適業適所

情報の入った土地でどんな賃貸業をするか。
その土地に対する適業適所判断力は資産形成の分かれ目になる。
格安な土地で効率のいい事業を立ち上げられたら笑いが止まらない。
時間貸し駐車場用地の黄金値は「5・10・15メートル」
もし角地で奥行き5メートル、横幅が16メートルの土地を見かけたら、
その日は興奮して寝られないだろう。
80?、つまりたったの25坪くらいの土地に車が6台も置けるのだ。
繁華街の近くで坪150万円したとしても、総額4千万以下で買える。
繁華街なら1車室で月に8万円は儲かるから、6台で48万円になる。
年間総収入は軽く500万円はかたい、何と年間実質利回りが12%超だ。
以前こんな土地を関内に持っていたが、トラブルが起きて売ってしまった。
もちろん、売却益だけはしっかり確保した。
コンビニの黄金値は「9×17」
80坪の土地の中に9m×17mの長方形がとれたらまた夢を見てしまう。
徒歩5分以内に3千所帯くらいの人がいて、半径百m以内にタバコ屋がなかったら、
駐車場よりコンビニがいい。
80坪を坪百万で購入すると総額8千万、これに3千万で上物を建てて貸すのだ。
年間1千万くらいで貸せるから年間利回りが9%になる。
駐車場はやってみないと分からない商売だが、コンビニの場合は確定実質利回りだ。
だから気の小さい私なら多少儲けが少なくても駐車場よりコンビニを選ぶだろう。
一棟売りのマンションはどうだろうか。
購入時の実質利回りが仮に8%の物件だったとする。
買うか買わないかの時に、他にどんな点に気をつけたらいいのか。
? 土地の発展性。
買ったときの利回りが8%でも、もし10年後の売却額が大幅に下がったら、
修正利回りが5%以下になってしまう可能性もある。
私の事務所のある上大岡のマンションは10年経って少々値上がりしている。
値上がりしないまでも、せめて値下がりだけはして欲しくない。
それには発展性のある土地での投資を心がけたい。
例えば、具体的には横浜駅周辺、上大岡、新横浜、戸塚などの開発計画地は○だ。
マンションやアパートなら、京浜工業地帯にある小さな駅は避けた方がいい。
駐車場やトランクルームなら話は別だが・・・
? 土地柄
購入したマンションに入居できない筈の人が入居者審査をすり抜けて、
もし住みついてしまったらかなりの大損になる。
その意味で、土地柄だけはかなり事前によく調査したい。
今満室で売りに出ている物件の売却理由がこんな場合もあるから怖い。
知らずに買って5年後にはその人以外に誰も住んでいないなんて、
考えただけでもぞっとする。
? 維持管理状態
エントランスの雰囲気でそのマンションの維持管理レベルが分かる。
更に、入居者の質もエントランスからほぼ把握できるものだ。
転居した人のポストの口にガムテープが貼られていたらもう興ざめだ。
人は顔で、マンションはエントランスである程度判断している。
柔和な顔の人は性格もいい?
? 需給バランス
新横浜や上大岡は横浜の副都心で、入居希望者が多く、
需要が供給を上回っている。そんな場所での投資が理想的だ。
最後に、商業ビル経営のポイントは稼働率。
中古物件で買ったときは満室で、実質利回りが12%を超えていても、
くしの歯が抜けるように稼働率が落ちていく場合も多い。
そんな危険を回避する方法はオーナー自身の営業力か。
昔、○ゲンビルのオーナーは自社ビルのテナントは自分で探してきたという。
しかし、そんな場合でも立地がいいに越したことは無い。
また、入居してはしけない人が入居者審査をすり抜けてくる場合も怖い。
他の入居者が出て行ってしまう確率はマンション以上だ。
ただ、満室時の利回りはアパートより2〜3割は高く設定できる利点もある。
こうして適業適所を考察すると、常日頃の好奇心がかなり重要に思えてくる。
ビジネスの栄枯盛衰を肌で感じ、旺盛な好奇心で次から次へと新ビジネスを
取り込んでいくエネルギーがあってこそ、正確な適業適所判断が可能になる。

床置きの照明で部屋の雰囲気がガラッと変わった。

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