マンション・アパート投資をやっている
30代の教え子たちには耳の痛い話しだが、
これは、「40年後のメンテ地獄」のお話である。
74歳になる同い年の友人から電話があった。
「築40年のアパートのことで相談が・・・」
横須賀中央のカフェで久しぶりに会った彼は
素敵なロマンスグレーで、実に魅力的に・・・
15年前、親から相続したそのアパートは、
満室なら月に57万の家賃が入るという。
東京23区内なので、稼働率は9割だが、
40年経った木造でメンテ費用がかさみ、
実質平均収入は45万がいいところらしい。
ただ、最近は一度空室になると、
次が決まるのに平均4ヶ月はかかり、
稼働率はかなり下降気味だと顔を曇らす。
「次が決まるまでは気が重くて」と嘆く。
電球などの交換も自分でやると言うから、
「転んで腰でも打ったら大変だぞ」と脅すと、
既に、二度転んで、最近は歩くのが億劫だと。
現在も一つが空室でやきもきしていると言う。
「売るべきか売るべきでないか」と真顔で訊く。
今、売れば、1億から1億2千万にはなる。
今後最長20年生きると仮定すると、売れば、
毎年500万円、月に40万円の生活は可能だ。
年金収入を足せば、かなりの贅沢ができる。
「俺なら売って、楽しく生きるな」と答えた。
昔、30世帯の1棟マンションを持っていて、
70過ぎてのアパート経営はストレスばかりで、
いいことなんて何もないことは分かっている。
「メンテ地獄だけは避けた方がいい」と言うと、
「やっぱりそうか。迷いが吹っ切れたよ」と。
大分悩んでいたらしく、本当に嬉しそうだ。
実子のいない暢気な一人暮らしの彼には
「即売り」が最高の選択だと確信している。
後5年もすれば「痴呆」になるかも知れないし。
そうなったら騙されて売るはめになるだろう。
It is very difficult to keep a 40-year-old apartment.
So,people over the age of 70 shouldn’t
own such an old apartment.
If you should keep a 40-year-old apartment,
you would descend into hell.
I call it “maintenance hell”