。
私の案を実行すれば、確実に数千万円の節約になる。
それに、私は自社ビルで既に実践し、成功した事例を提案しているというのに。

水道管は黙って手をこまぬいていれば半世紀で交換である。
この確率は百パーセントで、費用は5千万円以上だろう。
それに25年も過ぎれば、確実に赤錆混じりの不味い水を飲むことになる。

「効果が科学的に説明できない」というのが賢明な人たちの反対理由である。
私のように事業をやっている人間には彼らのしたり顔が不愉快だ。
実業家にとって、説明できて確実に成功が見込める新事業など一つもない。

常に、ある程度の確信さえ持てれば百%でなくても新しいことに挑戦する。
だから、私のビルで結果が出ているこの案に反対するなんて、
アホらしくて馬鹿らしくて付き合っていられない。

彼らは更に、「もし失敗したら責任持てますか」と言い寄る。
確かに、何もしなければ失敗はない、彼らはいつも実に賢い。
この国の衰退が60前後の彼らの生き様に起因していることが良く分かる。

10年間、組合活動でいろいろと案を出して浮かせた金が1億はある。
赤錆の水を飲みたくないから、1千万円くらいの挑戦をしたっていいではないか。
それに、1億浮かせた努力には見てみぬ振りとは寂しい限りだ。

やっぱり、私には組合活動は務まらない。
嫌われるのは快感だが、そんな奉仕もこれくらいにして、
報われないお節介をやめて、自分の仕事に精を出そう。

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勉強会

アパート勉強会、ITセミナー、FX研究会、情報交換交流会、等々、
還暦頃までは、お金を払ってこんな勉強会によく出かけていった。
その一番の成果は、「これは主催者が儲かるための企画なのだ」ということが分かったこと。
否、かえって間違った知識を教え込まれて大損をしたことさえあった。
もちろん、その会の主催者の利益が最優先だというのがその原因なのは言うまでもない。

とあるハウスメーカーの投資勉強会。
その時の投資対象は高優賃(高齢者向け優良賃貸住宅)
目標利回りは土地を持っている地主の場合ですら11%
私のような土地を買って参戦する人間には悲しくなるような低利回りだ。

主催者のターゲットは私のような貧乏人でなく、豊かな地主様だったのだ。
そんな地主様たちからむしり取ろうというお話だから私には退屈至極。
1時間ぐらい経った後の休憩時間にそっと抜け出した。

それにしても世の地主様たちは大らかで、
私のように土地を買っても10%以上を目指すチャレンジャーとは大違い。
金持ちが好きな新築のワンルームマンションへの投資も恐ろしいほど低利回りだ。
競売ものや任意売却ものなら参戦する価値がありそうだが・・・・

3年前、とある若者がアフィリエイト勉強会に通っていた。
その後、彼は一日7~8時間、アフィリエイトに没頭した。
2年後のアフィリエイトからの月間収入は平均で2万円位だとか。
いくら空いた時間に出来るからって、時間当たりの利益が少なすぎる。
もっと違うことにエネルギーを注いだ方がよさそうに思えるのだが。

この手の勉強会に行って、大儲けをしたという人を私はまだ知らない。
主催者の隠れた意図が大儲けに繋がらない一因なのは明白だ。
私の場合は、商売のヒントを成功者との会話から得ることの方が多かった。

これは、幸せを売る宗教の普及活動にも当てはまる。
最終的には教祖様やその本の著者が豊かになるための勉強会には気をつけたい。
「勉強会」とか「セミナー」、実に嫌な響きの言葉だ。

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立場

強い立場が好きだ。
自分を弱い立場に置きたくない。
その延長で、立場をわきまえない人とは縁を持ちたくない。

学習塾での塾長と先生。
「先生に辞められたら困る」と思っている塾長としての自分の立場が情けなかった。
それを見透かしたように「給料を上げてくれ」なんて言われると悲しくなった。
だから、最終的には自分が塾をやめてしまった。

管理組合の委員と住民。
「委員さんのお仕事大変ですね、いつもありがとうございます」
そんな風に人の立場を理解し、感謝してくれる住民ばかりではない。
長期修繕委員をしていたが、見当違いにケチなんかつけられたので即辞めた。
最近、ペンキの種類も知らない連中が鉄部塗装の見積額の是非を話し合っている。
どこがどう高いのか分からない住民同士が話し合っているのも滑稽だ。
こんな調子では、目に見えない損失が10年で5千万にはなるだろう。
立場が理解できない人たちほど怖いものはない。

土地を借りて、時間貸し駐車場を経営している友人との会話。
「汚い地主がいてね、賃料を高くするために何社からも見積もりをとるんですよ」
「それは普通のやり方じゃないの?」
「でも、本命はやる前から決めてあるんです」
「じゃー、一社以外は全てがダシってこと?」
「そんな奴に何度も日参して頭を下げるんですよ」
話しを聞いているだけで胃がキリキリ痛んできた。
とてもそんな弱い立場で仕事をすることはできない。
ましてやそんな汚い奴はその場で殴ってしまうかも知れない。

夫婦の夫と妻。
「俺が外で働いているからお前は飯が食えるんだ」と威張る夫。
「私が食事の支度をしているんだから少しは家事を手伝ってよ」という妻。
どちらも私には気に食わない。
お互いの立場を相互に感謝し合えるような関係がいい。

テナントビルのオーナーと借主。
「ビルを利用していただき本当にありがとうございます」
こんな気持ちでビル経営をしている。
「素敵なお部屋を貸していただき本当に感謝しています」と言う借主。
素直に感謝し合える同等の関係がいい。

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年金差押さえ

県営住宅に住む高学歴の知り合いがいた。
彼が地元の不動産屋の勧めでGハイツを購入したのは20年前。
定年時にその家賃を年金の足しにしようと考えて・・・

自己資金は300万円で、残りは30年間の銀行ローンだった。
ローンの支払いは毎月8万円、家賃は11万円で問題はなかった。
ところが、10年前くらいから家賃が8万円に下がり空室期間も長くなった。
管理費や修繕積立金、空室時の支払いなどを合計すると、
毎月の支払い超過の平均が6万円を越えるようになってしまった。

長期間支払いが滞り、債権が銀行から○×サービスに移った。
ある日年金を下しにいくと、それが○×サービスに差し押さえられていた。
「年金は差し押さえられない」という知識があったので、彼は驚いた。

すぐに無料の法律相談所に駆け込んだ。
弁護士の答えは彼を更に驚かせた。
「年金は差押え出来ません。
 しかし今回の差押えは違法ではありません。
 年金は、本人に渡るまでは確かに差し押さえ禁止ですが、
 一旦銀行や郵便局に入金されれば年金から預金に変わります。
 お金には色がついていませんから。
 こうなると差押えは可能なんです」

晩年、こんな感じで苦労している人が結構多い、
私のマンションにも・・・・
中途半端な知識、聞きかじったようなアイデアほど恐ろしいものはない。


気になってパチリ。建築費はそれほどでもないだろうに・・・・

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リスクテイカー

最近読む本によく出てくる言葉の一つ、「リスクテイカー」
事業に挑戦する者全てがリスクテイカーということではなさそうだ。
投資に挑戦する者全てがリスクテイカーということでもなさそうだ。

いろいろ調べた結果、リスクテイカーとは
リスク規模を認識し、それを容認する覚悟が出来ている人のことだと。
そして、失敗者のほとんどがリスクテイカーには該当していないという。

新事業を立ち上げるとき、投資を始めるとき、
ほとんどの人は、成功の結果だけを夢見るのだそうだ(プロスペクト理論)
そして利益を過大に見積もり、損失を過小に考える。
反対に、真のリスクテイカーは、失敗の見積もりから入っていく。

だから、リスクテイカーはマイナス展開のときでもすぐに対応できる。
その事業の撤退や投資の手仕舞いが実に上手なのだ。
それに対して、夢見る挑戦者は意外な展開に対応できず破産していく。

とは言え、東日本大震災後の展開を
震災以前から予測できた事業家などいる筈もない。
重要なことは、これからをどう予測するかだろう。
震災の本当の影響はこれから2~3年後に顕著になってくるのだから。

リスクテイカーの私もそれなりに予測し行動しなければならない。
例え日本が崩壊しても自分はそれに付き合うわけにはいかない。
そのために、どう動くべきか。

私にとっての最大のリスクは手持ち不動産価格の下落。
それを防ぐためには、ドル建て資産の構築が必要なのでは・・・
そう、遅かれ早かれ『円安』は避けられないのだから。

国債乱発の次に起こるのは、ハイパーインフレ→円安か、
高税率国家の増税の次に起こるのは、日本経済の破綻→円安。
これから数年は、どっちに転んでも大丈夫なように、
ネット口座で、徐々にドル建て資産を増やしていくつもりだ。


一軒茶屋の百日紅。この店のオーナーの執念がここまで小さな株に花をつけさせた。

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開発情報

大型の開発計画が目白押しだ。
当然、便乗できれば利益は計り知れない。
今回は3つ仕掛けて、二つをものにした。

何度も書いたが、
利回りの悪いアパートなんぞは絶対にやらない。
全てが商業ビルか時間貸し駐車場だ。
商業ビルは確認申請の段階で既にテナントを決めてある。
建ててから「テナント募集」なんていう素人っぽいことはしない。

開発情報を手に入れる方法はいろいろある。
不動産業界の知り合いも多いが、数だけ多くてもしょうがない。
いい情報を持っている仲間を作ることを心がけている。

「あそこの物件は近いうちに競売になる」
「あの物件の周辺には大型スーパーが進出する」
「あの物件の所有者が亡くなって相続が起こる」
等々、不動産に関係する情報の全てに耳をそばだてている。

「これだ」と思う情報があれば周辺調査に出かける。
もちろん、普段からの「街調査」で土地勘は養ってある。
だから、結論を出すのにそうは時間がかからない。

今回仕掛けた3つの土地の中心にある開発計画は
学校跡地へのショッピングセンター進出
駅前ターミナル整備計画
大型スーパー建設。

成功したのはショッピングセンター進出計画への便乗、
それを当て込んだマンション計画が周辺には目白押し。
こんな有望地への投資はまだまだ報われそうだ。

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真っ赤な噂

学習塾の営業権を売った頃、
地元での私の噂は最悪の極地に達していた。
「倒産した」
「夜逃げした」
挙句の果てに「自殺した」とまで・・・
実際はその正反対で、
本社を横浜に移して、大躍進していた。

床屋に行けば、
「あら、妙に元気じゃない」
同窓会に行けば
「よく来れたな、大変な時に」
マージャン仲間に会えば、
「女と夜逃げしたんじゃないのか」

これだけ言われるとだんだん別の興味が湧いてきた。
「噂の出どこはどこなんだ、一体誰がこんな噂を流しているのか」
そして、親しい友人の協力で調査を始めた。
彼には地元の美容院に通ってもらうことにした。
そして、誰がそんな噂を流しているのか聞き出してもらった。
※これは土地の調査でよく使う手法の一つ

そこで浮上したのは意外にも元社員の塾教師だった。
一番事情を知っている筈の彼はその店の常連だったのだ。
そして、彼は吹聴していた。
「事業を急速に拡大して失敗したようだ」と。
失敗どころか最高の経常利益をたたき出していたのに。
私は腐ったりんごを売るような人間ではないのだ。

そんな感じで3人の調査マンを地元のいろいろな店に送り込んだ。
そこで分かったことは、噂の出所は意外と近い人たちだったということ。
そして、私との関係では、妬んでいるような立場の人たちが多かった。

だから、真実よりも「こうなればいい」という願望から噂を流していたのだ。
そう、「人の不幸は蜜の味」というやつだ。
そして、最後に分かったことは、
私に対してそんな想いを抱いている輩が結構多かったということ。

原因は、私が毎日フラフラと遊んでいるような生活を送っているかららしい。
裏では、真剣に仕事をしているのに。
それは今でも言えることなのだが・・・・・
正に、不徳のいたすところである。


園芸仲間のベランダ。タイルは私が敷いてあげた。

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神経回路

175センチ、70キロ。
50年間、この体型を維持している。
許容範囲は±3キロだ。

戦時中、兄貴が私のミルクを飲んでしまわなければ、
183センチ、75キロが私のポテンシャルだった筈。
逃した8センチがあればと、悔しく思うこともある。

この5年間、楽してこの体型を維持するためにE○Sを使ったりもした。
あの、寝ながら筋肉マンになれるという便利なベルトを。
買ったのは5年前だったが、最近は以前よりよく使っていた。

そんな折、この7月の後半から下痢が続いた。
原因不明で一人密かに悩んでいた。
「癌かな?」
月に2回、定期的に通っている整体の先生にその話をした。

先生が胃のまわりに手を置いて、
「これはすぐに治りますよ」
お腹の周辺の神経が変に硬直しているのが原因だと言う。
そして、5分間の治療。
「もう、大丈夫です」

翌朝、久しぶりの快便。
いろいろと心配したのが嘘のようだ。
「硬直」の原因になったE○Sはすぐに捨てた。

口内炎、胃炎、心臓病、・・・・
この先生には、神経の異常が原因で起こる色々な病気を治してもらった。
1週間続いた口内炎が5分で治ったときには本当に驚いた。

人間の神経回路に悪さをするものはいろいろある。
骨折、ストレス、疲れ、中でも、姿勢は特に注意している。
骨の変形が神経圧迫を起こし、内臓がやられることがよくあるらしい。
だから、今は、この目には見えない神経回路にとても注意を払っている。

そう言えば、平成に入って、「脳神経外科」という看板がやけに増えたような気がする。


この花が終わるといよいよ秋だ。

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年の差婚

芸能生活50周年を迎えた加藤茶は私と同い年。
その彼が、6月下旬にコッソリと再婚した。
お相手は広島出身の清楚な和風美人。

驚くべきは彼女の年齢、まだ23歳になったばかりだ。
5年前に「大動脈解離」という難病に襲われた加藤は、
生死の境をさ迷い、完全に自信を失っていた筈なのに・・・
否、だからこその決断だったのか・・・

そう言えば、8年前に離婚した前妻も18歳年下だった。
その彼女との間には20歳になる長女もいる。
つまりは、真剣な結婚をしていたという証にも取れる。
さて、今回も子供を作るくらいの真剣な結婚なのか・・・・・
「若さを保つため」などという軽い結婚でないことを望みたい。

芸能人の年の差結婚で記憶に残っているのは、
24歳差の高橋ジョージと三船美桂。
13歳差の木村祐一と辺見えみり、大澄賢也と小柳ルミ子
この二つのカップルは予想通り破局した。
大林雅美と上原謙も喧嘩別れしたことで有名な年の差カップルだった。

小料理屋仲間の友人と結婚の形態や結婚年齢などを話し合うことが多い。
彼の同棲相手も22歳年下で、看護婦さんをしている超美人。
彼はといえば、うだつの上がらない破産状態の元社長さん。

彼と加藤茶との共通点は、「面白さ」
62歳の彼は、高卒だが頭の良さが際立っていて、話しに淀みがない。
とにかく、物知りで、話題が豊富で、一緒にいて楽しい。

同棲相手の看護婦さん曰く、「私がこの人の野辺送りをする」
いくつかの病気を持つ彼に夜の生活はない、そう彼は言っている。
加藤茶のように薬を使って夜を頑張っているような男ではない。
何とも理解に苦しむ二人なのだが、これが人生の意外性なのだろう。

その彼が最近怖いことを言っている。
「今度正式に結婚する相手が見つかった、彼女は35歳年下なんだ」
いよいよ人間が分からなくなってきた。


女性の美しさにも惹かれるが、花の美しさにも惹かれる。

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コーポラティブハウス

いつもの仲間が集う小料理屋、気の合う林田さんの隣の席を取る。
「今日はフランクフルトと野菜のスープがお奨め」と彼が言う。
彼の舌は確かなので、彼の薦めに従ってそのスープを注文する。

今夜の話題は、「理想の人間像」
開高健のベトナム戦争体験を通して綴られた人間像を語り合う。
来年還暦の彼は、私と同じマンションの住人で、12年間の飲み友達。

だから、最後には、マンションの住人がまな板にのる。
~代目の理事長のPさんついての彼の評価。
「人として満点に近いが余裕のなさが器の小ささを感じさせる」
N銀行の中堅社員だが、とても社長の器ではないと話しが弾む。
家族を大切にし、趣味のスポーツにも熱心で、礼儀正しいのだが・・・

フランクフルトとキャベツとニンジンを炒めている音が心地よい。
次は、~代目の副理事長さんがまな板の上に。
「自分の意見を押し付けず、相手を理解しようとする出来た人だね」
「ただ、話しが具体的になると、仕事が振られないように逃げる技も凄い」
要するに、世渡り上手ってことに落ち着く。

彼が次に挙げたのはなんとこの私。
「面白くて、感情的で、強引で、結論が早いが危うさを秘めている」
言いたい放題で、更に付け足す、
「人の意見に耳を傾けている振りをするが、結局は独断専行」
「だけど、一番汗を流して要領悪く損をしながら貢献したのも事実」
と、最後には少し持ち上げてくれる。
結論は、「理想的な人間はあまり仕事が出来ない」ということになった。

「マンションって現代版の長屋で、実に楽しいところだ」と林田さん。
私がいつも感じていることを彼が言ったのが嬉しかった。
「出来れば、もっと多くのマンション仲間がこんな所に集まって、
お互いが人間磨きを出来たら楽しいのにね」
「そうね、コーポラティブハウスみたいなマンションに育てられたらね」
そう言って、彼と乾杯をしたのだが・・・・・

これはやっぱり真夏の世の夢だろう。


横須賀にはこんな自然が残っている。

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借地権投資

儲かる話しをタダで教える本などある筈がない。
だから、「借地権投資の薦め」という本も信じるべきではなかった。
最近、そのオチの部分の一つが理解できた。

2年前、アメリカ軍人向けの賃貸物件を購入したのは、
「賃貸業には借地権物件が最高に利回りがいい」という本を読んでしまったから。
今回、大型不動産購入の自己資金作りのためにその物件を売ることにした。
ところが、借地権には意外と買い手が少なく、売るのに苦労した。

人気のない一番の理由は、借地権物件には銀行融資が出にくかったのだ。
つまり、買いたい人は多いのだが、融資がつかないと買えない人ばかりということ。
だから、借地権物件は高利回りでも売るときには苦労するという訳だ。
今回も、おっちょこちょいの私には、出口を考えて購入する注意力が欠けていたのだ。

最終的には借地権を所有権にし、融資を取り付けられるようにしたらすぐに売れた。
土地の所有者は上場企業だったが、震災のせいで、現金が喉から手が出るほど欲しい会社だった。
だから、かなり安く土地を購入でき、最後はメデタシ、メデタシということになった。

定期借地権のマンションなども人気があるようだが、
イザ売るとなると、資産価値がほとんどないというから注意した方がいい。
世の中、上手い話はそうそう転がってはいないということなのだろう。


こんな自転車置き場で財をなした人もいる。

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チャレンジャー考

「儲かる話しがあるよ」
この言葉を聞いて、身を乗り出す人は意外と少ない。
よく言えば、この世の多くの人は賢明で落ち着きがある。
悪く言えば、注意深い臆病者ばかりである。

「そんな話しがある訳がない」
「俺にそんなことが出来る訳がない」
そんな風に考えている人がほとんどのような気がする。

もちろん、何事にも例外はある。
目を輝かせて、身を乗り出してくる人もたまにはいる。
そんな人はどんな人なのかを分析してみた。
私もこの類の人間であると確信している。
だから、先ず心に浮かぶ言葉は「おっちょこちょい」

「落ち着いて考えないで、軽々しく行動する人」
これが辞書に載っているこの言葉の意味だ。
「落ち着きがなく、軽々しい」 正に私そのものである。

挑戦者と呼ばれる人は行動する人だ。
問題は軽々しく行動するか、思慮深く行動するかの違いだろう。
つまり、チャレンジャーにはこの二つのタイプがあるということになる。
間違いなく、私は前者である。

一般的に、チャレンジャーは勇敢だと思われているが、
チャレンジャーが勇敢だなんて軽々しく思い込んではいけない。
太平洋横断をしたあの人も、北極で死んだ冒険家も、多くの登山家も・・・
もしかしたら勇敢なのではなく、ただのおっちょこちょいなのかも知れない。

おっちょこちょいの私は、新規事業を始める度に、急に怖くなる。
「なんで始める前にもっと考えなかったのだろう」と後悔する。
我が人生、そんなことの繰り返しだった。

でも、思慮深過ぎて行動できない人よりはいいと思っている。
「先ず、やってみる」が好きなのだ。
それが人生の成功者に繋がるか否かとは別問題だ。

小さな成功の後の行動の仕方が成否の分かれ目だと思う。
成功し続ける人は、小さな成功後に図に乗らない人なのではないだろうか。
例えば、彼らは図に乗って夜のクラブで大盤振る舞いはしない筈だ。
成功しても、成功しても、地味に生活する。
それが大成功者への道のような気がする。

だから、今夜も街へ出たい気持ちを抑えて布団にもぐり込むことにした。
「お休みなさい」


よく寄るカフェ

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投資額

当たり前の話だが、地価はかなり合理的に形成されている。
そう、需要と供給、売り手と買い手の綱引きの結果として。
横須賀の新築建売価格の売れ筋が「ニッキュッパ」で2980万円。
横浜の郊外だと、「サンキュッパ」で3980万円。
横浜の中心部だと「ヨンキュッパ」で4980万円。

この売買価格はそこに住む人の経済力と密接に関連している。
更に、この額は資産家を目指す人の初期投資額とも深く関係してくる。
新築建売住宅を買おうとする人の上記の購入価格が、
その地で投資しようとする人の手持ち資金と連動するのもその一例。

例えば、横須賀で駐車場をはじめようとする投資家は、
自己資金が2千万から3千万が多く、目指す土地の価格はその2倍から3倍くらいが効率的だ。
今回もチーム高木のメンバーは2千万の自己資金で4千万の土地を購入した。
これを利回り12%で回すから、年間収入は約500万円ということになる。

若い彼は既にビル投資もしていて、年間不動産収入は1000万円を超えている。
アパート投資は私が反対しているのでやっていない。
だから、ここから出て行く経費はせいぜい100万円。
かなりの投資効率だ。

2千万円を貯めて、投資し、また数年で2千万円を貯めて投資する。
この回転を繰り返すとあっという間に新たなる資産家の誕生である。
学習塾経営時代には20歳前の学生たちを育て、
今はそんな学生が大人になって、また私の指導で更に育っていく。
実績と信頼、これもまた人生の醍醐味だ。


変わった自動販売機に遭遇。

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木鐸に?

本当に儲かる方法をタダで公開するお人好しなどいる筈がない。
利殖雑誌にも、もちろんネット上にもそんな儲かる情報はない。
確かに、ネット上には利殖の話しがごまんと載っているが、
嘘八百ばかりだから、絶対に乗せられないように注意している。

本気で利殖を考えたいときは、結果を出している人に近づいて、
その話しの中からヒントを得るようにしてきた。
そんな意図もあって、昨日もこの横浜で指折りの大金持ちとお酒を飲んだ。

以前から彼が賃貸マンションを何棟か持っているのを知っていたから、
「出たり入ったりで心痛が絶えないでしょう?」と聞いてみた。
するとその答えは意外にも、
「一括貸しばかりだから何にも面倒なことはないんだよ」と。

この一括貸しの中身はもちろんここには公開できない。
彼の企業秘密だし、それこそが金のなる木だから。
そんなこんなでその夜はたくさんのヒントを頂いた。
やっぱり結果を出している人は我々とはちょっと違う。

かくして、翌日から私は東奔西走。
新たなる仕事の展開を目指して業者を尋ねまくっている。
その時の彼の言葉が忘れられない。
「今度本牧の土地を売るんだけど、3年で倍になったよ」
中華街の中国人も加わって、あの付近の地価を上げているらしい。
兎にも角にも、あの辺りのマンション建設ラッシュは異常だ。

私もそんな恩恵を受けているから、あながち嘘ではないと思う。
世の中、商売の極意を知る人には不景気など全く関係ないのだ。
「貴方はそんな人を周りに置いていますか?」
不景気風を吹かせる人からは遠ざかり、
景気のいい人に近づいていった方が絶対に運が開ける。

不景気風を吹かせ、日本を悪くしているマスコミ界の木鐸たちは
政治を批判する前に自分の不甲斐なさを反省したらどうなのだ。
結果を見てから人を批判したって日本が良くなる訳がない。
本当に大切なことは、予見して結果を残すことなのだ。

成功や幸福を求めて生きている一般ピープルは、
偉そうに政治家や政治の批判をする木鐸の真似をしないで、
ただひたすら結果を求めて生きていくべきだ。
もちろん、それはとても厳しい世界だけど・・・・・


山下公園付近の朝散歩で見つけた朝食レストラン。

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的確性(2)

中古アパート販売を得意とする不動産屋に遊ばれてしまった後輩の話。
彼は投資家と言ってもまだ駆け出しで、見事に乗せられてしまった。
「駐車場は担保価値がない。アパートなら担保価値が高いから二の矢が早い」
そんな出任せを言って、アパート物件を三つも案内したという嘘つき不動産屋。

彼は、この不動産屋の言葉を真に受けて私に言う、
「高木社長の言っていることとかなり違っていましたよ」
私は誰にでも言っていた、「駐車場ほど担保力があるものはない」と。
それにしても何故この道40年の私の言うことに疑念を抱くのか。

一事が万事、彼はすっかりアホな不動産屋の言った言葉を信じている。
世の中には、こうして騙されて地獄へと落ちていく人間のなんと多いことか。
彼は的確に人を見抜けない失敗者の典型だ。

私はいつも言っている。
「人生、多くの人の話を聞くより一人の的確なことを言う賢者の話を聞け」と。
知ったかぶりの無知な人間の話しをいくつ聞いたって時間の無駄で、
その結果は、不運な人生への転落だ。

マンションの管理組合でもそんな出来事が実に多い。
日ごろ建物の管理運営なんて何も関係ないサラリーマンの住民が、
管理組合役員になった途端に、謙虚さもなく知ったような意見を言う。
30年間、建物管理の世界で生きてきた私には信じられない間違いを平気で。
始めは「そうじゃないだろ」と反論したが、今はもう相手にもしたくない。

集会室テラスのデッキも腐っているが、そのまま放置されている。
そのうち、遊んでいる子供が怪我をするだろう。
確か、始めの7年間は管理員が手入れをしていた筈だが・・・
誰も見て見ぬ振りをしているのか、気がついていないのか。
あれこれ朽ちていくのを防ぐために全てを外注すれば、
管理費が年に数百万円は余計にかかるようになる。

それを小まめに手入れしていた管理員や私たちのやる気を殺ぐから、
管理組合の増やさなくてもいい筈の外注費がどんどん増えていく。
私だって管理員だって、やる気をなくせば余計なことはしないのは当然だ。
こんなことが積み重なって、上げなくても済む管理費が高騰していく。

もちろん、業者から紹介手数料を取る管理会社にとって。
やる気のない管理員ほど紹介料の増える都合のいい管理員なのだ。
そんな仕組みだって勉強不足の組合役員には理解できていない。

政治家も管理員も、それほどお人好しではない。
業績を的確に評価されなければやる気をなくす。
それでも、明日も日は昇る。

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変化と進歩

仕事を変える、
家を変える。
友を変える。

その都度、人は更なる幸せを期待する。
しかし、それがいい転機でなかった人も数多く見てきた。
「変化は進歩にあらず」というやつだ。

食事仲間の一人が15年勤めた会社を辞めた。
介護の仕事への転職で、
会えば、ばら色の福祉を語る日が続いた。

しかし、私は内心喜べなかった。
「たまたま採用された仕事が福祉だっただけじゃないの?」
もちろんそんなことはダイレクトに言えなかったが・・・

それから2ヶ月。
どうも彼の顔色がわるく、腰も曲がっているようだ。
「元気ないね」と声を掛けると。
「腰痛がひどくて」と言う。

50を過ぎての介護の仕事は身体にはかなり厳しい。
心配した通り、腰をやられてしまったのだ。
まだ頑張ると言っているが、長く続けられるのだろうか。

厳しい就職戦線、好きな仕事に就くのは難しい時代だ。
しかし、まだこれから15年は働かなければならない。
しっかりと腰をすえて適職を探してもらいたい。

厳しいことを言う私から去って、付き合う仲間を変えた人がいる。
先日偶然駅で彼を見かけた、あれから20年も経っている。
とても声を掛けられるような感じではなかった、覇気がなくて。

「変える」ことが幸せに繋がることが重要だと思う。
仕事、家、友、変えることの多い我が人生だが、
変えることを進歩と錯覚し,逆に不幸にならないように気をつけている。
変えるって人生の転機となることが多いから・・・


この美しい海が津波になって牙をむくなんてどうしても考えられない。
多くの人の心を癒してきたこの海が、・・・
計り知れない海の幸を育んできたこの海が、・・・

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サインはV

還暦を過ぎれば、身体のあちこちに老化のサインが現れる。
カルーセル麻紀(68)の閉塞性動脈硬化症も老化の代表的な病気。
私の右足もカルーセルと同じような醜くいサインを見せていた。

あれは3年前、ふくらはぎに変なこぶが出現。
友人に見せると急に笑い出す、
「顔は若くても、体は立派な年寄りだわ」

聞けば、これがあの有名な下肢静脈瘤なのだと。
以来、薬に頼らず、俺流で治すことに専念。
最近では、人に見せても恥ずかしくない程度に改善され、
プールでも、足のことなど何も気にしないで泳いでいる。

あれは6年前、MRI写真で「動脈硬化」との診断。
42歳までの仕事中心のひどい食生活で、血管がかなりやられたのだ。
しかし、今では、その汚く老化した血管もかなり美しくなっている筈。
だって右足ふくらはぎがこんなに綺麗になったのだから・・・

耳鳴り、飛蚊症などの老化サインに出会う度に決意した。
「よし、これを克服してもっともっと元気になってやる」
我が健康史では、こうした悪いサインはVへのきっかけになってきた。
そう、今では耳鳴りもしないし飛蚊症でもなく、背も縮んでいない。
毎朝、本当に元気に目覚める。

現在の私の老化対策はかなりマニアックである。
第一は、身体を錆びさせないための抗酸化物質の積極的な摂取。
つまりは、総合ビタミン剤と鰯の大量食い。
第二は、若さホルモン分泌促進のためにたまねぎの大量食い。
第三は、元気ホルモン分泌のために、暗い話しをする人間を遠ざける。
第四は、骨と筋肉のいい関係を作る。要するに毎日のストレッチと
カルシウム、コンドロイチン、コラーゲンなどの摂取。
第五は、血管血流対策は、青い魚の大量食いかその手のサプリの摂取。
    血流は野比の健康サロン開業時に購入した磁気シャワーの使用。

もちろん、毎日たくさんの野菜も食べている。
あの日以来、朝のグレープフルーツもきちんといただいている。
10年前に始めた特製ドリンクのように、やり始めると結構長続きする。
これで早く死んだら、笑ってやって下さい。
「あいつ、見かけは若かったが、結局ダメだったな」と。


友人との「ホテルで朝食」ライフに新たに加わったJALのホテル。
1500円のバイキングは評点が80点。中華街のはずれにある。

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的確性

誰だって、豊かになりたい。
そのために、その道の専門家に意見を求める。
そこまでは正しいやり方だ。

しかし、多くの人が誰に聞くかを間違えている。
Y君はファンドを売っている銀行に利殖の相談に行った。
S君は中古アパート仲介に力を入れている不動産屋に不動産投資を教わりに行った。
H君は株の話を証券会社に聞きに言った。

買わされそうな商品を扱っている会社に相談に行くなんて見当違いも甚だしい。
当然、その商品の説明はばら色に決まっていて、飛んで火に入る夏の虫である。
だから、3人が3人ともが、数年後に暗い顔をして私のところにやって来ることになる。
かなりの損失を被ってから・・・・

毒のある私のことだから、そんな彼らをこき下ろす。
「馬鹿じゃないの、自分の商品を薦めるのは始めから分かっていることでしょ」
中古アパートを買わされ苦労しているY君に厳しい言葉を投げかける。

この不動産屋は私も良く知る男が幹部だ。
決して悪ではないが、私のような人間から見ればいい投資話を持ってはいない。
アパート経営は手っ取り早いが、年寄りには苦労が多すぎるのだ。
それに出口までを計算したら、赤字になることもあるすれすれの世界だ。

彼らはその説明に横文字が多く、ほとんどの素人は幻惑されてしまう。
レバリッジ、リーシング、レンタブル比、サブリース、CF,ROE・・・・・・
こんな言葉に幻惑されて買うのだから理解は不十分、それが涙を誘う。

不動産屋に不動産投資を相談するような馬鹿な真似だけはしないように。
そして、横文字を多用する人間をあまり信用しないことにしよう。
弁護士だって迂闊には信用できない時代なのだから。

「的確な人に的確な質問をする」
これは人生の大切な成功法則ではないだろうか。
相談するときには、先ず自分にとって適切な立場にいる人かどうかを熟慮してから。


とある成功者の老後の夢の果て。施設に入る前は彼の夢を随分と聞かされた。
朽ち果てていく建物を見るたびに何故か涙がこぼれてしまう。

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街分析(2)

新百合ヶ丘駅近くで賃貸ビル用地を買わないかという話しがきた。
以前、大手の学習塾の塾長とこの駅でお会いしたことがあったが、
ほとんど縁のない駅で、全く土地勘の働かない街である。

仕方がないので、現地に行く前にある程度の予備知識を詰め込んだ。
例によって、小田急新百合ヶ丘駅の一日の乗降客数を調べた。
1990年が約7万、2千年が約10万、2010年が約12万3千。
京急上大岡駅の15万よりは少ないが、成長率は上大岡以上である。

大型の商業施設はイオン、小田急OPA、イトーヨーカドー、OX、・・・
この充実度はかなりのもので、上大岡も及ばない。
そして、ブルーラインが延伸し、2015年にはすすき野まで開通するらしい。
つまりは、将来的に上大岡から地下鉄で新百合ヶ丘まで一本で行けるのだ。


そして、いよいよ今日、車で現地調査に出かけた。
東名川崎インターを通って、片道50分。
王禅寺辺りの住宅街は目を見張る美しさで、いっぺんに気に入った。

駅の北口にある1時間300円の駐車場に車を置き、歩いて調査を開始。
北口を走る「津久井道」は以前寺尾台に売りビルの話しがあり、通ったことがある。
しかし、歩いて見るともっと格段に美しい町であることを再認識。
田園都市線沿線と同じで街の美しさは上大岡のそれとは比較にならない。
本当に、まだ自分が日本そのものをよく分かっていないことを痛感する。

地価を調べて、想像以上に高いことに驚く。
駅から徒歩10分以内の住宅地は坪100万前後、
駅から徒歩3分以内の商業地は坪300万以上、
そして駅周辺は坪400万円以上であった。
ということは、上大岡駅周辺より3割以上高い相場なのだ。

さて、今回のビル用地は買いか否か。
まだ、答えは出せない。
もう少し、調べないと自信が持てない感じがする。

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何故か軍団という言葉が好きな人たちがいる。
たけし軍団、石原軍団、日光猿軍団、・・・・
会社の社員たちを軍団と呼ぶ教え子たちもいる。
自分の遊び仲間を軍団という後輩もいる。
たけし軍団なんぞは、徒党を組んで出版社に押しかけたこともある。
共同正犯、これぞまさしく軍団に相応しい行為だ。

私にも、私を支えてくれる仲間たちがいる。
でも、軍団というほど強固な絆では結ばれていない気がする。
共同正犯的行為は受け入れたくない。
でも、一声掛ければすぐに集まってくれる。
その道の専門知識を教えてくれるし、力も貸してくれる。

私の場合は、このゆるい感じで結ばれた人間関係の方が好きだ。
このゆるい関係の中では、規律は要らない。
「好きだから」くらいの意識で結ばれている。

彼らは、恐らく好きだから私に年賀状を出すのだろう。
年賀状をくれた、くれないなんて馬鹿な関係ではない。
相手が出そうが出すまいが、自分が好きだから出している筈だ。
「この人は去年くれなかったから出さない」なんて大嫌いな生き方だ。
一年に一回、そんな悲しい作業をしている人たちを見ると空しくなる。
だから、そんな関係で結ばれている人の輪は私には要らない。

私は年賀状を出さないが、好きな人をよく訪ねる。
習慣的な盆暮れの挨拶状も出さないが、その頃にもよく訪ねる。
もちろん、手土産くらいは持っていくこともある。
会って話しをして、顔を見ながら楽しい時間を過ごすのが好きなのだ。
そんな血の通った人間関係の輪はせいぜい30人くらいが限度だ。
年賀状の150人なんていう大きな輪を作ることは私には不可能だ。

年賀状で習慣化された大きな輪の人間関係は疎ましい。
そんな習慣化された絆は私にはなくてもいい。
だから、私には、盆暮れが殊更に忙しいということもない。

またお盆の季節がやってくる。
手土産を持ってあの人に会いに行こう。


美し過ぎる議員ももう三十路

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50歳からの不動産投資

横浜で大型の開発計画といえば戸塚、上大岡、鶴見。
そして、これからの開発なら新横浜篠原口、金沢八景、横浜駅西口。
不動産投資家にとっては、これらの計画に関連する土地への投資はかなり有望。

あの有名な女性投資家はこれらのほとんどに絡んでいる。
私も上大岡、横浜駅西口、新横浜への布石は済んでいる。
当然、これらの不動産は値上がり中だ。

かといって、そんなところでも利回り度外視の物件に手を出せば大損する。
有望地の中古のアパートだって業者の甘言には要注意だ。
買うとなれば、やっぱりかなりの専門知識が必要だろう。

新横浜に任意売却のワンルームマンションを買った教え子が訪ねてきた。
2年前に私からの情報で素直に購入した経緯があるのだが・・・
また、お金が3千万貯まったから土地を紹介して欲しいということだった。

IT関係のサラリーマンで、投資用マンション2戸の収入16万円を加えて、
毎月40万、年間500万円ずつ貯蓄が増えているという。
そして、今度紹介した駐車場の収入を加えると毎月の貯金は65万円を越える。
つまり、年間800万円近い貯蓄が可能になっていく訳だ。
毎年1千万という夢のような貯蓄ももうすぐに可能になるだろう。
ということは、60代の前半で資産1億、年間貯蓄2千万も射程範囲に入っている。
彼の65歳の定年時には、ばら色の人生が開けていくだろう。

馬鹿げたお受験上がりの官僚どもに操られた日本に未来はない。
そんな暗い国で偉そうに政治家を批判していても、何も運は開けない。
今成功するには、具体的な明るい話をしている人の貴重な情報に浸って、
毎日を楽しく活動的に生きることだ。。
そうすれば、50歳からでも開運は十分に可能だ。


今も昔と変わらない新横浜の篠原口

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グレープフルーツ健康法

上大岡駅の地下商店街に月に一度くらいやってくるお茶屋さん「利休」
そこの旦那と言葉を交わすようになって10年になる。
月に一度と言っても、何時来るかは全く分からない。
だから、1年間全く会わない年もあれば、毎月のように会う年もある。

そんな彼から昨日声をかけられた。
「高木さん、お茶を飲んでいけば・・・・」
「ありがとう、頂こうかな」
そう言って、お茶を飲みながら彼の顔を見て、驚いた。

今までは、どこか不健康そうな崩れた顔をしていたのに・・・・
「ねー、顔が全然変わったね、10歳は若返ったよ」
「でしょ、半年前からグレープフルーツを食べ始めたんだよ」
「ただそれだけでそんなに変わるの?」

朝起きると、先ずグレープフルーツを食べるのだそうだ。
そして、朝食はこのフルーツを食べてから30分以上間を空けてから食べるという。
立ち話だから、それ以上詳しい話も聞けず、お店を後にし、
家に帰ってから、「グレープフルーツの効能」という言葉でネット検索をした。

何と、驚くような効能がずらっと書かれている。
美容促進、心臓強化、血管強化、ガン予防、肝臓の脂肪吸収抑制、血行促進、・・・・
朝食べるのがいいのは、目覚めを爽快にする効果があるからだとも。
そして、最後に併用を禁止する薬の存在があることも書かれている。
だから、健康増進作用が強烈な分、単なる果物ではないという訳だ。
血圧降下剤やアレルギー性鼻炎薬との併用は厳禁と太字での注意書き。

さて、こんな素晴らしい情報をもたらした彼との再会は吉兆か否か。
不動産との出会いでも、常に感じる不思議な縁。
人生はこの不思議な縁という運に左右されているような気がしてならない。

わが人生の運のよさを信じて、グレープフルーツ健康法を始めてみよう。
もちろん、幸運にも血圧降下剤を飲んでいない私だから・・・・・・
さて、半年後どうなっているのだろうか。
彼のように10歳も若返ったら嬉しいが・・・


私の生まれた大森の海岸

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師匠

不動産投資で老後を豊かに過ごしたいと考えている人は多い。
でも、それを具体的に図式化したりする人は稀だ。
多くの場合、漠然と観念的に思い描いているだけなのだ。

そんな人に、年齢ごとの購入予定、想定収入、総資産を表にして見せてあげる。
見たとたんに、「えっ、嘘! 」と言って、目をむくことが多い。
考えもしないようなばら色の世界が具体的に示されているからだ。

もちろん、誰もがそんなばら色の世界を手にすることが出来るわけではない。
でも、その道の師匠を探し当て、ギアを入れ替えれば、かなり多くの人に可能な話しではある。
現に、私の周りにはそんな人がごまんといる。

マンション管理組合の仲間たちを見て、分かることがある。
大体、理屈っぽくて、素直でない奴はその人生に花がない。
そんな人に限って、その道の専門家にさえ意見を求めない。

そう、どの世界にも当てはまることだが、
成功したければ、成功法則を知っているその道の師匠を持つべきだ。
そうすれば、その師匠から素直に教わるだけでばら色の世界が広がる。

社会に出てからの真の師匠は学生時代の先生より何倍も重要だ。

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週3日出勤の天国

夜の仲間が珍しく元気な顔で言う、
「今月から週休4日にしたんですよ」
「それで、給料は?」
「25%カットになったけど、今までの給料遅配が解消するのでその方が助かるんです」
「例えば、今までの給料が60万なら45万に減ったってこと?」
「そうなんです」

聞けば、営業の彼は週3日出勤でも今までとほとんど同じ金額を売り上げているという。
出勤した日は今までよりは忙しいが、結構充実していて楽しいのだと・・・
従業員が10人なら、月額人件費が150万円も減るのだから、確かに経営は楽になる。
なるほど、そんな方法で不況を切り抜ける方法があったのか。

更に驚いたことに、こうして社員の雇用を確保した事業所に対して助成金までが出るという。
リーマンショック後に始まった労働者の失業予防を目的とした国の支援措置の一つらしい。
事業縮小を余儀なくされた企業が従業員を一時的に休ませる際に、
国がその賃金の一部を助成するというのだ、彼が休みを増やしてくれと頼んだのに・・・・

こうして、会社も従業員も両方がハッピーになったという暗いご時勢の明るい話し。
メデタシ、メデタシ!


品川駅前がこんなになっていたとは・・・

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「でも」人間

最近、懐かしい友人と会う機会が多い。
その中の一人が言う、
「アイツにだけは二度と会いたくない」と。
還暦過ぎでそんな激しいことを言う人も珍しい。
余ほどの曲者なのだろうと名前を聞けば、
郷里では悪い意味でかなりの有名人。

彼は誰彼となく人の欠点をあげつらう。
友人は会うと必ずこう言われる、
「なんでそんなに背が小さいの」と
大の大人がそんなことを言うことが信じられない。

こんな恐ろしいことも平気で言う、
「そんな大学出たって何にもならん」
そんなことが積もって、罰が当たったか、
その人のお子さんは・・・・・・・・・・・・
それでも、その癖は治っていないのが不思議なのだが。

あの海老蔵が殴られたのも、
この信じられないような男と同じように、
人を見下す癖があったというのが世間一般の定説だ。
冗談でも、人を見下すような言葉はもちろん、
素振りもしないようにしないと・・・・

これほどでなくても、使って欲しくない気になる言葉がある。
その不愉快な言葉が、「でも」とか「でもさ」の反論語。
何を話していてもこの言葉が返ってくる超不愉快な人がいる。
だから、その人とは出来るだけ話さないようにしている。

でも、世の中にはいろんな人がいるからね」
そうですね、どうもすみません」


今も、毎日のように売りマンションの現地調査をしている。
ちょっと面白いワンルームアパートのキッチンに遭遇。

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客を選ぶ

数ヶ月間足しげく通った店に行かなくなった。
味が落ちたのではなく、店での話が合わないのだ。
そこに座ると5分で空しくなってしまう。

テレビのバラエティ番組が醸し出すあの空疎な感じと似ている。
何をゲラゲラ笑っているのかがよく分からない。
そして同じ言葉が何度も繰り返される。
「まじかよ」なんて若者言葉が何十回と出てくる。
それが何とも我慢できない。

これって、私が歳をとったのか、
それとも日本の若者の頭が可笑しくなってきているのか。
最初は「若者文化」を知るために耐えるべきだと思った。
しかし、もうだめだと諦めてその店に行くのをやめた。
あの彼の料理は食べたいのだけれど・・・

ならば何故、海老蔵はあんな店に行ったのか。
彼にぴったりの楽しい店だったのか。
それとも芸域を広げるための一環だったのか。

それにしても、客は店を選べるが店は客を選べないのか。
「この客のせいで常連が減っていく、上客が来てくれない」
そう思ってもその客に「来るな」とは言えないのか。

店を開くって本当に大変なことだと思う。
新橋でスナック「舞」をやっているときもそうだった。
毎日のように来てくれる客がいた。
売上げ的には助かったが、困ることが一つあった。
店の従業員にしつこく付きまとった。
だから従業員が辞めてしまう、その損失は大きかった。

その時以来、二度とこの手の店はやるまいと心に誓った。
思えば、あの頃は二十歳そこそこの大学生だった。
あれから半世紀、セキュリティの仕事でも客を選んでいる。
例えば、最初に値段のことにしつこい客はこちらからお断りする。
生意気な客の注文も受け付けない。

お客様は神様ではない。
だから私は謙虚な客になるべく努力している。

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矛先

古希が近づくと、それはそれで未体験のハプニングがある。
横須賀にある行きつけの料理屋でマスターが言う、
「5年ごとに交換している食洗機の営業マンが5年過ぎても来ないんですよ」
「ひょっとするとリースで入れていたの」
「そうですけど、何故?」

その先は言いにくくて、ちょっと口ごもる。
「マスターも来年70でしょ、リースを組みにくいんだよ」
「つまり、いつ死ぬかも知れないってこと?」
「まぁ、そういうことかな」
「寂しいな」

「銀行ローンだって返済終了年齢の制限があるんだよ」
「年寄りには長いローンがだめってことですか?」
「そう、普通は69歳ならローン期間は11年までとか」
「普通っていうことは、例外はあるの?」
「もちろん、事業だから力関係で多少は変わるけどね」

事ほど左様に、年をとると意外なことで計画が頓挫する。
何もすべてが他人様からのことばかりではない。
最近、フィリピンで事業を起こそうかと考えていた。
でも、いつ死ぬかも知れないから、深追いできない。
3億投資して、翌年脳梗塞では家族に申し訳ない。
だから、だんだん話しが萎んでいき、
「やっぱり、日本でのんびり遊んでいる方がいいね」ってことになる。

そうは言っても、遊んでいては退屈だ。
「よし、小説でも書こうか」とブログに載せる。
途端に、あちこちからちゃちが入る。
「いい年をして、世間体を考えないのか」

本人は不動産とグルメを中心にした小説のつもりが、
「ただのエロ小説だ」という批判がごっそり。
もう、何をやったらいいのか分からない。

この有り余るエネルギーの矛先はどこへ向けたらいいのでしょうか。

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話し相手の年齢

「先生、また来週会おうね」
5歳の生徒たちが振り返りながら手を振り、同じ言葉を繰り返す。
英会話クラブでの外人講師の代行、今日でもう6回目。
数人の親からは、「代わりじゃダメだ」のクレームが来ているらしい。
しかし、当の生徒たちは私の授業が大好き。
「当たり前だ、教えた生徒の数が万を越す大ベテランだもの・・・」

原発事故後、外人講師が日本から脱出して2ヶ月。
何通も来るロンドンからのメールのタイトルは、Arrival in Japan
ウブでバカな日本人だから信じてしまう、「絶対に来週は帰ってくる」
もう、生徒の親たちに言い訳を言う元気も失う。

5歳から12歳までのクラスの代行が終えると次は高校生。
これは受験だから、以前から私が直接教えているクラス。
教えるのは大好きだけど、代行の後の授業は疲れる。
「もう、そろそろやめたいな」なんて弱音が頭をもたげる。
でも、生徒たちから貰う元気は捨てがたい。
言葉一つとっても、年寄りとは違う言語から若さが伝わってくる・・・・

「先生、キーボードクラッシャーはどれが好き?」
10歳位の子供たちの間で大ブームのYou Tube。
買ったばかりのスマホを取り出し、好きなのを見せる。
「俺もこれが好きなんだ」と生徒が目を輝かす。
こんな会話はマンション仲間とは逆立ちしても不可能。

少なくともビジネスで成功しようと考えているなら、
理解できる世代の幅は広ければ広い方がいいに決まっている。
年寄りとだけしか会わない毎日なら仕事の成功率はかなり低い。
現在の生徒の最高齢は32歳、この生徒たちの存在は私には貴重だ。

そして、当の私はもうすぐ古希。
「いつまで生きればいいの?」
「歳を重ねると幸せは増えるの?」

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未知の世界

中学生時代、10歳上の人たちは20代。
子供の私にはそんな彼らがやけに立派な大人に見えた。
そして今、玉置宏さん、坂上二郎さん、児玉清さん、長門裕之さんら、
そんな風に感じた10歳年上の芸能人の多くがこの世を去った。

また一つ、歳を重ねた一昨日、
家の近くでそんな立派な大人に思っていた人の一人にばったり。
聞けば、来週白内障の手術をすると言う。
髪の毛は真っ白で、背も随分と縮んだように見える。
ただ、今も口だけは減らない勝気な性格に変わりはないようだが・・・

古希を目前にして、自分はこの爺さんとはかなり違っている。
こちらはほとんどどんなスポーツも出来るし、夜の世界では「お兄さん」
でも、10年後には否応なくこの爺さんのようになっているのだろうか。
はたまた、昭和9年会の多くの芸能人のようにあの世に旅立っているのか。

17年前、50代に突入した時、その10年後が恐ろしく嫌に思えた。
しかし、60代になってみると、まだまだ捨てたモンじゃない。
背を縮めない、血管を詰まらせない、髪の毛を減らさない等など、
若さ維持のためのサプリは飲んでいるが、中々楽しい毎日だ。

しかし、流石に今から10年後は、今のようにはいかないだろう。
10年後の未知の世界、見たいような見たくないような・・・
ただ、今は、思いの外年寄りの人生は楽しいと感じている。
そのことを少しでも我が教え子たちに伝えていくのも私の務めか。

「あゝ 我が後輩よ、君死にたまふことなかれ
後に生まれし君なれば、まだ見ぬ古希の楽しみを
知らずに死にたまふことなかれ」


恐ろしい自然の穏やかな一面

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戦果報告

肉入り野菜炒めにマスター特製のそば入りソースが注がれた。
湯気が上がり、甘酸っぱい香りが鼻をくすぐる。
「はい、どうぞ」と皿を差し出しながらマスターが言う。

「高木さん、復興株は儲かっていますか」
「それがね、2千万投入して1万円しか儲からなかったんだよ」
「だって、1千万は稼ぐって言ってたじゃないですか」
「政府の発注が遅い上に、分散発注で、予想が大きく外れたんだよ」
「じゃー、カイエンハイブリッドには乗せてもらえないんですか」
「当たり前だよ、1万円じゃそんな車買えないよ」
「大山鳴動してねずみ一匹ですか、楽しみにしていたのに・・・」

何気ない小料理屋での会話だが、これが私の生きるエネルギーなのだ。
今やっていることを夜の世界で吹聴し、内なる緊張感を創出する。
一人社長だから、言わなければ誰も戦果など気にもかけてくれない。
でも、それではだらだらと過ぎていくだけの日々になってしまう。

結果が良くても悪くても、誰かにそれを聞かれる緊張感が堪らない。
強いて言えば、これなくして若さが保てないとまで思っている。
よい結果を報告するときは、それなりに奢ったりしなければならないが、
それはそれでまた楽しいひと時になる。

ゴルフだって、その日の結果は必ず誰かに聞かれる。
だからスコアーのないスポーツよりスコアーのあるスポーツがいい。
来週は、箱根で学生時代の仲間とのゴルフだ。


友人が誕生日を祝ってくれた「うかい亭」

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街分析

一日の乗降客数と地価にはかなり深い関連がある。
京浜急行の神奈川県内乗降客数上位4駅は、
横浜(32万)、上大岡(15万)、川崎(12万)、文庫(8万)
当然、川崎はJRなど他社の乗降客数を入れれば上大岡よりずっと上。
最近、駅から3分の上大岡の土地の売りが出たが、坪250万だった。
同じ条件で川崎駅から3分だと、やっぱり坪350万はいくだろう。

同じ私鉄の田園都市線の神奈川県内上位4駅は、
溝の口(16万)、あざみ野(13万)、長津田(12万)、青葉台(11万)
溝の口にもJRの駅があるので、実際はかなり大型のターミナル駅だ。
私の大好きなたまプラーザは9位で7万である

昔、高額所得者が発表されていた時代、
鎌倉市(人口17万)の高額所得者数がやけに多いのに驚いた。
それに比べ、人口42万の横須賀市のそれはかなり少なかった。
「そんなに横須賀は貧しい町なのか」と悲しい思いに駆られた。
そんなこともあり仕事場を横浜に移したが、これはいい選択だった。
いくら頑張っても貧しいところから湧くお金の量は知れているから。

同じことが京浜急行線と田園都市線との比較にも当てはまる。
乗降客数8万の文庫より7万のたまプラーザの方がずっと豊かだ。
竣工後間もないたまプラーザテラス(写真)に行けば、それは一目瞭然。
1週間前、このプラザ3階のイタリアンレストランに入って、
その客層の若さとご婦人方の上品さに圧倒された。

だから、乗降客数に住民の豊かさを加味しないと地価感覚は磨けない。
例えば、駅からの距離やその規模が同じマンションなら、
たまプラーザ駅周辺のマンションの方が文庫のそれよりずっと高い。

今日は金沢文庫のすずらん通り(写真)の売り物件を見てきた。
泥亀町はその名の通り地盤が悪く、あの地震の被害が甚大だった。
駅から徒歩3分で坪150万、今では少し高いような気がする。

こうした街の分析をしながら土地活用を考えるのは実に楽しい。

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総会のKY

今月は、三つのマンションの管理組合総会に出席した。
その中の一つはそのマンションの運命を決める設立総会。
収容人員五百人の会場の最前列に座り、理事さんたちの顔を見る。
今日の総会の空気を読み、適切な質問をするために。

穏やかな顔の紳士然とした理事長さんが、
出席者数を読み上げ、総会が適法に開催されたことを告げる。
すぐに私が挙手。
「ここに座っている方たちの出席資格を確認しましたか」
「どのような意味ですか」
「出席している人がマンションの共有者本人かどうかです」
「そうだと思います」
「共有者でない妻とかお父さんでないことを確かめるべきです」

突然の難問に窮した理事長さんが管理会社のフロントマンに助けを求める。
「今後、その点を確かめるようにしますので今日は何とか・・・」
「それならそれでいいです。今後きちんと確かめてください」
こうして総会は無事にスタート。

スイスイと3号議案まで通過したところでまた挙手。
「このマンション管理組合が自治会組織に入ることがないように」
「いえ、入るようにするつもりです」
「マンション役員の外に自治会の役まで回ってくるのは困ります」
突然大拍手が沸き、「そうだ、そうだ」の声が沸き起こる。
困った理事長さんが、
「現在はまだ白紙ですから」と急に態度を変える。
マンションでは、設立総会ほど重要なイベントはない。
マンション百年の計は初年度にあるからだ。
その意味で、私は設立総会には万難を排して必ず出席する。

Pマンションの11期総会も先週終わった。
この総会の空気は「何もやらない、何も決めない」
だから、その空気に沿って、最後列で観劇としゃれこむ。

現役で忙しい身の理事長さんは、かなり有能な人。
だから、1年間面倒なことはやらないことを念頭に活動された。
11期目の理事会なんぞはその方がいいことも多いのは事実だ。
そんな状況下での総会だから、議案はどんどん通過する。

その諮り方が実に巧妙で勉強になる。
決を採るときには、急に声を小さくして、
「では、3号議案に反対の方は挙手をお願いします」

どんな質問でも適当にはぐらかしてしまう技は桁違い。
思惑通りどんどん会議は進行し、あっという間に終了。
記憶では、終了時間の新記録が出たのではないか。

三つ目の総会についてはまた別の機会に報告しよう。
兎にも角にも、マンションの総会に限らず会議では、
議長さんの意図とその場の空気を読むことが大切。
「言うべき事は言う」なんていうのは骨折り損のくたびれ儲けで、
言っても何にもならないようならだんまりを決め込むのが最善の策。
それが本当の意味での大人というものだ。


実に素晴らしいアングルだ。

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ニュースの質と適量 

政治家批判をやめて半年、随分とテレビを見なくなった。
最近見なくなったニュース番組だけでも4本はある。
みのもんたの「朝ズバッ」 古館の「報道ステーション」等など。
どれもあまり信用できないと思うようになってしまったからだ。

原発を推進した正力家の日テレやフジテレビは特に見ない。
見ると逆に何が真実かを判断する勘が狂う気がしてならない。
今の時代は、信頼できるニュースソースを厳選する必要がある。

それやこれやで、浮いた時間は1週間で20時間以上にもなる。
更に、テレビ局の親会社が発行する新聞はもう3年間も購読していない。
今は、必要なニュースはネットを通じて己の意思で仕入れている。
これはと思うテレビのニュース番組は録画して寝る前に20分だけ見る。
こうして生み出した時間と倹約したお金の額はかなりの数字になる。

昔、政治家批判をしていた仲間の多くが自分の事業を潰した。
己の会社も発展させられないで天下国家を論じるのは愚かしくないか。
だから、その程度の人間との議論の時間も今は敢えて持たない。
政治家を批判する前にそんな自分を批判した方がいい。

7年前、違法駐車取締りの一部民間への委託が国会で議論された。
そのニュースにいち早く呼応し駐車場ビジネスに参入、かなり稼いだ。
本来ニュースはこうして利用してこそ意義があると確信している。
今、判断を求められている重要な問題は「原発疎開」か、
疎開すべきか否かを悩んでいる。

偉そうに政治家を批判していながら己そのものが冴えないようなら、
政治家やニュースに対する姿勢や考え方を変えた方がいい。
その意味で、ニュース番組を見すぎて時間を浪費した時代が悔やまれる。
原発事故後は、こうしてニュースの質と量について考えることが多い。


逗子海岸にあるお気に入りのレストランからの1枚

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知識レベル

新たに土地を購入し、商業ビルを建てるいつもの土地活用。
打ち合わせで集まる仲間の建築に関する知識レベルは高い。
かんかん諤諤の議論に時間の経つのを忘れるのが楽しい。

我々の土地活用では建築前にテナントは決めてある。
建ててから借主を探すような危険を冒す余裕はない。
利回りとキャッシュフローのバランスから建築予算も決まる。

敢えて建築費を抑えるなんてつまらない仕事はしない。
出来るだけ豪華なデザインと高価な材料を使うようにする。
もちろん、それが後々の満室経営に繋がるから。
「損して得を取る」は正に商業ビルのことなのではないか。

例えば、鎌倉のデザイナーズマンション。
先日、5年間使ってくれた女性が転居した。
システムキッチンの掃除でやってきた職人さんが開口一番、
「こんな高価なものを使っている賃貸マンションは初めてだ」
私にとっては最高に嬉しい反応で、
その日は彼らに美味しい昼食をご馳走した。

事ほど左様に、建築で大切なことはお互いの知識レベル。
価値があるもの、必要なものが分かる人との語らいが楽しい。
私がマンションの理事会を脱退したのもそのレベルと意欲の違い。

ファサードはマンションの命とも言える重要ポイント。
ここにプラスチックの鉢を置くようなセンスの人、
この付近の雨だれの黒いヨゴレの跡が気にならない鈍い人、
そのヨゴレを防ぐ方法について人の話しを聞かない人、
そんな人たちとの10年間はストレス地獄だった。
知識レベルの低い人に限って強情で謙虚でないことが多い。

「保土ヶ谷にどう行ったらいいか」という話のとき、
すぐさま最短で最良のアクセスを教えてあげた。
すると隣の友人が言う、
「横浜に出て、そこから戻ればいい」
内心「こいつは何を言うんだ」と腹が立ったが、
もう一言も付け加えることはしなかった。
どうせ言ったって一銭の得にもならないから。

こんな風に間違っていることがすぐに分かることならまだいい。
建築の問題は答えの成否を判別するのに数年かかることが多い。
だから、余計に知識レベルの低い人たちとは交わりたくない。
また、その意味で、自分も一生勉強し続けなければならない。
「レベルが低い」なんて言われないようにするために。


箱根「翡翠」での朝食を済ませ、桜を見たいという話に。
富士五湖の富士桜ならまだ間に合うだろうと西湖まで。
運よく、今年最後の桜見物ができた。

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成功時に買っておくべきもの

一見豊かな生活をしている若い実業家を見ても羨ましくは思えない。
若くして成功した人が晩年不遇になった例を余りにも多く見たから。
この時代、死ぬまで豊かに生き続けるのは本当に至難の技だ。

その原因の幾つかは思い当たる。
一つは時代の変化が余りにも早いこと。
そしてもう一つは「いい想い」が人間の心を腐らせること。

今の時代、一つの業態の寿命が15年くらいなんてことはザラ。
レコード針の長岡、テープレコーダーの赤井電機など、
その昔、優良企業で今は消えてしまった会社は数限りない。
今消えかかっているのはデパートだろう。
彼らは時代の変化についていけないで悪戦苦闘している。

先日、晩年苦労していた同い年の友が他界した。
彼は30代に、漁具の輸入で財を成した。
40代には地元で評判のバーのママをゲットした。

成功したのが若かった分だけ図に乗るも半端でなかった。
そして、50代には時代の変化と女で借金生活へと転げ落ちていった。
そして死ぬまで、その借金生活から抜け出せなかった。
彼の死後、保証人だった奥さんまでもが自己破産せざるを得なかった。

私も、40代、ゴルフの会員権で5億の儲けを出していたとき、
「もう一生遊んで暮らせそうだ」とマジで考えるほど腐っていた。
今思えば、そんなバカなことがあるはずがなかったのだが・・・

朝起きると、先ず何をして遊ぶかを考えた。
快晴で風があればサーフィン、風がなければゴルフと。
そして、会員権投資をしていない人がバカに見えた。
まっとうに仕事を考えることを忘れた頃にバブルがはじけた。
御多分にもれず、程なくして会員権相場が暴落し、地獄に落ちた。
ただ、私の場合は買っておいた不動産が身を助けた。

「成功者、死ぬときまでの、保証なし」とはよく言ったものだ。
ダイアパレスの下津さん、ライオンズマンションの横山さん、
ダイエーの中内さん、すかいらーくの茅野さん、・・・・・・
数え上げたらきりがない。

長く生きるといろいろなことが分かってくる。
中でも身を以って分かったことは、
成功時に購入した不動産が晩年にその身を助けるということ。
「金があったら買っておきなさい、不動産を」


サイネリアを半年間以上楽しむ切り戻し方法を考え出した。
丸く綺麗に咲き揃った後ろ半分(半円)の花を全部きり戻す。
そして、前方の満開の半分を部屋の方から眺めると、
まるで完全に全部が咲いているように見える。
そして、後ろ半分が咲き揃ったら、今度は前半分を切り戻す。
もちろん、ぐるっと回せば、また満開のサイネリアに見える。
これを繰り返すと半年以上綺麗な花を楽しめる。

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おしゃれとホルモン

センスの悪さでは人後に落ちない。
もちろん、おしゃれに興味がないわけではない。
否、あろうことか、最終的には白洲 次郎を目指している。

ファッション誌を買っては切抜きまでしている努力家だ。
事務所の一室にはその切抜きが壁じゅうに貼ってある。
アラフォー向きの服装が好きなのだが、
時間があると立ち寄る店は若者の店=安物の店が多い。
ZARA、COMME CA、H&M、JOURNAL STANDARD、etc. …
根が貧乏性なので、BURBERRYやRalph Laurenへは滅多に行かない。
ましてや、Armaniなんぞは横目で通り過ぎる。

結果、歳に相応しくないスタイルになりがち。
だから、自分のセンスにケチをつけてくれる人を大切にしている。
「こんな安物着るなよ」
「上下の素材感がトンチンカンだよ」
「縦縞と横縞の組み合わせが気違いじみている」
なんて失礼を連発する十年来の無二の親友もいる。
少しMが入っているせいか、そんな言葉が変に嬉しい。

でも、おしゃれを意識しているのには別の理由がある。
おしゃれ意識が若さ維持のホルモン分泌を促進するのだ。
更に、今の時代、どんな仕事にもおしゃれ感覚が必要だ。
「若さと仕事」の両輪のかみ合わせを人一倍大切にして、
人生をより長く楽しんでいきたいと強く願っている。

http://www.youtube.com/watch?v=Nka1YZtuHLQ
ハンドルネームを見るとお分かりのように、
友人が私「カズジさん」に送ってくれた曲?
いつもアツく語っている私にぴったりの感じに作ったと・・・

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仕事は遊び

米軍属の人に貸している不動産物件が幾つかある。
ほとんどの場合、彼らは2年で転勤になり、退室する。
だから、2年が経つ頃にはこちらも落ち着かなくなる。
「すぐに次の人が決まるといいが・・・」

浦賀の物件でそんな心配をしていた矢先、
管理会社から電話が入った。
「今まで入っていた人の友人が引き続き入るそうです」
理由を聞くと、建物が綺麗で庭の雰囲気がいいからだと。

建物の手入れ、特に庭の手入れは私の趣味の延長線上。
庭木の剪定なんぞは仕事ではなく、無上の楽しみなのだ。
だから、もったいなくて他人に頼むなんてとてもできない。

浦賀の貸家は土地が70坪で庭がかなり広い。
初夏の一日、車に庭の手入れ用具一式を積んで出かける。
先ずは、門かぶりの木から。
切っては眺め、切手は眺め、形を整える。
次は玄関横の巨大なカポックの形を整える。
最後に紫陽花や玉つげ、小葉のランタナなどの無駄な枝を切る。

天気のいい日にゴルフに行けば最低でも1万円は使うが、
庭の手入れなら身体にもいいし、お金も出て行かない。
そして、それが満室経営に繋がれば、一石三鳥である。

だから、自分では、
「遊んでいてお金が入る」と錯覚している。
ビル建築や事業用の土地探しも同じように楽しくて仕方ない。
一事が万事これだから、私は実に脳天気で幸せな男だと思う。


初夏のベランダ。
安っぽい花と思われているゼラニウムだが、
このベランダのゼラニウムは誰もが「凄い」と褒めてくれる。
リンサンを少し多めにした肥料をあげているからだろうか、
毎年真紅の美しい花を楽しませてくれる。

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失敗反省記

25年前、逗子マリーナに部屋を買って間もない頃だった。
あの夏は、成功者気取りでこの仕事場に帰る日が続いた。
そんな浮かれた日の夜、エントランス付近で財布を落とした。
朝、そのことに気付いて警察に届けたが、出てくることはなかった。
そのおバカな日以来、「失敗反省記」を書き続けている。
その時は、「浅いポケットには物を入れない」と書いた。

この四半世紀、交通違反切符を二度切られた。
その都度、何故違反切符を切られたかを書いた。
「知らない土地では、右左折には気をつける」
これは、右折禁止で捕まったときに書いた言葉。
オレンジ線をまたいで切符を切られて悔しい思いもした。
その時は、そのままその切符を反省記に貼り付けた。

ヨットに乗るときに携帯を海水でダメにした。
海に入ったわけではなかったが、波しぶきだけで使えなくなった。
「海や川で遊ぶときは携帯を持っていかない」と書いた。

8年前、鎌倉の「鉢の木」に電子辞書を置き忘れた。
店を出て3分で気がつき、すぐに店に戻ったが遅かった。
恐らく隣に座っていた若者グループに持っていかれたのだろう。
「持ち物は膝の上など身体につけるように置く」と書いた。

先日ブログに書いた「いちゃもん事件」のことも書いた。
「正義面して、他人に注意してもろくなことはない」
特に歳をとると、偉そうに注意したがる人が多いがあれはよくない。
江ノ島駅で毎日新聞の記者が殺されたのもそれだったし・・・

「失敗反省記」を書くようになって同じ間違いは犯さなくなった。
古希も近いが、残りの人生、同じ失敗を繰り返さず生きていきたい。
それにしても、よくもこの歳まで大失敗もなく生きてきたなーと神に感謝する毎日だ。

だから、一度は、深酒をして朝死んでいたなんていう大失敗は受け入れてもいい。


休日恒例になったマンションの友人とのホテル朝食。
パノラマビューで知られたランドマークタワー70階のシリウス。
8時に着いたのですぐに席に案内されたが、
2時間後の帰る頃には長蛇の列で40分待ちとか。
震災後の自粛ムードもかなり改善されたらしく、
顔なじみになったホテルマンの顔も明るかった。

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票数で歪む民主主義

暗い運命を隠す人もいる。
友達に話して、殊更に明るく振舞う人もいる。
そんな不幸の中で特に辛いのは身内のトラブル。

酒乱の夫、身持ちの悪い妻、金癖の悪い父親、病気の母
しかし、どれよりも一番辛いのは子供の病ではないだろうか。
身体障害者の子を持つ親の苦労は並大抵ではないと聞く。
中でも、子供が人様に迷惑をかける精神病だったりしたら、
もう、思わず・・・・・・

そんな辛い人生を歩む多くの人の苦労を知って、
自分なりに「分かる大人」に育ったつもりだった。
だから、毎朝、仏壇に向かって手を合わせている、
色々な意味で・・・・・・・

私の友人が、彼に相談された話を「どう思う?」とふってきた。
それは、出来れば話してもらいたくない暗い話だった。
その友人の子供が精神病で、あちこちで借金を作ってしまい、
その金を親が返さないと家庭内で暴力を振るうという。
それが半端でなく、その度に百万くらいの額で、
そんな事が何度かあって、その親が子供を殺したいというのだと・・・

テレビで報道された悲しい事件のいくつかを思い出した。
自閉症の二人の子供を殺してしまった母親の事件は記憶に新しい。
4年前広島で起きた事件で、判決は「懲役3年、執行猶予5年」
殺人に執行猶予がついたことで、当時かなり話題になった事件だった。

私も、当時は「おかしな判決だ」と友達と話し合ったものだった。
しかし、今回のように顔を知っている人の具体例を知ってしまうと、
「不当な判決とは言えないのでは・・・」と考えざるを得ない。
「子供がもう幸せになれない」と感じた瞬間の親の気持ちは、
いかばかりかと思いやられるが、もちろん理解などできよう筈がない。
だから、怒りの矛先はついつい政治に向けられてしまう。

介護保険制度のお陰で、本当に多くの尊属殺人が減った。
同じように、こんな可哀想な境遇の親を救う制度が欲しい。
逃げられない生き地獄で苦しむ親たちのために・・・

子供手当てと比べたら、選挙での票はあまり集まらない問題だが、
本来、政治が解決してあげるべき難問である気がしてならない。
民主主義は票数が少ない問題には光を当てない傾向がある。

政治が票数のために歪められている現状が嘆かわしい。
私が唱える新民主主義ではこの点も是正したい。
例えば、マイノリティの障害者予算として1千億円を義務付ける等。


御成通りには最近時間貸し駐車場がかなり増えた。
しかし、関内に比べると年間売り上げはかなり低い。
その割には地価が高すぎる。

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期待するだけ時間の無駄

近頃、拡大都市のビル所有者に中国人が増えている。
今の日本の素人政治が続けば、いずれ日本は中国に乗っ取られる。
「計画経済戦略の中国VS無計画行き当たりばったりの日本」なのだから。

日本に期待するものがないので、最近はテレビでニュースも見ないし、
似たような組織のマンション便りも読まない、時間の無駄だから。
60年間、ニュースを見て、日本について考えた時間が無駄だった。
みのもんたや古館、菅や小沢なんてもうどうだってよくなった。
政治とマンションのことを考えるのをやめたらイライラがなくなった。

多くの日本人が民主主義でない国々との競争に気付いていない。
この競争で負けるのは明白だから、年金も給与も雇用も全てが減少する。
「民主主義には時間がかかる」なんて言っている間に貧困が忍び寄る。

いい例が震災後の政治の進み具合だ。
頭のいい素人が集まっていつまでも復興会議とやらをやっている。
あっという間に、台風シーズンがやってくるというのに・・・

その復興会議では「増税」が主流派になっている。
確かに一番早く簡単に金を集められる。
しかし、逆に、増税後の不景気で税収は減ってしまうだろう。
もちろん、脳天気な国民からアンケートをとれば、「増税賛成」が多数派になる。
もう官僚の思うがままだから、国の将来を考えるのは止めた方がいい。

増税⇒企業の外国移転⇒雇用と歳入の減少⇒国の衰退
この30年間、こんなことを何度繰り返してきたことか。
勇気があるなら、日本を見限った方がずっと早く幸せになれる。
外国、特に東南アジアに逃げた知人たちの言葉が耳から離れない、
「あんなに税金を納めなければいけない日本には帰る気がしない」

力をつけた中国人に拡大都市の不動産を買占めされ、
更に、儲かる会社はその株を買占めされ、
経営幹部は皆中国人になってしまうであろう日本には、
結婚もできず希望もない貧しい若者が溢れかえるだろう。
そんな日がすぐにやってくる、国民が無気力なのだから。

もう、自分の身の安全は自分で考えた方がよさそうだ。


一の鳥居はコンクリート色だからすぐ分かる。
昨日は御成通りの坪200万円の物件を見てきた。
トップシーズンは儲かりそうだが、オフシーズンが怖そうだ。

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拡大都市のビル所有者(1)

私の駐車場ビジネスではほとんど減価償却費が生じないから
キャッシュフローは次の高木式大雑把公式で求めるている。
物件の不動産収入-銀行返済額-消費税-固定資産税-幽霊所得税-運営経費

例を挙げて話を進めよう。
事業資金   ⇒1億円(坪150万の土地60坪で9千万、諸経費1千万)
銀行借入   ⇒8千万円を金利2.5%、20年返済で借入
月間駐車場収入⇒15分100円の駐車場で売上げが100万円      
銀行返済額  ⇒月額42万円
消費税    ⇒100万の5%で5万円    
固定資産税  ⇒この土地の固定資産税は年間60万円なので月5万
幽霊所得税  ⇒返済額の利息部分を除いた元本返済分には所得税がかかる。
        返済金42万円の中の25万円を元本返済分と仮定する。
これにかかる税率は人によって異なるが、仮に20%とする。
諸経費    ⇒電気代、掃除代や集金などの管理費を13万円とする。

実際に計算して高木式大雑把キャッシュフローを求めてみる。
月不動産収入-銀行返済額 - 消費税 - 固定資産税-幽霊所得税-諸経費
100万    42万    5万    5万   25万×0.2  13万
月のキャッシュフロー(CF)は30万円だ。

CFが月30万円の人間が次にどのくらいの仕事に投資できるか。
30万円は生活費に消えてしまうから、実際には新規投資は無理。
しかし、もしこんな駐車場を10箇所持っていたら・・・・
月のキャッシュフローは300万円ということになる。

CFが300万円の人間なら月200万円の失敗に耐えられる。
ということは、3億の借入をして収入がゼロでも楽々と生きていかれる。
だから、拡大都市の駅前の一等地に駐車場やビルを買うことも可能になり、
その余裕で、次の不動産が購入でき、拡大のスパイラルに突入する。
拡大のスパイラルに入った人の凄さはそれを知る人にしか分からない。

この場合、駅前といっても、長沢駅前や野比駅前ではない。
上大岡や自由が丘の坪300万以上の土地やそこに建つビルを指す。
この野比駅前と上大岡駅前の違いが土地活用者の格を分けるのだ。

野比駅前には10年間もテナントの入らないビルがある。
しかし、自由が丘駅前や上大岡駅前にはそんなビルはない。
自由が丘や上大岡は拡大都市で、野比は縮小都市なのだ。
それは人通り調査をしなくても、5分も歩けばすぐに分かる。
そう、拡大都市では商店の数がいつの間にか増えていて、
縮小都市では商店街がシャッター通りになっている。

逆に言えば、拡大都市駅前に駐車所や商業ビルを持てる人は、
10億前後の資産的裏づけが必要だということなのだ。
もちろん、大借金という危険を犯せば誰にでも大資産は持てるが、
借金まみれでそんなビルを持っていても大物とは呼ばない。
いつ巨大地震が襲ってくるかも知れない恐怖の中で生きる人間は、
5分も話せば、その器量のなさが見えてきてしまうものだから。

地主の息子でもなく、桁違いの才能もない普通の人間が、
拡大都市の駅前に3億以上のビルを所有する大物になるには、
長い年月と並みはずれた勤勉さが必要だとずっと思ってきた。


鎌倉一の鳥居付近では、この3年間で4軒の大型店が撤退した。
いずれ写真のような60年前に衰退していくのか。
縮小都市ではぞっとする事態が起こっている。

※最近あの森永卓郎が大変身して、素晴らしい意見を連発している。

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環境改善

自分は絶対に大物になれないと思わせるような大物がいる。
そんな大物に出会うと、この世から格差がなくなるとはとても思えない。
この世には、能力的に且つ精神的に桁外れの人がいるのだから。

彼は才能に恵まれているのに、努力エネルギーまでもが凄い。
先日久しぶりに会ったら、還暦を過ぎて更に若くなったように見える。
テレビを見ながらストレッチだの、伝票整理だの、読書だの・・・
一時も無駄にしないその生き方には、「参りました」という感じ。

そして、行くところは必ず一流。
六本木の鮨屋なら「纏鮨」、座れば一人最低でも3万円はする。
客は、日本では知らない人がいない所謂大物ばかりだ。

出てくる話は桁が違う、
「沖縄で12%にまわる3億のホテルの売り物がある」
「福岡で8%にまわる5億の商業ビルが売りに出た」
もちろん、彼はそんな話でびくつくような小物ではない。
でも、1億前後の物件を探している私にはとても縁がない世界。
※不動産業では、1億の世界と3億の世界とは全く別物なのだ。

教養的にも、経済的にも彼にはとても追いついていけないほどなのに、
己を磨くために刺激を求めて更に高みの世界へと足を踏み入れる。
彼は言う、この強烈な刺激なくして今の自分はないと。
そんな彼から刺激のおこぼれを貰うのがこの私、
いろいろな意味で感化されている。

「あまり上大岡でチョロチョロしていてはダメだ」
田舎の掃き溜めでいい気になっているようでは悲しい。
自分より優れた人と付き合う元気がなくなったら進歩は止まる。
環境を改善して、私なりに死ぬまで高みを目指して努力したい。


祖母の出身地で何度も訪れた「静岡の横須賀」に近い浜岡原発。
「次の地震が静岡を襲ったら」と考えただけでも身の毛がよだつ。
風光明美な浜辺に建っているような原発だ。

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注意して大損

ヤマダ電気の電球売り場での出来事。
新しい電球を買い、持っていった確認用の切れた電球を捨てた、
支払いを終えたレジ横のゴミ箱に。

不意に、後ろにいた店員が私に言った、
「ここは一般ゴミ用なので電球は捨てられません」と。
本人は私を常識のない客だと注意したつもりなのだろう。

しかし、そんなことを言われたら、客がどう思うか。
客を傷つけた自分の馬鹿さ加減が分かっていない。
振り返って、その店員の顔を見た。

案の定、風采の上がらない冴えない感じの中年男だ。
私が店員なら、
「御免なさい、この箱は燃えるゴミ用なんで。本当に申し訳ありません」
と自分の方から「御免なさい、申し訳ありません」を連発するだろう。
そうして、最後の最後まで客を立てた筈だ。

確かに、このうだつの上がらない店員は正しいことを言っている。
しかし、そうやって公然と傷つけたお客は二度と戻ってこない。
会社が莫大な宣伝広告費を払って集客に努力しているのに・・・

斯くいう私も、人を注意して大きなものを失ったことが度々ある。
自分が正しくても、他人に注意するって結構難しいことなのだ。
税務署のミスを指摘して、逆に課税されたときには本当にガックリきた。
「正しければ言っていい」というほど世の中は単純ではない。


すだれを掛けて、早々と夏の装いに。

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大物志向

いつもの小料理屋。
会ったことのない女連れの男が私の指定席に陣取っている。
マスターが「先生」と呼ぶその男は話し方がどこか横柄。

醸し出している雰囲気が実に慇懃無礼で、毒がある。
私は話したくないのだが、何故か親しそうに話しかけてくる。
気のいい私は、店に迷惑がかからないように作り笑いで対応する。

話の内容から、この界隈の夜の店ではかなり顔のようだ。
そんな店に来る客の経済力と悪口が酒の肴らしい。
「あの京料理店の常連のM先生は医者としては規格外だ」
近所の知り合いの名前が飛び出し、冷や汗が出る。

この居心地の悪さは一体どこからくるのか。
酒を美味くする悪口もあるが、彼の場合はそうではない。
自分の経済力や容姿を大きく見せたいが故の悪口が雰囲気を壊す。
「自分を大物に見せたい」という人間の典型的な素振りが多い。

気前がいいのと大物とはイコールでないことは分かっていたが、
私も大物になりたいので、大物の定義について調べてみた。
「大きな勢力や高い能力があって皆に一目置かれている者」
これが広辞苑での「大物」の定義。
勢力と能力と一目置かれるのが大物の必須条件のようだ。
尊敬される必要はないようなので、ひょっとすると彼は大物か。

聞けば、彼も医者のようだから能力はあるのだろう。
しかし、マスターや他の客が一目置いているようでもない。
早い話が、能力と経済力のあるただの小物としか思えない。

この世には能力がある人はごまんといるが、勢力がある人は少ない。
オマケに、誰からも一目置かれるとなるとこれはもう至難の業。
夜の店に限らず、大物と指差されるのはかなり難しそうだ。
私ごときは、せいぜい他人のこきおろしや己の自慢を控えて、
隅の席で大人しく目立たぬように飯を食っているのが似合いそうだ。
どんなに逆立ちしても大物にはなれないだろうから。


私が目指すワンブロック開発の理想形

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PCトラブル

メールの送信が突然出来なくなった、受信ができるのに。
いつものようにあちこちのプロに意見を訊く。
先ず、e-mansionというプロバイダーに電話をかけた。

「使っているのはアウトルックですね」と聞くから、「ハイ」と答える。
すると、電話の向こうにそのマニュアルのようなものがあるらしく、
それを読んでいるような細かい指示に従ってパソコンをいじること約20分。
「これで直りましたね」と聞くから、「いいえ、直りません」と言うと、
「PC本体の問題ですから、メーカーに電話してください」と言い切る。

それで、メーカーの0120で始まるサービスセンターに電話。
いきなりPC本体のトラブルだと決め付けて、設定をし直そうと言う。
これをやれば、当然データは失われるから、実に面倒だ。
メーカーの違う3台のPCが全て送信不可能になったのだから、
PCトラブルと考えるのには少し無理があることに気付き、
「改めて電話する」と言って、慌てて電話を切った。

「無線ラン用のルーターを変えたら」と言うプロもいた。
最後に、親しくしている友人が駆けつけてくれた。
メールツールはoutlook express、ヤフー、プロバイダー。
もう一度、そのそれぞれの設定をチェックしてみようと言って、
アウトルックでなく、最初にプロバイダーのメール設定をし直した。
そして、恐る恐る送信ボタンをクリック、な、何と見事に復旧。

書けば、数行のトラブルだが、実際は四日もかかった大仕事。
あの電話の向こうのプロたちの指示に従っていたら、
今頃はとんでもない大騒動になって、大金まで失っていた。
「持つべきものは優秀な友」と、改めて思い知らされた。
菅さんにも優秀なブレーンが必要だとスケール違いのことを考える。

それにしても、パソコンというのは疲れる代物だ。
頼めば駆けつけてくれる友人が何人かいる私はともかく、
普通の老人は、この時代、PCで幸せになったのだろうか。
年をとったアナログ人間には、生きるのが実に難しい時代だ。


恩田川の桜。大岡川の桜との違いは周辺の景色。
私はこの恩田川の方が好きだ。

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管理費大損のからくり

いつもの本屋での立ち読み、
「マンション管理は大損だらけ」というタイトルに釘付けになる。
副題で「大規模修繕費はもう3割安くなる」と更に興味を引く。
私の日頃の思いと似たような考え方の小見出しが続く。

「管理会社は無気力で無知な管理組合が大好き」
サービスをする振りをして、組合役員には出来るだけ仕事をさせない。
Pマンションでは、住民へのお知らせもすべて管理会社が作っている。
だから、役員を1年やっても何も覚えず、無知なまま任期満了である。
管理会社の思う壺、「いい管理会社だ」と住民の評判は上々だ。

「マンション管理費は総じて高すぎる」
例えば、Gマンションの日勤の管理員給与の請求額は430万、
本人に支払っているのは230万。
研修費やその他の雑費を入れても150万以上は抜いている。
しかし、こんなからくりに気付く住民などほとんどいない。
だって、何も気付かないように上手に教育されているのですから。

「管理費は上がるものという洗脳活動」
消費税が上がるのは仕方ないと思っているどこかの国民と同じで、
管理費は上がるものと思っている住民のおおらかさは素晴らしい。
給与や物価が下がる時代に、管理費は上がっても文句は言わない。
上げる必要があるのかどうかなど吟味すらしないで、
「照明は出来るだけ落とせ」と、小さいことにはよく気付く。
事ほど左様に、管理会社の洗脳活動は見事に功を奏している。

「入札なんて嘘ばっかり、裏でばっちり談合が」
管理会社が呼んできた会社から見積もりを出させたって意味がない。
落札会社が決まっているのに、見積もりなんか何社取っても無駄なこと。
なのに、これを入札と勘違いしているお利口さんな住民たち。
今回の大規模修繕でも、数千万円の無駄は出るだろう。
照明を落として浮いたお金はせいぜい数万円だろうけど・・・

ところが、このマンションにはそこそこ高学歴の方が多いのだから驚く。
学校時代の成績って実社会では全く当てにはなりませぬ。
例えば、塗装工事に使う素材にはどんな特徴があるか。
アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素のそれぞれの単価とか、
耐久性、汚染度などの専門知識を彼らが知る由もない。
それを「知らないので・・・」という謙虚さはなく、
学ぼうとする気持ちもなく、知った振りをするから始末が悪い。

それはまるで、今回の原発事故の政府の対応にそっくりだ。
理論ばかりが先行し、実際の事故には全てが手遅れなのだから。
そんなこんなで、こちらも管理会社のやりたい放題である。
バカな私も役を10年やって、やっと利口になって身を引いた。


祇園の夜にはしだれ桜がよく似合う。

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疎開

5年に一度くらいは重度のPCトラブルに見舞われる。
だから、重要な事務処理をするPCはネット接続をしていなし、
全てのデータは必ずバックアップをとっている。
プリンターも3台接続しているのでプリンタートラブルでも困らない。
そんなことから、PC関連トラブルで仕事が滞ったということはない。

しかし、大災害という意味でのビジネス環境にバックアップがない。
「関東が想定外の地震に襲われたら」と思うとぞっとする。
以前から、沖縄には何度も足を運んで事業用地を探した、
もちろんバックアップというつもりもあって・・・

今回の東北大震災では、己の備えの不十分さを反省した。
結局、沖縄にはまだ用地も購入していないし、
こんな年齢なのに、まだ10日以上疎開すると仕事が滞る。
それも少し悲しいことだと反省している。

そこで、今の自分にとって理想の疎開条件を整理してみた。
① 疎開可能な期間が最低1ヶ月くらい。
② 疎開地にも仕事があって、支社としても機能する。
③ 飛行機、電車、車など、アクセス手段が複数ある。
④ 疎開生活が快適である、よって田舎ではない。
⑤ 駅から5分以内で、周囲に都市機能がある。
⑥ 過去2千年、大震災が起きていない。
⑦ 冬の平均気温が最低3度、最高10度の温暖地


こんな条件の土地を探した結果、答えは高槻だった。
大阪と京都の中間で、どちらからも15分。
最初は滋賀の大津と思ったが、冬が寒すぎるし、田舎過ぎた。
その点、高槻は35万都市で、都市機能が全て揃っている。
当然だが、大阪も京都もマーケットとしては十分な規模である。

歴史的建造物は京都や奈良と同じで千年以上のものが多く、
大阪のようにゴミゴミしていないし、京都のように寒くない。
夏の夜、暑い大阪の空気が北摂から京都へ流れるので蒸すのが欠点とか。
でも、地元の人に聞くと、京都ほどの蒸し暑さではないと言う。

人気があるのか、駅近で売出し中のマンションも抽選になっていた。
運試しに抽選資格だけでもと、10万円の申込金だけ払ってきた。
その間に、もう少し調査を続行するつもりだ。


京都の歴史的環境に配慮したコンビニ。
セブンイレブンもなかなかいい仕事をしている。

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耐久値と評価値(5)

空室で悩む賃貸業者が多い中で、満室経営を続けている。
もちろん、人並み以上に努力している結果なのだが・・・
それにしても、先月入居した若い夫婦の要望はきつかった。

洗面化粧台を「朝シャン」のできるものにして欲しいと。
私のPマンションにもついていない高級品を指定してきた。
ちょっと躊躇したが、応じることにして、すぐに改良工事をした。
築30年を過ぎても、竣工時より評価値を上げたかったから。

その点で、マンションの「長期修繕計画」ということばは実に不適切だ。
マンションは竣工後、時代に合わせて改良していくべきものなのだ、
だから、「長期改良計画」という呼び名の方がずっと前向きだ。

建物には修理・修繕と改良という二つの取り組み方がある。
修繕はその名の通りの修繕だから、工事後も竣工時以上にはならない。
例えば、玄関の自動ドアが開かなくなった時にはその修理をする。
もしこの時、最新型の住民認識自動ドアシステムに交換すれば、
正にこれが改良で、竣工時よりずっと評価値が高くなる。

5年に一度、錆びてきた屋根を塗装するのは修繕。
この時に、錆びない屋根材に交換してしまうのが改良。
全てにおいて、このような攻めの考え方をするのが長期改良計画だ。

修繕と改良を上手に組み合わせて行うのが改修だという人がいる。
あまり言葉の定義にこだわりたくないが、もしその考え方をするなら、
長期改修計画と言ってもいいだろう。

いずれにしても長期修繕計画という一般的な考え方には夢がない。
政治も管理組合も素人が中心の組織だから、全てにおいて稚拙さが目につく。
だから、今後何十年も長期修繕計画などという不適切な言葉が
使われていく気がしてならない、それが無性に悲しい。


美しい佃島が大地震にも耐えることをただただ願うばかりだ。

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偽善事業家

己の愚かさを露呈してまで、なぜブログを書くのか。
答えは、日記に書くよりブログに書く方が緊張感があるから。
そして、書くことで次に何をなすべきかが見えてくるから。

更に、「俺はそうは思わない」という友人との会話も生まれ、
口角泡を飛ばして議論した後、軌道修正までできるメリットがある。
昨日もそんな友人の一人と語り合った。

私が巨大地震の後に何度か関西に不動産を探しに行ったのを知って、
「高木さんが関西に支店を出すなら、俺も出すよ」
そう言って、関西なら何処がいいかを話しに来たのだ。

福島の原発で実際に何が起こっているかが分からない。
もし最悪なことが起こったら、どうするかが我々の最大関心事。
私はともかく彼には何人かの社員の生活を支える責任もある。

次の地震のことも心配だし、何かが起こってからでは遅いのだ。
マスコミのようにのあとづけで政治を批判などしている暇はない。
過去を知り、先を読んで、今行動を起こさなければならないのだ。

20年前の日銀総裁だった三重野以来、日本にはいい事がない。
久米と三重野のニュースステーションでの対談がいまだに忘れられない。
悪夢はあの時以来続いている。

湯浅氏の「貧困ビジネス」という言葉がある。
要するに、貧困層からお金を吸い上げるビジネスのことだ。
中でも、彼らが貰う生活保護費を狙って甘い声をかける手口が有名だ。
しかし、久米のビジネスはそれよりもずっとスケールが大きい。

それが今回の久米の「うっかり2億円寄付」で明らかになった。
「弱者の味方」報道に徹して如何に多くの金を儲けたが暴露された。
母親を入居費数億円の老人施設に入れ、何年間も仕事をせず、
外国を大名旅行しまくった後の2億円寄付という経済力は凄い。

久米、古館、もんた、彼らは巨大偽善事業家としか思えない。
常に弱者に味方する振りをして、美しい言葉の使い方に長けている。
彼らの仕事といえば、20年間何も変っていない。
弱者を探してスタジオに呼び、その苦労話を聞いて、
優しい言葉をかけ、最後にひと言いえばいい、「政治が悪いんですね」

彼らには具体的な案などなく、結果を見て政治家をこき下ろせばいい。
そして、政治家の何十倍の報酬を得て、2億円の寄付となる。
だから、優秀な人は政治家を目指さず、政治の劣化が進んでいく。
彼らの弊害を数値化したら、貧困ビジネスより大きいような気がする。

結果、日本丸は漂流し続けている、放射能の漏れ出しそうな海原を。

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一元報道の怖さ

いつもの小料理屋での政治談義。
リビアのカダフィを抹殺すべきとの意見が大勢を占めているが、
へそ曲がりな私が口を挟むとその場の空気が一変する。

「でもさ、反体制派の陰にはアルカイーダがいるような気がする。
あの石油の莫大な利益がアルカイーダに流れたら世界はどうなる?」
すると途端に、異口同音に、「それじゃー、俺もカダフィを支持するな」

テレビの司会者の報道が如何に国民をリードしているかが怖い。
中東の歴史など何も知らずに、偽善者そのものの単純な報道姿勢。
「市民に銃口を向ける鬼のカダフィ」という単純設定に唖然とする。

アメリカにNATOと行動を共にするのを躊躇させるアルカイーダの影。
イラン革命のことを思い出せば、結構あり得ない話ではないのに。
あれほど一気に民主化の火の手があがるのがおかしいと思わないのか。
陰でアルカイーダが糸を引いている可能性をなぜ疑わないのか。

震災解説で「不謹慎不景気」を煽る偽善的報道にも心底腹が立っている。
特に古館の全てが一元的、一面的な意見を聞くと、寝れなくなる夜がある。
朝のモンタから始まって夜の古館まで、決め付けたものの言い方が怖い。

「市民に銃口を向けるのは許せませんが、
民主化運動なのか裏のある暴動なのかがよく分かりません」
「被災者の苦しみを考えると桜まつりどころではありませんが、
イベントの中止で不況を招いては更なる日本の苦しみになるのでは」
彼らがそんな深い言い方をしてくれたらと願ってやまない。

※リビアが第二のイランになることが怖いのだが・・・
 1979年のホメイニのイラン・イスラーム革命後の
 恐怖の再現にならないことを願ってやまない。
 今の中東の混乱があの革命後から始まっているのだから。
 中東の歴史は「人道的」なんて背景では動いていないのだ。
 イラン石油の利権歴史をひも解けばそんなことはすぐに分かる。

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