屋根防水

屋根の防水工事では色々と苦労してきた。
無知なるが故に騙されたことも何度か経験した。
あれは、20年前のことだった。

築20年のマンション屋上の保護モルタルに多くの亀裂が入っていた。
無知だった私は、これが直接雨漏りの原因になるという業者の話に乗せられた。
そして、あわてて塗膜防水の工事を発注してしまった。
それも、嘘が上手で仕事熱心な見ず知らずの業者に・・・

仕上がりが見事で、何の疑念も抱かず支払いを済ませた。
そして半年、塗膜のあちこちに異様な裂け目が・・・
更に2年後には、見るのも無残な状態に。

その時、素人にとって何が大切かを知った。
一つは、信頼の出来る業者との太いパイプ。
そしてもう一つが、工事に関する知識。

一般的なマンションの屋根に施工されるのは、
アスファルト防水、シート防水、塗膜防水。
更に、そのそれぞれに何種類かの施工方法があり、
建築時の工事と屋根の現状に照らし合わせて、最適の施工方法を決める。

でも、発注者がいくら多くの知識を身につけたとしても、
実際に工事を行う業者が信用の出来ない人たちだったら、
いくらでも手抜きが出来る防水工事の恐怖からは逃れられない。

下の写真を見ても分かるとおり、
工程ごとに何層にも塗られる材料のチェックなど素人には不可能だ。
だから、信頼できる業者との人間関係が何よりも重要になる。

不動産貸付業者としてはまだまだ知識不足を痛感することが多い。
屋根一つとってもこんな具合だから、
建築って本当に奥が深い。

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