これからがチャンスだ!

私の不動産物語の特徴は「歴史的に語ること」
比較的、不動産取引経験が長いので、
賃貸経営の入り口と出口が見通せる。
だから、短い経験に基づく知識だけで、
「今、儲かるぞ」と書く人とは
どうしても切り口が異なってくる。

平成19年夏までの数年間、私の周りには
中国株やインド株で大儲けした人が多かった。
そして、今、彼らのほとんどが大損している。
中には夜逃げした人まで出てきた。
でも、私にはこの今の状況は見えていた。
「いい事がそう何年も続く筈がない」と。
65年間、そんなことの繰り返しだったから。

今、高利回りで売りに出ている賃貸物件の多くは
バブル期に賃貸経営に入ってきた裕福な人たちの物件だ。
時代が昭和から平成に変わった頃だから、築20年前後か。

あの頃の不動産投資セオリーには
キャッシュフローだのキャップレートだなんていう
横文字の小難しい物差しはなかった。
あったのはただ一つ、「買えば値上がりしますよ」だけ。
当時の営業マンは、医者や豊かな会社社長を説得して
いくつもの投資物件を買わせるのに、
そのフレーズだけ繰り返していればそれで十分だった。

「1億円の賃貸アパート、ローンを組んで賃貸収入で返せますよ」
「いつの間にか自分の物になって、減価償却で節税効果もあるしな」
「老後はこれで遊んで暮らして下さい、社長」
「建物が古くなったら、2億円で売ればいいか、はっはっは」
これで目出度く契約と相成った。

あれから20年、ローンは終わったかもしれない。
しかし、きちんとメンテナンスをしてこなかった建物には
いろいろと面倒なことが起き、毎月のように修理費の請求が来る。
土地だって全然値上がりしていない。

年老いた元先生や元社長には耐えられない苦痛だ。
「当てが外れた、売って、老人ホームにでも入ろう」
成人した子供たちだってこんな面倒なアパートは欲しくない。
「売ったらお金を少し分けてよ」と彼らがせがむ。
でも、手入れのされていないボロアパートが高く売れる訳がない。
これが現実だ。

更に追い討ちをかけているのが株の大暴落。
そんなタイプのお金持ちは必ず株に手を出している。
中には、信用取引に手を出し
追証を払うために不動産を売っている。
もちろん、こんな人は儲けなんてどうでもいい。
早く現金が欲しいのだ。

反面、これがチャンスと買いに出るプロがいる。
「表面利回り10%まで叩いて買うか」
持ち主が素人からプロへと代替わりする瞬間である。
全てがこんなケースだとは言わないが
まあ、似たり寄ったりなことは間違いない。
そう、所詮、昔の投資家は素人のお遊びだった。

だから、この不景気をチャンスとばかりに
不動産投資を始める勘のいい人たちは
私のブログをじっくりと読み
ROE20%以上を目標に、資産形成に励んで欲しい。

銀行の低金利にため息なんかつかないで。
多くの人が沈んでいる今こそ、スタートだ。

関連豆知識:ROE
return of equityの略で
企業の自己資本(株主資本)に対する税引き利益の割合。
日本語では自己資本利益率と呼ぶ。
株主の立場から企業がどれだけ効率よく
利益を生んでいるかを見る一番重要な指標。
普通は10%を超えると優良企業と言われる。

このROEはCCRとも呼ばれ、不動産業界でも使われるが
この業界では自己資金に対する賃貸純操業収入の割合としている。
ちなみに、この指標が20%を超えたら迷わずGOである。
銀行にお金を預けていることが
如何に馬鹿らしいかを示す数字だ。

写真説明:斬新なトイレのデザイン
     こんなトイレなら入居率も上がりそう。

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