賢者は改善をなし、愚者は不平をなす

義務教育8年間と大学の4年間、合わせて
12年間も英語を勉強して、英語が話せる
ようになる大人がほとんどいないのが日本
の英語教育の実情だ。

そんな英語を話せないで育った親たちが
その原因は日本人の先生から英語を教え
られたからだと錯覚して、外人英語講師
のいる英会話教室に子供を通わせる。
ところが週に1~2回こんな外人に高い
授業料を払い続けても結局はその子供
たちも英語を話せるようにならないこと
を知ってがっかりする親が後を絶たない。

それなのに、米軍人の多い横須賀では、
未だに「外人かぶれ」の頓珍漢な親たち
が、落ちこぼれて日本に流れ着いた外人
英語講師の餌食になっている。それに輪
をかけて、英語が話せない施設長が、
語学とは何かも知らないで外人を呼んで
きては英語指導を売り物にして子供を
集めている。そんな風景がはびこって
もう40年も経つが、一向に話せる
ようになる子供たちは増えない。

ただ、私が一番嫌いなのは、そんな難しい
ことに関して、「日本の英語教育はだめだ」
と不満ばかり口にする人間だ。口を開けば
「日本はだめだ」とか「政治がダメだ」
とか不満ばかりを口にして、「どうすれば
改善されるか」を真剣に考えようとしないし、
討論もしない。それが一番悲しい。

どうしたら子供たちに英語を話せるように
出来るかを研究し指導方法を改善して、
更に改善してついにそれに成功してきた人
たちだってそれなりにいるのだ。そんな
成功している教室の一つを見学に行ったが、
全員が5歳で英語がペラペラなのには
驚いた。勿論、授業も全て英語である。

トヨタではないが、こうして改善を繰り
返せば、こんな難しいことも可能になる
のだ。会社経営で大切なことは、改善に
汗をかく人間の集団をつくることだ。
もし、不満ばかり口にする人間が会社に
紛れ込むと一気に業績が落ち込むから、
見つけたら出来るだけ早く追い出さな
ければいけない。会社は、良くない
ところは改善する人の集団でなければ、
決して業績など上がらない。

30年前、会社を売ったときに、残る
社員に言った言葉を今でも覚えている。
「私は会社を売って、新しい会社を作る。
不満を抱いて残る皆さんとどちらの会社
が大きくなるか競争しましょう」と。

勿論、私の会社はどんどん大きくなり、
発展し続けているが、不満を言っていた
社員の会社は今はもうない。改善を
しないで不満を言うだけの社員のいる
会社と改善を繰り返した会社の差は大きい。

これこそが
「賢者は改善し、愚者は不平をなす」
なのだ。人生で、改善ほど楽しいものはない。

カテゴリー: 不動産・ビジネス パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です