不動産賃貸業に向いている人たち

仕事柄、入居者からの鍵のクレームには
自分が直接行って対応している。
また、ガーデニングが趣味なので
庭の手入れは出来るだけ自分でやり、
プロには頼まないようにしている。

しかし、元々私は超不器用。
何かあるたびに、ため息をつく。
「アー、本業が大工さんだったら・・・」と。

仕事柄、大勢の職人さんを知っている。
彼らほど賃貸業に向いている人はいない筈だ。
きっと、私の数倍の利益を上げるに違いない。
大工さん、内装屋さん、お掃除屋さん、・・・

埼玉県の北部にそれを地でいく大成功者がいる。
人が目も向けないぼろぼろのアパートを
自分で再生しては大儲けしている。
その人の職業は「子育てを終えた主婦」
学歴は「中卒」で創業10年、
20棟で年収が1億というから凄い。

彼女は言う、
「銀座で坪1億の土地だって月賃料はよくて坪10万円、
だ埼玉の片田舎の坪10万の土地で月に坪5千円も稼げる」と。
要するに、住んでいる埼玉と群馬の県境の町で
銀座の(1000倍×20分の一=)50倍の効率で稼いでいる。

更に、彼女は地の利を十分に生かしている。
この街には千人超の外国人が住んでいる。
加えて、お隣群馬はそれ以上に外国人で有名。
そんな人たちに、ぼろ家を改造しては、
「敷金・礼金ゼロ」で貸して、大喜びされている。
空室の恐怖なんて彼女にはないらしい。

この人の経営特色を表す異名は数多くある。
「お掃除&リフォームは自分でやる大家」
「部屋を白く塗る変わり者」
「トラブルを紙に書くメモ魔」
「土地勘のない所ではやらないこだわりの投資家」
「クロスを2段に分けて貼るおばちゃん」
「不動産屋めぐりが趣味の仕事師」
「家賃を安くして、居住者の中に一人協力者を作る策士」

そんな彼女でも怖がるものがある。
人が目も向けない物件を叩きにたたいて買うのだが
「雨漏り、シロアリ、水漏れ」だけは御免だという。
見かけの汚れはすぐに化粧で隠してしまうが
「中から朽ちてはこの私でもどうにもならない」と。
これって人間にも当てはまる?

多くの不動産理論の正反対に挑戦しながら
あらゆるハンデをアドバンテージに変えてしまった
このカリスマ大家さんには頭が下がる。

関連豆知識:日本政策金融公庫
本文に書いたカリスマ大家さんは
資金調達に昔の国民金融公庫、
今の日本政策金融公庫を使ったそうです。

女性・若者・シニア起業支援資金の融資で
金利が2.5%前後、融資の限度額7200万円
返済期間が最長15年、保証人や担保はケースバイケース

私は使ったことがないので
比較しての正しいコメントは出来ませんが、
お金が出れば、銀行よりは少しはいい感じがしますね。

詳しくは下記のHPが参考になります。
http://www.afc.go.jp/jfc/finance.html

写真説明:京急浦賀駅から5分、2700万円で売りに出た
     築20年のアパート。利回りは10%を越すが
     手入れに自信がないので買うのを諦めた。
     賃料が月額22.5万、2千万をローンで買うと
     10万前後が残る。魅力的だ。ただ今、満室。

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