キャッシュフロー

大船駅前に売りビルがあるというので、
同じ投資仲間に誘われて調査に向かった。

彼はかなり規模の大きな不動産投資家で、
月の賃貸収入が1千万は優に越えている。
そんな背景があっての行きの車中での会話。

「この3億の物件、月の家賃が270万だから、
表面利回りは目標の10%超だね」と彼が言う。
「小さな物件の10本分だから、
面倒が省けて最高だよね」と私が応じる。
「ところで、キャッシュフローは?」

キャッシュフローはその人の経済的条件次第。
既にかなりの高額所得者である彼の場合、
賃料は税金でごっそり持っていかれて、
あまり手元に残る金はなさそう。

話は全額借入れだとどうなるかという展開に。
先に、経費を計算すると、利息が月に25万。
固定資産税も月額25万、消費税約22万、
月割り修繕引当金13万として経費合計85万。

家賃から経費を引くと利益が185万円。
彼の場合、この185万の45%近くが国税・地方税。
で、結局手元に残るお金の計算式は
270万-経費85万-国税・地方税83万=102万

でも、ローンを使わなければ利息がかからないから
127万が手元に残るが、それでも家賃の半分も残らない。
(涙)

更に、借入れ利息がかなり優遇の1%だとしても、
月額返済は150万円にはなる。
で、270万の家賃から経費、税、返済を引くと、
270万-85万-83万-150万=-43万
キャッシュフローはマイナス43万。。

でも、現地に到着し、ビル前の人通りに超感激。
これは昭和の御徒町かと見まごうばかり。
結局、この人の多さに惚れ込んで
彼はこのビルを買ってしまった。
「キャッシュフローはマイナスでもいいや」と。

どうせ彼は、数年で半分以上は繰上げ返済をして、
すぐに100万近いキャッシュフローを生む魂胆だ。
結果、更に繰り上げ返済原資が増えていくのが富裕層。
この繰上げ返済力が庶民と富裕層の決定的違いなのだ。

こうして、また、今日も、
私と彼の実力の差が更に開いてしまった。

After all he belongs to the bourgeoisie
who are different from the common people like us.

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