成功法則:成功を継続するには

最近、30代前後の若い人から事業成功の秘訣についてよく尋ねられる。
一つの事業に成功することと人生に成功することとは少し違う。
だから、その違いから説明してあげることにしている。

巷間よく言われる「人生には3回チャンスがある」とはその通りだ。
だから、70年間生きてきて、一瞬の成功者は数多く見てきた。
しかし、事業家として死ぬまで成功者であり続けた人はそう多くない。

では、死ぬまでの成功者を目指すにはどうしたらいいか。
何回かに分けて、詳しく書いてみたい。
そう、このブログは私を頼ってくる若者たちも読んでいるので。

何故一瞬の成功者が多いのに、人生の終末までの成功者が少ないか。
その大きな理由は、「時代の流れ」と「継続性の難しさ」だろう。
立ち上げた事業が運よく時代の流れに乗れば実力がなくても成功する。
しかし、一度は成功してもそれを継続させる知識を持った相談者がいなければ、
あっという間に哀れな失敗者になっていく、そんな人間を本当に数多く見てきた。
中古車販売のK、不動産屋のM,IT関連のS,調剤薬局のH,ラーメン屋のL・・・・

私が事務所をおく上大岡のマンション。
その管理組合の役員として14年間奉仕してきた。
比較的知的レベルの高い住民が多いのだが、
器の大きい人と出会うことはめったに無かった。

この「器が大きい」の定義は色々あると思うが
不可欠な要素は「独善的でなく人にものをよく尋ねられる」かだろう。
14年間も役員を続けている変人は私だけなので、
良かれ悪しかれ私に聞けば大概のことは理解しやすくなる。

順番で役が回ってきた当初は皆管理活動の素人。
それなのに何かプライドでも邪魔しているのか器が小さいのか
就任当初に私を訪ねた人は3人だけだった。
当然だが、彼らは管理会社のフロントが驚くような事業をやり遂げた。

その一つ、マンション敷地内でのトランクルーム設置。
償却も終えて、組合員への便宜供与だけでなく、
毎年48万円の収益を組合にもたらしている。

幼稚な小学生やアホなコメンテーターのように「倹約、節約」しか思いつかず、
住民に多大な苦痛を強いて年に2万円を浮かせる案しか持たないような年寄りには
こんなクリエイティブな一石二鳥の考えは浮かばない。
※10年以上前から言っている屋上での太陽光発電という提案も
このマンションの老人たちにはピンとこないらしく、未だに実現しない。
私のビルではとっくの昔に年20%の投資利回りを実現している。
まぁ、大声で言うほどのことでもないので黙っているが・・・

また、大規模修繕に向けての様々な工事手法の実験は
日本で我がマンションが初めてだと多くのフロントが勉強に来る。
事業でもマンション管理でも
小学生レベルの知恵しか持たないような老人が相談相手では成功継続は難しい。

管理組合活動の素人の話しとは少し異なるが、
先代に鍛えられた二代目でもない限り、実業家は誰だって最初は素人だ。
頭脳明晰なホリエモンとサイバーエージェントの藤田晋
同時期に事業を立ち上げたこの二人を比べると、
成功する素人と失敗する素人の違いが良く分かる。

ホリエモンは自分を過信し一瞬の成功時に相談者を持たなかった。
一方藤田は楽天の三木谷を師と仰ぎ常に優秀な成功者を回りに置いた。
「成功者にものを尋ねることが出来る」謙虚さ。
この器の大きさが成功継続の第一条件だ。

もう一度確認しておく。
尋ねる相手は成功者であって同列の仲間や学歴のある人ではない。
出来れば学校の先生とか先生と呼ばれる職業の人も避けるべきだ。
この類の人は真逆のアドヴァイスをすることが実に多いから。

次回はその真逆のアドヴァイスについて書いてみたい。

軟弱地盤で採用したコロンブス工法。
3階建て商業ビルだ。

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