庵文化(1)

大阪府発行の小冊子「農空間物語」に寄稿している姉が訊く
「一次さん、一人住まいの家の快適な広さはどのくらいでしょうね」
「コルビュジェが親に贈った家の60平方メートルかな」
「なるほどね、私もそのくらいが理想だと思っていたのよ」

食の安全、食の教育に情熱をそそぐ姉が
新しい農業に挑戦する農家を訪問しては記事を書いている。
その中に、「田舎でのロハスな家」という記事を書くことになり
私の意見を聞きたいとわざわざ大阪から出てきた。

私がクラインガルテンの研究をしているのを覚えていたのだ。
「笠間のクラインガルテン、鴨川の自然王国
日本のその手のものは何かぴんと来ないんだよね」
「そうよね、行政もまだまだ勉強不足だしね」
「夢だけど、理想郷を俺自身の手で作りたいんだ」
「えー、本当?私も一枚噛みたいわ」
「そのときはよろしくね」

贅を極めればお城になり
侘びを極めると庵になるのが日本の建築だと思っている。
その想いを込めて、店名に「庵」を使う人が多い。
そんな店の一つ、「葉山庵」が先日焼失した。
紙と木が庵建築の原点だから燃えやすいのは致し方ないが
美味しい店の一つがなくなったのが惜しい。

「その庵を年金生活者の問題解決の糸口」にしようと
千葉の土地を探しまくっていることも姉に話した。
コルビュジェの場合は、家と周りの自然との関係を重視した。
つまり18坪の家がぽつんと畑の中にあっても理想郷にはならない。
そこが日本のクラインガルテンの致命傷なのだ。

「小さな家」と彼はその家を呼んでいたが
レマン湖のほとりのその家は、ロマンに満ちていたのだ。
私の親戚がレマン湖にお城を持っていて
彼からいつもその関連情報を得ているのだが
調べれば調べるほど、奥の深さに感銘している。

※75歳の姉が新刊「土佐 癒しの旅」を新高知県知事に贈呈
 宝酒造の青汁のCMに出演してから年齢はどんどん公表しているらしい。
※青汁のCM⇒  http://www.takagimichiko.com/pdf/ashitaba_15.pdf

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