戦果報告

肉入り野菜炒めにマスター特製のそば入りソースが注がれた。
湯気が上がり、甘酸っぱい香りが鼻をくすぐる。
「はい、どうぞ」と皿を差し出しながらマスターが言う。

「高木さん、復興株は儲かっていますか」
「それがね、2千万投入して1万円しか儲からなかったんだよ」
「だって、1千万は稼ぐって言ってたじゃないですか」
「政府の発注が遅い上に、分散発注で、予想が大きく外れたんだよ」
「じゃー、カイエンハイブリッドには乗せてもらえないんですか」
「当たり前だよ、1万円じゃそんな車買えないよ」
「大山鳴動してねずみ一匹ですか、楽しみにしていたのに・・・」

何気ない小料理屋での会話だが、これが私の生きるエネルギーなのだ。
今やっていることを夜の世界で吹聴し、内なる緊張感を創出する。
一人社長だから、言わなければ誰も戦果など気にもかけてくれない。
でも、それではだらだらと過ぎていくだけの日々になってしまう。

結果が良くても悪くても、誰かにそれを聞かれる緊張感が堪らない。
強いて言えば、これなくして若さが保てないとまで思っている。
よい結果を報告するときは、それなりに奢ったりしなければならないが、
それはそれでまた楽しいひと時になる。

ゴルフだって、その日の結果は必ず誰かに聞かれる。
だからスコアーのないスポーツよりスコアーのあるスポーツがいい。
来週は、箱根で学生時代の仲間とのゴルフだ。


友人が誕生日を祝ってくれた「うかい亭」

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