任意売却

競売寸前の築1年マンションが任意売却になっているという話がきた。
直感的に「これは行ける」と思い、その日のうちに物件のある新横浜へ。
新横浜駅から9分、26平方メートルで1千万、更にデザイナーズマンション。
所謂オーナーチェンジで利回りは表面で10%、実質でも8%。
夜8時、「銀行融資条件なしで買います」と友人の仲介業者に伝えた。
私が買ってもいいし、仲間にふってもいいと考えていた。
「明日、謄本を送ってください」と付け加えるのを忘れなかった。
天下の新横浜、10年しても地価の下落はそれほどではないだろう。
もちろん、キャップレートやキャッシュフローにも問題はない。
どの角度から見ても、直感どおり非の打ち所がない。
翌日送られてきた謄本を見て驚いた。
乙欄にある現所有者の借入額が2700万円となっている。
全額融資での購入は考えられないので、当初の購入額は3千万円?
後日、契約に現れた男は左手の薬指にリングの光る30代の若者。
きっとセールスマンの話に乗せられたのだろう、可哀想で顔を見れない。
まじめそうな好青年なのが余計に悲壮感を漂わせる。
1年で2千万以上の損失か?
最近は本当に競売物件や任意売却物件が増えている。
彼のような投資でなく、家族の宝として買ったマイホームの売りも多い。
そうなるともう不景気に無策な政府が憎たらしくなる。
何が「コンクリートから人」だ、頓珍漢な美辞麗句で政治をやるな!
そして、その物件を買っているのは不景気に関係のない人たちで、
相場の7掛けか半値で買っていく、実に不思議な構図だ。
今、優良な不動産は地すべり的に資本家の方へと流れ出している。
これはあの大嫌いな森永卓郎があちこちで言っている通りだ。
知恵と勇気と相談相手がいれば誰だって資本家になれるのだが、
ほとんどの人が、「私には関係ない世界だ」と諦めている。
最終的にこの物件を買ったのは私の教え子で、普通の40代のサラリーマン。
きっと、彼も近いうちに多くの不動産を所有する資本家になるだろう。
私はマンション投資があまり好きではないが、こんな掘り出し物なら話は別。
一番のポイントは、10年後にも地価が下がりそうもない場所であること。
それにしても、毎月8万のキャッシュフローはこの不況下にはすごい副収入だ。
これからも任意売却物件を追っていくつもりだ。
荏柄神社の近くの店は火事で閉店。最近、長谷寺の山門脇で再出発した「0467」という名の和食レストラン。ちょっと高いが味は文句なし。

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