余命と納税総額

3千万借りてカフェを始めた教え子の続編だが、
初年度の売上げが1千万、経費が800万で、
200万の利益が出たという。

ここでいつものように大雑把な計算をすると、
この場合、P/Lに利益の200万円が計上され、
この利益から100万円が税金として引かれ、
残りの100万円がB/Sの内部留保となる。

この100万円が預金通帳には残っていない。
勿論、眩い現金としても存在していない。
P/Lに利益として計上された200万円だって、
実際には何にもお金としては存在しない。
銀行に返済金として流れてしまっているのだ。

だから、これから10年間、朝から晩まで
死に物狂いで働いても、お金なんて残らない。
10年間、あの税務署に流れる総額1千万円は、
本人が貰った給与所得から払われるので、
B/Sには役員貸付として負債に計上される、
ただそれだけの10年なのだ。

同様に、10年間の内部留保の1千万円も、
銀行に流れてしまったので現金はゼロである。
つまり、お金を借りて事業を始めたら、
基本的にはお金なんて残らないのだ。
これがこの国の中小企業の基本形だ。

居酒屋に集まっている自営業者の方たちも、
多くがこんなお金のない会社の社長さんだ。
この国の会計原則に従ってまじめに働いても、
せいぜい○○パブの飲み代ぐらいしか稼げない。

でも、ほんの一部だが、
それとは違った大金持ちの成功者たちがいる。
彼らがあの自営業者と違っていく原因の一つは
税に対する造詣の深さにあるような気がする。

例えば、私の事業余命を10年とする。
最初の5年間、毎年400万円の赤字経営をし、
累積損失を2千万貯めて、その後の5年間、
2千万の利益を出せば、税金はゼロだ。

しかし、この逆に、最初の5年間に、
2千万の利益を出せば、税金は1千万円かかる。
つまり、余命10年の後半に5年間赤字でも、
前半の5年間に払った税金は戻ってこない。
だから、車や別荘などの高額な贅沢は
最初の5年間にやる方が賢明なのだ。

人間、古希を過ぎたら、
よぼよぼになる前に遊ぶ方がいい。
余命の使い方のこんな一つをとっても、
知っているのと知っていないのとでは大違いだ。
税の仕組み、この世の仕組みを知らないと、
結構馬鹿を見てしまうようなことになっている。

Have you ever had a tax inspection ?
As you know,
the taxation office is strict with tax evasion,
but permits a legal tax saving.
In other words they are tolerant to a good tax-payer.

Therefore we have to learn a tax saving method
to reduce the tax.

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