「類は友を呼ぶ」とはよく言ったもので
私の周りには、賃貸収入で生活をしている人が実に多い。
そんな彼らの多くは、実に優雅な生活をしている。
彼らに共通している不思議なことが一つある。
その生活が優雅な人ほど、不動産業界の人ではないのだ。
賃貸のことを一番知っている専門家は「不動産屋さん」の筈だが
その道で成功している人の多くは「普通の人」なのだ。
更に、どちらかと言えば、「おっちょこちょい」の人が多い。
この言葉、辞書には「浮ついていて考えが浅い人たち」とある。
彼らは間違いなくそんな人たちで、沈思黙考型ではない。
それは、いったいなぜなのだろうか。
不動産で賃貸収入を得るには、先ず不動産を購入しなくてはならない。
でも、大抵の場合、不動産は高額なので、おいそれとは決断できない。
この決断こそが「おっちょこちょい」の一番得意とするところなのだろうか。
辞書にあるように、考えが浅い人たちだが、「馬鹿だ」とは書いてない。
不動産を買うには馬鹿でない程度の知識は必要だ。
しかし、ある程度調べたら、後はジャンプするしかない。
このジャンプ力が成功の鍵を握っているということらしい。
きっと、不動産屋は知識過剰で、ジャンプ力を失っているに違いない。
今まで、年収の多い賢い友人の多くに不動産投資を薦めた。
しかし、私の話に乗ってくる人はほとんどいなかった。
彼らは頭が良すぎて、その分決断力に欠けていた。
「そんなこと出来る訳がない」とにべもない人もいた。
中には、そのこと自体を不労所得だと言って軽蔑する人もいた。
彼らはかなり貯金を持っていたので本当に残念に思った。
その貯金を懐にして、その後、彼らの多くが定年を迎えている。
でも、彼らもお金は増やしたいというスケベ根性は持っていて
頭のいい人がやりがちな株やファンドに貯金の多くを投資した。
「俺は世界の経済に詳しい」と自惚れている友人が多かった。
そして、その大切な資金を大きく減らしたなどと聞くと
「中途半端に頭のいい人はどこまでも運が悪い」と
考えの浅い私などは、心底ホッとしたりしたものだ。
「俺の方がずっと資産を増やしている」とニンマリとした。
そこで、運の強い不動産投資の成功者たちを観察して
彼らの成功の秘密を探り、成功の秘訣としてまとめてみることにした。
ただ、不動産投資の専門書にありがちな難しい本にはしたくなかった。
不動産投資のダイナミックな側面を十分に伝え
不動産投資が土地の高度利用という社会的な意義をもていることを
分かりやすく、楽しく紹介しようと努力した。
関連知識:不動産投資と株投資の違い
①不動産投資の場合は、不動産価格の相場が明確でないので
値動きに翻弄されないで済む。
株などは毎日その価格変動を新聞で確認でき、落ち着いた投資ができない。
②不動産への銀行融資は利率が低く、レバリッジ効果が大きい。
つまり少ない資金で高額な買い物が出来る。
株などの信用取引融資はその価格変動次第で追証などが発生し、
不動産ほど長期投資には向いていない。
③賃貸収入は株などより安定した収益が得られる。
短期間で爆発的な利益を手にすることは難しいが、
安定した収入源となる。
また、投資単位が高額なので、手にする利益が大きく、
安定的に年金などの不足分を補える。
④決定的な違い
不動産成金はどの町にも何人かはいるものだが
株やファンドで資産家になる人は六本木辺りに
一握りいるだけだ。だから、その人数は不動産
による資産家の方が何十倍にもなっている。