一見豊かな生活をしている若い実業家を見ても羨ましくは思えない。
若くして成功した人が晩年不遇になった例を余りにも多く見たから。
この時代、死ぬまで豊かに生き続けるのは本当に至難の技だ。
その原因の幾つかは思い当たる。
一つは時代の変化が余りにも早いこと。
そしてもう一つは「いい想い」が人間の心を腐らせること。
今の時代、一つの業態の寿命が15年くらいなんてことはザラ。
レコード針の長岡、テープレコーダーの赤井電機など、
その昔、優良企業で今は消えてしまった会社は数限りない。
今消えかかっているのはデパートだろう。
彼らは時代の変化についていけないで悪戦苦闘している。
先日、晩年苦労していた同い年の友が他界した。
彼は30代に、漁具の輸入で財を成した。
40代には地元で評判のバーのママをゲットした。
成功したのが若かった分だけ図に乗るも半端でなかった。
そして、50代には時代の変化と女で借金生活へと転げ落ちていった。
そして死ぬまで、その借金生活から抜け出せなかった。
彼の死後、保証人だった奥さんまでもが自己破産せざるを得なかった。
私も、40代、ゴルフの会員権で5億の儲けを出していたとき、
「もう一生遊んで暮らせそうだ」とマジで考えるほど腐っていた。
今思えば、そんなバカなことがあるはずがなかったのだが・・・
朝起きると、先ず何をして遊ぶかを考えた。
快晴で風があればサーフィン、風がなければゴルフと。
そして、会員権投資をしていない人がバカに見えた。
まっとうに仕事を考えることを忘れた頃にバブルがはじけた。
御多分にもれず、程なくして会員権相場が暴落し、地獄に落ちた。
ただ、私の場合は買っておいた不動産が身を助けた。
「成功者、死ぬときまでの、保証なし」とはよく言ったものだ。
ダイアパレスの下津さん、ライオンズマンションの横山さん、
ダイエーの中内さん、すかいらーくの茅野さん、・・・・・・
数え上げたらきりがない。
長く生きるといろいろなことが分かってくる。
中でも身を以って分かったことは、
成功時に購入した不動産が晩年にその身を助けるということ。
「金があったら買っておきなさい、不動産を」
サイネリアを半年間以上楽しむ切り戻し方法を考え出した。
丸く綺麗に咲き揃った後ろ半分(半円)の花を全部きり戻す。
そして、前方の満開の半分を部屋の方から眺めると、
まるで完全に全部が咲いているように見える。
そして、後ろ半分が咲き揃ったら、今度は前半分を切り戻す。
もちろん、ぐるっと回せば、また満開のサイネリアに見える。
これを繰り返すと半年以上綺麗な花を楽しめる。