老後生活設計

83になる元歯医者の先生。
二人の優秀な息子さんがいたが
成人してから親の願いとは全く違う方向へ。

よく道で見かけると、手には即席ラーメンを。
「体に良くないんだけど・・・」
返す言葉がないので、ただ頷く。

「海を見ながらお茶でもしましょうよ」
「いいね、ありがとう」
三浦海岸のこじゃれた店で先生の話を聞く。

よくあることだが、過去の手柄話と昔話だけでうんざり。
こんなタイプの年寄りには絶対にならないぞ。
反対に、死ぬまで夢を語れたらどんなに楽しいことだろう。

74になる別の友人。
会えば、いつもニコニコと満面の笑顔。
13年前に仕事に失敗して、生活は苦しい筈なのに。

よく聞く言葉だが
「もう何にも欲はないよ。こうして生きているだけで十分だよ」と。
その言葉に嘘がないのは顔を見れば分かる。

聞けば早朝散歩で、袋に一杯の空き缶やペットボトルを拾っていると。
ボランティアは好きじゃないけど、これは続いているんだと言う。
本当に頭が下がる。

「もっと、もっと」と思いがちな私には彼の言葉が重く響く。
何百冊の本よりも実際に生きている人の歴史を感じることの方が
ずっと多くを私に教えてくれる。
「本読みの明き盲」とはよく言ったものだ。

これからも人の生き様から多くを学ぼう。
今日はお墓の掃除をしながら己の老後を考えた。

※こんな類型:住宅型老人ホームなら入ってもいいかな。
 入居時2千万、月々17万かかるという。

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