土地投資の利点

行きつけの小料理屋・家族亭ではいろいろな人と商売の話をする。
その中の一人、S氏は風俗店を経営する70代の事業家。
引退を考えている彼が小さな声で言う、
「5千万円で私の店を買ってください」
聞けば、内装はそのままの所謂居抜きの値段だ。
客が付いているから遊んでいても月に50万円にはなるという。
マスターが手を休めて言う、
「高木さん、いい話じゃないですか」と。
私の商売の鉄則は「失敗したときの資金回収額が投資額と同じであること」
つまり、失敗してこの店を売る羽目になったらいくらで売れるかが問題なのだ。
30坪のこの店の撤退価格はゼロかそれ以下。
例え5年間、話の通り月に50万、年に600万円、
5年で3千万円になったとしても売るときにゼロならマイナス2千万円だ。
絶対に手なんか出さない典型的な怖いお話なのだが、
若くて事業経験不足のマスターが余計な口を挟む。
それに比べ、土地投資の場合は撤退価格が保障されている。
駐車場なら、始めに1億を投資して5年後に撤退しても、
余ほどの悪い土地を選ばない限り、1億で売れる。
何度かそんな事業地を処分してきたが、買値より安く売ったことはない。
当然、その間の儲けはすべてプラスに計上される。
株投資などで自己破産しそうな友人にもこの理論を話したが
「投資額が大きすぎて真似できない」とトンチンカンな返答をする。
土地への投資は少額でも可能だし、更に安全だということを知らない人が多すぎる。
だから今、私は価値の分かりにくい居抜きの店には手を出さない。
ただ、人生一度だけ43年前に買った居抜きの喫茶店は、
大学卒業を間近に控えた1月、買値より高く売り抜けて撤退した。
高度成長期の東京だったから出来たことだが、実に運のいい大学生だった。

賃貸用のマンションにこんな中庭を造ったら入居者が喜ぶだろうとパチリ。

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土地投資の利点 への2件のフィードバック

  1. ekatuki のコメント:

    株・・・怖いですね。最近では携帯でも出来ますから。
    株は怖いから俺はFXっすよ!と言ってる人がしょっちゅうお金を借りに来ます。
    若い人が携帯でゲームのようにはまってます。
    「失敗したときの資金回収額」どころか借金って・・・
    株、FXまさにパチンコ、スロットのようですね。
    はずかしながら最近レバレッジって言葉がわかるようになって来ました。

  2. 高木 のコメント:

    そうなんだよね。
    株やFXで大損している人が実に多い。
    基本的にあんなもの何にも生産性がないのに・・・
    額に汗して働くことを基本にして生活しろって
    何度注意しても中毒だから止められないみたい。
    そんな人を近くに置かないようにしようね、お互いに。

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