あの頃の夢中が懐かしい

歳と共に夢中の対象が変わるのは当然だが,
対象が何であれ、夢中は若さの象徴である。
傘寿を過ぎた爺で何かに夢中な人は少ない。

15から18の頃は、性への妄想に苦しんだ。
自慰に耽り、自己嫌悪になり、死を考えた。
思えば、これが最初の夢中だったのだろうか。
なんとも殺伐とした暗い夢中ではないだろうか。

大学時代は生身の女性に夢中になった。
少しずつ死にたいという自己嫌悪も薄れ、、
大学に行くより証券会社に夢中になった。
卒業の頃は、儲けた金でゴルフ三昧に耽った。

30代は仕事に夢中にだった。
40代はウィンドサーフィンに明け暮れ、
50代は夢中になれるものを探し、
60代は再び仕事に夢中になった。

時は光陰の如く流れ去り、既に70代。
管理組合活動を通して日本を良くするという
変な妄想に取りつかれた第二の青春の中にいる。
想像もしなかった意外な今だ。

しかし、体力は確実に衰えてきて、
海山で遊んだ屈強の時代が懐かしい。
二度とあの無限の体力は蘇ってはこない。

弱弱しくただ自虐的になりやすい80代が
刻一刻と近づいて来ているような気がする。
ふと、寂しくなって涙がこぼれる。

でも、健康のために街を歩いたりする
そんな長生きへの前向きの努力はしたくない。
努力せず、普通に生きて天寿を全うしたい。

だから、テレビの健康番組は絶対に見ない。
健康的な食事には気配りしているが、
ただ長生きするような人生は望んでない。
もちろん人間ドッグにも縁がない。

ガーデニングとたまのゴルフに興じ、
残る時間を子や世のために捧げたい。
ただ、今は、夢中よりもたんたんがいい。

What were you crazy about in your teens ?
In my high school days
I often fell into a sense of self-hate
as I had been crazy about masturbation.

After graduating from university
I was keen on golf for the money
that I gained in a stock.

In my 30s I was absorbed in my business.
In my 40s my hobby was windsurfing.
After sixtieth birthday
I was passionate about work again.
All in my life I’ve been into something.

I want to play using some money every day.
I want to feel happy all day.

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