40年前から設計を依頼している一級建築士。
彼に依頼した建物が10棟は下らない。
高校時代、彼とは同じクラスだった。
2年間、教室の廊下側の後席が私。
対角線上の、窓側の前列が彼の机だった。
今、彼はロマンスグレーの上品な紳士になった。
昨年、彼は15億のお寺の仕事を終え、
今は、少し小ぶりの教会の設計をしている。
当然だが、寺や教会についての造詣は深い。
だから、会うと宗教についての話が増えた。
昨日の話題は、品格と建築デザインの関係。
お坊さんや牧師さんには品性が重要なのだと、
彼が強い口調で持論を展開する。
金のことしか頭にない聖職者の設計依頼だと、
建物にもそれが如実に現れると言う。
「具体的には」と訊くと、
「悩める者を助けるという意識が足りないと、
門徒や信者と話すスペースが減ってくる」と。
彼の話しだと、一級建築士の仕事とは、
依頼者の性格を知ることから始まるらしい。
つまり、依頼者が品格に欠けていたら、
建物にも品がなくなってしまうから、
「依頼者が品格を備えるように仕向ける」
と言うのだ。
彼にも設計士としてのプライドがあり、
手がける建物に品位は欠かせないというのだ。
彼の話からその気持ちがよく伝わってきた。
それから話しは相撲に飛んだ。
日本の文化は「強さ」だけでは良しとしない。
本当の強さには品格が必要だという話しに。
まるで、相撲協会の委員の話のようになった。
更に、話しは日中韓の品格に及び、
今起こっている中韓との諸問題は、
中韓の品のなさから来ているという結論に。
人生の最終コーナー、
品格を磨く努力を怠るまいと誓った。
The other day,
I had a good time with one of my friends
qualified as a first class architect.
There is something noble about him.
Dignity is very important to our business also.