本性?

今の日本には、百万人近いひきこもりの人たちがいるらしい。
その引きこもりの何割かは遺伝的要素も絡む病気なのだという。
子供がひきこもりだという親の話を聞いて、泣いた。
ひきこもりが病気だなんてことは全く知らなかった。
単に「育て方を間違えた結果」だと思っていた。
引きこもりの生徒を指導したことがあるのに・・・
そんな自分が恥ずかしくて、自己嫌悪しながら話を聞いていた。
ひきこもりでないその姉もそれが原因で結婚が出来ないという。
ひきこもりのDNAを持つ弟がいることを気にしているのだと。
何と可哀想なことだ・・・
「親から受け継いだ家系を汚してしまった」と彼が顔を曇らせる。
間違った結婚をしたという後悔の念に苛まされているのだそうだ。
若い頃は「家系」とか「血」とかを考えたことがなかったという。
結婚する相手のことなど全く調べないで子供を作ってしまったらしい。
そして、今は彼女とも別れてしまったという、むべなるかなである。
高校1年女子の教え子に聞いてみた。
「君は付き合う相手の男の家系を気にするの?」
「当たり前ですよ」と語気を強めた意外な返事。
「えっ、何故」
「だって、中学生のとき、一クラスだけ特殊学級があってね、
そこの生徒の親の大変さを3年間も見てきたんだから」
なるほど、こんな可愛い生徒がそんな意識を持っているんだ。
こんな子は絶対にどぶ板通りを歩いたりはしないのだろう。
アスペルガー症候群という言葉を聞いたのも今回が初めてだ。
知的障害の有無を問わず、言語障害のない自閉症を指すという
コミュニケーション障害を持ち、犯罪傾向を示す例もあるらしい。
その息子は友達に唆されて引ったくりをやり、何度か少年院に入ったと。
今は25歳だが、コミュニケーションが下手なので仕事がないのだとも。
少し前に、愛知県豊川市で未明に発生した家族5人殺傷事件思い出した。
そのことを伝えると、もちろんその事件のことはよく知っていると顔を伏せる。
インターネット契約を親が勝手に解約したのが直接的な引き金だった。
それに加えて、弟家族の同居が始まったのも大きな原因になった。
本当に悲惨な事件だったが、それがアスペルガー症候群と繋がるとは・・・
障害児を持つ親の苦しみやそれに対する社会の支援について、
私にはまだ勉強しなければならないことが多い。
真の感謝のあり方について深く考える夜になった。
※アスペルガーについて:アスペルガーの人が苦手なのは、「他人の情緒を理解すること」であり、また「他人に自分の感情を伝えること」である。例えば教師が、宿題を忘れたアスペルガーの子供に「犬があなたの宿題を食べたの?」と尋ねたら、その子は教師に自分は犬を飼っておらず、犬は紙を食べないことを説明する必要があるのかどうか考えようとする。
つまり教師が意図する真の意味を理解できない。だから、教師は、その子が悪意に満ち、反抗的であると考え、イライラしながら歩き去っていくかも知れない。また、その子もその場で何かがおかしいとフラストレーションを感じながらそこへ黙って立ち尽くすことになるかも知れない。
アスペルガーの子供は、言葉で言われたことは額面どおり真に受けることが多い。親や教師が励ますつもりで「テストの点数などさほど大事ではない」などとあまりきれい事ばかり聞かせたりすると、それを真に受けてしまい、持つべき水準からかけ離れた観念を持ってしまう危険がある。  
(Quoted from Wikipedia)

鎌倉市長谷の「エッセルンガ」:元社員の息子さんがオーナーシェフ。期待以上の味で、グルメの友人も絶賛。元TBSアナウンサーでイチロー夫人の福島弓子さんのお姉さん・福島敦子さんのお気に入りの店でもある。訪ねた日も満席(写真)で何故か自分のことのように嬉しかった。

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