神は見ている

かつての部下や競争相手の30年後の今、
伸びた人と駄目だった人の違いが強烈だ。
私に逆らった部下の多くは亡くなった。
それ以上に辛い人生を送っている者もいる。

勿論、人生には浮き沈みがあるから、
誰でも一時的に栄える時期に遭遇するが、
問題なのはその継続性なのではないか。
逆らった部下にも一瞬栄えた人はいた、
しかし、死ぬまでよかった人は皆無だった。

理由は簡単だ、人として欠点があったのだ。
だから、逆らったときに無視してよかった。
変に仕返しをする必要などなかったのだ。
100%の確率で、ダメになったのだから。

若いうちの苦労はためになることもあるが、
還暦過ぎの苦労は体を蝕むだけなので
運気と栄華は人生の後半ほど重要になる。

言い換えれば、人生の成功・不成功は
40歳前の姿を見ていても分からない。
50歳か還暦を過ぎないと答えは出ない。
本物の伸びる人は還暦後に栄えていく。

お互いに老いた今、
伸びた部下との会話は実に楽しい。
その会話の中に、「人間性」の答えが見える。
裏切りに仕返しなどはしない方がいい。
ただ、黙々と愚直に人間を磨いていきたい。
神様は全てを見ているから。

※このことを言うと、人生は理不尽に満ちていて、
神など絶対にいないという人もいる。
それはそれで正しいのだろう。
私の考えも、理不尽説も、どちらも正しい。
要するに、取りたいようにとるしかない。

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