同窓生の通夜、懐かしい顔、顔、顔・・・
その中に、3月に書いたブログの主人公、
「親会社の倒産」で危機に陥った彼がいた。
お焼香を済ませ、故人を偲ぶ飲み会へ。
私は、強引に彼の隣の席を取る。
その後の事業展開が聞きたかったから。
何故か、その顔には悲壮感がない。
恐る恐る、「あれはどうなった?」と・・・
ニコニコしながら、振り向く顔が愛くるしい。
「あの後、すぐに別の会社に貸したんだよ」
「同じ介護系の会社なの?」
「そうだよ、家賃不払いで契約解除出来たから」
「すぐにって、4ヶ月ぐらい後に?」
「いやー、40日後にはサヨナラしたよ」
畑仕事で日焼けした顔には余裕すら漂う。
「賃料は2割近く下がったけど、大丈夫だよ」
農家の息子にしては驚く程の素早い対応。
改めて、「情報を集めよう」と身を乗り出す。
その後の話しは、驚きの連続だった。
彼の話の主人公が私の知り合いだったのだ。
それは、このブログに書いた服毒自殺の男。
不動産仲介業者で、大嫌いな下品男だった。
その彼を、「やくざより悪い奴だった」と言う。
「あいつは無理やり毒を口に突っ込まれた」
と根拠のなさそうなことまで言うのだった。
今回の施設を建てた土地にまつわる逸話だが、
建築前に、この自殺した業者が日参してきて、
すんでのところでこの土地を取られる
ところだったというのだ。
更に更に、彼の兄は、この業者の甘言で、
田畑をごっそり取られたという話までする。
それを言うときの彼の顔は恨み骨髄の相。
よほど憎たらしく思っているのだろう。
そんな訳で、故人を偲ぶ話などは全く出ない。
この彼の憎しみは別にして、
あの日のブログの最後の2行の祈りが
神に通じた結果になったことを感謝し、
飲み会を中座して、家路についた。
I will continue writing this blog.
Because the blog reminds me of memories of the past.