没落のケース・スタディ

一直線に這い上がる者もいれば、
あっという間に没落していく人もいる。
世の常とは言え、無常そのものだ。

4年前の大阪での出来事だったか、
もとは裕福だった姉妹が貸家の一室で餓死。
亡父は近所で有名な資産家だったという事件。

没落の発端は「マンション建設」
父から相続した古アパートを壊しての建替え。
銀行主導の典型的な不動産投資の失敗。

建てたのは20世帯の入る大型マンション。
手持ち3千万、銀行借り入れ1.5億円。
総額2億円弱の事業だった。
まあ、よくある投資形態である。

毎月80万円の銀行返済も
事業開始から5年間は無事行われた。
キャッシュフロー80万で姉妹の生活も安泰だった。
返済が苦しくなったのは6年目くらいから。

その頃から、入居率が5割前後となり、
月の家賃収入が80万円を切り始めた。
炊きつけた銀行はマンションを売っての返済を求めた。

しかし、売却金額はよくある借入残額以下。
父から相続した他の土地も売っての一括返済。
最終的には無資産になり、当然収入もなくなった。
餓死に向かって一直線に転がり始めた。

資産ゼロから不動産で財を成す者もいれば、
この姉妹のように資産があっても、
無一文に転がり落ちる者もいる。

資産家の父のもとで、
何一つ苦労もなく育った姉妹には、
所詮、不動産事業は無理だったのだ。

でも、今でも、この甘くない怖い世界に
何の予備知識もなく飛び込んでいく人たちがいる。
当然、彼らには業者の餌食になる危険は読めない。
不動産の世界はそれほど甘くはないのだが。

金を貸す銀行
不動産を仲介する不動産会社
ビルやマンションを建てる建設会社。

私は彼らのお陰で仕事が出来ている。
しかし、同じ彼らの話しで没落する人もいる。
一体、その違いは何なのだろうか?

If it is sunny, they will lend the umbrella.
And then, if it begins to rain,
they will take it away.

Who are they ?

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