民主党が「コンクリートから人へ」と言い始めた頃、
拙著「阪神大震災・かく闘えり」(写真)を友人に配っていた。
そして、個人的にもインフラ整備を怠るなと説いてまわった。
その本を書くための資料集めをしていて知った、
「大震災後、過大な負債を負っている企業の多くが倒産したこと」を。
事業家にとって一番大切なことは、事業規模ではない。
一生を安定して生き抜く継続性を最優先しなければならないのだ。
そして、2年前からすぐに行動を起こした、
「事業の拡大を止め、多くの借入を完済しよう」と。
何とこの2月に手続きを終え、3月にこの千年に一度の大震災である。
(偶然にも2月17日のブログにそのことを書いた)
自慢ではなく、己の勘のよさを神に感謝している。
では、この後はどうなるか。
昨日は東京中を走り回って調査をした。
どんな企業が落ち込み、どんな企業が元気かを。
都内のホテル業はかなりの影響を受けている。
中でも巨大ホテルがかなりの打撃を受けている。
(写真は昨日正午のホテル・オークラのロビー)
中小建築業者も嘆いている、「建築資材が全く入らなくなった」と。
マンションや建売販売の不動産屋にも苦しいところが出てきそうだ。
建てられないし、無理して建てても売れないし、売れても赤字だ。
観光地からも悲鳴が聞こえる、キャンセルばかりで大赤字だと。
痛手を受けた企業の多くはその後誰かの支援を受けることになる。
そこに登場するのが中国資本であることは容易に想像できる。
この繰り返しが、最後に中国の時代がくることを示唆している。
民主主義がポピュリズム政治を生むのは必定だ。
その証拠に、「コンクリートから人へ」の民主党が政権を取った。
そして、脆弱なインフラを整備するのを止めた途端に、天罰が下った。
大不況がやってきそうな未曾有の国難時に、
芸能人上がりや市民運動家に本当の政治ができるのか。
医者になるにも不動産屋になるにも試験がある。
なのに、政治家になるのに何故試験がないのか。
今、政治にこそ専門性が求められるではないか。
Pマンションの組合活動を10年やった。
建築知識のない人間相手に話しをするのに苦労した。
理事会では、何度も怒鳴りたい感情を抑えた。
そして、馬鹿げた組織の組合活動は止めた。
中国の政治体制がいいとも思わない。
しかし、何十年と政治的訓練を積んでから指導者になる国だ。
胡錦濤も習近平もそんな訓練を勝ち抜いてきた人物なのだ。
だもの、今の素人政治家を生む民主主義が敗れることは明白だ。
今こそ、日本を建直せるプロが政治家になる民主主義を模索し、
この機会を新しい日本の出発点にすべきだと思う。
地震国・日本の地学的特性(geology)に十分留意しながら・・・・・