「謙虚でありたい」
誰もが願うことだろう。
しかし、謙虚な人はそう多くはない。
自分だけは真に謙虚でありたいので、
毎朝言葉に出して誓っている。
「謙虚で誠実で」と。
しかし、実際には疑わしい。
人は環境の生き物だから、
自分がお山の大将だと、
どうしても謙虚さは薄れてしまう。
言葉に出して戒めていても・・・
最近、食卓で物凄い人が話題になっている。
やたらとその人の動静や生活ぶりが耳に入る。
彼は移動にヘリコプターを操縦し、
プライベートジェットまで買ってしまった。
新機だから20億は下らない。
その話を聞くようになってから、
自分のことが小物に思えてならない。
謙虚でいようなどと願うまでもなく、
もう謙虚にしなければ生きていかれない。
このことから考えると、
己の人格を磨くには、
自分がどんな世界にいるかを確認し、
その時に応じて必要な環境に移動し、
そこで強烈な影響を受けることが
一番即効性のある方法だと思えてきた。
その方が単なる祈りや誓いよりは、
ずっと効果的なことを悟った。
驕りを抑えたければ
必死に生きている人たちと時間を費やし、
謙虚でありたいと思うときには、
大成功者の集まりに参加し叩きのめされ、
健康でいたいと思うときには、
偉大な投手だった金田の話を聞きに行く。
ただ同じ場所に座して、
変化のない生活を貪っていては
人は腐るだけなのだ、静水のように。
A rolling stone gathers no moss.
The running water does not rot.