老後の備え

半世紀前、男の平均寿命は65歳くらいで、定年は55歳だった。
そのせいか、今でも時々、人生60年を基準に考えている自分がいる。
今は、男の平均寿命が80歳に近づいている。
だから、50年くらい前に作られた年金制度が崩壊寸前なのは至極当然だ。
更に20年後を考えると空恐ろしい気もする。

20年後60歳になる今働き盛りの40前後の人たちにとっては
老後は本当に切実な問題だと思う。
今の時点で確実に言えることは、
彼らの老後は我々の老後と比べたら格段に悲惨だということ。

夜の街を徘徊しているそんな年齢の若者を見ると、
「おいおい、キャバクラなんかに通っていて大丈夫なのか」と
余計なおせっかいを言いたくなってしまう。

小料理屋で隣に座った40前後のお兄ちゃんに
そんな将来について聴いてみたら
「考えてもしょうがない」という答えが返ってきた。

今日、投資用に買ったマンションの一室に不具合が生じて
管理を依頼している業者とその部屋を訪ねた。
60代のお年寄り?で、週に4日、介護のお世話になっている。
家賃は生活保護費から支払われているらしい。
部屋には異臭が充満していて、可哀想でならなかった。

「考えてもしょうがない」の結果なのか、
頑張ったけどしょうがなかった結果なのか・・・
人生80年時代の日本の将来が心配になった一瞬だった。
でも、考えてもしょうがないのか?
老後の備えなんてしてもしなくてもなるようにしかならないのか?

舛添さんは東京を世界一の福祉都市にするという公約を掲げた。
また美しい言葉だけが飛び交う選挙戦だ。
福祉を充実させるための金はどこからくるんだ?
世界一の福祉都市を作るには、その前に、
世界一の経済力が必要なんじゃないのか?

でも、金のことを言うと、本当のことを言うと、選挙には勝てない。
こうして、きれいごとの選挙を繰り返し、
バブル後の日本は落ちぶれてきた、
これからも、確実に落ち込んでいく。
だから、老後のことを政治に期待なんてできない。

今、それを見抜いているちょっと気の利いた若者は
もう日本脱出を考えている。
それが老後の備えだからだ。

来週、マレーシアに行って来る。
日本脱出の準備のために。
わが子の老後の準備のために。

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