最年少課長のその後

2年前、リゾート施設関連の凄腕営業マンに
ついてかなり詳しく書いた。まだ二十歳代の
その男が久しぶりに訪ねてきた。

童顔なのだが、時折見せる眼力が凄い。
2年前よりも更に成長したのか、その言葉の
一言一言に鳥肌が立つくらい力がある。

単なる不動産を売るセールスマンでなく、
それがお客様に何故必要か、どういうメリット
があるかを確信して話しかけてくる。
要するに買わせるセールスではないので、
宗教家のような空気を漂わせている。

「皆さんに育てられて、今日まで生きてきました」
という言葉に真実味が溢れているから不思議だ。
普通なら、「口から出まかせを言いやがって」と
思うのだろうが、決してそんな風には思えない
魂が言葉に込められている。

私の新しいビルの設計も彼から買った不動産の
影響を受けている。それらの購入は決して無駄
にはなっていない。確かにお金はかかるが、
心から感謝はしている。

今日感銘を受けたのは、人間の性格を4色に
分け、私の分析を始めた時だ。
「社長って以前は赤でしたが、最近は黄色に
見えます」と言いながら、私の人間的変化を
語り始めた。

赤は「決断力、野心的」を表し、その代表格が
トランプ大統領だという。この私の3年前は
赤一色だったが、最近は「楽しそうで活動的な」
黄色が増えてきたという。そして、「献身的で、
調和的な」緑色もかなり混じっていると笑顔で
語る。

全くその通りで、姉が他界して3年、色々な
難局を乗り越えて、余裕が出てきた最近の
状況を彼がズバリと言い当てたのだ。彼は姉が
亡くなったことは知らないのに。

多くの人は2色から3色を混合して持ち
合わせているらしい。そして、時の流れの中で、
その混合割合が変化していくのだという。
つまり、私には、「思慮深い、論理的な」青が
今でも少ないらしい。確かに、直感で生きて
いるので、ドンピシャリな分析である。

喜寿になろうとする私が、「参りました」と
思えるほどに成長したこの最年少課長の
立ち居振る舞いに、「私こそもっと学習して成長
しなければ」と気を引き締められた午後の
ひと時だった。

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