●寄り添う

喜寿(77歳)の楽しみの一つはマッサージ。
一人の決まった人に揉んでもらうよりは
色々な人にやってもらう方が好きだ。

理由は二つ。
一番の理由は、「こんなやり方もあるんだ」
という発見の意外性とそれを知った時の喜び。
指圧っぽいことを中心にして揉むセラピスト
ストレッチを中心に揉みほぐすセラピスト
能書きが多くてためになる面白いセラピスト
やって欲しい部位をピタリと当てるセラピスト
等々、セラピストには色々な特徴があるのだ。

二番目の理由は、施術中の会話の多様性。
人は人によって色々な人生を送っている。
そのお話を聞くのが実に楽しいのだ。
一人の決まったセラピストだとその人の人生や
経験しか聞けない。でも、色々なセラピストだと、
その人数だけの人生経験が聞けて、結構楽しくて、
ためにもなるのだ。

今日のセラピストは本業が公認心理士。
つまり、国家資格を取った心理カウンセラー。
東日本大震災で負った心の傷の相談に乗ったり
している人。でも、それだけで飯を食うのは
大変で、週に4日はここで働いているという。

相談に乗るときの一番のポイントは「寄り添う」
ことだという。なるほどと思うためになる事例を
たくさん聞くことができた。

私には、10年以上パーキンソンで辛い生活を
強いられている家族がいるのだが、どんな言葉
をかけてあげたらいいのかいつも悩んでいた。
電話の向こうの声を聴くと、辛くて涙が
出てしまう。でも、気の利いた言葉が出なくて
悩んでいたのだが、これからは教えたもらった
「寄り添うことば」で励ましてあげることにした。
決して、叱ったり、「もっとしっかりしろ」など
とは言わないことにしよう。

老いて、何も出来なくなった人にかける言葉の
難しさを知った一日だった。今日のセラピスト
からは本当に多くのこと学ばせてもらった。

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