日産会議VS管理組合会議

管理組合の理事会ほど非能率的なものもない。
長々と時間をかけた割にたいしたことが決まらない。
理事長や管理会社フロントマンの意向に沿った
予定調和的な結論になったりするのが常態化している。

その後、住民には議事録が回覧されるが、
ほとんどの住民はそんなものに興味がなく、読みもしない。
だから、15年に一度理事の役が回ってくると、
昔討議したことを同じように時間をかけて話し合ったり、
会議で討論して、かえって悪い方向にことが進むこともザラだ。

私のPマンションの住民には一流会社に勤める人が多い。
そんな彼らの行動から推察すると、
彼らは会社でもろくな会議をしていないように思われる。
その積み重ねが今の日本の経済力だと言っても過言ではない。
業績不振だった頃の日産でもそんな会議をしていたという。

この会議に革命を起こしたのが日産のカルロス・ゴーン氏。
彼が社長に就任したのを契機に、日産は変貌を遂げた。
ゴーン氏はリストラや合理化などの改革をしたことで有名だが、
「この馬鹿らしい会議を変えろ」との指示を出していたことは
あまり世間で知られていない。

この指示で生まれたのが「V-up 」と呼ばれる日産の会議。
この会議では模造紙数枚と大量の付箋紙を用意する。
事前に会議のテーマや目的を聞いていた参加者は、
会議の前に、自分の考えを付箋紙に書き、模造紙に貼っておく。
この付箋の貼られた模造紙をデジカメで記録し、会議が始まる。
会議後に、参加者の直筆の意見を貼り付けてそれも撮影する。
こうした写真データが議事録の代わりになる。
写真を眺めれば、会議に参加していなくても、
会議のプロセスやその様子が一目瞭然になっている。

管理組合の会議では
毎回のように単なる思い付きを述べている人の意見を聞かされる。
昔ながらのこうした馬鹿げた会議には飽き飽きしている。
ましてや、その会議を仕切る人に迎合するような意見など
聞きたくもないのだが、こんなことが何十年も続いている。

ある有名な大学の女教授がこの理事会に出てきたことがあった。
彼女が言った言葉は今でも忘れない。
「この工事の相見積もりを取ったらどうですか」

彼女は、我々が既に5社から見積もりを取っていたという事実も確かめず、
こんな馬鹿げた意見を口にし、偉そうな顔をしていた。
理事会ほど己の健康を害するものもない。

※過去の資料も確認しないで何度も蒸し返される不愉快テーマ
 1位:駐車場使用料 2位:工事発注方式 3位:経費節約(照明、掃除、管理費)

私のベランダも冬はさみしい景色になる

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