矛先

古希が近づくと、それはそれで未体験のハプニングがある。
横須賀にある行きつけの料理屋でマスターが言う、
「5年ごとに交換している食洗機の営業マンが5年過ぎても来ないんですよ」
「ひょっとするとリースで入れていたの」
「そうですけど、何故?」

その先は言いにくくて、ちょっと口ごもる。
「マスターも来年70でしょ、リースを組みにくいんだよ」
「つまり、いつ死ぬかも知れないってこと?」
「まぁ、そういうことかな」
「寂しいな」

「銀行ローンだって返済終了年齢の制限があるんだよ」
「年寄りには長いローンがだめってことですか?」
「そう、普通は69歳ならローン期間は11年までとか」
「普通っていうことは、例外はあるの?」
「もちろん、事業だから力関係で多少は変わるけどね」

事ほど左様に、年をとると意外なことで計画が頓挫する。
何もすべてが他人様からのことばかりではない。
最近、フィリピンで事業を起こそうかと考えていた。
でも、いつ死ぬかも知れないから、深追いできない。
3億投資して、翌年脳梗塞では家族に申し訳ない。
だから、だんだん話しが萎んでいき、
「やっぱり、日本でのんびり遊んでいる方がいいね」ってことになる。

そうは言っても、遊んでいては退屈だ。
「よし、小説でも書こうか」とブログに載せる。
途端に、あちこちからちゃちが入る。
「いい年をして、世間体を考えないのか」

本人は不動産とグルメを中心にした小説のつもりが、
「ただのエロ小説だ」という批判がごっそり。
もう、何をやったらいいのか分からない。

この有り余るエネルギーの矛先はどこへ向けたらいいのでしょうか。

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矛先 への5件のフィードバック

  1. ekatuki のコメント:

    矛先・・やっぱり小説の続きかと。 

    • 高木一次 のコメント:

      密かに配信するとか?

      • ekatuki のコメント:

        いえ、堂々とやっていいと思います。 
        「エロ小説」ではなく「エロ有りの不動産グルメ小説」だと普通に思ってます。
        ( ^ω^)

        代償がなんなのか、誰が代償を負うのか気になってしょうがないです 

        • 高木一次 のコメント:

          不動産投資の嘘っぽい成功話には飽き飽きしているので、藤岡に色々な失敗をさせて不動産の怖さを書きたかった。それに、本来のセックスや巷の性病の実態も知らせたかった。不動産の話しだけでは面白くないし・・・・・

  2. ekatuki のコメント:

    批判している人は結末わかっちゃったんでしょうか?
    私は一を聞いて十を知る事は出来ない頭なので今モヤモヤです。

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