グリーンハイツ再開発に関しての絶望的な答えが出た。
前回の会議で宿題となった点を夫々のメンバーが調査した結果だ。
かなりのネックは給配水管。
当該建物の耐用年数は財務省令によれば50年、残りは17〜8年。
その頃になればあちこちの家で水漏れなどが生じる可能性がある。
更新工事としてはライニング更正か配管更新の二つ。
この両方の工事は100戸規模の我がPマンションでも議論百出の難問題。
ライニング更新は信頼できないという強硬論者もいるし、
配管更新は金がかかりすぎるし住民負担が大きすぎるという者もいる。
だから、1300戸規模のグリーンハイツならもっと大変だろう。
今までのヒアリングによれば、役員経験者は皆逃げ腰。
挑戦して答えを出さなければいけない時期なのに見て見ぬ振り。
「自分の理事の間には答えを出したくない」というお利口さんばかり。
そして次の難問は更に強敵で、当該建物が旧耐震基準の建物なので、
何かをいじろうとすると既存遡及工事が発生するということ。
つまり、エレベーターを後付けするにしても耐震補強工事がついてまわる。
更には追加消防設備工事までやらなくてはいけないという。
最後の致命傷は「容積割り増しの利益」がほとんどゼロということ。
日本のマンションは7〜8割がスラム化するだろうと言われている。
その最大の原因が「五分の四合意」という法律の壁。
それを突破するために、容積割り増しを餌に住民の合意を形成する。
その容積割り増しが第一種住宅専用地区ということで使えないのだ。
東京都大田区の「萩中住宅再開発」の成功例がそれを物語る。
大手のデベロッパーが容積割り増しに目をつけ協力をした。
それがないグリーンハイツには誰も協力者が現れない。
老齢化した住民の多くは言う、
「俺が死ぬまで再開発なんかしないでくれ、老後は静かに暮らしたい」
どこのマンションでもこう言う老人が大勢を占めている。
そしてスラム化し、3千万前後で売り出されたマンションは
3百万くらいにまで価値が下落していく。
最後に、ツワモノが現れ、「2百万で売れ」といって買収にかかる。
全戸の20%くらいの買収をしてから、故意に倒産して管理費を滞納する。
当然、マンションとしての機能は麻痺し、建物は使えなくなる。
もうツワモノ後継者は2百万も出す必要がなくなる。
「十万円でもいいから買ってください」とお願いされる。
こんな形での30年後の最終局面が脳裏に浮かぶ。
実際に、こんな解決法が関西や九州で散見されだした。
愛するグリーンハイツがこんなことにならないで欲しい。
政治にもマンション管理にも先見性が必要なのだ。
そうだ、今からでもいいから再開発チームを立ち上げ、
15年先を見据えて、再開発基金をスタートさせよう。
一戸当たり月に5千円を積めば、15年後には11億7千万円。
これに修繕積み立て金14億と補助金の10億を加えると35億、
再生特別徴収が1戸当たり500万円として65億、
利息なども含めると110億円は優に超える。
最後に、僅かながら残っている容積割り増しを使えば・・・・
これなら出来る。
もう議論をしているときではない。
ちなみに、再開発をするのとどのくらいのメリットが生まれるのだろうか。
詳しい計算は省略するが、一戸当たり1千万円くらいの得があるのは確実だ。
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メタ情報
いろいろ難しいのですね。
数十年先の法的、心理的を見通して再開発が難しくなるように、成らないようにしているんでしょうか?
そして2、3、4世代目が新たにローンを組んで他へ移住し、うるおう人はうるおい、移住した一般ピーがいつまでたってもローン地獄になり現状の日本経済が成り立っているんでしょうか?・・
自動車にもありがちです。
一昨年ガソリン急騰で思い切った一般ピーが車を手放した人が多すぎて車が売れない→自動車メーカー困る&首切り多発&日本に税金落ちない
去年暮からガソリン下がり一般ピーがローン組んで車を買いなおす→自動車メーカーの売れ残ったガソリン車が掃ける&税金ガッツリ日本に落ちる
2012年あたりからガソリンをバクっと値上げする→そのころには安くなっているハイブリット車にさらなる鬼のフルローンを組み乗りかえる
→車が売れれば自動車にまつわる雇用が促進され、自動車にまつわる税金もガッツリ日本に落ちる
モノを大事にしていた日本人への「買い替え洗脳」が年を追うごとに強くなっていく気がしてます。
貧乏性で古いものが好きな私にはちょっとがっかりです。
最近、分析能力が冴えていますね。
私にもとても役立ちます。これからもよろしく。
腐った官僚と政治家にはもう何も期待していない。
ただひたすら彼らの上を行くしかない。
だから、愚痴や文句を言っている暇もない。
そう、自己防衛っていう奴ですね。
先を読んで、考えて、作戦を練り、楽しく生きる。
もうこれっかないですよ。
君は若いから最終的には日本の外での商売も視野に入れて展開した方がいい。
この老いぼれの私ですらそんなことばかり夢見ているんだから。
では、また。