不動産指標を覚えるコツは
「その人だけに当てはまる数字」なのか
「誰にでも当てあまる数字」なのか区別すること。
この違いを意識するとかなり理解しやすくなる。
例えば、満室アパートの表面利回りは
誰が計算しても同じ数字になるが、
キャッシュフローは物件が同じでも
人が違えば出てくる数字が異なってくる。
この場合、余裕のある人には、
常にキャッシュフローが大と出る。
Capitalization Ratioの略である
キャップレートも後者に入る。
これが土地活用プロの一番活用する数字で、
土地を活用する人の能力を端的に示している。
別名は収益還元率と呼ばれ、
どのくらいの収益を見込むかの公式で、
「初年度期待営業収入÷不動産の市場価格」だ。
その土地で何をするかは投資家によって違う、
結果その収益率は投資家によって違ってくる。
投資家によって数字が異なってくるので、
不動産別指標でなく、個人別投資効率指標だ。
日本ではあまり普及していない指標だが、
不動産活用では、一番重要な数字である。
Kさんは○○大の学生向けマンションが得意で、
抜きん出た高いキャップレートで事業を始め、
安定した土地活用で大資産家となった。
大学のスポーツ系クラブとの太いパイプを利用して、
他のアパート経営者よりずっといい投資をしている。
不動産成功者はこうして自分の得意の分野を
密かに開拓していることが多い。
私は昔、学習塾経営という得意分野を持ち、
校舎を建てては不動産を増やしていった。
この時代、校舎展開のための銀行借入れ用
事業計画に書くキャップレートは15%近く、
今では考えられない夢のような数字だった。
ただ、初年度期待営業収入という数字には、
長期的観点から見ると若干の弱点もある。
例えば、当時の横須賀の田舎で、
キャップレートが15%期待できた物件と
東京で8%しか期待できなかった物件では、
今となっては、東京の方が勝っているからだ。
東京では、地価高騰でキャピタルゲインが
桁違いに大きくなり、更に、賃貸料の高騰も
加わり、見事な逆転現象が起きてしまった。
これが、不動産指標の読み解きの難しさであり、、
また、不動産投資の面白いところでもある。
The index that real estate investors use
is very interesting and difficult.
If you want to invest in real estate,
you should understand many indices
of real estate.