20年後に備えて

横須賀に住所がありながら、
横須賀にいることの少なかったこの25年。
30代によく我が家に集った仲間ももうかなりの老人。
暮に時間が出来て、そんなかつての友人を訪ねてみた。
昔、マージャンをしながら定年後の夢を語っていたSさん。
畑、孫、パチンコ、マージャンと夢に描いた通りの定年生活。
そして20年、82歳の彼はもう痴呆で私のこともうろ覚え。
「懐かしいね」とは言うが、名前を思い出せない。
あれほど嫌がっていたデイサービスの車に乗る毎日。
奥さんはまだ膝が痛むだけで、なんとか家事をこなしている。
可愛がった孫は大学生で、バイトに明け暮れ、帰りは深夜だとか。
元気な奥さんですら、「早くお迎えがくればいい」と笑いながら言う。
あの腹の底から明るく笑っていた20年前の笑いではない。
家事以外にはテレビだけが楽しみで、温泉にも行きたくないと。
40代に語る20年後と、定年からの20年後ではその意義は全く違う。
40代の20年後は60代、まだまだ夢の中にいる。
でも、60代の20年後は80代、ほとんどの人が地獄の1丁目。
だいたい60代なら、まだ色気のある人も多い。
しかし、80歳で色気のある人はもうほとんどいない。
親友の自転車大好き老人は、75歳で毎朝元気だと言うが、
80代でそんな元気な老人は、私の周りでは亡き祖父だけだった。
定年後に、健康のためといってスポーツをし過ぎている人や、
毎日一所懸命歩き過ぎているような人ほど痛い痛いの80代だ。
人も車と同じで、あまり走行距離が過ぎるのもよくないということか。
今年からは、必要な運動をバランスよく生活の中に取り入れ、
サプリメントやヨガの知識もプロと言われるくらいに豊富にして、
20年後の86歳を大好きだった祖父のようにすべく頑張りたい。

湘南国際村・子安の里の「カフェレストラン まりん」:今ではしっかりとしたカフェレストランとして認知されているようだが、開店当初は素人が始めたことがすぐに分かる先行き不安な感じの店だった。今ではかなりの客が押し寄せ、ドッグカフェとしても名店になりつつある。店の成長って実に面白い。

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