出口まで考えた投資

マンション投資は儲からないと思っている。
ましてや、こんな人口減少社会で・・・
だから、原則的には手を出さない。

でも、この投資に参入する人が後を絶たない。
出口を考えない入り口だけの計算で
「儲かる、儲かる」と大錯覚しているのだ。

そこで、最終的にはどうなるのかを
友人がやった表面利回り9%の物件を参考に
出口まで見通して計算してみた。

築30年の中古マンション。
○取得費が4000万(建物割合2000万)
○融資条件は2千万を20年間年利1%
○当初賃料が30万(20年平均では27万とする)
○20年間の平均管理費は月7万
○20年後の売却予定額2000万円

先ず、買ってから20年間の総収入を求める。
 ①平均家賃月27万円から管理費7万を引く。
 手取りの家賃収入の総合計は4800万円。
 しかし、実際の稼働率83%くらいなので、
 実質総収入は4000万円くらいとなる。
②減価償却費による節税効果は
20年分で約500万と仮定
③20年後の売却額2200万円と仮定

次に20年間の支出を求める。
①1%の20年ローンを使うから
 その返済利息が約400万円(銀行の儲け)
②固定資産税が年20万円として20年で400万円
③諸経費を入れた取得費4000万円

ざっくり儲けを計算すると、
収入6700万-支出4800万円=1900万円

1900万への所得税率を25%と仮定すると、
残り1425万円が儲けの実体か・・・
年間では71.25万、月間では約6万円。
どう考えても最高で月7万円位の儲けだ。
表面利回り9%なんて実態はこんなもの。

月7万の報酬なのに気苦労はとてつもなく多い。、
私なら絶対にやりたくない投資だ。
こんな大変なことを何故やるのだろうか。

表面利回り9%、実質利回り約7%の
入り口計算だけで「行ける」と思うのだろう。
確かに、この事例でも頭金が2千万あれば、
23万-返済9万で14万残る感じだから、
ついつい手を出してしまうのだろう。
※レバリッジをきかせているので、
2千万で1%の金融商品を買って
月に16000円貰うよりはかなりいいが。

実質稼働率や出口売却費の想定をして、
出口までしっかりと計算しておかないと、
結局は老後に豊かな生活は送れないのだ。

Before beginning real estate investment,
you had better check the conclusive profit
of your investment.

Many investors incline to start their
investment before calculating the final
cost or all kinds of costs.

It is important to consider occupancy rate
of rentals such as condos,apartments or offices
before beginning real estate investment.

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