リゾートホテル会員権営業マンの来訪。
もう15年になる付き合いだ。
話だけなら聞こうとOKしたのだが・・・
今日は芦屋ベイコートを買ってくれという話。
以前、東京ベイコートの会員権を買ったから、
本来なら芦屋ベイコートは利用できる筈。
それなのに、買えというのには訳があった。
東京ベイコートは階毎に価格が上がって、
最上の23階はなんと4500万円近くする。
私の会員権は15階で、上の階は使えない。
もし豪華な上階を使いたいなら芦屋を買えと、
足しげく通ってくるのだ。
この会員権、買った人の7割は東京23区内。
ゴルフで仕事の人間関係を円滑にするように、
ベイコートで商談を纏めるのが流行らしい。
もう昔とこの会員権の使われ方が違うのだ。
夕方5時頃、会社近くのこのホテルで泳ぎ、
7時に全員集合、ホテル内のレストランで食事。
景色のいい百平方メートル以上のマイ部屋で、
お酒を酌み交わし、商談を纏める。
これが今の会社幹部のやり方なのだという。
もちろん、会員以外はロビーにも入れない。
だから、この東京ベイコートはすぐに完売して、
買おうとしても買えないのが実情らしい。
闇の取引で相当の値段がついているとも聞く。
いずれ、芦屋もそうなるというのが彼の口癖。
でも、こんな高い会員権を売るのだから、
さぞかしストレスが溜まるのだろうと思って、
「スランプはどう克服するの」と聞いてみた。
その答えが余りに素晴らしくて感激した。
「お客様には成功者が多いので、
そのお客様のところへ仕事抜きで訪ね、
人生を教わりに行くんです」
一度縁の出来ているお客様の多くは、
親身になって、「人生とは、仕事とは」と、
時には御馳走までしてくれながら、
教えてくれるのだと言う。
確かに、余裕のある年寄りには、
若い人の成長ほど嬉しいものはない。
完全に、仕事抜きでの訪問なら殊更に嬉しい。
この会員権業界で生き抜いているだけあって、
素晴らしいスランプ克服法を実践している。
そして、実にいい話を聞かせてくれた。
私も、このやり方を真似しよう。
何となく生きるのが辛いときには、
夜の街などへ繰り出さないで、
仕事抜きで成功者を訪問してみよう。
When you fall into a slump,
you had better visit a successful man.
If you do so,
you will be able to overcome the slump.