過去を知り、未来を読む

不動産に限らず、投資全般に言えること、
それは「過去を振り返り、これからを読む」

11年前、1997年がどんな年だったか?
もう正確に思い出せる人は少ないだろう。
この頃に何か投資的な行動をとっていた人は
決して忘れてはいない筈の節目の年だったのだが・・・
経済的な視点でこの20年の流れを追ってみる。

1990年:
遅すぎた日銀の金融引き締めが始まった。
特に貸出総量規制と急激な公定歩合の引き上げが
借り手を直撃し、何万人という自殺者を生んだ。
私の億単位の損失の序曲が始まった年でもある。
「多くの経営者を苦しめたマスコミ迎合人間
三重野日銀元総裁はいい死に方はできない」と
私の周りの友人たちは厳しい予言をしている。
※マスコミ迎合政治は絶対に日本をよくしない。

1997年: 
第二次橋本内閣の経済政策の失敗で、
バブル崩壊後の不景気が更に5年続くことになった。
景気にちょっと明るさが射し、
希望がもてるかなと思った一瞬だった。
しかし、この年に拓銀が倒れ、
次の年に長銀が倒れた。
私のゴルフ会員権の致命的な損失が確定した年だ。

2001年:
第一次小泉内閣が発足した。小泉首相へ
マスコミから毎日のように罵声が飛んだ。
橋本内閣の失政で株価が8千円台まで落ちたのに、
攻撃の矢は小泉首相に向けられていた。
可哀想でならなかった。
翌2002年から、経済指標的には、景気が回復し始めた。
それが去年、つまり2007年まで続いた。
※この頃から3年間、不動産や株を仕込んだ人は大きく報われた。
※埼玉のカリスマ大家さんもこの時期の仕込みがほとんどだった。

さて、この中の出来事をどこまで記憶していただろうか?
忘れられない1997年頃は、既に年金の運用実績はかなり悪化し、
そのことが老後の生活に対する不安として顕在化し始めた。
ワンルームマンション業者はそれを営業のトークに利用した。

「これからは年金なんかスズメの涙しかないのですから
老後の生活は自分で守りましょう」と不安を煽り
マンション投資を薦めた。

これ以外に彼らがセールストークに使った言葉を検証して、
これからの不動産の世界をどのように生きたらいいかを考えてみよう。
①高齢者の急激な増加⇒年金制度の崩壊⇒自分の老後は自分で守る
⇒比較的低額なワンルームマンション投資
②晩婚化⇒同居率の低下⇒一人暮らしの増加⇒
ファイミリータイプでなくワンルームマンションの需要増
③増加し続ける離婚⇒一人暮らしの増加⇒ファミリータイプでない
ワンルームタイプマンションの需要増

よく見ると、10年前に使われたセールストークは、
驚くことに、今でも同じように使えるトークなのだ。
そのキーワードは、高齢化・晩婚化・離婚増・単身族化。

さて、こんな社会の流れの中で、不動産投資をどう考えるか。
今後の動向を占うポイントは、アジアや中南米からの移住者の数。
この人たちが増えると、不動産市場の考え方はかなり変わってくる。

街では、日本語でない会話を聞く機会が本当に増えた。
横浜では、彼らへの住宅供給で財をなす人が現れ始めている。
私も横須賀で外国人から高額な家賃を頂いている。

関連豆知識:外国人労働者数
20年近く前の1990年、合法的外国人労働者数は15万人だった。
それが2006年には75万人と、5倍に増えた。不法残留外国人は
不動産市況にはあまり関係ないと思うが、常に20万人近くはいる。
合わせて、100万人。この数は今後更に増えていくと思われるので、
彼らへの住宅供給はひとつの大ビジネスになると考えている。
問題はそのタイプだ。つまり、ワンルームマンションかアパートか。

写真;大好きな「港未来」
   サイクリング中に一枚

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