マンションで学んだ政治

「政治」とは、「○○をしよう!と決めること」
「行政」とは、「決まったことを実行すること」
この政治を行う場が「議会」であり、
そこで政治を行うのが「議員(政治家)」

ここでいう政治・行政の最大の単位が国なら、
最小の単位は市議会とか村議会、区議会で、
議員さんには給与が払われる。

しかし、最小単位より小さな組織がある。
あまり気付かれていないが、
それがマンション管理組合だ。
人口的には、下手な村より大きい。

このマンションの政(まつりごと)を行う場が
「理事会」, そこで政を行う人が「理事」、
この理事会の決定事項は主に管理会社が実行する。
全体の構図としては国と大差はない。

理事は輪番制で回ってくることが多いが、
私のように立候補してもよく、
最終的には管理組合総会の承認で決まる。
その意味で、理事は議員同様に選ばれているのだ。
だから、マンションも村同様の民主主義社会である。

政治を一番身近で実体験できるのがこの「管理組合」で、
世の中を理解するために管理組合の理事になり、
15年間が過ぎたが,それは実に貴重な体験だった。

原則的には理事は無報酬で文字通り「奉仕」だが、
伊勢佐木町のとあるマンション管理組合では
私は、議員のように「報酬」を頂いていた。
正に、村長のようなプロの理事長であった。

この15年間、6箇所のマンションで管理組合理事になり、
マンション政治の実態を理解でるようになった。
ここでの一番の感想は、国民に相当する組合員が
国民同様に政に無関心だということだった。

その結果、どのマンションでも、
政を行う理事の質が非常に低く、
結果としてマンション価値が下がっていった。
これは村や区レベルで起こっている事と実に似ている。

報酬を頂いていた伊勢佐木町のマンションでは、
無知な素人理事たちのせいで赤字決算が続き、
大規模修繕もできない状態になっていた。
それはまるでギリシャであり、夕張市のようだった。

そんな折、縁があって、プロの理事として呼ばれ、
報酬を頂いて、黒字化させ、大規模修繕も終えた。
管理会社は日本の三大管理会社の一つだったが、
「政治が腐れば行政も腐る」の例え通り、
管理会社もただひたすら営利本位で、
外部から安い見積もりを取るなどの努力を惜しんだ。

ここで、組合員の無関心を責めても何も生まれない。
これは民主主義の宿命なのだということも学んだ。
だから、この民主主義をよくしようとHPを作り
組合組織の劣化を防ぐ啓蒙活動をしたりした。
しかし、修正民主主義へ道のりはそう簡単ではない。

現在の民主主義を競争という視点で考えてみよう。
例えば、中国と民主主義国家との競争では、
民主主義は完全に敗れ去るだろう。
それはまるで、今の世界情勢そのものだ。
プロの政治家が独裁で政をしている中国が
世界最強の国家になるのは明々白々だ。

その最たる違いがスピード感。
マンションでも、国でも、劣化していく最大の原因は、
何を決めるにも無駄な時間ばかり流れる「衆愚政治」

民主主義には、経験豊かな専門家の意見が
無知で不勉強な愚民によってかすむところが弱点だ。
長い歳月の果てに、大阪で橋下徹がかすんだように・・・
愚民が良民を駆逐していく悲しい流れだ。

それでも、世界中が民主主義国家なら、
この民主主義でもいいのだが、、そうでないから厄介だ。
早晩、今の腐った民主主義国家との競争では
民に問うことなく軍事費を増やす中国の一人勝ちになる。
核武装した独裁国家、北朝鮮の存在も末恐ろしい。

記憶力だけの憲法学者はこの現実を無視して、
机上の空論(違憲論)で政治を停滞させている。
結果、日本の存立そのものが危うくなっている。
曲学阿世を勧めている訳ではないが、、
余りにも現実を見ない彼らの振る舞いに怒りを覚える。
これは正にマンション民主主義の病と同じなのだ。

高学歴で博学だが、実はマンションの実態を知らない
あの憲法学者のような口先説得力のある組合員が、
マンション政治を停滞させ、破壊していく。
こうした民主主義のマンションの未来と
この国の希望のない未来とが重なってしまう。

The proverb says,
”It’s too late to shut the stable door
after the horse has bolted.”
So , it’s too late to make political reform
after we have lost our important territory.

最近取り入れた自然換気システム
棟換気で、更に強制送風のファンまで設置した。
最高で5度温度が下がる。

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