3年前、親しい友人の友達が
横浜の関内に720万円で中古マンションを買った。
その動機が面白い。
「早く帰って女房の顔を見ているのがストレスになる」
いい悪いは別にして、その行動力に感心した。
その後の展開はもっと面白い。
半年位して、その隠れ家が奥さんに見つかってしまった。
万事休す。仕方なく、彼はそれを賃貸に出した。
そうしたら、何と月に家賃が65000円入るようになったという。
これだけの額だと定年後は十分に年金の足しになる。
年間表面利回りは10%以上で、銀行に預けるよりはずっといい。
720万円の銀行利息など1年間によくても7万。
それが一挙に10倍の70万円以上だ。
この「軽さ」が不動産オーナーになるためには重要なのだ。
この事件で、彼は賃貸業に目覚め、
この5月、二つ目のマンションを買った。
もちろん、隠れ家用でなく、年金補充用である。
今は一棟売りのアパートを探している。
5年後には、彼は毎月すごい賃貸収入を得て、
目出度く定年を迎えるだろう。
不動産賃貸業を始められない人の多くは
始めに「勉強ありき」の「計算ありき」なのだ。
計算なんかして沈思黙考したら、買える物も買えなくなる。
不動産投資には「隠れ家でも買うか」くらいの軽さが必要だ。
不動産投資くらいやって見ないと分からないものはない。
もちろん、全く何も知らなくてもいいとは思わない。
そこで、この「軽さ」に必要な最低限の知識とは何かを考えた。
そして、それをまとめたのが本書である。
浜の真砂ほどもある不動産の解説書とは大分違った本になったが
不動産の世界で成功するための知識としては十分である。
関連知識:利回り
石川町駅から6分、18.5平方メートルの11階建てマンションの7階。
このワンルームマンションを720万円で買った場合の利回り計算
家賃65000円、
管理コスト1万円(修繕積立金千円、管理費7千円、その他2千円)
表面利回り:10.8% 65000×12ヶ月÷720×100=10.8
実質利回り:9.2% (6.5−1)÷720×100=9.2
※実質利回りでは、更に仲介手数料、取得税、司法書士手数料などを
720万円に加え、固定資産税などを年間賃料から引いて計算する。
要するにかかる費用を全部計算に入れるという方が正しいからだ。
これを突き詰めると、退室時の平均的修繕費も引くことになり、
正確になる分訳が分からなくなってくる。私なら大雑把に実質利回りは
8%ぐらいだろうと値踏みする。つまり月5万以上が手元に残るだろう
と勘で数字を想像する。これで外れることはめったにない。
※更に神経質な人は空室率まで計算に入れる。この辺りは外人にも人気
だから空室率は15%などと考え出すともう買う気も失せてくる。
もっと神経質になると第二関東大震災まで気になってくる。
この危険負担はいくらに見積もるか?
もう、そこまで考えたら買うのは止めた方がいい。
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自分の街の路線価を調べて見よう!
http://www.rosenka.nta.go.jp/main_h20/tokyo/kanagawa/pref_frm.htm