老い支度(23)

目を覚まそう
私のブログを読んでくれている久しぶりに会った友人が言う
「何故そんなに老い支度について深く考えるんですか」
「辛い死に方をした人をたくさん見てきたからかなー」
だからと言って、私が暗い毎日を送っているなんて思わないで欲しい。
私の毎日は夢と希望に満ち溢れているのだから。
高齢化が進み、介護は今や重大な社会問題だというのに、
自分の老い支度を意識している人が余りにも少ないのに唖然としている。
介護保険制度が導入されて10年がたったが、悲劇は増える一方だ。
タレントの清水由貴子さんが、母親の介護に疲れ自殺した事件は記憶に新しい。
このニュースを聞いたとき、一昨年の宮崎市の事件を思い出した。
71歳の無職の女性が百歳になる認知症の実父を刺殺したあの悲劇だ。
裁判では情状酌量から執行猶予付き判決が言い渡され、何故かほっとした。
「父親を施設に預ければよかったのに」と簡単に言う人もいるが、
子が親を施設に預けるには、余程の勇気が要ることを知るべきだ。
今でも、世間は、「冷たい子供だ」などと冷たい視線を向けるのだから。
確かに、関西弁のジャズ歌手・綾戸智恵さんのように、
80代の母親の介護をしながら仕事をこなしている人もいる。
彼女は「一人で抱え込まないこと」と笑い飛ばし、
介護を楽しんでいるようにさえ見えるが・・・
昨年の暮、ウェスティンホテルの龍天門でお会いした彼女の母親は
実に大人しく、お行儀のいい車椅子のお婆さんだった。
「本当に手のかかる老人とは訳が違う」と私は思った。
同じ介護でも、千差万別、一を見て十を語るのは危険なのだ。
だからと言って、綾戸智恵さんのご苦労が分からない訳ではないが。
ともかく、親が子の幸せな人生を願うなら
自分が元気なときに老い支度をしないといけない。
老後から目を背ける無責任さが
子供の人生をずたずたにしてしまうのだ。
もう、どこの老人ホームに入るか検討しましたか?
もちろん、こんな支度が全て無用な人生になったら
それはそれで、神様に大いに感謝しよう。

南国のゴルフコースは平坦で年寄りには楽でいい。

カテゴリー: 未分類 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です