管理費未納者の蒸発

あちこちのマンションで役員をしている。
なので、本当に色々なことを経験する。
その中で、管理費未納ほど困った問題はない。

未納の原因は様々。
多いのは、生活苦と高齢による死亡や認知症。
でも、今回の原因はまれにしかない「失踪」
つまり、居所が分からない蒸発。
外国に行っているのか、死んでしまったのか。

今回の舞台は投資用マンションで、
賃貸人はきちんと家賃を払っていて、
その家賃はその方の口座に送られてはいる。
但し、その口座は本人が依頼した管理会社口座。
だから、口座の住所は管理会社の住所。
やっぱり、本人にはたどりつかない。

そこで、弁護士にお願いして、
払われている家賃の差し押さえをすることに。
差し押さえに必要な手続きが「公示送達

これは、失踪した人間に、
「お前の家賃を差し押さえるよ」というお知らせ。
これを裁判所の前に2週間掲示すると、
そのあとなら、家賃の差し押さえが可能になる。

裁判所にこの手続きを開始してから約2ヶ月で、
公示送達は完了するのが通常期間。
それから約1ヵ月後に差し押さえは可能に。

今回の未納額は60万円。
弁護士への着手金が8%と10万の高い方。
(ただし、依頼者が上客なら安い方も可)
最終成功報酬は16%で、今回は10万。
この弁護士費用も差し押さえ可能なので、
ここまでなら、管理組合は一銭も損はない。

ただ、裁判費用が別途10万から15万かかる。
これは今回の差し押さえには入れられない。
だから、組合が手にするのは約45万円だ。

さてさて、この蒸発者が何時現れるか否か。
それは誰にも分からない。
故人になっていなければいいが・・・

A condominium has a risk
such as arrears of a condominium management fee,
a reserve fund of repair and other expenses.

Those who have not paid their dues have
their own reason not to be able to pay their dues.

So we, members of a condominium union
must understand their standpoint kindly.

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