勝つなら7分勝

貸しビル業者として生きていく世界では、
「闘い」は日常茶飯事である。最近では、
とあるマンション管理組合との争いが
あった。

何度もこのブログで書いたが、
世の中のほとんどのマンション管理組合は
素人の集団である。だから、マンションの
基本法である区分所有法すら知らない。

結果、めちゃくちゃなことを言う。
舞台になったマンションは駅前に
あったので、前面が店舗棟、裏側が
住居棟と言う形態だった。私は投資家
だから、店舗部分を買ってマッサージ店
を入れた。

途端に、管理組合から文句が入った。
既にマッサージ店が入っているから営業は
止めろというのだ。使用細則に
「同業店舗の禁止」という条項がある
という主張だ。

こちらはそんなことは百も承知だった。
組合がいうマッサージ店は店舗側でなく
住居棟に入っていたのだ。そろりと
言ってあげた。マンション管理規約には
「住宅部分で商売をしてはいけないと
書いてありますが・・・」と

それから、弁護士を入れて管理組合と
その理事たちを訴えた。もちろん素人
に負けるはずもなく、全面勝利で終わった。

ただ、最後の手打ちでは、相手に
「ご苦労様」と声をかけ、住居棟の
マッサージ店を追い出すことはしなかった。
そう、完全に叩きのめすことだけは
しなかった。武田信玄の「7分勝」という
考え方を信条としていたからだ。

信玄曰く、「七分の勝は十分の勝なり、
八分の勝は危うし。十分の勝は、
味方大負の下作り」

つまり、7分くらいの勝ち方が最良だと言う。
完勝すると自分にも自分の仲間にも驕り
の気持ちが芽生え、失敗の芽を撒いてしまう
というのだ。勿論、そんなことをすれば
恨みも買うだろうし・・・

実るほどこうべを垂れる稲穂かな!に通じる
日本の美学を大切にしている。

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